NARグランプリ2023最優秀新人騎手賞を受賞した山田義貴騎手(佐賀)。デビュー3年目の今年は期間限定騎乗で南関東に挑戦。5月30日に園田競馬場で行われる地方競馬ジョッキーズチャンピオンシップにも初出場が決まり、飛躍が続いています。
まずは、NARグランプリ2023最優秀新人騎手賞受賞、おめでとうございます。
ありがとうございます。受賞を聞いた時は嬉しかったです。
昨年は118勝を挙げ、佐賀リーディングでは第3位、重賞勝利も果たしましたね。
たくさんいい馬に乗せていただいたお陰です。周りの方々に感謝しています。
以前、お話を伺った時、「リーディング上位に食い込むこと」「重賞を勝つこと」という目標を掲げていらっしゃいましたが、どちらも達成しました。
自分ではもっと勝てたと思っています。先ほども言いましたがすごくいい馬に乗せていただいていて、勝てるところで勝ち切れなかった部分もあって。自分としては満足していません。
2023年はリュウノシンゲンで重賞3勝(写真は2023年5月14日・佐賀スプリングカップ/佐賀県競馬組合)
今年は南関東への期間限定騎乗(4月1日~5月31日/船橋・山下貴之厩舎)にチャレンジしていますが、実際に乗ってみていかがでしょうか。
競馬の流れが佐賀とは全然違うので、いろいろ勉強になります。南関東は4場一つ一つ特徴が違うので、違う乗り方をしないといけないというところが難しいですね。特に最初は左回りに慣れていないので戸惑いもありました。今はだいぶ慣れてきて、特に船橋は乗りやすいです。砂が深いですけど、コーナーも緩いし直線は長いし。受け入れてくれた山下調教師に感謝しています。いろいろな人を紹介してくれて、たくさん乗せていただいています。
どなたか意識しているジョッキーはいますか?
意識しているのは同期の野畑凌(川崎)です。すごく勝っているので刺激になります。
今回の期間限定騎乗では、どんなことを目標にしていますか?
とりあえず数字的な目標というよりは、技術的なことをいろいろな方に聞いて勉強しています。地元の方々も応援してくれているので、成長して帰りたいです。
そして、5月30日に園田競馬場で行われる、地方競馬ジョッキーズチャンピオンシップへの出場も発表されました。初出場、おめでとうございます。
ありがとうございます。決まった時は嬉しかったですけど、全国のリーディングジョッキーの方々に入って戦うので、緊張もありますね。当日は緊張すると思いますけど、いつも返し馬で馬に乗るとほぐれるので、レースでは緊張しません。今の自分の技術でどれだけやれるか、精一杯頑張ります。
デビューから結果を出し続けていますが、今後の目標は何でしょうか。
周りの人たちを見ていると、自分はまだまだだと痛感します。今年はできるだけ技術向上したいです。展開を読んだり、馬とのやりとりだったり。向上したいところはたくさんあるので、毎日勉強しています。
それでは、オッズパーク会員の皆様にメッセージをお願いいたします。
いつも応援していただき、ありがとうございます。いつか佐賀リーディングが取れるよう頑張ります。これからもよろしくお願いします。
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※インタビュー / 赤見千尋
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石川慎将騎手は、2010年4月に初騎乗初勝利でデビュー。それから12年10カ月となる2月4日に地方競馬通算1000勝を達成しました(8414戦目)。 その直前の2月2日には白鷺賞(姫路)で他場重賞初勝利。1000勝達成や白鷺賞の勝利、今後の目標について話をうかがいました。(インタビューは2月11日)。
2月4日に1000勝達成されましたが、その時のお気持ちというのは。
1000勝、1000勝と言われながらリズムが壊れたのですが、いずれは勝つんで、1000勝を意識したこともなかったし、リーチ(999勝)も重賞でかけらました。(1000勝達成は)たまたま乗り替りだったのですが、いつも世話になっているオーナーの馬で達成できてよかったです。
以前(15年2月)のインタビューでは100勝・200勝の時は意識してなかったと言われましたが、1000勝はどうですか。
やっぱり特別なものは多分あったと思います。その日のうちに1001勝もいっちゃったんで、「あ、やっぱりそういうときってパパッと勝つな」というのがあったし。その時は「1000勝したんだ」という日だったんですけど、あとは徐々にまた勝てることを意識しつつ、すぐ切り替えられました。
999勝は遠征(姫路・白鷺賞、ヒストリーメイカー)でのものでした。
あのレースは自分が何勝目とかは関係なしに、自分の中で力が入っていたし、何日も前からジンギのレースを見て、どうやって行くかなというのを考えていました。ただ、ゲートに入ってから、考えていたのはもう一旦全部捨ててレースに行ったので。まぁあんまり考えすぎないで感覚で乗った方が、自分にはあってるのかな?とは思います。
ジンギとの接戦を制したヒストリーメイカー(5番、黄色帽)<写真:兵庫県競馬組合>
ジンギをマークして早めに行って、というのはレースの流れの中でしょうか?
そうですね。考えていたプランは消し去ったので、もう全部何のプランもなく、なるようになれと。ただジンギを見ながらレースをしたいな、というだけを考えていたので。(田中)学さんも僕がずっと後ろにいて意識はあったと思うので、どこかで1回前に出る形の方がいいかな、と。
最後は迫られてきましたが、手応えはどうだったですか?
もうあそこまで馬が抜け出しちゃって、ちょっと遊ぶ感じもあって、どれか1頭馬の視界に入ってくれた方がまだ行ってくれるなというのはあって、ジンギが見えてからはグッとまたもう一段階ハミ取ってくれたんで、直線はもう自信もって、交わされないだろうなと思ってました。
18年以降は佐賀リーディング5位以内で安定していますが、そこはどう思われますか?
やっぱり1番になりたいですよね。競馬は2位もドベも一緒なんで、1位しかないですよね。2位だった3位だったとか、もう関係ないですよね。
昨年はリーディング2位で、1位の山口勲騎手とは17勝差でした。
まだやっぱり手は全然届かないし、背中がやっと見えたぐらいなので。また今年、全然背中も見えないくらい突き放されるかもしれないし。ただただ、自分はもうずっと何年間もあの人の背中ばっかり追いかけて。ただそれだけです。
初の年間100勝を達成した20年はミスカゴシマが3歳の年で多数の重賞を勝たれました。
それは多分かなり大きいと思いますし、やっぱりそういう強い馬に乗ってタイトルを獲るというのは自信にもなるし。乗り方も変わってくるし。ああいう馬がいてくれることでモチベーションもまた違いますし。
吉野ヶ里記念連覇のミスカゴシマ(2021.7.25)<写真:佐賀県競馬組合>
石川騎手が重賞を勝った時にウイニングランをされていました。
やっぱりその馬を応援してくれているお客さんもいるし、ミスカゴシマはここの生え抜きで好きなお客さんも一杯いますし、他の馬を応援しに来てくれるお客さんもいるし、当然他の重賞でもそういうのはあると思うし。やっぱり声援というのは、僕らお客さんがいると「あぁ今日(お客さんが)多いな」という感覚で乗れるんで、その人たちのためにもそういうファンサービスというか、自分たちもめちゃめちゃ気持ちいいんで、あれは。みんなにもやってもらいたいなとは思いますけど。
では次に重賞を勝たれたときには。
そういうチャンスがあるときには、はい。
イチノコマチについてですが、九州ジュニアチャンピオン(飛田愛斗騎手が騎乗)以降は勝ち星がありません。この馬のいいところや、ここが改善されればというところがあれば教えてください。
いつもいいレースしてくれて、自分の中では申し分のない競馬ではあるんですけど、やっぱり(近走は)1着獲れてないので、どうにかして1着獲りたいなという中で乗って、前走(花吹雪賞2着)も強かったし、いい形でレースを運べてたと思ったんですけど。絶対、能力の無い馬じゃないし、勝てる力はあるので、このままシルバーコレクターで終わらせるのはもったいないし。あとはもう、自分が考えて乗れば勝たせてやれるのではと思いますね。
昨年2月に真島正徳先生の初勝利に騎乗されていました。真島正徳、鮫島克也調教師は一昨年まで同じジョッキーでしたが、調教師になられて印象が変わったところはありますか?
今まで一緒に乗っていて、正さんも、克也さんも、(山口)勲さんも、3人はもうずっと僕の教科書でずっとやってきて、その人たちのいい所を勉強しようと思ってやってきたので、現役の時もレースでどうやって乗ったらいいのかを相談もしたし。その二人が先生になると、もう一段階聞くこともあるし、「こうやって乗ってくれ」ってオーダーに関して、すごい勉強にもなるし。ただ、緊張はしますよ。あの二人の先生の馬に乗るっていうのは。やっぱりついこないだまで乗ってた人というのは、レースを見る力というのがあるんで。それを上手く引き出したいというのはあるし、あの二人に認めてもらいたいというのもかなりあるし。全然意識は違いますね。
13年の門別での期間限定騎乗から10年、また他の場所で乗りたいという想いはありますか?
いろんな競馬場で乗るという想いはずっと常にあるし、あそこ(門別)で滞在した2カ月間というのは、すごい勉強になったし、またそういう機会があるなら行ってみたいです。
ヒストリーメイカーは4月以降他場の重賞を狙っていくそうですが。
それで行かせてもらえるのなら行きたいし、あれぐらい強い馬だったら行ってみた方が勉強にはなるし。
白鷺賞が他場の重賞初勝利でしたが、期間限定騎乗の門別以外では他場での勝利自体が初勝利でした。
そうですね。ミスカゴシマでも金沢2着だったし。うーんなんかもう2着が多いですよね。本当に。だから勝ったのはすごい嬉しかったですね。もともと自分も中学校卒業して園田に居たし、子供の頃から厩務員して姫路に連れて行ってレースしていたので、あそこで勝つというのは思い入れが全然違いました。
今後の目標となるとリーディング1位ですか?
それは当然目標だし、勲さんが現役のうちにいっぱい吸収したいものがありますし、あの人に数字でも腕でもまだ追いつけないし。だからとりあえず数字で追い越せるように頑張りたいし、ずっとそれを目標にしていたので。
最後にオッズパーク会員の方にメッセージをお願いします。
佐賀競馬も少しずつ若手も増えて、レース展開も変わってすごい面白くなってきたんで、自分たちの応援するジョッキーと応援する馬を見つけてもらって、楽しんでもらいたいと思っているので、これからもまたよろしくお願いします。
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※インタビュー / 上妻輝行
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今年4月にデビューした山田義貴騎手(佐賀)は、すでに53勝(2022年11月13日現在)を挙げる活躍を見せています。デビューからここまでのことを振り返っていただきました。
4月デビューですでに50勝超えと、大活躍ですね。
ありがとうございます。たくさんいい馬に乗せていただいて、勝たせていただいて周りの方々のサポートのお陰です。デビューする前から勝ちたいとは思っていましたが、ここまで勝てるとは思っていなかったです。本当に感謝しています。
山田騎手はお父様が山田徹調教師ということで、小さい頃から騎手を目指していたんですか?
そうですね。小さい頃から騎手を近くで見て来て憧れていて、小学校6年生の頃から乗馬を習っていました。南関東や他の競馬場も考えましたが、やはり父がいますし、佐賀の環境がやりやすいだろうと考えて佐賀所属を選びました。
デビューしてから、お父様との関係は変わりましたか?
いえ、特に変わらないですね。今も優しい父親です。競馬についてはレース前後でいろいろとアドバイスもくれるので、もっと上手くなってもっと勝ちたいと思っています。
現状の課題をあげるとしたら?
やはりメンタル面ですね。もっと落ち着いて、気持ちに余裕を持って乗りたいです。実際にデビューしてみて、自分なりにいろいろ考えて乗るわけですが、思い通りにならないことばかりです。先輩たちを見ていると、展開の読みがすごいので、そういうところを自分も勉強していきたいです。
ヤングジョッキーズシリーズにも出場して、他場では園田で騎乗していましたね。
他の競馬場は馬場の形やレースの流れも全然違って難しかったですが、とてもいい経験になりました。昨年は飛田愛斗さんが総合優勝しましたし、今年のファイナルには金山昇馬さんと加茂飛翔さんが出場するので、来年こそ自分もファイナルに行けるように頑張ります。
ヤングジョッキーズシリーズ佐賀第2戦・2着
10月16日には現在の佐賀中距離路線ナンバー1といえるリュウノシンゲン(韓国岳特別・1着)に騎乗していました。乗ってみていかがでしたか?
調教でも乗ったことがなくて、あれだけの馬ですから一度乗ってみたいなと思っていました。騎乗依頼をいただいた時はとても嬉しかったです。もちろんプレッシャーもあって緊張しましたが、強い馬なので自信を持って乗りました。道中はとにかく外に出したいなと思っていたんですけど、3コーナー辺りでは手ごたえが全然違って、その辺りでもう「勝てる」と思いました。内でドゥラリュールも粘っていましたが、着差以上に強かったと思います。
性格はどうでしたか?
調教では最近うるさくなってきたと聞きましたが、レースでは大人しくてとても乗りやすかったです。背中に乗っていて安心感がありました。走る馬に乗せていただいて、とてもいい経験でした。
10月30日には、浦和からの移籍初戦となった重賞(門別・栄冠賞)勝ち馬サイダイゲンカイにも騎乗(SAGAリベンジャーズA2・1着)していましたね。
移籍初戦の休み明けで手探りな面があったんですけど、終わってみれば強かったですね。向正面でペースが上がって少し置いていかれた時に、一瞬やばいかと思ったんですけど、直線でじわじわ伸びてくれて、3頭大接戦の追い比べで勝ち切ってくれました。すごくおとなしくて乗りやすい馬ですし、まだ4歳ですから今後が楽しみです。
現在53勝ですが、今年目標としている数字はありますか?
あと2か月で70勝はしたいです。
では先々の目標は?
来年はリーディング上位に入れるようにしたいですし、重賞も勝ちたいです。
佐賀は今若手が多いですが、意識している人はいますか?
特にいないです。同期の中山蓮王もライバルというよりも一緒に切磋琢磨していければという感じで、普段も仲がいいですから。騎乗のことでアドバイスをいただくのは石川慎将さんが多いです。レースが終わって、今のああいう風にしたらよかったよねとか、細かいことを色々と教えていただいています。
では、オッズパーク会員の皆さまにメッセージをお願いします。
いつも佐賀競馬を応援していただき、ありがとうございます。もっと上手くなれるよう頑張りますので、これからもよろしくお願いします。
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※インタビュー / 赤見千尋(写真:佐賀県競馬組合)
8月27日に地方通算1000勝を達成した田中純騎手。そのジョッキー人生は2003年に荒尾競馬場でのデビューから始まりましたが、荒尾の廃止、北海道の育成牧場への転職、再びジョッキーを目指しての歩み、と波乱万丈でした。大きな一つの区切りを迎えてのいまの気持ち、そして奇しくも同時期にスタンド取り壊しが行われた荒尾競馬場について伺いました。
地方通算1000勝、おめでとうございます。
ありがとうございます。みんなから「もうすぐ1000勝」と言われていて、意識はしていました。1000勝はジョッキーにとって最初の大きな節目の数字で、あと数勝まで迫ったところでちょっと足踏みをしてしまいましたが、達成できてよかったです。
ダイメイソテツに騎乗し地方通算1000勝達成(写真:佐賀県競馬組合)
田中騎手は荒尾競馬場でデビューし、2011年の荒尾廃止後は北海道の育成牧場に移るも、再び騎手を目指し、12年に再デビューを果たしました。いろんなことのあったジョッキー人生だと思います。
本当にいろいろありました。荒尾競馬場のスタンドがこれまで場外馬券売り場として使われていたようなのですが、それが取り壊されることになって、ちょうど1000勝を達成した頃に最後のお披露目会があったので家族と行きました。スタンドなので、自分たちが仕事をしていた場所ではないですけど、パドックも見て、昔と雰囲気が変わらないなと思いました。もう騎手を続けている人も少ないですし、自分も大きな怪我を経験して、無事にここまで来られただけでも良かったかなと感じました。
いま、各地の地方競馬が売上レコードを更新する好調ぶりを考えると、廃止の悔しさや寂しさに襲われませんでしたか?
廃止からだいぶ時間が経っているので、感傷に浸ることはなかったです。ジョッキーとしてデビューした場所ですし、「ここで乗っていたんだな」という気持ちはありましたけど、実家に帰る時にたまに通る道で、「厩舎が取り壊されたな」とか、「馬場がなくなっている」と見てきていました。言葉に表すのは難しいんですけど、改めてスタンドを見に行って、「頑張ろう」という気持ちになりました。
再デビューを果たし、現在は佐賀競馬場で活躍をしています。ここまでのジョッキー人生を振り返っていかがですか?
18年に2度目の九州ダービー栄城賞を勝った後、落馬して顔面の多発骨折をしたことが一番キツかったです。失明の可能性もあると言われて、手術も6回くらいして。家族に一番迷惑をかけましたし、復帰できるかどうかも微妙なくらいでした。
それでもまたジョッキーに戻りたい、と突き動かされた理由は?
家族もいますし、子供もまだ小さかったので、できる限り頑張りたいなと思いました。それに、言葉では「嫌だ」ということがあっても、心の底ではジョッキーが好きなんですかね(笑)。
最近では重賞を含む5連勝中のタガノキトピロとのコンビで大活躍です。
春には第1回九州クラウンで重賞を勝たせてもらいました。いまは夏休みで休養に上がっていますが、もうすぐ帰ってくると思います。普段はすごくやんちゃなんですけど、レースに行けばすごく優秀で、僕も自信を持って乗っています。この秋は相手がこれまでとはまた違うので、また頑張っていきたいですね。
3月13日、タガノキトピロで第1回九州クラウン制覇(写真:佐賀県競馬組合)
これからの目標は?
1000勝という区切りができたので、一つ一つ与えられた仕事を全うして、一つでも多く勝てるようにしていきたいです。細く長く続けていけたらいいかなと思っています。
最後に、オッズパーク会員のみなさんにメッセージをお願いします。
インターネットを通じてたくさんの方が応援してくださって、ファンの皆様には本当にいつも感謝しています。最近はいろんな公営競技でYouTubeで発信をしていますが、他競技とのコラボがあれば、僕もどんどん参加したいです。もう昔みたいなことにならないように、競馬場全体で協力して盛り上げていきたいです。
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※インタビュー / 大恵陽子
九州ダービー栄城賞をイカニカンで勝利し、ダービージョッキーとなった竹吉徹騎手(佐賀)。翌週の佐賀がばいダッシュも制し、2週連続の重賞制覇となりました。
九州ダービー栄城賞制覇、おめでとうございます。
ありがとうございます。ダービーは憧れのレースだったので、勝ててすごく嬉しいです。
イカニカン、強い競馬でしたね。
2歳の若い頃に2回ほど乗せていただいたことがあるんですけど、当時は力はあるけれど幼い面が多いなという印象でした。今回久しぶりにダービーで乗せていただいて、返し馬で跨った時にすごくいい状態だなと。人気薄でプレッシャーもなかったですし、いい雰囲気でレースに臨むことが出来ました。
レースは中団からになりましたが、思い描いていた通りでしたか?
本当はもう少し前、2列目くらいで競馬をしたかったんですけど、そんなにダッシュもつかなくて3列目くらいになりました。ただペースが落ち着いたので、道中はすごく楽に追走することが出来ましたね。手ごたえが良くて、3コーナー過ぎくらいには「前は交わせるだろう」と。あとは後ろから来ない限り負けないだろうなと思っていました。
ゴールした時のお気持ちは?
あまりにも嬉しすぎて、だいぶゴール手前からガッツポーズをしてしまいました。普通の重賞と違ってダービーなんだという実感が沸いて、余計に興奮してしまって......。とにかくとても嬉しかったです。
イカニカンで九州ダービー栄城賞制覇(5月29日)
イカニカンは個性的な名前ということもあって、レース直後にはツイッターのトレンドになっていました。
そうみたいですね。周りの方から聞きました。たくさんの方が佐賀競馬を知るきっかけになってくれたら嬉しいです。
ダービー馬となったイカニカン、どんな性格ですか?
ちょっとまだ競馬が上手ではない部分があるんですよ。砂を被ると嫌がる面があるので、1枠1番で内目を進めたのは良かったですね。まだそういう成長途上なところがある中でダービーを勝ってくれたので、さらに成長したらもっと強くなると思います。
竹吉騎手にとっては2018年ローズカラーで勝ったジュニアチャンピオン以来の重賞制覇でした。
あまり重賞を勝っていない上に、久しぶりに勝たせてもらったのがダービーですから。本当に嬉しかったです。しかも次の週には佐賀がばいダッシュを勝たせていただいて、2週連続で重賞を勝つことが出来ました。どちらも真島元徳厩舎の馬で、オーナーをはじめ関係者の皆さまに感謝しています。
佐賀がばいダッシュのロトヴィグラスは1番人気での勝利でしたね。
ダービーの時とは違って今度は勝ちに行く馬で、負けられないところだったので、勝てて良かったです。ダービーを勝たせてもらったことで、ちょっとは人間に余裕が出て来たというか、あそこで勝ったことが大きくて、がばいダッシュでは人気でも冷静に乗ることが出来たと思います。
ロトヴィグラスで佐賀がばいダッシュ制覇(6月5日)
今年はすでに56勝(2022年7月22日現在)を挙げて重賞も2勝、好調の要因は何でしょうか。
毎年変わりなくやってきたつもりですが、年を取って落ち着きが出たのがいいのかもしれませんね。佐賀は今若手がすごく元気で、競馬場全体で育てていこうという空気があります。若い子たちが頑張っていて僕もいい刺激を受けていますし、その中で中堅として存在感を出して行きたいです。
今後の目標を教えてください。
今年は例年以上に勝ち星も多く、重賞も勝たせてもらって、とてもいい波が来ていると感じるので、この波に乗って怪我なく過ごせるよう頑張ります。
では、オッズパーク会員の皆さまにメッセージをお願いします。
これからも一生懸命頑張りますので、佐賀競馬と共に応援していただけたら嬉しいです。
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※インタビュー / 赤見千尋(写真:佐賀県競馬組合)