オレノココロが重賞最多勝記録更新!
5月5日(祝・日)、シーズン最初の重賞・ばんえい十勝オッズパーク杯(4歳以上別定)が行われ、単勝では2番人気だったオレノココロが優勝。重賞通算22勝目となり、ばんえい競馬の重賞最多勝記録を更新しました。
【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
1.オレノココロ 2.6
2.ゴールデンフウジン 6.4
3.メジロゴーリキ 6.6
4.コウシュハウンカイ 2.3
5.マルミゴウカイ 25.2
6.カンシャノココロ 99.0
7.ミノルシャープ 15.2
8.シンザンボーイ 74.3
9.フナノクン 84.7
古馬重賞戦線の中心的存在、コウシュハウンカイ、オレノココロの馬連複が2.6倍と、9歳2強に人気が集中。これに、チャンピオンカップを制してすでに古馬一線級相手のタイトルがあるメジロゴーリキ、そのライバル・ゴールデンフウジンの2頭が単勝一桁台で、新進気鋭の5歳勢が挑むという構図となりました。
この日の馬場水分は1.3%で始まったものの徐々に乾いて第8レースから1.1%。レースではソリの後方に砂煙が上がるほど乾いた馬場での争いとなりました。
歴戦の古馬にとっては710~720キロという比較的軽い重量だけに、第1障害はあっという間に通過。メジロゴーリキ、ゴールデンフウジンの5歳馬2頭がレースを引っ張り、やや離れてオレノココロ、コウシュハウンカイという有力2頭が続き、序盤から人気上位馬による争いの様相となります。
各馬刻んで息を入れながらも、第2障害下にはメジロゴーリキ、ゴールデンフウジンがほぼ並んだまま先頭、63秒で到達。コウシュハウンカイ、オレノココロも続きました。
最初に仕掛けたのはメジロゴーリキ。同じ720キロという重量で9歳2強を負かすには、先に障害を越えてどこまで行けるかという作戦でしょう。ひと腰で天板まで上げましたが、ソリが上がりかけたところで一瞬、止まります。その間に、オレノココロ、コウシュハウンカイも一気に障害を上がります。
障害を先頭で降りたのはメジロゴーリキでしたが、ほとんど差なくオレノココロ、コウシュハウンカイが続きます。このタイミングで同重量では、平地の脚では2強にかないません。手前のコウシュハウンカイ、1番枠のオレノココロ、2頭がほとんど並んで、間のメジロゴーリキを並ぶ間もなく交わし去っていきます。
さすがにこの重量ではゴール前の砂障害で詰まることもなく、あとは平地の脚比べ。じわじわと前に出たオレノココロが、コウシュハウンカイを振り切っての勝利となりました。
3着争いは、やや脚色が鈍ったメジロゴーリキに、溜めて仕掛けたゴールデンフウジンがぐいぐいと差を詰めてきます。しかしメジロゴーリキも並びかけられてからは譲りません。2頭まったく並んでのゴールは、写真判定の結果、メジロゴーリキがわずかに先着していました。
4着のゴールデンフウジンから20秒以上遅れて5着はカンシャノココロ。人気を集めた9歳2強に、5歳の実績馬2頭が、期待にこたえて見せ場をつくった一戦でした。なお6歳世代ナンバー1のマルミゴウカイは見せ場をつくれず8着でした。
勝ったオレノココロは、ばんえい十勝オッズパーク杯は2015、16年に続いて3勝目。そして冒頭にも記したとおり重賞は通算22勝目。昨シーズンの帯広記念を勝って、カネサブラックによる21勝というばんえい重賞最多勝記録に並んでいましたが、これで単独トップに立ちました。今シーズンは、この記録をどこまで伸ばせるかが注目となりそうです。
鈴木恵介騎手「令和最初の重賞を獲れてほんとに嬉しいです。けっこう流れは速くなったと思うんですけど、道中の手応えはよかったので、先手の位置に行けたと思います。馬場は重いんですけど、第1回開催と比べたらだいぶ落ち着いてきたと思います。障害はちょっと不安なところもあるので、それでも今日はけっこう楽に上がっていきました。降りてからの脚があるので、降りたときはだいたい行けたかなと思いました。まだ(今シーズン)始まったばかりなので記録は伸ばせると思います」