
7月13日高知競馬第4レースで勝利し、地方競馬通算2500勝を達成した永森大智騎手(高知)。今年は高知リーディングを独走中。現在の心境をうかがいました。
地方競馬通算2500勝達成、おめでとうございます。
ありがとうございます。ここまで勝たせていただいて、頑張ってくれた馬たちや関係者の皆様にとても感謝しています。ただ、この数字に満足することなく、もっともっと努力していかないといけないなと。修次さん(赤岡修次騎手・高知)は4700勝以上勝っていますし、上には上がたくさんいますから。ここまで来られたことに感謝しつつ、さらに上を目指していきたいです。
今年はここまで119勝(2025年9月8日現在)を挙げ、高知では圧倒的なリーディング1位を独走していますね。
今1位だということは特に意識していません。こればっかりは1年終わってみないとわからないですから。今年は実さん(宮川実騎手・高知)がケガをして休養していた期間が長く、打越厩舎にたくさん乗せていただきました。9月6日から実さんが復帰しましたから、そこが変わってくるのは大きいと思います。また実さんと一緒に乗れることは嬉しいですし、これまで以上に気を引き締めて、負けないように頑張ります。
4月13日の二十四万石賞では、プリフロオールイン(打越勇児厩舎)に騎乗して逃げ切り勝ちを収めました。
プリフロオールインには新馬戦で乗せていただいた経験があり、その時は2着に負けてしまったのですが。あの時と比べたら当然ですけどかなりしっかりしていました。高知三冠を取ったあとは、なんとなくリズムを崩しているのかなという印象でしたが、スタッフさんからはだいぶ調子が上がっていると聞いていて、その通り強かったです。
プリフロオールインで二十四万石賞を勝利
ルピナステソーロ(宮川真衣厩舎)では霧島賞を連覇。昨年のJBC当日に行われた2024九州産グランプリと合わせて九州産重賞3連勝となりました。
宮川調教師から声をかけていただいて乗ることになったのですが、(転入)初戦から逃げて強い競馬をしてくれて、走る馬だなと感じました。とても乗りやすい馬で、スピードがあって勝負根性もあって。今後は引退してお母さんになる準備に入ると聞いているので、ここまで頑張ってくれたことに感謝しています。これからはゆっくり過ごしてくれたら嬉しいですね。
霧島賞連覇を果たしたルピナステソーロ
7月11日に園田競馬場で行われた兵庫サマークイーン賞では、地元兵庫のプリムロゼに騎乗して2着と健闘しました。
他場から声をかけていただくのはとてもありがたいです。少し距離が長かったですけど、一生懸命走ってくれました。勝つことはできませんでしたが、とてもいい経験をさせていただきました。
永森騎手は2004年デビューですが、当時から比べると高知競馬は大きく変化したのではないでしょうか?
そうですね。当時からみんなが一生懸命競馬に取り組んでいることは変わらないですが、注目してくれるお客様の数や賞金体系がかなり変わりました。僕がデビューした頃は1着の最低賞金が9万円、ダービー(高知優駿)の1着賞金も35万円くらいだったと思います。今の高知の盛り上がりは馬券を買ってくれるファンの方々のお陰なので、これからも注目していただけるよう頑張ります。
高知名物、一発逆転ファイナルレースも毎回盛り上がりますね。
騎乗している方もみんな気合が入っていますよ。特に若手騎手たちはすごく元気ですね。しばらくチャンスのない馬でも勝てる可能性がありますし、誰がどんな乗り方をしてくるか展開が読めないので、乗っている方も必死です。
今後の目標を教えてください。
一番はケガなく過ごす、ということですね。一時毎年ケガが続いていたので、今年はそれがなく来られていることが大きいです。あとは所属の雑賀(正光)先生も仰っていましたが、数字としては3000勝を目指したいです。
雑賀調教師は昨年地方競馬通算4000勝を達成され、「弟子たちが頑張ってくれることが嬉しい」と仰っていました。
雑賀先生がいなかったら僕はここまで勝っていないと思うので、本当に大きな存在です。今でも怒られることがあって、そうやって注意してくれることもありがたいですね。
では、オッズパーク会員の皆様にメッセージをお願いします。
いつも高知競馬を応援していただき、ありがとうございます。高知は若手も増えましたし、ベテランも健在ですし、みんな一生懸命頑張っています。これからも皆様に楽しんでいただけるよう努力を続けて行きます。
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※インタビュー / 赤見千尋(写真:高知県競馬組合、佐賀県競馬組合)
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7月20日のトレノ賞でロードインファイトに騎乗し、逃げ切り勝ちを果たした井上瑛太騎手。地元高知では初の重賞制覇となりました。今年はここまで66勝を挙げ、高知リーディング3位につける活躍を見せています(2025年8月19日現在)。
トレノ賞制覇、おめでとうございます。
ありがとうございます。ずっと高知で重賞を勝ちたいと思っていたので、やっと勝つことができて嬉しかったです。強い馬に乗せていただき、感謝しています。
不良馬場で思い切りよく逃げましたが、どんな心境でしたか?
同じ厩舎の永森さんの馬(トゥルーバローズ)が行ったら2番手で競馬をしようと考えていましたが、出遅れたのが見えたので、これはもう思い切って行こうと。これで負けたら仕方ないという気持ちでした。道中は永森さんが2番手に来て、落ち着いたペースで進めることができましたし、3コーナーからはペースを上げて行って、上がり勝負ならば負けないだろうと思っていました。
ロードインファイトでトレノ賞を逃げ切り勝ち
ご家族が見に来ている中で、地元重賞初制覇を果たしたお気持ちは?
家族はいつも見に来てくれるんですけど、重賞を勝っておばあちゃんが泣いていたと聞きました。おじいちゃんは表彰式で叫んでいましたね(照)。もともと和歌山で騎手をしていて、その後、打越厩舎で長年厩務員をしていたのですが、今は仕事を辞めていて、いつも応援してくれます。「死ぬ前に高知で重賞を勝ってくれ」とずっと言われていたので、まだまだ元気ですけど、おじいちゃんとの約束が果たせてホッとしました。
今年はここまで高知リーディング3位につけています。
昨年は81勝させていただいたのですが、今年に入ってから全然勝てなくて、自分としては『やばいな、スタートがよくないな』と思っていました。1つでも上をと思いながら騎乗している中で、兄弟子の(宮川)実さんがケガをして休んでいたこともあり、打越厩舎のいい馬が回って来たことが大きいと思います。
宮川実騎手はケガにより長期休養中ですが、存在は大きいですか?
すごく大きいです。特に仕事に対する姿勢がすごいですね。馬への当たりが柔らかく、馬に負担をかけない乗り方をしているなと。もうすぐ復帰されるのでまた一緒に乗れて嬉しいですし、自分も負けないようにより頑張りたいと思っています。
2020年10月のデビューから毎年キャリアハイを更新していますが、2020年6勝、2021年17勝、2022年19勝、2023年58勝、2024年81勝と、一昨年から昨年のステップアップが大きいですね。
ありがたいことに、たくさんのいい馬に乗せていただき、チャンスをいただいているお陰です。頑張ってくれる馬たち、乗せてくれる関係者の方々に感謝の気持ちでいっぱいです。勝つごとにチャンスの大きい馬が回ってくることが増えましたし、力のある馬に乗せてもらって、経験を積ませてもらったことが大きいなと。年々、気持ちの余裕がでてきているのかなと思いますし、特に最近はゲートが出せるようになってきたので、その辺りが成績にも繋がっているのかなと思います。
デビューした頃から振り返って、いかがですか。
デビューした頃は体重のことばかり考えていました。3キロ減が本当にきつくて、自分の中でもものすごく葛藤がありました。騎手を辞めるか減量を返上するか、というところまでいって......。減量があるうちはヤングジョッキーズシリーズに出られますし、ファイナルラウンドに行って中央で乗ってみたいという想いもありましたが、騎手を続けるためには減量を返すしかないと思って......。打越先生とも相談して2021年の9月に減量を返上しました。当初は乗り鞍も全然なかったんですけど、体をしっかりと保てるようになって、レースに集中できるようになりました。そこから少しずつ信用を得られるようになったのかなと思うと、結果的には返上して良かったというか、そこを糧にできたのかなと思っています。
レースの中で特に意識していることはありますか?
一番は安全に、ということです。昨年は制裁が多かったので、特に今年は斜行しないように意識しています。
毎年のように新人騎手がデビューし、井上騎手にとっても後輩が増えて来ましたね。
そうですね。2021年に岡遼太郎くんがデビューして、2年くらい成績で負けていたんです。それがずっと悔しくて、後輩に負けたくないと思っていました。今も後輩が増えるごとに、負けたくないと思いながら、すごくいい刺激を受けているなと思います。昨年デビューした城野慈尚くんや、今年デビューの近藤翔月くんも目立っていますし、自分ももっと頑張ろうと気が引き締まります。
今後の目標を教えてください。
今22歳なのですが、打越先生と話しているのは、20代のうちにリーディングを取りたいと。最近は全国的に若手の活躍が目立っていますし、自分にとってもすごく刺激になっています。
では、オッズパークユーザーの皆様にメッセージをお願いします。
いつも高知競馬を応援していただき、ありがとうございます。これからも一生懸命努力して、いつかは高知競馬のリーディングを取りたいと思っていますので、見守っていただけたら嬉しいです。応援よろしくお願いいたします。
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※インタビュー / 赤見千尋(写真:高知県競馬組合)
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今年4月5日に高知競馬場でデビューを果たした近藤翔月騎手。
初日から5鞍に騎乗し、最終レースで初勝利を挙げました。記念すべき初勝利や、騎手を目指したきっかけ、これからの目標などを伺いました。
まずはデビューおめでとうございます。実際のレースに騎乗してみていかがですか?
すごく難しいです。見ているのとは違って、なかなか自分が思っているようには乗れないですね。
そんな中でもデビュー初日に初勝利を挙げました。
強い馬に乗せていただいて、馬が頑張ってくれました。乗せていただいた関係者の皆さまに感謝しています。初日から5鞍乗せていただいて、初勝利の前に4鞍乗ったのですが上位に入ることができませんでした。勝った時はずっと馬の手応えがよくて、1着でゴールした時にはものすごく嬉しかったです。ファンの方々からの声援も聞こえましたし、あの光景は一生忘れないですね。
4月5日第11レース、ノーブルシェイドに騎乗して勝利
デビュー2カ月で9勝(6月8日現在)、ご自身ではどう感じていますか?
たくさんいい馬に乗せていただいて、順調に勝たせていただいていると思います。先ほども言いましたが、まだまだ難しいことが多くて、もっと成長しなければという気持ちが強いです。
具体的にはどんなところが難しいですか?
自分でイメージしたことを実際に競馬でなかなかできないことです。特にスタートしてからのポジション取りが難しいですね。今はそこが一番の課題だと思います。先輩方に質問したり、自分なりにいろいろ試行錯誤しているところです。
よく質問する騎手はどなたですか?
皆さん本当に優しいので質問すれば教えてくれる方ばかりです。その中でも年齢的に近いこともあって、聞きやすいのは井上瑛太騎手です。山崎雅由騎手にもよく質問しています。所属の宮川浩一先生や厩務員さんにもよく教えていただきますし、浩一先生の兄弟である宮川実さんともお話させていただいて、とてもいい環境でやらせていただいています。
勝負服のデザインは、厩舎カラーの紫と、兄弟子の妹尾将充さんのデザインを取り入れたそうですね。
将充さんは自分の中でお兄ちゃんみたいな存在なんです。毎日のように連絡を取っていますし、競馬開催中は将充さんがレース後コメントを取っているんですけど、そのコメントのやり取りだけではなくて、もっとこの辺りを走ってくれば良かったんじゃないかとか、もう少し早めに仕掛けたら良かったね、という風なアドバイスもくれるので、とてもありがたいです。
愛媛県出身の近藤騎手ですが、どんなきっかけで騎手を目指したのですか?
小学校1年生の時にたまたま阪神競馬場の近くへ行く用事があって、ちょうどその日に宝塚記念があるということで、本当にたまたま競馬場へ行ったのがきっかけです。その時ラブリーデイが勝ったのですが、レースを見て「これだ!」と思いました。最初は両親も驚いていましたが、自分が本気で目指したいと伝えたら本気でサポートしてくれて、小学4年生からは乗馬クラブにも通わせてくれました。けっこう費用がかかるのに通わせてくれて、とても感謝しています。愛媛には競馬場がないですから、騎手という仕事を知らない同級生も多かったのですが、自分の中ではまったくブレず、ずっと騎手になりたいと思っていました。諦めそうになったことは一度もないですね。
宮川浩一厩舎に入ったのはどんなきっかけですか?
教養センターに入った時には所属が決まっていなかったので、高知競馬所属を希望して、公募という形でどなたか所属にして下さる先生はいないか聞いていただいたところ、8名の先生が手を上げてくれて。各先生とリモート面談をした時に、浩一先生が競馬場実習からどういう風に育成していくかという計画を立てていてくれて、そのお話を聞いた時に自分の中でとても響いたんです。それで決めさせていただきました。
実際に厩舎に入ってみていかがでしたか?
競馬場実習で競馬場に行った時、最初は緊張していたんですけど、すぐに皆さんが話しかけてくれて、仲良くしてくださったので、すんなりと馴染むことができました。
競馬場実習の時には、ユメノホノオに跨ったことが印象深かったそうですね。
あの時は本当にいい経験をさせていただきました。僕の調教が全頭終わったタイミングでユメノホノオが馬場に行くところが見えたので、せっかくだからと思って調教を見ていたんです。馬場から帰って来た時に、「すごい馬ですね」って山頭信義厩務員に話しかけたら、「跨ってみるか?」って言ってくれて、整理運動をさせていただきました。常歩ですけど、背中ががっちりしていて跨った雰囲気も全然違いました。すごい馬の背中を感じることができて、とても嬉しかったです。
デビュー当日に行われた紹介式
今後の目標を教えてください。
浩一先生からは、5年でリーディング争いに食い込めるようになれと言われています。難しいことだとは思いますが、そのくらい期待してくれているということなので、その期待に応えられるよう頑張ります。目の前の目標としては、今は減量があるので、その減量を活かして積極的な騎乗をしたいです。
では、オッズパークユーザーの皆様にメッセージをお願いします。
まだまだ未熟ですが、これから高知競馬を盛り上げていけるよう全力で頑張ります。応援よろしくお願いします。
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※インタビュー / 赤見千尋(写真:NAR、高知県競馬組合)
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昨年、自身2度目の高知リーディングに輝いた宮川実騎手。プリフロオールインで高知三冠を達成するなど活躍した1年でした。
2度目の高知リーディングおめでとうございます。
ありがとうございます。数字が出るので、意識していなかったと言えば嘘になるんですけど、無事に獲れてよかったです。去年は所属の打越勇児厩舎がすごくて、いい馬をたくさん任されたので、いかに取りこぼさないかに必死でした。それを頑張っていれば、自ずとリーディングは獲れるのかな、と思っていました。
打越調教師は昨年、地方全国リーディングに加え、NARグランプリ最優秀勝率調教師賞も受賞しました。連勝馬がいたり、重賞になると多頭出しだったりで、強い馬が多かったので緊張感があったかと思います。
そのプレッシャーに負けていたらいけないな、という感覚で乗っていました。高知三冠とかいいことも色々あった年でした。
黒潮菊花賞を制して高知三冠を達成したプリフロオールイン
高知三冠を達成したプリフロオールインは2歳の頃、どんな印象でしたか?
デビュー前から調教に乗っていて、レースを使うたびに強さを感じていました。スピードもありますしね。デビュー戦はちょうどワールドオールスタージョッキーズに出場していて乗れなかったんですけど、10月にネクストスター高知で重賞を初めて勝ってから「目標は高知優駿を勝つこと」と決めました。自分もまだ高知優駿を勝っていませんでした。
一冠目の黒潮皐月賞が6馬身差の楽勝となれば、高知優駿の前にはプレッシャーを感じませんでしたか?
ないと言ったら嘘です。ただ、やることをしっかりやれば、結果がついてくるんじゃないかなという感覚でした。それまでに1600mの準重賞を2回使って勝っていて、まだ余力もあったので高知優駿の1900mならもつんじゃないかなと思っていました。3歳重賞で、馬にとっては1度しかない機会。25年間、ジョッキーとして乗ってきた中で勝っていなかったので勝てて嬉しかったです。打越調教師も高知優駿は初制覇で、終わってから「今までで一番緊張した」と言っていました。
その後は高知三冠に向けて、期待が高まりました。
高知三冠という目標ができて、色々とプレッシャーもあったんですけど、こういう経験はジョッキー人生でできるかできないか、運命だと思います。
三冠最終戦の黒潮菊花賞は驚異の単勝1.0倍でした。
これまでに単勝1.0倍の馬に乗った記憶はあんまりないです。高知優駿の走りを考えたら、これだけの人気になりそうと言えばなりそうですけど、あとから知って「みんな100円買って100円しか返ってこんがね」とビックリしました。
終わってみれば5馬身差の快勝でしたが、序盤のポジション争いや勝負所で他の騎手たちの「簡単には勝たせないぞ」という思いが伝わってきました。
序盤の先行争いが落ち着きかけたところで(赤岡)修次さんがもう1回来たのには僕も「うわーっ!」と思いました。(井上)瑛太と僕の間の見えない位置からスルスル~と来たのは予想外でした。その後はペースも落ち着いて馬もハミを抜いてリラックスして走れていたので、最後にしっかり脚を残せていたのだと思います。それにしても、序盤に競られてラップが速くなったのにあの走りはすごいな、と乗っている自分も思いました。
口取り撮影では高知三冠達成を祝う横断幕も掲げられましたね。
もし負けていたら、この幕どうしていたんやろ?と思いました(苦笑)。
黒潮菊花賞直後から高知競馬場は約1カ月の馬場改修に着手。プリフロオールインも休養に出て、復帰戦は11月の園田・楠賞でしたがまさかの10着でした。何があったのでしょうか?
状態はそんなに悪くないと感じていたので、楠賞はちょっと敗因が分からないんです。調教でまだ子供っぽい面があるので、初めての遠征競馬や馬場も影響していたんでしょうか。スタートしてからのスピードが明らかにいつもと違って、道中も気持ちが入っていなくて馬が走っている感じがしませんでした。その原因がどこか分からなくて、もし喋ってくれたら「何がイカンかった?」って聞きたいです。「お前がイカンかった」って言われるかもしれないですけど(苦笑)。
今年初戦の大高坂賞では古馬と初対戦。「こんなもんじゃない」という走りを見せたかったかと思いますが、先行争いが激化してハイペースで逃げることとなり、11着でした。
帰厩後は39秒台の追い切りを2本できて、乗り込みは十分できていると感じていました。今回は地元なので挽回したい気持ちはあったのですが、トモがしんどそうで、スピードに乗りませんでした。
立て直しての巻き返しに期待します。そして、今年も宮川騎手の活躍も楽しみです。
年齢的には若い子のように元気には乗れないと思いますけど、落ち着いて乗って、周りとの差をつけて頑張りたいです。吉原寛人騎手が打越厩舎に定着していて、修次さんと二人、日本トップクラスのジョッキーがいることはいい刺激になっています。追いつきたいと思いながら高知で乗っていたら、自ずと全国で通用する腕になれると思っています。
オッズパーク会員のみなさんにメッセージをお願いします。
今年の目標は、他地区の重賞に高知の馬で遠征して勝つことです。怪我無く、1年を通してファンのみなさまにいいレースを見せられるよう頑張るので、応援よろしくお願いします。
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※インタビュー・写真 / 大恵陽子
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9月7日高知第8レースを勝利して、地方競馬通算500勝を達成した林謙佑騎手(高知)。9月29日に行われた珊瑚冠賞ではガルボマンボとのコンビで、圧倒的人気だったユメノホノオを破って勝利を収めました。ご自身のこと、そしてガルボマンボについても語っていただきました。
500勝達成おめでとうございます。この数字は意識していましたか?
ありがとうございます。500勝できたことは嬉しいですし、周りの方々に感謝しています。ただ数字的には通過点なので、あまり意識はしていなかったですね。
2015年に船橋でデビューして、2018年に騎乗機会を求めて高知へ移籍。今年はここまで(2024年10月27日現在)58勝を挙げて高知リーディング7位につけています。今のご活躍をご自身ではどう感じていますか?
全然活躍しているとは思っていないです。自分より下の世代の子たちが活躍していますし、特に(多田羅)誠也はすごいですよね。移籍する時はかなり悩みましたが、今は受け入れてもらえて本当に良かったと思いますね。その辺りから売り上げがグングン上がって行って、強い馬もどんどん出てきていますから。
高知の馬たちは各地に遠征して結果を出していますが、どうしてこんなに強いのでしょうか?
一概には言えないですけど、他場のレースに行って感じるのは前半のペースの違いです。高知の場合はみんなが行って行ってのレースが多くて序盤から抑えていくようなことがあまりないんですよ。常にタフな競馬をしていますから、他の競馬場に行くと前半のペースが楽に感じることがあります。そうなると普段よりも脚が溜めやすいので、結果が出やすいのかなと思います。
上のクラスのレースだけではなくて、下級条件の馬たちで戦う一発逆転ファイナルレースもものすごく行け行けのペースになりますよね。
僕らでもどの馬が逃げるかわからないですから。いつも逃げている馬でも一発逆転ファイナルレースになるとわけわからない馬が前にいたりして。高知の騎手は先輩方も後輩も関係なく、誰が逃げても競って行ったり、みんながのびのびと競馬ができることも好循環に繋がっていると思います。
見ている方としては、馬場の変化も難しいです。
1日の中でもどんどん変化していきますから、1レースと最終レースでは伸びるところが全然変わってくることもありますね。ただ、差しが決まるような流れが続くとそこを逆手にとって前に行こうとする騎手もいたりして、展開の読みは単純にはいかないですね。
珊瑚冠賞をガルボマンボで勝利
9月29日の珊瑚冠賞は、ガルボマンボとのコンビで快勝でした。早めにリードを広げて行って、ユメノホノオの追撃を退けましたね。
枠(2番)が決まった時からいい枠だなと思っていましたし、当日の馬場もガルボマンボ向きの馬場になりました。返し馬は普段通りだったのですが、ゲートに行く時にいつも以上に力強さを感じたので、状態もすごく良かったんだと思います。レースでは内にグリードパルフェがいたので、同じような位置にいたくないなと思って、気合を入れて2番手3番手を取りに行きました。(多田羅)誠也(騎手のナムラボス)がペースを上げてくれたのも良かったです。
後ろは気になりましたか?
(最後の)直線で気になりました。リードはあったけれど、相手はキレるので怖いなと。先頭で直線を向くとどの馬も思いますけど、「ゴールまで長いな」って思っていました。
見事3馬身差の勝利でした。ゴールした時のお気持ちは?
ガルボマンボは1年くらい勝っていなかったので、すごく嬉しかったです。いつも頑張ってくれてずっといい競馬はしていたんですけど勝ち切れなかったですから。それに、ユメノホノオを相手に勝利したというのも嬉しかったです。
ガルボマンボとユメノホノオは、昨年の高知県知事賞が最初の対戦でした。1世代差の高知優駿馬対決は見ごたえがありました。
勝ちたかったですけど、半馬身差で2着......。あの時は来られてから動いたので、流れ的にも向こうが良かったのかなって。ただいつか逆転できる可能性はあると思っていたので、今回勝てて嬉しかったです。
ガルボマンボは重賞7勝目となりました。どんな存在ですか?
本当にすごい馬だと思います。乗せていただけることに感謝していますし、もう2度とこういう馬には出会えないんじゃないかって思っていて。強い馬というのはいると思うんですけど、オーナーとの出会いだったり、周りの方々と縁を繋いでくれた馬なので、唯一無二の存在です。
ガルボマンボの武器はどんなところですか?
心臓が強いですよね。ガルボ産駒ですけどマイルというよりも長い距離の方がしぶとさが活きます。スピード勝負になってしまうとキレ負けしてしまいますが、長めの距離でスタミナ勝負に持ち込めるとすごく強いです。
では、今後の目標を教えてください。
具体的にこのレースを勝ちたいとか、数字とかはないのですが、一つでも多く重賞を勝って、オーナーをはじめ周りの方々へ恩返しがしたいです。
オッズパーク会員の方々にメッセージをお願いします。
高知競馬をいつも応援していただき、ありがとうございます。毎年売り上げが良く、とても感謝しています。一発逆転ファイナルレースは特に面白いので、ぜひ注目してください。
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※インタビュー / 赤見千尋(写真:高知県競馬組合)
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