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重賞(特別)回顧 アーカイブ

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8/12ばんえいグランプリ回顧

2018年8月13日(月)

オレノココロが2度目のグランプリ制覇!

 12日(日)は重賞・ばんえいグランプリ(3歳以上ファン選抜)が行われ、単勝2番人気のオレノココロが優勝。ファン投票1位に応えるとともに、現役最強の力を見せつけました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
 1.オレノココロ 3.7
 2.キサラキク 38.8
 3.トレジャーハンター 103.7
 4.カンシャノココロ 105.6
 5.コウシュハウンカイ 1.4
 6.センゴクエース 9.3
 7.ソウクンボーイ 111.8
 8.シンザンボーイ 12.1
 9.フジダイビクトリー 14.2

 ファン投票では5位に甘んじたコウシュハウンカイでしたが、近況の充実ぶりを買われ、単勝1.4倍の圧倒的な1番人気に。3.7倍で続いたのはオレノココロで、オッズ上では2頭の一騎打ちムードとなりました。これに良血センゴクエース、上昇気配のシンザンボーイ、古豪フジダイビクトリーがどこまで迫れるか。今後のオープン戦線を占う意味でも、見逃せない一戦となりました。

 馬場水分は1.4%でスタート。800キロ前後の重量ということもあり、各馬とも慎重に進みます。ただ、中間点を過ぎたあたりでキサラキク、トレジャーハンター、フジダイビクトリー、コウシュハウンカイなどが積極的に先行。第2障害の手前ではバラけた展開となりました。
 ひと呼吸入れて、最初に仕掛けたのはコウシュハウンカイ。持ち前の登坂力を生かし、他馬に揺さぶりを掛けます。フジダイビクトリー、キサラキクあたりも仕掛けますが決定打に欠け、その間にコウシュハウンカイは多少苦しみながらも難関を突破します。その瞬間、目をみはる登坂を見せたのがオレノココロ。手間取ることなくひと腰で登り切り、2馬身ほどの差で追撃態勢に入りました。やや遅れてシンザンボーイが3番手、センゴクエース、カンシャノココロと続きます。
 ただ、末脚確かなオレノココロが2番手で下りたのなら、この馬の展開と言えるでしょう。軽快な脚どりを見せると、残り30メートル付近でコウシュハウンカイに並び掛け、あっという間に先頭へ。残り20メートルでは脚いろの差は歴然で、独走態勢を築きます。最後は鈴木恵介騎手も手綱を持ったまま。2着に8秒7差をつけ、先頭で荷物を運び切りました。懸命に2番手を追走したコウシュハウンカイでしたが、残り10メートルで失速。その間にセンゴクエースとシンザンボーイが抜き去り、それぞれ2、3着で入線しました。

 ばんえい最強の実力を示し、2016年以来となるばんえいグランプリ2勝目、重賞19勝目を挙げたオレノココロ。障害でヒザを折るような場面も時として見受けられますが、今回はリズムを崩さず、しっかりと登り切りました。下りてからの脚には定評があるだけに、こうなればこの馬の勝ちパターン。丁寧にレースを運んだ鈴木騎手の手綱さばきが光った一戦でした。
 6歳馬のセンゴクエースは、まだまだ成長途上。それでこのメンバーと互角の立ち回りを見せて2着に食い込んだのは、素質と実力の証明と言えるでしょう。その血統背景からも注目され、さらなる活躍を期待される立場ですが、この大一番で結果を出せたことは今後につながるはず。引き続き目が離せない1頭です。
 シンザンボーイは一度波に乗ると、好調が長く続くタイプ。目下の充実ぶりが、そのまま結果に反映されたと言えます。今後も状態次第で、好勝負を演じることができるでしょう。

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鈴木恵介騎手「2年ぶりにグランプリを勝つことができて嬉しいです。今日は天気が良く、馬場が乾いたのでこの馬に合った馬場だと思って臨みました。スタートも良く走ってくれて、いい位置取りで第2障害まで着いたと思います。ライバルはコウシュハウンカイだと思っていて、相手が仕掛けてから掛けようと思っていました。障害もうまく上がれたので良かったです。この馬はばんえい競馬を代表する馬だと思っているので、これからも活躍してくれることを期待しています」

7/29ばんえい大賞典回顧

2018年7月30日(月)

アアモンドグンシンが三冠初戦を制す!

 29日(日)は重賞・ばんえい大賞典(3歳オープン)が行われ、単勝1番人気のアアモンドグンシンが優勝。6連勝中の勢いそのままに、3歳三冠の初戦を制しました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
 1.ジェイコマンダー 29.1
 2.キタノユウジロウ 18.2
 3.オレワチャンピオン 5.5
 4.アアモンドグンシン 1.5
 5.ミノルシンザン 41.1
 6.キンツルモリウチ 82.0
 7.コウシュハレガシー 21.2
 8.ハマノダイマオー 4.3
 9.フナノダイヤモンド 82.6

 ヤングチャンピオンシップ10着、イレネー記念でも9着に敗れたアアモンドグンシンでしたが、目下6連勝中の充実ぶりを買われ、単勝1倍台の圧倒的な人気。とかち皐月賞、とかちダービーでともにアアモンドグンシンの2着だったハマノダイマオーが2番人気で、ヤングチャンピオンシップの覇者オレワチャンピオンが3番人気で続きます。2歳シーズンに実績を残した各馬が苦戦を強いられている今年の3歳世代を象徴するような、勢い重視のオッズとなりました。

 馬場水分は0.9%でスタート。キンツルモリウチが軽快に先行する形で進み、遅れてアアモンドグンシン、コウシュハレガシーが追走。ややばらけた展開で第2障害を迎えました。
 全馬がたどり着かないうちにキンツルモリウチが登坂を開始。天板の手前で脚を止めると、その隙にアアモンドグンシンが仕掛けます。こちらはひと腰で突破し、やや抜けた状態で最後の平坦路に向かいました。立て直したキンツルモリウチが2番手で続き、遅れてオレワチャンピオン、ジェイコマンダーなどが追撃態勢に入りました。
 先頭を行くアアモンドグンシンは20メートルを切ったあたりで若干脚いろが鈍り、残り10メートル付近でいったんストップ。実績馬オレワチャンピオンがこれに迫りますが、アアモンドグンシンも阿部武臣騎手の懸命の扶助で立て直し、再度ゴールへ向けて歩き始めます。その後はむしろ追うオレワチャンピオンのほうが苦しくなり、結局11秒3の差をつけ、アアモンドグンシンが先頭でゴール。入線直後に転倒するアクシデントこそありましたが、見事に3歳三冠の主役に名乗りを上げました。2番手追走のオレワチャンピオンがゴール寸前で脚を止め、外からコウシュハレガシーが強襲しましたが、この2着争いは0秒5差でオレワチャンピオンに軍配が上がりました。

 アアモンドグンシンは今季、これで【8・1・0・1】。重賞で大敗を喫していた2歳時とは違い、明らかなパワーアップがうかがえます。しまいの粘りに多少の不安がありますが、その点は阿部騎手との息の合ったコンビネーションで相殺。今後の三冠路線でも要注目の存在です。

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阿部武臣騎手「勝つことができて、まずはほっとしています。連勝が続いてはいましたが、馬場が重くなるとゴール前で止まることがあるので心配していました。先行力は良い馬なので息を入れながら進めましたが、障害を越えてどこまでもってくれるかと思っていました。この馬は倒れるまで一生懸命引っぱってくれるほどまじめなので、道中の息の入れ方で何とかもたせられるように騎乗しました。これからも良いレースをお見せできるように頑張りますので応援よろしくお願いします」

7/15北斗賞回顧

2018年7月15日(日)

コウシュハウンカイが実力を示す!

 15日(日)は重賞・北斗賞(3歳以上オープン)が行われ、単勝1番人気のコウシュハウンカイが優勝。これで今季は、ばんえい十勝オッズパーク杯制覇、旭川記念2着を含めて5戦4勝、2着1回の好成績。重賞戦線の主役として、実力を見せつけました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.フジダイビクトリー 15.6
  2.キサラキク 68.7
  3.カンシャノココロ 83.9
  4.ソウクンボーイ 70.7
  5.マルミゴウカイ 15.2
  6.トレジャーハンター 109.8
  7.オレノココロ 2.3
  8.コウシュハウンカイ 2.1
  9.センゴクエース 5.5
 10.ホクショウユウキ 168.7

 充実一途のコウシュハウンカイが2.1倍の1番人気に推され、2.3倍の2番人気にばんえい記念馬のオレノココロ。今のばんえいを牽引する2頭が人気を分け合い、これに次ぐ存在となったセンゴクエースが、オッズでも2頭に続きます。やや離れた4番人気にマルミゴウカイ、古豪フジダイビクトリーが15.6倍の5番人気となり、おおむねこの5頭による争いという戦前予想になりました。

 基礎重量790キロで、馬場水分は1.9%でスタート。トップクラスが集った一戦だけに各馬とも脚どりは軽快で、キサラキクを先頭にフジダイビクトリー、マルミゴウカイなどが止まることなく中間点を通過します。ややばらけた展開ながらも大きく遅れる馬はおらず、速めのペースで第2障害を迎えました。
 ひと呼吸入れて仕掛けたのはキサラキクとフジダイビクトリー。マルミゴウカイとコウシュハウンカイも早めに動きます。なかでも切れのある登坂を見せたのはマルミゴウカイとコウシュハウンカイ。ひと腰で登り切り、先に仕掛けたフジダイビクトリーとともに障害を下りていきました。4番手もキサラキク、トレジャーハンター、オレノココロの3頭が並んでクリア。センゴクエースは少し遅れて7番手から追撃態勢に入りました。
 残り30メートル付近で、先頭はマルミゴウカイ。差なくコウシュハウンカイが続き、フジダイビクトリーも懸命に食らいつきます。しかし、残り20メートルから一気に加速したのがコウシュハウンカイ。数々のタイトルを手にしてきた実力を見せつけ、先頭を奪い取ります。そして、その後も確かな脚どりを見せ、マルミゴウカイに1秒7差をつけて先頭ゴールを果たしました。マルミゴウカイから1秒6差の3着にはフジダイビクトリーが流れ込み、先行勢が逃げ切る結果となりました。

 コウシュハウンカイはこれが重賞9勝目。着差こそわずかでしたが、余力十分に抜け出したレース内容からも、力の差は明らかと言えます。持ち前の堅実さに加え、しまいの粘りが増したのが、今季の好成績につながっている印象。ばんえいグランプリなど、先々の重賞での走りも楽しみです。

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藤本匠騎手「勝つことができてほっとしています。この馬のレースができました。折り合いもついており、最後は二の脚を使ってくれました。差し切るような展開は予想していませんでしたが、本当によく歩いてくれました。今シーズンは馬も落ち着いてきて力まなくなり、完成されてきたと感じています」

7/1柏林賞回顧

2018年7月 2日(月)

ジェイワンが悲願の重賞初制覇!

 1日(日)は重賞・柏林賞(4歳オープン)が行われ、単勝4番人気のジェイワンが優勝。イレネー記念2着、ばんえいダービー3着など世代上位の力を示し続けてきた力量馬が、悲願の重賞初制覇を果たしました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1ウンカイタイショウ 4.0
  2メジロゴーリキ 21.4
  3ナカゼンガキタ 73.3
  4カネサスペシャル 7.1
  5シンエイボブ 47.7
  6ゴールデンフウジン 3.5
  7ホクショウムゲン 37.8
  8ジェイワン 4.9
  9ミノルシャープ 4.6
 10マツカゼウンカイ 16.2

 実績をとるか勢いをとるか、難解なメンバー構成となりました。ゴールデンフウジンが3.5倍で1番人気に推されたものの、ウンカイタイショウが4.0倍、ミノルシャープが4.6倍、ジェイワンが4.9倍、そしてカネサスペシャルが7.1倍と、上位勢は混戦模様。今後を占う意味でも、非常に興味深い一戦となりました。

 まだ若い4歳馬とはいえ、700キロ前後ならこれまでも曳いている重量。馬場水分2.3%のなか各馬とも強気のレースを展開し、軽快に中間点を突破します。ゴールデンフウジン、メジロゴーリキ、ナカゼンガキタ、ジェイワンといった面々にミノルシャープも加わり、あっという間に第2障害を迎えました。
 息を入れるのもそこそこに、ゴールデンフウジンとナカゼンガキタが登坂を開始。やや遅れてメジロゴーリキが仕掛け、これにシンエイボブ、ミノルシャープが続くと、他馬も続々と障害に挑みます。わずかにメジロゴーリキが先頭で障害を下り始めますが、並んでカネサスペシャル、ナカゼンガキタ、ミノルシャープ、シンエイボブも突破。少し間をおいて、マツカゼウンカイとジェイワン、ゴールデンフウジンが追撃態勢に入りました。
 残り30メートル付近では8頭が入り乱れる大激戦。ただ、そのなかでも明らかに違う脚いろで追い込んできたのがジェイワンとゴールデンフウジンでした。徐々に先団との差を詰め、残り10メートルでジェイワンが一気に先頭。そして1馬身ほど後方を進んだゴールデンフウジンが、同じような脚いろで2番手に浮上します。しかし、この2頭の差は詰まることがなく、結局ジェイワンが1分36秒0の高速決着に終止符を打ち、初のタイトル奪取を果たしました。1秒7差の2着にゴールデンフウジン。さらに1秒7差の3着にはシンエイボブが入線しました。

 ジェイワンは父がカネサブラック、母が2005年のばんえいオークス馬のウィナーサマーという良血。これまでも世代屈指の力があることは証明していましたが、今回の勝利で名実ともに4歳世代のトップホースとして数えられる存在になりました。多少障害に手間取っているレースぶりからも、さらなる伸びしろがありそう。今後も要注目の存在です。

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鈴木恵介騎手「ジェイワンはデビューからなかなか重賞を勝ち取ることができなかったので嬉しいです。初騎乗でしたが、練習で触ったり今までもレースを見ていたので、特徴はわかっていました。レースでは好スタートを切れて、ハンデをもらっていたので、位置取りも思う通りにできました。障害で止まる可能性がある馬なので、まわりを見て息を入れながら進め、障害の天板も辛抱して上がってくれました。ゴール前は混戦でしたが、この馬の力を信じていました。まじめな馬なのでこれからが楽しみです」

6/17旭川記念回顧

2018年6月18日(月)

オレノココロが王者の力を見せつける!


 17日(日)は重賞・旭川記念(3歳以上オープン)が行われ、単勝1番人気のオレノココロが優勝。昨年に続く連覇、そして18度目の重賞制覇を果たしました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
 1.オレノココロ 1.8
 2.トレジャーハンター 32.9
 3.コウシュハウンカイ 2.7
 4.キサラキク 67.6
 5.サクラリュウ 出走取消
 6.カンシャノココロ 67.4
 7.センゴクエース 4.1
 8.ソウクンボーイ 119
 9.フジダイビクトリー 28.6

 サクラリュウが出走を取り消して8頭立て。昨年のばんえい記念馬で、2連勝中のオレノココロが1番人気。ばんえい十勝オッズパーク杯を制したコウシュハウンカイが2.7倍で続き、高いレベルで安定したレースを見せているセンゴクエースが4.1倍。以下は離れたオッズとなり、三つどもえの戦前予想となりました。

 馬場水分1.3%とはいえ、重量設定は700キロ台。並み居るオープン馬だけにスタートから軽快に歩を進め、一気に中間点を突破します。それでも極端に遅れる馬はおらず、差のない展開で第2障害を迎えました。
 ひと呼吸置いて仕掛けたのはフジダイビクトリー、コウシュハウンカイ、トレジャーハンターの3頭。特にコウシュハウンカイが力強い登坂を見せ、多少苦しみながらも先頭で天板に脚をかけます。それを見て各馬も登坂を開始しましたが、なかでも抜群の登坂を見せたのがオレノココロ。ひと腰で登り切り、先に障害を下りたコウシュハウンカイを追いかけます。3番手で並んで下りたのはフジダイビクトリーとセンゴクエースで、後続はやや置かれ加減。この4頭による争いに絞られました。
 先頭を行くコウシュハウンカイは、持ち前の粘りを発揮しながら力強くゴールを目指します。ところが、それをあざ笑うかのような末脚を発揮したのがオレノココロ。残り20メートル付近で早くもコウシュハウンカイに並びかけます。ただ、"並びかけた"のも一瞬。次元の違う脚で難なく先頭に躍り出ると、ライバルをさらに突き放し、4秒8差をつけてゴールを果たしました。障害を下りてから続いた3着争いはセンゴクエースに軍配。人気上位3頭での決着となりました。

 障害さえスムーズに突破できれば、やはりオレノココロの独壇場。強敵コウシュハウンカイが先頭で障害を突破する展開のなか、じっくりとためた鞍上の判断が好結果につながった印象です。この重量でも力を発揮できたのも大きく、今後も現役最強馬として実力を見せつけてくれるに違いありません。

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鈴木恵介騎手「昨日から馬場が軽い状態が続いているので、今回のレースも速い展開になると想定していました。道中も思った通りの前の方で位置取りができました。障害では相手の動きを見ながら仕掛けましたが、他の馬も楽に上がってはいなかったので、じっくりと息をいれました。近走は障害のかかりが良く、今回も好調さがでました。先頭馬は30メートルあたりで捉えられるかと思い、あとは止まらないように騎乗するだけでした。ばんえいナンバーワンといわれる競走馬になってくれました」

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