
今年4月29日、地方競馬通算1000勝を達成した杉浦健太騎手。
デビュー16年目で、近年は安定してリーディング上位に名を連ねています。
地方通算1000勝達成、おめでとうございます。
ありがとうございます。一つの大きな区切りだったので、達成できて嬉しいです。園田では100勝ごとの区切りで「祝・何勝」と書かれた額を持って記念撮影をするので、1000勝が近づいてきているな、という意識はありました。あと10勝くらいからは強く意識していて、リーチがかかってからすぐ達成できてよかったです。
前週にリーチをかけてからすぐに決めましたね。1000勝目となった相棒はジョウショータイガ。高知からの移籍初戦でした。
レースで初めて跨ったんですけど、高知でのレース映像を見ていると短い距離(820m)でも十分対応できる感じを受けました。枠も良くて、スタートも上手く決まってスピードに乗ってくれました。リーチがかかっていて意識していたので、4コーナーを手応え良く回ってこられた時には「あ!」と思いました。
地方競馬通算1000勝達成してガッツポーズ
記念撮影にはお子さんも写っていましたね。
ちょうど祝日で学校が休みだったので、いいタイミングでした。松木(大地騎手)が息子に僕の勝負服を着せて連れてきてくれて、いい思い出になりました。僕が勝つと妻から「今日、お父さん勝ったよ」と聞くようで、息子も「おめでとう」と言ってくれます。普段は競馬は見ていないようですけど、やんわりと「騎手になりたい」と言っていて、聞いた時は嬉しかったです。だけど、危険だし大変な思いもするので、複雑。まだ小学生なので、まだまだ将来のことは分からないです。
1000勝目となったジョウショータイガは雑賀伸一郎厩舎。重賞2着のあるプリムロゼなど近年、この厩舎への騎乗が増えていますね。
元騎手の中越豊光厩務員や木村厩務員が僕を推してくださっている縁で乗りはじめました。最初の頃に結果が出て、そこから乗せていただくようになりました。中越さんには騎手時代から可愛がってもらっていて、二人で高知旅行をして、中越さんの実家に泊まったこともあります。
今年は1月に姫路競馬場で兵庫ウインターカップをスペシャルエックス(北海道)でも勝ちました。
チャンスある馬で依頼をいただいて、結果を出せたことは大きな自信になりました。これまでのレースからも、促して促して、直線を向いてもう1回伸びるというのがこの馬に対するイメージでした。だから、向正面で追うのは想定内で、「ここさえ辛抱して、ポジションをキープできれば」という思いで直線まで凌ぎました。
直線では一瞬、進路がないかもと思う場面もありましたけど、外にスペースが空くとそこから抜け出しました。
直線は伸びる確信を持っていたので、少しでも空いた所があったら行こうと思っていました。姫路は外有利なので、ジョッキー心理としては直線は外に振る傾向があります。外を見た時にちょうどスパッと空いてくれたので、そこに行きました。勝つ時って、上手くいきますね。
北海道のスペシャルエックスで兵庫ウインターカップを勝利
さて、オフの時間には騎手仲間で野球チームを作って、他場の野球チームとも対戦していますね。
野球は見るのもやるのも大好きで、ジョッキーを集めて「やろうか」となりました。以前はチーム自体はなかったものの、JRA栗東トレセンの厩務員さんチームと定期的に試合をやっていました。「ジョッキーズのチームを作って、定期的にやろうや!」と言い始めたのは僕や鴨宮(祥行騎手)。若い子も増えてきたので面白そうと思って、レース以外でも楽しんでいます。
オリジナルのユニフォームもできていますね。
形から入るタイプなんです。総監督の新子雅司調教師が「作ったるわ」と言ってくださって、お揃いです。
話を競馬に戻します。かねてより目標に掲げていた年間100勝には届きそうで届かないものの、毎年安定した勝ち星を挙げています。何か課題は感じていますか?
目標は達成できていないですけど、良くも悪くも平均的に勝たせてもらっていることが1000勝に繋がったのかなと思います。その中でも2着が多いので、それを1着に持ってこられたら目標の100勝にさらに近づくのかなと思います。今年は例年に比べて取りこぼしが減ったとは思うんですけど、勝ち星がもう一つ伸び切れていないので、きっかけがあれば、と思います。
これからの目標は?
区切りは達成できたので、年間100勝ですね。ずっと言い続けているので、そろそろ実現させないといけないと思っています。
最後に、オッズパーク会員のみなさんにメッセージをお願いします。
いつも応援ありがとうございます。これからも若手騎手に負けないようアグレッシブに元気よく頑張るので、応援よろしくお願いします。
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※インタビュー / 大恵陽子(写真:大恵陽子、兵庫県競馬組合)
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今年4月、園田競馬場でデビューした小谷哲平騎手 。父は同地の騎手会長も務める小谷周平騎手で、所属するのはイグナイターやアラジンバローズなど有力馬を多く擁する新子雅司厩舎です。恵まれた環境のように見えますが、トレーニングを積み重ねて1年足らずで体重を5kg増量するなど努力家でもあります。
騎手になったきっかけから教えてください。
競馬場内に住んでいましたけど、競馬は全く見ていませんでした。小学1年生の時に父がトーコーヴィーナスで園田プリンセスカップを勝って重賞初制覇をした時も「勝ったんやな」くらいで、覚えていません。小学2年生からはずっとサッカーをやっていたんですけど、中学2年生の時に父から「乗馬に行ってみないか?」と言われて、興味本位で阪神競馬場の乗馬スポーツ少年団に応募したら運よく通ったのがきっかけです。乗ってみたら1頭1頭違う楽しさが忘れられなくて、「もっと続けたい」「ジョッキーになりたい」と思うようになりました。
騎手候補生時代、厩舎実習中にはアラジンバローズの調教や、イグナイターの厩舎周りでの前運動に乗ったこともありました。その背中はどうでしたか?
アラジンバローズは前駆が強くて、短い乗馬経験の中でも背中がしっかりしていることが分かるほどでした。イグナイターもガッシリしていて、「すごい厩舎に所属させてもらったな」と思いました。
デビュー2日目に初勝利。父・小谷周平騎手(左)、所属する新子雅司調教師(右)と(写真:兵庫県競馬組合)
初勝利はデビューから2日目の4月16日、自厩舎のアルディートクライ。逃げる父・周平騎手を直線で交わしました。
4コーナーで前を見たら、父の黄色い勝負服が見えたので「これは交わしにいかないといけない」と思って、必死に追うだけでした。勝てて本当に嬉しかったです。前日のデビュー日は8鞍も乗せてもらっていたのになかなか上手くいかなくて、新子先生からも「お前ならもっとできるのにな」と言われてヘコんでいたので、勝ててホッとしました。
新子調教師はデビュー前から高い期待を寄せていましたからね。このインタビューの直前、6月5日園田9レースで接戦を制して勝った時も、検量前の枠場まで出てきていました。レースは序盤から積極的な運びで2番手につけました。
石橋満先生からも逃げる競馬をしてほしいとのことだったので、スタートを出てから押っ付けました。内から他の馬が来ていたので2番手外に収まって、3~4コーナーは手応えがあったので。人間がバテない限り大丈夫かなと思っていました。外から2着馬が伸びてきているのは視界に入っていて、ゴールの瞬間は負けたかと思いましたが、勝ててよかったです。普段は園田競馬場で調教に乗っていますが、西脇トレセンの馬で勝てたのはこれが初めてで、それも嬉しかったです。
6月5日園田第9レース。石橋満厩舎のレベッカレインボーで勝利
こうした追い比べでも、騎乗フォームが大きくブレないように感じます。厩舎実習の頃から新子調教師の指導の下、しっかりトレーニングを行っていたそうですね。
厩舎実習の時から「毎日木馬に乗るのと、走りなさい」と言われて、それを実践してきました。いまも休日にはジムに行ったり、体のケアをしています。厩舎実習に来た時は体重が43kgだったんですけど、いまは48kg。とにかく食べることを意識しています。たくさん食べることはキツいですけど、少しずつですね。ご飯は実家に食べに行っています。
それだけ筋肉がついたんですね。小谷騎手は口数が少ない印象ですけど、負けず嫌いエピソードとかありますか?
密かに同期の(米玉利)燕三には負けたくないと思っています。
だけど、彼だけじゃなくて先輩に近づきたいという思いの方が大きいです。
米玉利騎手も父が厩務員で、子供の頃からお互いを知っているだけに、ライバル心も強くなるでしょうね。他にも子供の頃から知っている人が多いのでは?
園田所属のジョッキーはほとんどが顔見知りで、小さい頃からよく遊んでもらったりしていました。
川原(正一)騎手さんは「すごく上手に乗ってきているよ」って言ってくださいます。
小谷家といえば、大家族。6人きょうだいで、小谷騎手は上から2番目の長男です。
僕がジョッキーになってから、みんな「ジョッキーになりたい」と言い始めました。今年から乗馬を始めた弟(次男、4番目)や、最近ジョッキーが練習に使う木馬に乗っている妹(三女、5番目)など。嬉しいですし、もっと僕もしっかりしないといけないな、と思いました。
弟や妹たちにとってカッコいいお兄ちゃんなんですね。父・周平騎手からはレースに関してアドバイスなどは受けますか?
調整ルームの部屋が隣で、晩ご飯を食べ終わってから一緒に騎乗したレースを振り返って、次の日に生かしています。
これからの目標は?
年内に100勝したいです。そうしたら、新子先生が重賞に乗せてくれる、と言ってくださっているんです。
オッズパーク会員のみなさんにメッセージをお願いします。
これからも全力で頑張るので、応援お願いします。
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※インタビュー・写真 / 大恵陽子
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ヤングジョッキーズシリーズ(YJS)トライアルラウンドで地方西日本トップ通過を決めた土方颯太騎手。ファイナルラウンドは少年時代に何度も遊びに行ったJRA中京競馬場で行われるとあって、「ファイナルでも優勝したい」と意気込みます。
今年4月に園田・姫路競馬でデビューした土方颯太騎手。元々は野球少年だったそうですね。
小学1年生からずっとやっていました。セカンドで、守備位置は確立してレギュラーだったんですけど、チャンスでなかなか打てませんでした。そんな時、競馬ファンの父から「小柄な体型が有利なジョッキーを目指したらどうだ?」と言われ、小学5年生から乗馬を習い始めて、馬が好きになってジョッキーになりたいと思うようになりました。
競馬はそれまでにも見たことはあったんですか?
父と一緒に競馬場にはちょくちょく遊びに行っていました。幼稚園くらいの頃からで、岐阜県に住んでいたんですけどJRA中京、京都、阪神まで。乗馬を始めてからはオジュウチョウサンが好きでした。年齢を重ねても勝っていましたし、ずっと頑張っていてすごいなと思いました。
そうして地方競馬教養センターに合格し、ジョッキーへの道を歩みはじめたんですね。
受からなければ高校に進学しようと思っていたんですけど、合格して嬉しかったです。父も喜んでいました。
今年4月16日に園田競馬場で初騎乗を迎え、デビュー2週目の23日に初勝利を挙げました。
レース前に北野真弘調教師から逃げるように言われていて、積極的に行きました。道中は出したり抑えたりしながら多少ペースをイジっていて、後ろの馬に脚を使わせられればいいなと考えていました。3~4コーナーでは馬の手応えが良くて、2番手の吉村智洋騎手がもう少し差を詰めてきたら追い出そうかな、と思っていたくらいなので、そんなに焦ってはいませんでした。直線では「勝てるのかな?」と思いながらずっと後ろを振り返って確認しながらで、勝った時はめちゃくちゃ嬉しかったです。デビュー1週目はそんなにいい騎乗ができなかったので、1つ勝ててよかったな、と思いました。
その後のコンビで印象的なのはクーシェル。ワンターンの820mを得意とする馬で、8月に勝った時は超ロケットスタートでした。
馬が速すぎて、人がついていけないほどです。なんとか一生懸命ついていく感じで乗っていました。以前は直線半ばで脚が上がっていたんですけど、最近はよく踏ん張ってくれるので、着順が安定してきました。軽い斤量も効いていると思います。
そして、YJS金沢第1戦では見事な勝利。5番手から直線で内目から抜け出しました。
前につけようと思っていたんですけど、意外と周りが速く、あの位置からになりました。1~2コーナーで運良くペースが上がったので、「いい感じやな」と思い、後ろで脚を溜めておこうと思いました。直線入口で外にいたウェックスフォードと望月洵輝騎手の脚色が良さそうで、外を回すよりも運良く内が空けばいいなと思い、あそこを狙いました。金沢の内は砂が深いとのことですが、向正面では直線と同じくらいの所を走っていて「この馬は大丈夫そうだな」と感じていました。
YJSトライアルラウンド金沢第1戦を勝利(写真:NAR)
あの勝利でファイナル進出が確定したのですが、それは知っていましたか?
事前に計算して知っていました。「ここで勝ったら、行けるわー!」と思って、直線は必死に追っていました。
では2戦目は気持ち的にも楽だったのでは?
めちゃくちゃ楽でした。2戦目の騎乗馬は初めてホライゾネットを着けたようで、返し馬でも掛かり気味だったんですけど、レースでは砂を被ると進んだり進まなかったりでした。1~2コーナーでは特に嫌がって進まなくて、外に膨れたり、被る砂が少なくなるとブワーッと走って行ったりしました。「これなら向正面で外に出した方がいいな」と思って大外に出すと、すごい手応えで上がっていったので、「もしかしたら2連勝もあるかな?」と思ったほどでした。
結果的に2着でしたけど、地方西日本1位でファイナル進出を決めました。ファイナルラウンドは子供の頃から訪れていたJRA中京競馬場と、地元・園田競馬場です。
中京競馬場で乗れるのは嬉しいですね。子供の頃はパドックを見て、レースを見て、またパドックを見て、と何往復もしていました。GIのチャンピオンズカップもルヴァンスレーヴが勝った年と翌年のクリソベリルが勝った年に見に行きました。左回りで直線が長いコースで乗るのが楽しみです。その前に、地元で何とかポイントを稼いで、中京では楽な気持ちで乗れたらいいですね。
最後に、オッズパーク会員にメッセージをお願いします。
YJSファイナルでも優勝できるように頑張りますので、応援よろしくお願いします。
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※インタビュー・写真 / 大恵陽子
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JRAオープンクラスで5着に入った直後に地方に移籍し、当初からダートグレード競走での活躍が期待されていたアラジンバローズ。ついに佐賀・サマーチャンピオンJpnIIIでダートグレード初制覇を飾りました。ところが、距離はJRA時代に4勝を挙げた1700~1800mではなく、一気の短縮となった1400m。いったい何があったのでしょうか。下原理騎手にうかがいました。
アラジンバローズでサマーチャンピオン制覇、おめでとうございます。
ありがとうございます。レース延期の影響でJRA騎手が乗れなくなって地元騎手に乗り替わるなど、どんなレースになるのか全く想像がつかなかったですけど、JRAの馬が強いと思って乗って、掲示板に入れれば、と思っていました。向正面では馬がまだ自分から行こうとしていなかったのでちょっと促したら、急にハミを取りはじめました。3~4コーナーは進路をどこに取ろうか考えていて、一度は外に出す準備をしていたんです。でも、悩んでいる間にちょうどラプタスが内から上がって行くのが見えて、手応えも良さそうだったので、切り替えてすぐ内に行きました。何もかもが上手くいきました。
アラジンバローズはJRA時代も含めて1600~2100mのレースを使われていましたが、1400mに距離短縮したのは下原騎手の提案でもあったとか?
前走の盛岡・マーキュリーカップが距離は2000mでしたけど1周競馬。スタートからそんなに押して行かなくても自然といいポジションにつけることができました。全然掛かることはなくて折り合えたし、意外と乗りやすくて、4コーナーを回る時には「掲示板があるんちゃうかな」っていう手応えでした。最後は止まってしまって2000mは長いのかなと感じました。レース後にそういったことを新子雅司調教師と色々話す中で「ひょっとしたら1周競馬が合うかもしれません」と伝えたら、「そうかもしれない」とすぐに納得してもらいました。
たしかに、兵庫移籍初戦だった昨年の鳥栖大賞の時から折り合いが課題に挙がっていましたね。
地元の1870mだと掛かりすぎるんですよね。今年1月の新春賞もペースが遅くて掛かって掛かって、前の馬に乗り上げそうなくらいでした。「ヤバイ、負けるかも」と思いながら乗っていました。
西日本の小回りだと、1700m以上はコースを1周半。スタンド前でグッとペースが落ちることが多いですから、折り合いが課題の馬にはつらいですけど、1400mならその心配もない、と。サマーチャンピオンでは道中の追走はどうでしたか?
序盤から無理について行こうとは思っていなかったですけど、ダートグレード競走の1400mはちょっと忙しいかな、と乗っている感覚としてはありました。でも、結果的に前が引っ張っていて、ついていけないくらいのペースだったんでしょうね。
下原騎手の言葉がきっかけで1400mに矛先を変えたとなると、それなりに責任も感じていたのでは?
地元や西日本の地方交流とか、そういうところから試してみるのかな、と思っていたら、いきなり強い馬相手のサマーチャンピオンと聞いてビックリしました。「どうしよう、余計なことを言ってしまったかもしれない」とちょっと思いました(苦笑)。いきなりの距離短縮で全く結果が出なければ、責任を感じるな、と思っていましたけど、1400mで結果を残せて嬉しかったです。改めて、その判断をスパッとできるところが新子調教師はすごいなと思いました。
下原騎手にとっては佐賀競馬場でダートグレード3勝目でした。
運が良かったなと思います。2018年サマーチャンピオンを勝ったエイシンバランサーは強くて、小細工なしでレースをして勝ってくれました。地元では負けることがあっても、遠征に行くとよく走りました。2008年佐賀記念をチャンストウライで勝った時は今回のようにJRA騎手が何人か乗れなくて、4コーナーで気づくと「好勝負ができる!」という展開でした。
アラジンバローズはサマーチャンピオンの後、盛岡・マイルチャンピオンシップ南部杯(ダート1600m)へ。3コーナー少し手前から手が動いていたので心配になりましたが、直線も渋く伸びて5着でした。
あの場面は、周りの馬の動きを見て進路を確保するためのもので、まだ本気では追っていませんでした。掲示板がほしいと思っていて、ワンターンでもよく走ってくれて目標は一つ達成できました。
この後はJBCスプリントです。同厩舎でNARグランプリ年度代表馬のイグナイターもいますけど、楽しみです。
JpnIでメンバーも強いですけど、少なくとも掲示板には載りたいなと思っています。
下原騎手ご自身の話題で言うと、今年は3年連続の地元リーディング2位になりそうです。
数字にはそんなにこだわっていないですけど、有力馬に乗せてもらっているっていうのが嬉しいです。他場からも騎乗依頼をいただいて、今年はあちこち遠征に行かせてもらっています。大変ではありますけど、年齢的にもいつ依頼がなくなるか分からないですし、いま幸せです。
最後にオッズパーク会員のみなさんにメッセージをお願いします。
アラジンバローズは2戦続けてJpnIとなります。JBCでは他馬と斤量が同じで難しさが出るかもしれませんが、展開や立ち回りで上手くカバーできたらな、と思っています。挑戦者の気持ちで精いっぱい騎乗するので、応援よろしくお願いします。
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※インタビュー・写真 / 大恵陽子
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5月30日に園田競馬場で行われた『地方競馬ジョッキーズチャンピオンシップ』で優勝、8月24・25日に札幌競馬場で行われるワールドオールスタージョッキーズへの切符を掴んだ吉村智洋騎手(兵庫)。2度目の大舞台を前に、現在の心境を伺いました。
まずは地方競馬ジョッキーズチャンピオンシップ、優勝おめでとうございます。
ありがとうございます。例年は2場で行われていましたが、今年は園田での2戦だけで決まるということで、自分が一番有利な立場だと思っていました。全国から1位(の騎手)ばかり集まる中でも、地元の利が活かせるというのは大きいですから。無事に優勝できて良かったです。
第1戦は8着、第2戦で勝利という結果でした。振り返っていかがですか。
2戦目の馬は前走で乗っていましたし、力が抜けていることはわかっていました。本当は1戦目でもう少し上の着順に入りたかったんですけど、上手い人ばかりですから、そうそう上手くはいかなかったですね。2戦目で順当に勝てて、あとは1戦目を勝った森泰斗騎手(船橋)のポイントが気になりましたけど、「多分8着だった」と言っていたので、同ポイントの場合は第2戦の着順が上の騎手というルール的に、総合優勝できたかなと思いました。
ジョッキーズチャンピオンシップ第2戦を1番人気にこたえて勝利
2019年に続いて、2度目の優勝です。
正直、前回が最後だろうと思っていました。地方の枠は1つしかないですし、全国のトップが集まる中で勝つというのも大変ですから。それに、運も大事ですよね。今回はツイていたなと思います。
前回出場したワールドオールスタージョッキーズ(総合7位)についてはいかがですか。
前回は何もできなかったですよね。前年に初めて(全国)リーディングを取ったばかりでしたし、JRAで勝ったこともなくて。余裕もない中でがむしゃらに乗って、すごくいい経験でしたが何もできず悔しい気持ちも強かったです。いつかまた行きたいと思っていたので、今回チャンスをいただけて嬉しいです。
2019年の初出場後、ここまでの間にいろいろなことがありましたね。昨年はついにJRAでも初勝利を挙げ、同じ日に2勝目も挙げました。
あの時もツイていましたね。なかなか勝てなかったのに、ひとつ勝ったらポンポンと勝つことができました。この年になって初勝利を祝っていただいたのも新鮮でしたし、頑張ってくれた馬や関係者の方々に感謝しています。
そして昨年は(地方)335勝して全国リーディングを取ったわけですが、「楽しくなかった」と仰っていました。
そうなんですよ。全然楽しくなかったです。というのも、全国リーディングは昨年が最後かなと思っていて、どうしても取りたいという気持ちが強かったんです。この日までに何勝しないと、というような数字に追われてしまって、かなりしんどかったです。
なぜ昨年が最後かもと思ったのでしょうか?
全国リーディングって取ろうと思って取れるものじゃないですから。自場でリーディングを取るのも大変ですし、他の競馬場のリーディング争いとの兼ね合いもある。運やタイミングというのも大きいので。自分の中では、昨年が最後かもしれないと思って自分を追い込みました。
そして今年は「とても楽しい」ということでしたが、何が変わったのでしょうか。
今年はもう数字を追うことから解放したんです。そうしたらすごく楽しいですね。もちろん勝ちたい気持ちは強いですけど、何勝しなきゃみたいな気持ちから解放しました。
昨年自身を追い込んで全国リーディングを達成したからこそ、解放できたのでは?
それはあるかもしれません。昨年はトップを取りたい気持ちと、レース内容を濃くしたいという気持ちのせめぎ合いがあったんですけど、そこを乗り越えて今の楽しさがあるのかもしれませんね。結局、平常心で乗ることが一番大事で、それが一番難しいんです。落ち着いて乗っていれば周りもよく見えるので、レースでのパフォーマンスも上がると。今年は怪我無く楽しく乗るということを大切にしています。
さらに今年の3月、ご子息の吉村誠之助騎手がJRAで騎手デビューしました。
素直に嬉しいです。でも心配の方が多いですね。そんなに心配しなくても大丈夫なのはわかっていますが、子供を持つ親としては心配でしょうがないです。
よく園田に遠征に来て勝っていますよね。
勝つ馬に乗っていますからね。所属の清水久詞先生から、園田に乗りに行くときはよろしくお願いしますと言われていますし、レースの経験を積むことで引き出しが増えますから、なるべく経験を積ませてあげたいです。そのくらいしかできないですけど、できるだけサポートしたいと思っていて。でも子供はそんなことまったく思ってないですけどね(苦笑)。僕も17歳18歳の頃は親元を離れるのが嬉しかったですし、何か言われるとうるさいわって思っていましたから。
札幌はお父さんとしても腕の見せ所ですね。
いい所を見せられるといいんですけどね。でも前回よりも平常心で乗れるのではないかと思います。海外のすごいジョッキーもたくさん出場しますし、いろいろと吸収したいです。
それから、お手馬のスマイルミーシャについても伺いたいのですが、六甲盃(6月6日)は12着と大敗でした。
どこが悪いというわけではないのですが、返し馬でキャンターに下ろした時、いつもはグッと加速していくんですけど、それがなかったんですよね。いつもと違うと心配していましたが、レースでもそれが出てしまいました。普段の走りであればあんなに後ろを走る馬ではないんです。デビューから長くいい状態で頑張ってくれていましたし、もしかしたらメンタル面なのかもしれません。今は休養しているので、またリフレッシュして帰ってきたら、いい競馬を見せてくれると思います。
それでは、オッズパーク会員の皆様にメッセージをお願いいたします。
いつも応援していただきありがとうございます。皆様の馬券に貢献できるよう、これからも一生懸命がんばります!
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※インタビュー / 赤見千尋(写真:兵庫県競馬組合)
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