各競馬場を代表するジョッキーにインタビューを実施。他では聞くことができないジョッキーたちの素顔や本音に迫ります!競馬にまつわるエピソード、今後の抱負などのインタビューをご紹介します。
各競馬場を代表するジョッキーにインタビューを実施。他では聞くことができないジョッキーたちの素顔や本音に迫ります!競馬にまつわるエピソード、今後の抱負などのインタビューをご紹介します。
スーパーバンタムに騎乗して、西日本ダービーを制した青柳正義騎手(金沢)。昨年末から8連勝と才能開花したスーパーバンタムについて、お話を伺いました。

西日本ダービー制覇、おめでとうございます。初めての遠征でしっかり結果を出しましたね。
ありがとうございます。馬運車の中では少し入れ込みも見られたそうですが、競馬場に着いたら落ち着いてくれて、馬体重もそれほど減っていなかったので、輸送は無事にクリアしてくれました。基本的には大人しい馬ですが、牝馬ですし突発的なことがあったらわからない部分もあるので心配もありましたが、普段からパドックで跨るとどしっとしているので、案外大丈夫かなとも思っていました。
レースは2番手からスムーズな競馬でした。
馬場傾向が内有利に感じましたし、距離も長いので、ハナか2番手と思っていて、思い通りの位置は取れました。ただ、その前の加賀友禅賞の時ほどの手ごたえはなくて、焦りはあったんですけど、ペース自体はゆったりしていて、相手は内の2番(フィールマイラヴ)だなと。その馬を見ながら早めに仕掛けて行きました。直線で少し相手に抜けられた時にはちょっとびびりましたが、しっかり交わしてくれて、馬に感謝しています。
8連勝で西日本ダービーを制したスーパーバンタム
昨年12月のあての木賞から8連勝!すごい馬ですね。
本当にすごい馬ですよね。正直、昨年はここまで強くなるとは想像も出来なかったですから。これまでたくさんのいい馬に乗せていただきましたが、短期間にここまで成長した馬というのは、僕は初めてです。僕らが思っていた以上に強くなってくれましたし、目標としたことをすべて叶えてくれて、スーパーバンタムには頭が下がります。
昨年6月の新馬戦では、まさかの競走中止というアクシデントがありました。
競馬場に来てからずっと調教で乗っていましたし、ゲート練習もすべて順調に行っていて、もしかしたら勝てるかもという期待を持っていました。たまたま自厩舎の馬が重なってしまって、僕はもう1頭の馬に乗っていたんです。レース中に「あれ?いないな」とは思っていましたが、まさか競走中止していたとは......。すごくびっくりしました。
調教ではそういうそぶりはなかったんですか?
ゲートも上手でしたし、追い切りもゲートから出したらよく動いて、とても順調でした。順調に行きすぎたのが逆に良くなかったのかもしれないですね。新馬戦は900メートル戦だったので、内に逃げやすい場面ではあるんですけど、馬を怖がって一気に内に飛び込んでしまって......。2戦目からは僕が乗せていただいて、とにかく真っすぐにゲートを出て、真っすぐ走って来るということに重きを置いてレースをしていました。幸いスピードがある馬なので、いい位置を取りやすいんですけど、それでも1コーナーで内に馬がいると逃げたいそぶりはしていて。そういうところを直しながらのレースでした。その名残で、未だにレースでもマルタン(マルタンガール:両手綱を通して腹帯で固定する馬具)を着けてレースをしています。
どのあたりから強くなったと感じましたか?
今年に入ってからですね。昨年は12月に準重賞のあての木賞を勝たせていただいたんですけど、それでも重賞には手が届くかどうかという印象でした。今年に入ってオーナーや鈴木正也調教師、スタッフさんたちとローテーションを決めて、重賞を一つでも取れるように頑張って行こうと話していました。今年の初戦は3月のアッサム特別で、休み明けですが気乗りしやすいタイプなのでそこまで仕上げていったわけではなかったんですけど、使っていたスターフジサンに並ばれても交わさせなかったので、すごく成長したなと思いました。
石川ダービーを意識したのはどの辺りですか?
今年3戦目のノトキリシマ賞を勝って、これでダービーを意識して挑戦できるなと思いました。北日本新聞杯は「次に繋がるレースをしたい」というふうに思っていましたが、こちらが考えていた以上に強い勝ち方をしてくれましたし、石川ダービーは3番手で溜めも利いて、最後しっかり脚を使って突き放してくれて、春からやって来たことが実ったレースでした。
この馬の距離適性というのはどう感じていますか?
3歳同士ならば2000メートルもこなしてくれますが、レベルが上がって来ると、1500~1800メートルくらいがいいと思います。以前はテンに仕掛けていくと慌てるところがあったので、あまり短い距離はどうかなと思っていましたが、久しぶりの1400メートルだった加賀友禅賞でもいいレースをしてくれましたから、今ならば1400メートルも大丈夫ですね。
では、スーパーバンタムの強みを教えてください。
西日本ダービーの時もそうですが、パドックで僕が跨ると不安になるくらい大人しくなるんです。歩かないんじゃないかと思うくらいで。度胸があって、落ち着きがあるというのは大きな強みです。
現状課題をあげるとしたらいかがですか?
スピードがある馬なので、これまではハナや2番手から競馬をすることが多かったですが、もっと強い馬たちと走る場合は被されて馬群に入る競馬もあると思います。そうなった時のことを考えると、これからは砂を被るレースも克服していきたいです。
今後の予定は決まっていますか?
馬の様子を見てオーナーと調教師が判断しますが、楠賞(11/2園田)かお松の方賞(11/1金沢)を両にらみで調整しています。初めての遠征後、多少疲れはありましたが、今は元気に調教を重ねていますので、順調に次に迎えると思います。
今後の目標を教えてください。
まずはスーパーバンタムという素晴らしい馬に出会えて、馬にも関係者の方々にも感謝しています。西日本ダービーを勝ったことで、金沢はもちろん西日本の代表になったわけですから、これからも恥ずかしくないよう、いいレースをしていきたいです。その中でも金沢にはハクサンアマゾネスという女王がいるので、その馬といい勝負をするところを皆さんにお見せできたら嬉しいです。
では、オッズパーク会員の方々にメッセージをお願いします。
いつも応援していただき、ありがとうございます。今年はいろいろ重賞を勝たせていただいて、年初めの目標を実現することができました。今年もまだ3カ月ありますし、金沢リーディングもかかっているので、これからも気を抜かずに頑張ります。
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※インタビュー / 赤見千尋
10月17日、金沢競馬第11レースをビヨンドザシーンで勝利し、金田一昌調教師が地方競馬通算2,500勝を達成しました。そこから約1カ月半(2021年11月29日現在)でさらに25勝を挙げ、着々と勝ち星を積み上げています。
地方競馬通算2,500勝達成、おめでとうございます。
ありがとうございます。頑張ってくれる馬たちやオーナーの方々、スタッフのみんなのお陰です。
2,500勝という数字はいかがですか?
調教師としてスタートした頃にはまさかこんなに勝てると思っていなかったですね。騎手ならばまだ可能かもしれないですが、当時は調教師で1,000勝を超えることもあまりなかった時代ですから。うちの父(金田鼎元調教師・高崎)は通算770勝だったんでね、数字の上ではだいぶ超えたわけですが、まだまだ自分にとっては通過点だと思っています。
毎年100勝以上して全国の調教師リーディング争いをしていますが、今年はここまで132勝で第4位です。
毎年調教師リーディングの上位争いに参加出来るのは嬉しいです。ただ今年は高知の打越(勇児)先生が突き抜けていてすごいですよね。いつも上位争いをしている先生方とは仲が良くて、たまに電話して励まし合ったりしていますよ。また頑張ろうといい刺激をいただいています。特に高知は売り上げもすごいですし、活気があって見習いたい部分がたくさんありますから。
例えばどんなところですか?
やはりお客さんに注目してもらう工夫や、番組を面白くしようという努力をしていますよね。金沢ももっといろいろやれることはあると思うんです。例えばナイター競馬はたくさんあるからモーニング競馬をやってみるとか。朝7時頃から初めてメインレースをお昼休みくらいに設定すれば、注目してくれる方もいるのではないでしょうか。朝からレースをすることに関しては、そもそも調教が朝なので、馬もスタッフもそれほど負担はないですし、やってみる価値はあると思うんです。私がもともと所属していた高崎が廃止になって、もう17年経つわけですが、今でも高崎が続いていたらと考えることがあります。もしもあと何年か持たせられたら、インターネットでの発売が出来て、なんとか廃止を乗り越えられたのではないかと。悔しい想いをしている分、現状に満足せずいろいろ挑戦していきたいですね。
2019年石川ダービーをロンギングルックで制した際の表彰式
今年は金沢でJBCが行われ、注目度も上がっています。
JBCは売り上げ的にも大成功でしたし、何といっても地元の吉原寛人騎手の活躍が嬉しかったです。やっぱり吉原君は巧いなと思いましたし、吉原君の実力を改めて全国の方に見せられたことが嬉しいです。自分もJBCのような大舞台で活躍する馬を育てたいですね。今も勝ち星はあるんですが、スターホースがなかなか育たなくて。以前うちに居たジャングルスマイルのような、金沢の看板になれる馬をまた育てたいです。
調教師デビューから22年、モチベーションを保つ秘訣はなんですか?
なんでしょうかね。やっぱり馬が好きということでしょうか。仕事が終わって誰も厩舎にいない時間帯にも、馬房を覗いて1頭1頭馬たちを見るんです。飼い葉食いの良くない馬がいたらニンジンを足してあげたり、1頭1頭ケアすることが違うんですよね。どの馬も可愛いですし、そうやって毎日忙しく動いていることが情熱に繋がるのではないかと思います。
54歳で2,500勝を達成しました。今後の目標は何ですか?
数字的なことを言えば、まずは3,000勝を目指したいですし、生涯をかけて5,000勝を目指したいですね。それからやっぱり若馬の成長、飛躍ということをすごく考えます。2歳の強い馬を育てて、石川ダービーもまた勝ちたいです。
石川ダービーは今年まで5回中4回も勝っていますが。
ダービーは毎年勝ちたいですよ。もちろん他の重賞も勝ちたいです。今年はアイバンホーが頑張ってくれてダービーを勝ったわけですが、担当厩務員の辻加武斗君は23歳と若いんです。馬の成長はもちろんですが、スタッフの成長も嬉しいですね。こちらも刺激になりますし、毎日楽しく頑張っていますよ。
今年アイバンホーで金沢二冠制覇(写真は北日本新聞杯制覇時)
では、オッズパーク会員の皆さまにメッセージをお願い致します。
競馬ファンの皆さまに楽しんでいただけるよう、これからも強い馬づくりに精進してまいります。今年も開催が残り少なくなって来ましたが、引き続き金沢競馬をよろしくお願い致します。
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※インタビュー / 赤見千尋(写真:石川県競馬事業局)
JBCクラシックを地方馬として初めて制覇したミューチャリー(船橋)。その鞍上は、今年JBCの舞台となった金沢を代表する吉原寛人騎手でした。地元で成し遂げた快挙について振り返っていただきました。
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JBCクラシックをミューチャリーで制覇、おめでとうございます!周囲からの反響などもすごかったんじゃないですか?
ありがとうございます。お祝いのLINEやメールをたくさんいただいて、当日の夜は返信するのに3時間くらいかかりましたが、嬉しかったですね。その夜はよく眠れなくて、深夜2時くらいまで目が覚めていて、起きたのが明け方4~5時。だんだん訳が分からなくなってきて「これは夢だったんじゃないかな?」と不思議な感じでした(笑)。レース後1週間は、これまで記憶にないくらい余韻に浸ってボーッとしていて、それだけすごいレースを勝たせてもらったんだな、と思います。
創設から20年間、幾多の地方馬が挑んでは跳ね返されてきたレースを勝ったわけですもんね。
初めて勝てたということと、地元の金沢で決められたというのがすごく大きかったです。
ミューチャリーには前走の白山大賞典から手綱をとりました。騎乗の経緯を教えていただけますか?
今年の冬に期間限定騎乗で南関東に行っていた時だったと思うんですけど、矢野義幸先生から「もしかしたら白山大賞典にミューチャリーが行くかもしれないから、その時は頼むわ」と言っていただきました。あのミューチャリーですからね、すごい依頼をいただいたな、とプレッシャーでした。いくら地元の金沢だからと言っても、御神本訓史さんが競馬を教え込みながら大事に育てていた馬なので、すぐに御神本さんに連絡して「よろしくお願いします」とお伝えしました。
白山大賞典では先行集団にいて、ミューチャリーにしては少し前目のポジションのように感じました。
そうなんですよ、もっと進んでいかないのかなと想像していました。レコードを1秒以上更新する速い馬場だったので、ミューチャリーには忙しかったですけど、それでもあの位置から上がり3ハロン最速の脚を使ってくれました。休み明けの分もあって、「もうちょっと反応がほしいな」とは感じましたが、しっかり2着を確保して、いい感触は掴めました。
そして、JBCクラシックでも3番手外という前の位置を取りに行きました。
矢野先生からは「壁1枚くらいでついて行ければ」と言われましたが、GI馬が揃っていましたし、僕は「速い流れに中途半端について行ったら、せっかくの末脚がなくなるかもしれないので、ミューチャリーのペースで行きたいです」と伝えました。当初のプランでは、あんなに前に行くはずじゃなかったんです。
中団~後方からのプランだったはずが、どこでその作戦を変えたんですか?
返し馬で感触も反応もすごく良くなっていたので、「多少無理をしてついて行っても大丈夫じゃないか」と感じました。ゲートを出ると、マークしようと思っていたテーオーケインズが出遅れて、カジノフォンテンが楽に先行してペースを落としそうだったので、「ちょっと攻めてみよう」と、外に切り替えてテーオーエナジーをさばきました。
そうして、外3番手で折り合ったんですね。そんな前の位置からミューチャリーが末脚を使えたら、もうホント強いですよね。
"こういう展開になったら、ミューチャリーが勝てる"という、絵に描いたようなレースになりました。人気馬は内で包まれていてペースを上げられず、僕が主導権を握れました。スタンド前ではめちゃくちゃペースが遅くて、「誰も後ろから動いてこないで」とドキドキしていました。向正面でマクられるのは絶対に嫌だったので、2コーナーからは、じわ~っとギアを入れていくように乗りました。焦って追うと、内の人気馬が抜け出せる進路ができそうだったので、4コーナーまで引きつけました。
向正面はライバルを封じ込めつつ、絶妙なペースアップだったんですね。直線を向けば、どれだけキレる脚を持つ馬でも、そのスピードには限界がありますからね。
ラスト3ハロンを35秒前半で来る馬がいたらめちゃくちゃ強いな、と思っていたら、それがオメガパフュームでした。それでも、ミューチャリーは4コーナーでのハミの取り方が前走とは全然違って、3ハロン36秒0で本当に頑張ってくれました。最後は位置取りの差で決まったかなと思います。
オメガパフュームを半馬身差でしりぞけJBCクラシック制覇(写真:石川県競馬事業局)
改めてJBCクラシックの勝利を振り返っていかがですか?
本当にミューチャリーに感謝しています。ここまで陣営が「ミューチャリーは絶対にジーワンを獲れるんだ」と信じ続けて、全23戦中これが11回目のジーワン挑戦でした。信じ続ける熱い思いがあってこその勝利で、挑戦しないと獲れませんからね。ミューチャリーもずっとジーワンを使われて強くなりました。「前の位置につけたから勝てた」とも言われますけど、それは金沢だからできただけであって、大井や他のコースではそうはいきません。
実はその部分、聞きたいなと思っていました。吉原騎手は2019年マイルチャンピオンシップ南部杯をサンライズノヴァで勝った時に「馬に気づかせないように前の位置を取りに行った」と話していて、今回も積極的なポジショニングがすごいなぁと感じました。
たしかにあの時のような感じで、みんなのペースが遅いところを、馬を力ませず、普通に走っている状態で位置を上げていきました。
ただ、本質的な部分では御神本さんが競馬を教え込んできたことが生きたレースだったと思います。これまでジーワンで強いメンバー相手でも、ミューチャリーのペースを優先させて最後にしっかり脚を使わせることで、馬も気分良く走っていたと思います。だから途中で変なやめ方をせず、乗りやすかったです。ジーワンにチャレンジし続けて、掲示板にも載りながらしっかり戦ってきたことがここで生きたのだと思います。
(写真:石川県競馬事業局)
さて、吉原騎手はこれからの目標はどうしましょうか?
コロナの影響で遠征に行きづらくなったのがちょっと寂しいですけど、その鬱憤をJBCクラシックで晴らせたのは大きかったです。少しずつでも解除してくれて、またミューチャリーに乗って大きいレースを勝ちたいですし、他にも乗りたい馬はいます。
この冬は、これまでとは違う競馬場へ期間限定騎乗に行きたいなとも思っています。こちらは正式決定したらリリースなどの形でみなさんにお伝えできるかなと思っています。
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※インタビュー・写真 / 大恵陽子
8月24日に地方通算1,000勝を達成した青柳正義騎手。自身2回目の地元リーディングに向け、現在勝ち星トップに立っています。リーディングを狙う意気込みや、近年、毎年のように馬場傾向が変わる金沢の砂、11月に控えるJBCのことを伺いました。
1,000勝達成、おめでとうございます。残り3勝くらいからプレッシャーがあったとか?
ありがとうございます。100勝や200勝はそんなに気にならなかったんですけど、1,000勝となると意識しちゃいました。自覚はなかったんですけど、近づいてくるとプレッシャーが予想よりもあったのかもしれないです。
メモリアル勝利のモアナスターは移籍初戦の馬でした。逃げて4コーナーでは2着の兼子千央騎手に前に出られましたが、激しい接戦を制して勝ちましたね。
調教をずっとつけていて、条件的にも馬の能力的にも勝たなきゃいけないところだったんですけど、男馬で暑さに参っているところがあったので、少し不安な面はありました。4コーナーで兼子騎手に一瞬、前に出られましたけど、馬が頑張ってくれました。直線は「ここで負けたらマズい」と思いました。自厩舎の馬で、一番お世話になっている厩務員さんが担当されていたので、どうしても決めたかったです。ゴールの瞬間はホッとしました。
モアナスターに騎乗して地方通算1,000勝を達成
重賞戦線では今年、ファストフラッシュで金沢スプリングカップを勝ちました。
気性が素直すぎるというか、金沢だとポンと行っちゃうとハナや2番手になってハミを取ってしまうんですけど、去年1年を通してだいぶ成長して、今年はだいぶ辛抱が利くようになったので重賞も獲れたのかなと思います。いまは骨折して回復待ちなんですが、1,000勝目を挙げたモアナスターの弟で、厩務員さんも一緒なんです。
4月25日、ファストフラッシュで金沢スプリングカップを制覇
そんな繋がりがあったとは。現在、金沢ではリーディングに立っています。
まだ今年の後半戦がありますが、去年は大きなケガをして順調さを欠いたので、今年は頑張らなきゃなと思っていました。前半で思った以上に勝たせていただいた分、夏場になって少し勢いが止まり気味ではあるんですけど、後半戦に向けて巻き返していけたらと思います。
金沢は2018年は内ラチ沿いが圧倒的に有利でした。開幕前に馬場改修が実施された2019年、砂の産地が変わった今年と、毎年のように馬場傾向が変わっています。現在はどうですか?
今年は砂を変えてすごく走りやすくなりました。馬も楽そうには走っているんですけど、時計は結構出ていますよね。騎手として一番良かったなと思うのは、砂を被っても痛くないことです。以前は砂の目が粗くてすごく痛かったんですけど、いまは全然気にならなくて、砂を被るのを嫌がっていた馬でも案外辛抱できるようになったりもしています。今のように内ラチ沿いを開けると展開的には乗りづらい面が出てくるんですけど、2018年のようなレースよりは安全だなと思います。
現在の馬場での脚質や展開の有利不利はどう感じますか?
金沢はフラットで乗りやすい馬場なので、2~3番手での先行が有利で、少々外を回っても大丈夫です。ただ、ペースが速くなりすぎたら差しも決まります。枠は1~2枠だと、内の砂が重たいので乗りづらい面はあります。
今年は金沢でJBCが開催されます。前回は2013年に行われましたが、当時の雰囲気はどんな感じでしたか?
金沢にあんなにお客さんがたくさん入ったのは初めて見ましたし、あれだけの観客の中でレースに乗るのは騎手冥利に尽きます。1レースから入っている人の数が違ったので歓声もすごくて楽しかったです。
2回目のJBC開催に向けてパドックも綺麗に整備されたようですね。
馬が歩く部分のウレタン舗装を替えて、真ん中の部分も芝生から人工芝に替えて綺麗になっています。
関係者同士でJBCの話はしますか?
もちろん出ます。コロナのご時世なので何とも言えないんですけど、可能であればお客さんは入れたいですよね。
最終的には行政を含め主催者の判断になるでしょうが、コロナを抜きで考えると、せっかくのJBCですからたくさんのファンに来てもらえるのが一番ですね。さて、このあとの目標を教えてください。
いまの順位をキープしてリーディングを獲れたらな、というのと、怪我なくというのが一番です。1年を無事に終えることが成績的にも一番なのかなと思います。
最後にオッズパーク会員のみなさんへメッセージをお願いします。
JBCがあるので、金沢競馬場もどんどん綺麗にしていますし、僕らも気合いが入っています。普段、見ない方でもこれをきっかけに金沢競馬の馬券やレースを気にしていただければ幸いです。吉原寛人騎手もいますし、僕らも吉原さんに負けないように頑張っているので、ぜひとも金沢競馬場の応援をよろしくお願いいたします。
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※インタビュー / 大恵陽子(写真:石川県競馬事業局)
アイバンホーと共に金沢の3歳戦線をけん引する中島龍也騎手(金沢)。大目標である石川ダービーに向けてお話を伺いました。
3月から新シーズンが始まりましたが、金沢競馬場は馬場改修して砂の質も大きく変わったそうですね。
そうなんです。路盤を改修して、これまでと違う産地の砂を全面入れ替えました。キレイだし痛くないし、すごく乗りやすいです。変わって良かったなと思いますね。
ここ何年かの金沢競馬場は、内有利や外有利の傾向が極端に変わっていた印象です。
時期によってかなり極端でしたよね。内ラチ沿いぴったりがいい時期だったり、内はまったく伸びなくて外が伸びやすい時期だったり。「同じコースでこんなに変わるの?!」という感じでしたけど、新しい馬場になってからはそこまで極端な傾向はないですね。1カ月以上使って、今のところは2、3分所から外がいいかなと。一番いいのは真ん中なので、道中2、3分所を走って直線になったらちょっと外に出してというのが現状王道かなと感じています。
中島騎手は2014年のデビューで去年は500勝達成。順調にキャリアを積み上げていますね。
順調に来られたのは関係者の方々のお陰なので、とても感謝しています。今年もいいリズムで勝てたらいいなと思っていますし、一番はアイバンホーでダービーを獲ることが目標ですね。
アイバンホーで金沢ヤングチャンピオン制覇(2020年11月22日)
金沢ヤングチャンピオン、北日本新聞杯と強い勝ち方でした。ただ何というか、外から見ていると難しい馬なのかなと感じます。
めちゃくちゃ難しいですよ!特にゲートですよね。もともとそういう雰囲気はあったんですけど、川崎の全日本2歳優駿に遠征に行った時、中で何度も立ち上がろうとしたじゃないですか。あそこから覚醒したのか、ゲートは本当に大変です。
全日本2歳優駿の後は休養を挟んで、3月23日の準重賞若駒賞に登場しましたけれども、12キロ体が増えてレースも圧勝でした。
若駒賞はゲートさえ出てしまえば勝てると思っていました。多少出遅れましたけど無事に出てくれて、その瞬間「勝てる!」と。あとは馬が勝手に進んでくれましたし、休養前より乗りやすかったです。
調教も大変なんでしょうか?
調教は担当厩務員の辻加武斗君がしています。マナバレンシアも担当しているんですけど、今の金沢の中では一番調教が上手いと思いますね。僕より年下ですけど、小さい頃から馬に乗っていたし、加武斗君が乗れない馬は他の誰も乗れないんじゃないかって思うくらい信頼しています。アイバンホーに関しては、僕はたまに追い切りに乗るくらいなので、加武斗君にお任せしています。
アイバンホーは北日本新聞杯も勝利(2021年4月18日)
石川ダービーへの手ごたえはいかがでしょうか?
休み明け初戦だった若駒賞の時、返し馬で乗って、あまりにも抜群過ぎてやばいかもしれない...と感じました。我の強い馬で、ゲートも心配だし、道中もやめちゃうからやめさせないように促して。その状況で大差勝ちですからね。能力的には頭一つも二つも抜けていますし、距離が長くなっても全然大丈夫だと思います。
石川ダービーといえば、2019年にロンギングルックで勝ちましたけれども、あの時は吉原寛人騎手騎乗の1番人気スターキャデラックをがっちりマークしていって、ダービーの舞台で腹の座った騎乗をするなと感動しました。
いろいろなことがラッキーだったと思います。その前の北日本新聞杯で、3~4コーナーで上がって行くレースをしたらスターキャデラックに完敗してしまって。この形では勝てないと痛感して、「こうなったらマークして最後直線で末脚勝負や!」って思っていたら、想像以上に手ごたえが良かったですね。
ダービーで逆転出来たというのは、自信になったのではないでしょうか。
あの時は追い切りも乗せてもらって、自分なりに考えて仕上げたことが、レースで上手くハマって嬉しかったですね。勝てたのは馬の頑張りと、普段から一生懸命やってくれている厩務員さん、乗せてくれたオーナーや調教師のお陰です。初めてダービーを勝ってすごく嬉しかったですけど、あんまり実感はなくて。デビュー前の能力検査の頃から乗せてもらった馬でダービーを勝って、他にも重賞をいくつも勝たせてもらって、ロンギングルックはすごく思い入れが強いです。今も頑張っていますから、今年も一緒に勝ちたいです。
改めて、今年の目標を教えてください。
いつもコツコツ小さいところから、と思っているので、まずは目の前のことを一つ一つ積み上げて行きたいです。数字的には去年以上に勝ちたいですし、アイバンホーと石川ダービーを勝ちたいです。ダービーを勝ったら新潟のレースに挑戦するプランがあって、それで中央デビューしたいですね。中央に乗りに行くチャンスはなかなかないので、このチャンスを掴みたいです。
では、オッズパーク会員の皆さまにメッセージをお願いします。
金沢競馬を応援していただきありがとうございます。これからも一生懸命頑張っていきますので、よろしくお願い致します。
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※インタビュー / 赤見千尋(写真:石川県競馬事業局)