
今年4月5日に高知競馬場でデビューを果たした近藤翔月騎手。
初日から5鞍に騎乗し、最終レースで初勝利を挙げました。記念すべき初勝利や、騎手を目指したきっかけ、これからの目標などを伺いました。
まずはデビューおめでとうございます。実際のレースに騎乗してみていかがですか?
すごく難しいです。見ているのとは違って、なかなか自分が思っているようには乗れないですね。
そんな中でもデビュー初日に初勝利を挙げました。
強い馬に乗せていただいて、馬が頑張ってくれました。乗せていただいた関係者の皆さまに感謝しています。初日から5鞍乗せていただいて、初勝利の前に4鞍乗ったのですが上位に入ることができませんでした。勝った時はずっと馬の手応えがよくて、1着でゴールした時にはものすごく嬉しかったです。ファンの方々からの声援も聞こえましたし、あの光景は一生忘れないですね。
4月5日第11レース、ノーブルシェイドに騎乗して勝利
デビュー2カ月で9勝(6月8日現在)、ご自身ではどう感じていますか?
たくさんいい馬に乗せていただいて、順調に勝たせていただいていると思います。先ほども言いましたが、まだまだ難しいことが多くて、もっと成長しなければという気持ちが強いです。
具体的にはどんなところが難しいですか?
自分でイメージしたことを実際に競馬でなかなかできないことです。特にスタートしてからのポジション取りが難しいですね。今はそこが一番の課題だと思います。先輩方に質問したり、自分なりにいろいろ試行錯誤しているところです。
よく質問する騎手はどなたですか?
皆さん本当に優しいので質問すれば教えてくれる方ばかりです。その中でも年齢的に近いこともあって、聞きやすいのは井上瑛太騎手です。山崎雅由騎手にもよく質問しています。所属の宮川浩一先生や厩務員さんにもよく教えていただきますし、浩一先生の兄弟である宮川実さんともお話させていただいて、とてもいい環境でやらせていただいています。
勝負服のデザインは、厩舎カラーの紫と、兄弟子の妹尾将充さんのデザインを取り入れたそうですね。
将充さんは自分の中でお兄ちゃんみたいな存在なんです。毎日のように連絡を取っていますし、競馬開催中は将充さんがレース後コメントを取っているんですけど、そのコメントのやり取りだけではなくて、もっとこの辺りを走ってくれば良かったんじゃないかとか、もう少し早めに仕掛けたら良かったね、という風なアドバイスもくれるので、とてもありがたいです。
愛媛県出身の近藤騎手ですが、どんなきっかけで騎手を目指したのですか?
小学校1年生の時にたまたま阪神競馬場の近くへ行く用事があって、ちょうどその日に宝塚記念があるということで、本当にたまたま競馬場へ行ったのがきっかけです。その時ラブリーデイが勝ったのですが、レースを見て「これだ!」と思いました。最初は両親も驚いていましたが、自分が本気で目指したいと伝えたら本気でサポートしてくれて、小学4年生からは乗馬クラブにも通わせてくれました。けっこう費用がかかるのに通わせてくれて、とても感謝しています。愛媛には競馬場がないですから、騎手という仕事を知らない同級生も多かったのですが、自分の中ではまったくブレず、ずっと騎手になりたいと思っていました。諦めそうになったことは一度もないですね。
宮川浩一厩舎に入ったのはどんなきっかけですか?
教養センターに入った時には所属が決まっていなかったので、高知競馬所属を希望して、公募という形でどなたか所属にして下さる先生はいないか聞いていただいたところ、8名の先生が手を上げてくれて。各先生とリモート面談をした時に、浩一先生が競馬場実習からどういう風に育成していくかという計画を立てていてくれて、そのお話を聞いた時に自分の中でとても響いたんです。それで決めさせていただきました。
実際に厩舎に入ってみていかがでしたか?
競馬場実習で競馬場に行った時、最初は緊張していたんですけど、すぐに皆さんが話しかけてくれて、仲良くしてくださったので、すんなりと馴染むことができました。
競馬場実習の時には、ユメノホノオに跨ったことが印象深かったそうですね。
あの時は本当にいい経験をさせていただきました。僕の調教が全頭終わったタイミングでユメノホノオが馬場に行くところが見えたので、せっかくだからと思って調教を見ていたんです。馬場から帰って来た時に、「すごい馬ですね」って山頭信義厩務員に話しかけたら、「跨ってみるか?」って言ってくれて、整理運動をさせていただきました。常歩ですけど、背中ががっちりしていて跨った雰囲気も全然違いました。すごい馬の背中を感じることができて、とても嬉しかったです。
デビュー当日に行われた紹介式
今後の目標を教えてください。
浩一先生からは、5年でリーディング争いに食い込めるようになれと言われています。難しいことだとは思いますが、そのくらい期待してくれているということなので、その期待に応えられるよう頑張ります。目の前の目標としては、今は減量があるので、その減量を活かして積極的な騎乗をしたいです。
では、オッズパークユーザーの皆様にメッセージをお願いします。
まだまだ未熟ですが、これから高知競馬を盛り上げていけるよう全力で頑張ります。応援よろしくお願いします。
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※インタビュー / 赤見千尋(写真:NAR、高知県競馬組合)
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