
10月21日に地方通算1,000勝を達成した藤ケ崎一人調教師。さらに11月には管理馬で宮下瞳騎手が地方通算1,000勝目を挙げたほか、ナムラマホーホが東海菊花賞を勝つなどおめでたいニュースが続きます。
地方通算1,000勝おめでとうございます。
ありがとうございます。近づいているのは分かっていましたが、あとから「このレースで1,000勝でした」と聞いたので、実感はそんなになかったです。
お父様も名古屋の調教師。その背中を見て、この道を志したのでしょうか?
父が騎手をしていたので、小さい頃からその姿を見てきて、馬が近くにいる環境でした。大学を卒業してから栗田和昌厩舎で厩務員をして、調教師補佐の試験を受ける前に父の厩舎に移りました。
厩舎の初出走は33歳の時で、若くして調教師になられたんですね。
流れのままと言いますか、年齢的に調教師補佐を受ける頃になったので受験し、何年か補佐をやったら次は調教師、という感じで受けました。
厩舎初出走からもうすぐ24年目になります。これまでで一番嬉しかったことはなんですか?
少しですけど重賞も勝たせていただいて、それも嬉しいのですが、一番嬉しかったのはアラブのオープンレースを勝った時です。キタイセネオンという馬がいたんですけど、開業当時はまだ若かったので自分でも調教に乗っていました。深管骨瘤で脚元に不安があって、強めに乗ると歩様が悪くなり、なかなかスムーズに進められなかったのですが、時間をかけて少しずつ力をつけて勝ち上がって、アラブのオープンレースを勝ったんです。実力は結構あると感じていて、体質が強くなってからはさらに活躍してくれました。
宮下瞳騎手が地方通算1,000勝を達成したリアルスピード
嬉しい出来事と言えば、11月18日に宮下瞳騎手が地方通算1,000勝を達成した時に騎乗していたのが藤ケ崎厩舎のリアルスピードでしたね。
うちの馬で勝てればいいなと思っていましたが、めぐり合わせですからね。新聞には印がついていましたけど、ちょっと難しいところがあって、色気を出してスタートから仕掛けていったり、勝負所で早めに仕掛けると、しまいの脚が甘くなってしまう馬なんです。
この日のレースはバラけた展開になって、「こんな展開で大丈夫かな?」と心配していたんですけど、(宮下)瞳ちゃんがその辺りを考えて追い出しをすごく我慢して、上手く乗ってくれました。
勝った時のお気持ちはどうでしたか?
リアルスピードのオーナーが前日からすごく楽しみにしていて、喜んでくださってよかったです。1カ月ほど前にオーナーとお会いした時に「うちの馬で1,000勝目を勝てるといいなぁ」とおっしゃっていました。その時はまだいつ頃に達成しそうか見えていなかったんですけど、前日の最終レースを勝って999勝で、次の日の1鞍目がリアルスピード。僕や馬よりもオーナーが興奮されていました。
その翌日にはナムラマホーホで東海菊花賞を勝って、厩舎はおめでたいこと続きでした。ナムラマホーホは昨年2月にJRA未勝利から移籍してきましたが、当時の印象はどうでしたか?
430kg台でそんなに大きな馬でもないですし、馬っぷりも「すごくいい馬だ」というわけでもなかったんですけど、移籍初戦が強い勝ち方で、想像以上に走る印象がありました。
ナムラマホーホで東海菊花賞制覇
その後は連勝街道を歩み、今年7月の名港盃(1,900m)で重賞初制覇を果たすと、1,400mのベイスプリントも勝利。短距離でも中距離でも重賞を勝っていますが、適距離はどのあたりでしょうか?
1,800mや1,900mの方が序盤に慌てさせずにすむので、いいような気がします。移籍当初は下のクラスからだったので逃げ・先行が多かったですが、上のクラスに上がって他に速い馬が出てきた時に中団からでも競馬ができたことが、ここまで活躍できている要因かなと思います。長い距離になっても掛かることもありませんしね。
藤ケ崎調教師ご自身はこれからの目標などは定めていますか?
オーナーから大事な馬を預かっているので、これからも毎日コツコツ、手を抜かずに管理していきたいです。少しでも喜んでいただけるように、いい成績を残せられたらと思います。
最後に、オッズパーク会員のみなさんへメッセージをお願いします。
来年4月からは競馬場が移転して、弥富でレースが行われます。今の競馬場に来られている方にとっては遠くなってしまいますけど、少しでも足を運んでいただいて応援していただけると嬉しいです。
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※インタビュー・写真 / 大恵陽子
11月18日、名古屋競馬第2レースをリアルスピードで勝利し、宮下瞳騎手(愛知)が地方競馬通算1,000勝を達成しました。日本の女性騎手として史上初の快挙!今のお気持ちを伺いました。
1,000勝達成、おめでとうございます。
ありがとうございます。ホッとしたというのが一番大きいですね。本当に嬉しいですが、まだ実感があまりないんです。
1,000勝へのカウントダウンが大々的に報道されていましたが、プレッシャーはありましたか?
プレッシャーがまったくなかったと言ったらウソになりますけど、今まで何度かカウントダウンと言われるようなことを経験して来て、その時よりはごく自然にレースに乗れたかなと思います。
前日2つ勝利して、あと1勝に迫った時のお気持ちはいかがでしたか?
意外といつも通りに眠れましたし、特に普段と変わらず過ごすことが出来ました。
地方競馬通算1,000勝のゴール
そして18日ですが、最初の騎乗ですんなり決めましたね。
決めることが出来ましたね。あの時乗せていただいたリアルスピードは、ちょっと乗り難しい馬なんです。前走ハイペースについて行ってしまって、最後脚が上がって4着に負けてしまいました。今回は我慢出来るところまで我慢してというふうに乗る前から決めていて、ハイペースになったんですけど思い描いた通りのレースをすることが出来ました。前走で失敗した分、気分よく馬を走らせることが出来て嬉しかったです。
当日はマスコミの数も多かったですね。
勝って上がって来たらすごい数のマスコミの方がいらして、圧倒されました。こんなに来てくださってありがたいですし、嬉しかったです。
所属の竹口勝利調教師はどんな反応でしたか?
すごく喜んでくれました。ずっと「嬉しい、嬉しい」って言っていましたね。先生を喜ばせることが出来て私も嬉しいですし、感謝の気持ちでいっぱいです。
1,000勝という数字、どう感じていますか?
ずっと目標にして来た数字ですから、達成することが出来てとても嬉しいです。周りの方々のサポートのお陰でここまで来ることが出来たので、とても感謝しています。ただ男の人だと、1,000勝というのは通り道ですよね。だから、こんなにしてもらっていいのかなっていう気持ちもあります。
女性騎手にとっての1,000勝は、本当にすごいことだと思います!今年の5月には落馬による怪我もありました。
脳しんとう、肋骨骨折、肺挫傷だったんですけど、今までの怪我の中で一番しんどかったです。頭だったからか、1週間くらい動けなくて。めまいと気持ち悪さが強かったです。その時に上の子がめちゃくちゃ頑張ってくれて、いろいろ助けてくれて、子供の成長を感じました。
辛い時期があっても、すぐ復帰されていましたね。
1週間動けなかった時はさすがに辛かったですけど、ちょっと動けるようになったらウズウズしちゃって、部屋にいられなくて。周りからは「まだ早いから出て来るな」って言われたんですけど、ダメですね。馬に乗りたくなっちゃって。本当に馬乗りが好きなんです。
1,000勝を達成して、息子さんたちの反応はいかがでしたか?
すごく喜んでくれて、「おめでとう」と言ってくれましたし、次の日のセレモニーにも来てもらって、花束を渡してくれました。
(電話を替わって、長男の優心くん)カッコいいママです!
聞こえました?今の上の子です。そう言ってくれて嬉しいですね。今小学校4年生なんですけど、すごくしっかりしています。
優心くんは、騎手になりたいと仰っているそうですね。
そうなんですけど、私が怪我をした時に、顔が腫れているのを見てからはまったくその話をしなくなりまして......。でも最近は「騎手って楽しいの?」と聞いてきたりして、騎手ということに興味を持っているみたいです。友達がやっている乗馬クラブにたまに行くんですけど、大きな馬にも一人で乗れるし、全然怖がらずに乗っていますね。まだ本人は自分の道が定まっていないようですけど、いろいろなことをさせてあげたいなと思っています。
大きな目標を達成したばかりですが、今後の目標を教えてください。
まずは怪我をしないようにというのが一番で、1日でも長く馬に乗りたいです。そして、何年か先、調教師を目指してみたいとも思っています。もし息子が騎手になりたいと言ったら息子と一緒に乗りたいんですけど、でもそれを待っていたらすごくおばちゃんになってしまうので(笑)。今はいろいろな目標というか、夢がありますね。
高知の別府真衣騎手が、調教師試験に合格しました。
1回で受かったと聞いて、すごいなと思いました。真衣ちゃんの存在はいつもとても刺激になります。騎手を引退することは淋しいけれど、最後にレディスジョッキーズシリーズ(以下LJS)で一緒に乗れることが嬉しいです。
そして兵庫では、今年4月にデビューした佐々木世麗騎手が、兵庫の新人最多勝利記録(45勝)や女性騎手初年度年間最多勝利記録(67勝)など次々に記録を塗り替えています。
本当にすごいですよね。すごく刺激をもらっています。久しぶりにレディスジョッキーズシリーズが開催されて、しかも女性騎手のみのレースが出来るので、若い子たちと乗れることにワクワクしています。11月23日は盛岡、27日は高知、来年2月18日に名古屋で開催されるので、参加するからには優勝目指して、ママさんパワーで頑張ります!
では、オッズ・パーク会員の皆さんにメッセージをお願い致します。
いつも応援していただき、ありがとうございます。これからも一生懸命頑張りますので、応援よろしくお願い致します。
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※インタビュー / 赤見千尋(写真:愛知県競馬組合)
8月31日に地方競馬通算2000勝を達成した愛知の大畑雅章騎手。2001年のデビューから20年、ここまでのことを振り返っていただきました。
地方競馬通算2000勝達成、おめでとうございます!
ありがとうございます。デビューした頃はまさか2000勝も出来ると思っていなかったので、すごく嬉しいですね。周りの方々や頑張ってくれた馬たちに感謝しています。
デビューからちょうど20年の節目に達成となりました。
20年......、長かったですね。デビューした頃は全然乗り馬がいなかったですし、目立たない存在でした。そこから自分なりに努力しましたし、錦見勇夫厩舎に移籍したのが分岐点だったと思います。本当にたくさんのいい馬たちに乗せていただきました。
2000勝達成はガッツポーズでゴール
その中でも、印象深い馬を挙げるとしたらどの馬ですか?
やっぱりピッチシフターとカツゲキキトキトは特別です。2頭ともかなり我が強いんですけど(笑)、全国の舞台で戦うことが出来て、ダートグレードでも上位争いをしてくれて、とてもいい経験をさせていただきました。
思い出のレースはどのレースですか?
たくさんありすぎて、どのレースとは言えないですね。まずピッチシフターでいろいろな経験をさせてもらって、その後にカツゲキキトキトに出会って、ピッチシフターでの経験がすごく活きたと思います。どんな舞台でも平常心で、緊張することもなかったですから。カツゲキキトキトで勝った東海ダービーは、初めてダービーを獲らせてもらって思い出深いですけど、とにかく馬の力で勝たせてもらった感じです。ダートグレードでもいい勝負をしてくれて、周りもすごい人馬が揃っている中でレースが出来たというのは面白かったです。
カツゲキキトキトで東海ダービーを制覇(2016年6月7日)
デビューから20年、今も馬乗りは楽しいですか?
楽しいですね!毎朝2時から攻め馬が始まるので1時半くらいに起きて、8時くらいまで乗りっぱなしです。だいたい20頭ちょっとくらいの攻め馬を毎日、それを20年やって来ました。確実な答えがないし、今でも馬乗りは楽しいです。
やめたいと思ったことは?
ないですね。全く乗れなかったデビューの頃も、怪我をした時も、やめたいと思ったことはないです。
では今後の目標を教えて下さい。
数字としては3000勝まで頑張りたいです。実は僕の兄の息子が今年の4月から地方競馬教養センターに入ったんですよ。兄は競馬とはまったく関係ない仕事をしているんですけど、甥っ子が僕を見て名古屋で一緒にやりたいって言うんでね、その子が一人前になるまでは付き合いたいと思っています。
では、オッズパーク会員の皆さんにメッセージをお願いします。
いつも名古屋競馬を応援していただき、ありがとうございます。今の競馬場は来年の3月までで、着々と移転する準備が進んでいます。弥富のコースは毎日調教で乗っていますけど、すごく乗りやすくて、名古屋より直線が50mも長いですから、レースの質も変わってくると思います。今の競馬場がなくなるのは淋しいですけど、最終日までしっかり頑張って、新しい競馬場でも楽しんでいただけるよう頑張ります。
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※インタビュー / 赤見千尋(写真:愛知県競馬組合)
4月19日に名古屋競馬場でデビューした塚本征吾騎手。初日から9鞍に騎乗し、初勝利も挙げる順調なスタートを切りました。
初勝利おめでとうございます!デビュー4戦目と、かなり早かったですね。
ありがとうございます。乗せてくれた関係者の皆さん、頑張って走ってくれた馬のおかげです。レースに関しては完全に馬に助けてもらったので......。でも初日に勝てたというのはすごく嬉しかったですし、一つ勝ったことで気持ちも楽になりました。
レースを振り返っていただきたいのですが、デビューから4戦目で初めての1番人気馬(第5レース、プライムエルフ)でした。
デビュー戦もガチガチだったんですけど、この時も緊張しました。周りから「1番人気だよ」ってずっと言われていて、「この馬で初勝利だろう」みたいなことも言われていたので、プレッシャーを感じてしまって。いろいろ考え過ぎてしまって、「メンタルが弱いな」ということに気付きました(苦笑)。道中は中団あたりだったんですけど、あんまり手ごたえがある感じではなくて、向正面までは本当に伸びるのかなと不安でした。でも3~4コーナーを回って手ごたえがすごく良くて、そのあたりで勝てるなと。でもそこで少し油断したというか、他の馬に迷惑を掛けないようにという気持ちが強くて、外々を回り過ぎてしまいました。
ゴールした瞬間はどんなお気持ちでしたか?
すごく嬉しかったです。今まで経験して来たことの中で一番嬉しかったですね。
4月19日、名古屋第5レースで初勝利
初日から9鞍騎乗というのはすごいですね。
たくさん乗せていただいて、関係者の方々に感謝しています。9鞍乗るには全然鞍が足りなくて、レースから上がって来て急いで鞍掃除して検量して装鞍してと、すごく忙しかったです。
塚本騎手はお兄さん3人が騎手ですが、みなさんバラバラの競馬場に所属していますよね。
そうですね。僕が競馬場を決める時も「どうしても来たいならいいけど、なるべく来ないで」って兄全員に言われました(笑)。僕自身も違う競馬場にしようと思っていたので、兄たちがいない競馬場の中で、名古屋がいいなと思って希望しました。
なぜ名古屋だったんですか?
年中開催でオフシーズンがないことと、僕が地方競馬教養センターにいる時に、宇都英樹先生が調教師試験を受けるために来ていて、その時に「名古屋は新人もたくさん乗せてもらえる環境だよ」ということを教えていただいて、ぜひ行きたいなと。
実際に名古屋にいってみていかがですか?
トレセンの環境にもすぐ慣れましたし、皆さんにすごく良くしていただいています。兄の同期の方が名古屋に2人いて、長男(甲賀弘隆騎手・金沢)と同期の村上弘樹さんと、次男(塚本雄大騎手・高知)と同期の加藤聡一さんにいろいろ教えていただきました。所属の競馬場は違いますが、兄たちからいい影響を受けているなと思います。
騎手になったきっかけは、一番上のお兄さんである甲賀弘隆騎手のレースを見に行って憧れたからだそうですね。
家族みんなで兄のレースを見に行って、そこで兄弟みんなが騎手になりたいと思って、ドミノ倒しのように全員騎手になりました(笑)。男5人兄弟なんですけど、一番下の弟は今中学生で、おそらく騎手を目指すと思います。
お兄さんたちのレースを見ている時と、実際に乗ってみての印象は違いますか?
全然違いますね。見ていた時はただ馬に乗っているという感覚で、そこまで深く考えていなかったんです。でもデビューしてみて、1頭の馬には馬主さんや調教師や毎日お世話をしてくれる厩務員さん、馬券を買ってくれているファンの方々などたくさんの人たちが関わっているんだと実感して。その重圧を感じながら兄たちは乗っていたんだなと思いました。
これまで4勝(2021年5月27日現在)を挙げていますが、その中でも会心の騎乗だったというレースはありますか?
会心というわけではないですけど、良かったなと思うのは4勝目のマリクシ(5月18日名古屋第5レース)です。名古屋って本当にゲートが大事で、半馬身出遅れただけでも致命的なんですけど、それまで僕はゲートをパッと出せていなかったんです。マリクシはゲートの中でちょっとガタガタしたんですけど、ハナを主張してそのまま逃げ切ることが出来たので、とてもいい経験になりました。
現在は朝何時に起きて調教しているんですか?
今は1時5分に起きて1時15分から27頭乗っています。
27頭?!20頭を越えると相当キツイという印象がありますが。
おそらく今の名古屋の中では一番乗っていると思いますね。1時15分から9時頃までずっと乗りっぱなしです。先輩からも、「今はとにかく時間が空いたら1頭でも多く乗った方がいい」と言われていますし、頑張り時ですから。午後も作業があるんですけど、その後の空いた時間は寝るか、レースビデオを見るか、木馬に乗るか。今は完全に競馬漬けですね。
では今後の目標を教えてください。
1年目はやっぱり加藤聡一さんの記録(56勝)を目指したいです。ちょっと大きすぎる目標ですけど。あとはヤングジョッキーズシリーズで決勝に行きたいです。三男(塚本涼人騎手・岩手)とは決勝に行かないと一緒に乗れないので、一緒に決勝に行けたら嬉しいです。
では、オッズパーク会員の皆さんにメッセージをお願いします。
初めまして。塚本征吾です。まだデビューしたばかりですが、努力を重ねて上手くなって、皆さんに信頼していただけるジョッキーになれるよう頑張ります。よろしくお願いします。
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※インタビュー / 赤見千尋(写真:愛知県競馬組合)
例年以上に熾烈を極めた2020年の調教師全国リーディング争い。大晦日までもつれた結果、1勝差で角田輝也調教師(名古屋)がトップに立ち、3年ぶり4回目のNARグランプリ最優秀勝利回数調教師賞に輝きました。8月には雑賀正光調教師(高知)が更新し続けていた地方競馬における調教師の通算勝利記録を上回り、現在その記録を更新し続けています。
2020年の全国リーディング獲得おめでとうございます。2位だった打越勇児調教師(高知)とは1勝差で、高知は大晦日まで開催がありました。心中はいかがだったのでしょうか?
まずはたくさんのいい馬たちを預けて下さったオーナーに感謝しています。そして、一生懸命頑張ってくれた馬たち、スタッフにも感謝しています。僕一人では決して成し遂げられることではないですから、周りの方々のお陰です。本当にありがとうございます。その上で、リーディングということに関しては、以前にもお話したと思いますが、特にこだわっていないんですよ。自分たちの仕事を精一杯やって、自分の厩舎の仕事が終わったところでその年は終わりですから、周りのことは気にしていなかったです。
リーディング1位と決まった時はどんなお気持ちでしたか?
馬主さんから連絡をいただいて、リーディングになったんだなと知りました。先ほども言いましたが、特に意識はしていないというか、意識しても仕方ないことかなと思っていますので。うちのスタッフもリーディングを獲って喜ぶというよりは、1年間の反省点を考えて、来年はどうしようかという話し合いをしているくらいで、リーディングを獲ったということで特別なことはなかったですね。
周りの方の反応はいかがですか?
いろいろな方から「おめでとう」と言っていただくのは嬉しいです。ただどうしてもリーディングにこだわるのであれば、名古屋だけではなく笠松にももっと使いに行ってということも出来たわけです。スタッフが一生懸命頑張っている中で、1年を通しての結果がリーディングという形になったのかなと。
昨年は176勝を挙げ、3年ぶり4度目の全国リーディング獲得。8月には雑賀調教師の記録も抜いて、地方競馬最多勝利記録を塗り替え続けています。こちらの記録についてはいかがですか?
そこもまったく意識していないですね。やっぱり僕一人の力では出来ないことをオーナーの皆さまやスタッフに支えられ、僕はマネージメントをしているというだけに過ぎないですから。自分一人で成し遂げられたことではないので、ここまで勝たせていただいたことには心から感謝していますが、まだまだ僕の競馬人生は続いていますから、勝ち鞍というところには着眼点は置いていないです。
名古屋記念(2021年1月4日)をアドマイヤムテキで勝利
では、なぜこんなに勝てるんでしょうか?
う~ん......。というか、まだこれだけしか勝てないのか、というところに問題点を置いています。預けていただいた馬をいかにいい状態に仕上げてレースに臨めるか、そこからいかにいい結果に結びつけるか、ということを重視していますから、もっといい成績を挙げられたのではないかと反省点をいろいろと考えています。他の先生たちもそうだと思いますよ。
オッズパーク地方競馬応援プロジェクトのサムライドライブが長年お世話になりました。昨年末に引退して、今後は繁殖になるということですが、近くで見ていてどんな馬でしたか?
たくさんの重賞を勝たせていただいて、その中で喜びも辛さも感じさせてくれました。とても繊細な馬で難しいところもありましたから、色々なことを勉強させてくれましたね。レースを見ていてお気づきかと思いますが、自分の形になるとすごく強いけれど、そうじゃないと脆いところがあって。気が弱くてすごく繊細なので、ちょっとしたことで集中し切れなくなってしまうんです。でも普段はじゃじゃ馬で、自分の形になると本当に強いんですよね。
勝てない時期が続いて、もう一線級では勝てないのかもしれないと考えた時もありましたが、そこから盛り返して昨年マイル争覇を勝った時には感動しました。
古馬と戦うようになってから、なかなか自分の形にならない時期がありました。結果を出せず申し訳なかったですが、オッズパークさんの方からは現場サイドの話を取り入れてやらせていただいて、とても感謝しています。マイル争覇を勝った時には僕もものすごく嬉しかったですね。本当に長い間よく頑張ってくれました。
サムライドライブにとって最後の重賞制覇となったマイル争覇(2020年1月16日)
では、今年の目標を教えてください。
管理馬が怪我もなく、いい結果が取れて、オーナーの喜ぶ顔が見たい、という気持ちが一番強いです。今はコロナの影響で直接は見られないですけど。
オッズパーク会員の皆さまにメッセージをお願い致します。
いつも名古屋競馬を応援していただき、ありがとうございます。無観客での開催がある中で、これだけ馬券が売れているというのは、ネットで馬券を買ってくれるファンの皆さまのお陰です。今後もスタッフ一同、一生懸命頑張って馬たちを仕上げますので、うちの厩舎の馬を応援していただけたら嬉しいです。どんなレースでも1番人気というのは嬉しいですし、僕らのモチベーションも上がります。すべての馬が1番人気で、その期待に応えて勝てるよう、精一杯頑張ります。今年も名古屋競馬、角田厩舎を宜しくお願い致します。
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※インタビュー / 赤見千尋(写真:愛知県競馬組合)