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5/3ばんえい十勝オッズパーク杯回顧

2020年5月 4日(月)

コウシュハウンカイがオッズパーク杯3勝目

 5月3日(祝・日)は今シーズン初の重賞・ばんえい十勝オッズパーク杯(4歳以上オープン)が行われ、単勝1番人気のコウシュハウンカイが優勝。今季初戦から連勝で重賞制覇と幸先の良いスタートを切りました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.センゴクエース(720) 5.4
 2.アアモンドグンシン(720) 24.4
 3.シンザンボーイ(720) 47.9
 4.コウシュハレガシー(720) 82.3
 5.コウシュハウンカイ(720) 3.1
 6.ソウクンボーイ(720) 74.4
 7.ミノルシャープ(720) 7.2
 8.キタノユウジロウ(720) 52.7
 9.オレノココロ(720) 3.5
 10.ホクショウマサル(720) 4.5

 過去5年でコウシュハウンカイが2勝(17、18年)、オレノココロが3勝(15、16、19年)と勝利を分け合っている10歳馬2頭の馬複が3.3倍と今年もこの2頭に人気が集まりました。これに昨季地方競馬最多連勝記録を更新したホクショウマサル、今年のばんえい記念で2着のセンゴクエースが続き、今季初戦で伏兵ながら2着と好走したミノルシャープまでが単勝ひと桁台に推されました。

 まず、5歳馬アアモンドグンシンが勢いよく第1障害を越えて先行。これに並んできたのはミノルシャープで、コウシュハウンカイ、オレノココロらも続きましたが、ホクショウマサルは行き脚がつかず、少し置かれる展開となりました。前は7頭がほぼ同時に第2障害下に到達。わずかにシンザンボーイが先頭でここまで60秒というペースでした。
 全馬が第2障害下に揃う前にアアモンドグンシンとミノルシャープがほとんど同時に仕掛けますが、ともに登坂途中でひと息。続いて仕掛けたコウシュハウンカイがスンナリひと腰で上がり先頭でクリアします。同時に仕掛けたコウシュハレガシーがふた腰で障害2番手、その後にオレノココロが続くかたちとなりました。
 障害で後続に大きな差をつけたコウシュハウンカイは、力のいる馬場を懸命に歩を進め、十分にリードを保ったまま逃げ切りました。
 障害3番手のオレノココロは差を詰めたものの4秒6差2着で、このレース4勝目はならず。障害5番手からじわじわと脚を伸ばしたセンゴクエースが3着という結果になりました。

 勝ったコウシュハウンカイは、15年から6年連続でこのレースに出走し、3勝、2着3回とオール連対。昨年はオレノココロの2着でしたが、見事そのリベンジを果たしました。またこの勝利で重賞14勝目となり、10歳を迎えた今年もまだまだ活躍が期待できそうです。

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藤本匠騎手「(前走に続いて)強い勝ち方でホッとしています。体調は年明けぐらいからずっと良い状態で、今日もパドックからスタート地点に向かった段階でかなり元気が良かったです。それほど速くもない流れでミノルシャープをマークしながらレースを進めました。今日は障害を降りた後もしっかり歩いてくれて、後ろからオレノココロの気配を感じましたが、思ったよりも楽に逃げ切ることができました。10歳になってもまだまだ進化し続けていると思います。新型コロナウイルスの影響で無観客競馬が続いていますが、いつかは必ず終わりが来ると思うので、収束したら帯広競馬場に足を運んでいただき応援のほどよろしくお願いします」

3/21ばんえい記念回顧

2020年3月22日(日)

オレノココロが昨年2着の雪辱果たす

 21日(土)は重賞・ばんえい記念(4歳以上オープン)が行われ、単勝2番人気のオレノココロが、激戦の末、ばんえい記念3度目の制覇となりました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.コウシュハウンカイ (1000) 9.6
 2.センゴクエース(1000) 6.3
 3.アアモンドグンシン(990) 20.5
 4.カブトゴールド(1000) 107.5
 5.ソウクンボーイ(1000) 57.2
 6.ホクショウマサル(1000) 2.1
 7.オレノココロ(1000) 2.2

 年度末の最強馬決定戦に、7頭の精鋭が集結。1番人気はホクショウマサル。地方競馬最多連勝記録を更新中で、久々の重賞挑戦ながらも2.1倍と高い支持を集めました。17、18年とこのレース連覇のオレノココロが2.2倍で差のない2番人気。昨年の覇者センゴクエースは3番人気で、5年連続のばんえい記念挑戦になるコウシュハウンカイが4番人気となりました。

 まず第1障害を先頭で越えたのは5歳でばんえい記念初挑戦となったアアモンドグンシン。これにオレノココロ、コウシュハウンカイ、センゴクエースが追走するかたち。ホクショウマサルら3頭は第1障害で手間取り遅れをとります。
 1000キロ定量戦(5歳馬は990キロ)ということもあって各馬何度も刻みながら歩を進めますが、中間点を過ぎたあたりではオレノココロが先頭に。立て直したホクショウマサルも先行勢に加わってきます。センゴクエースを先頭に上位人気4頭がほぼ横一線で第2障害下に到達。ここまで2分15秒というペースでした。
 カブトゴールドを除く6頭が第2障害下に並び、ひと時の静寂が訪れます。オレノココロがこれを破り最初に仕掛けると、センゴクエース、ホクショウマサルも登坂を開始。ほかも懸命に挑戦するなか、コウシュハウンカイがふた腰で天板に到達。直後膝をついてしまいますが、立て直すと先頭でクリアします。
 障害で苦戦する他馬を尻目にコウシュハウンカイがリードを広げます。しばらくしてアアモンドグンシン、オレノココロの順で障害をクリアし、ホクショウマサルはさらに少し離れた4番手からという展開に。コウシュハウンカイが残り20メートル手前で一杯になると、アアモンドグンシンが詰め寄りますが、残り10メートル手前で体勢を崩してしまいます。ホクショウマサルが2番手に上がり、ゴール前は激戦となりました。しかし、20メートル手前で一度止まったオレノココロが猛然と追い上げて抜け出し先頭でゴール。センゴクエースは、ホクショウマサルからさらに遅れた障害5番手から最後まで止まらずに猛追しますが1秒9差で2着。ホクショウマサルは3着で32連勝とはなりませんでした。なお、アアモンドグンシンは残り10メートル手前で競走中止となりました。

 勝ったオレノココロは、昨年はセンゴクエースの2着に敗れていましたが、見事その雪辱を果たしました。この勝利で自身の持つ重賞最多勝記録も"24"に更新しました。また、鈴木恵介騎手は4度目のばんえい記念制覇、管理する槻舘重人調教師は4連覇という快挙達成となりました。

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鈴木恵介騎手「春先は調子良かったのですが、夏の暑さでだいぶこたえて立て直すのに相当時間がかかりました。前々走からようやく良くなってきたのでだいぶ苦労した1年でした。障害は時間がかかると思いましたが、馬場も重く、1トンなので障害を降りてからの脚は馬を信じていました。(残り20メートル手前で)止まった時はなかなか返事がなく、結構辛そうだなと思いました。ゴール前にもう一度止まるかなと思いましたが、よく持ち堪えてくれました。10歳ですが、まだ若い気持ちもあるので活躍してくれると思います。今日はファンの皆さまがいなくて寂しい気持ちでしたが、また来年度から皆さまが来れるような状態になって白熱あるレースを披露していきたいです」

3/15ポプラ賞回顧

2020年3月16日(月)

アオノブラックが逃げ切り重賞2勝目

 3月15日(日)は重賞・ポプラ賞(4、5歳オープン)が行われ、単勝4番人気のアオノブラックが優勝。2歳時のヤングチャンピオンシップ以来となる重賞制覇となりました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.インビクタ(750) 27.9
 2.アオノブラック(780) 8.2
 3.アフロディーテ(770) 43.8
 4.コウシュハレガシー(790) 35.8
 5.ミスタカシマ(770) 4.3
 6.キタノユウジロウ(790) 9.2
 7.ギンノダイマオー(750) 95.2
 8.ジェイエース(750) 4.7
 9.アアモンドグンシン(810) 2.0

 3年連続で5歳馬が勝利しているポプラ賞。今季ドリームエイジカップ、チャンピオンカップと古馬重賞を2勝しているアアモンドグンシンが単勝1番人気に支持されました。重賞6勝の牝馬ミスタカシマが2番人気で、今年も5歳馬優勢の様相に。以下、昨年のばんえいダービー3着など近走好成績を残すジェイエース、昨年9月のはまなす賞で2着のアオノブラック、そのはまなす賞を勝利したキタノユウジロウまでが単勝ひと桁台の人気となりました。

 アオノブラックが先行し、ジェイエース、アアモンドグンシン、インビクタらが追走。各馬刻みながらほぼ横一線で歩を進め、先頭のアオノブラックが69秒というペースで第2障害下に到達しました。
 9頭全頭が第2障害下に並ぶと、脚を溜めていたアオノブラックが最初に仕掛け、スンナリと先頭でクリア。2番手のインビクタ、3番手のアフロディーテまでがひと腰で続き、以下は障害で苦戦します。
 アオノブラックは力強く歩を進めると、後続との差を徐々に広げて独走態勢に。終わってみれば2着に15秒5差をつけて先頭でゴールしました。止まらず歩き切ったインビクタが2着を確保。立て直して障害4番手から追い上げたジェイエースが3着に入り、4歳馬が上位を独占。人気になった5歳馬アアモンドグンシンとミスタカシマは障害で苦戦し、それぞれ6着、9着という結果となりました。

 勝ったアオノブラックは、重賞では勝ちきれないレースが続きましたが、この勝利が18年12月のヤングチャンピオンシップ以来となる重賞2勝目。同世代には3歳三冠を制したメムロボブサップがいるだけに、来季(4歳シーズン)のリベンジに期待したいところです。

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西謙一騎手「強かったです。思った以上に道中の流れが楽でスンナリと先行できて良かったです。(馬場は)重いと思っていましたが勝ちタイムが速かったのでびっくりしています。(世代重賞で)やっと勝つことができました。今、新型コロナウイルスが流行っていますが、収束したら、また競馬場まで脚を運んで応援してください」

3/7イレネー記念回顧

2020年3月 8日(日)

コマサンダイヤが世代頂点の座に

 3月7日(土)は重賞・イレネー記念(3歳オープン)が行われ、単勝3番人気のコマサンダイヤが優勝。現3歳世代の頂点に君臨しました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.コウテイ(690) 45.1
 2.キタノボブサップ(690) 48.5
 3.ニセコヒカル(670) 102.7
 4.ダイナマイト(690) 43.9
 5.カイセドクター(690) 42.5
 6.トワトラナノココロ(690) 6.9
 7.アバシリルビー(670) 48.9
 8.アヴエクトワ(670) 73.6
 9.キョウエイリュウ(690) 1.1
 10.コマサンダイヤ(690) 8.5

 デビューから10戦10勝、ナナカマド賞とヤングチャンピオンシップの2歳シーズン二冠を制しているキョウエイリュウが定量戦のここでは単勝1.1倍と圧倒的な支持。2015年のセンゴクエースに次ぐ無敗での三冠制覇達成に大きな期待がかかりました。近走A級1組で好勝負を演じているトワトラナノココロとコマサンダイヤがそれぞれ6.9倍、8.5倍で続き、4番人気のカイセドクター以下は40倍以上と離れた人気となりました。

 第1障害を越えた勢いでアバシリルビーが先行しますが、中間点を過ぎたあたりではトワトラナノココロが先頭に立ちます。キョウエイリュウ、コウテイもこれに続き、コマサンダイヤも位置取りを上げてきます。第2障害下に最初に到達したのはコウテイで、ここまで68秒というペースでした。
 障害を最初に仕掛けたのはコウテイでしたが、登坂途中でひと息。2番手で続いたコマサンダイヤがスムーズに先頭でクリアします。3番手で仕掛けたトワトラナノココロもひと腰で通過し、キョウエイリュウも続きましたが、障害の天板で座り込んでしまいます。
 コマサンダイヤは、障害を越える勢いで後続に大きな差をつけます。トワトラナノココロら後続が追いかけますが、その差を詰めることはできず。コマサンダイヤが2着に18秒2という大差をつけて先頭でゴールしました。障害を4~6番手で越えた3頭の伸び脚が良かったものの、最後まで辛抱して歩き切ったトワトラナノココロが2着を確保。カイセドクターが3着に入りました。キョウエイリュウは第2障害で競走中止となりました。

 勝ったコマサンダイヤは、ここまでの二冠はナナカマド賞3着、ヤングチャンピオンシップ4着と善戦止まりでしたが、最終戦で見事初のタイトル制覇。藤野俊一騎手は2018年カネサダイマオー以来となる3度目、管理する金田勇調教師は初のイレネー記念制覇となりました。

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藤野俊一騎手「障害は先頭で越える自信があり、道中はそこまで辛くなさそうでしたので、あとは隣の馬(キョウエイリュウ)が失敗すれば勝てるな、と思っていました。お兄さん(コマサンブラック)よりは能力が上だと能力試験から乗って知っていたので自信はありました。去年デビューした若馬のなかで一番強い馬を決めるレースなのでこの勝利は記念になりました。新型コロナウイルスの影響もありますが、テレビの前で応援よろしくお願いします」

3/1チャンピオンカップ回顧

2020年3月 2日(月)

5歳馬アアモンドグンシンが2つ目の古馬重賞制覇

 3月1日(日)は重賞・チャンピオンカップ(4歳以上重賞競走優勝馬)が行われ、単勝1番人気のアアモンドグンシンが優勝。3歳時には二冠を制した実力馬がその力をいかんなく発揮しました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.シンザンボーイ(810) 16.2
 2.コウシュハレガシー(810) 45.5
 3.コウシュハウンカイ(850) 17.9
 4.アアモンドグンシン(810) 2.1
 5.センゴクエース(810) 3.1
 6.キタノユウジロウ(810) 17.8
 7.オレノココロ(820) 3.7

 単勝1番人気に推されたのはアアモンドグンシン。12月のドリームエイジカップを勝利し、年明けの天馬賞を2着など好調ぶりがうかがえることから2.1倍と高い支持を得ました。ドリームエイジカップ2着など近走復調がうかがえるセンゴクエースが3.1倍の2番人気、このレースを3勝しているオレノココロは3.7倍の3番人気。以下は10倍以上で三つ巴の様相となりました。

 無観客競馬として行われたチャンピオンカップは、小雪が降るなかスタート。アアモンドグンシンが先行し、オレノココロ、センゴクエースが追走。中間点を過ぎたあたりでキタノユウジロウも位置取りを上げましたが、アアモンドグンシンが先頭で第2障害下に到達。ここまで57秒というペースでした。
 各馬が第2障害下に揃う前にアアモンドグンシンが最初に仕掛けると、スンナリとひと腰でクリア。これに続いたセンゴクエースは障害で膝を折ってしまい、3番手で仕掛けたオレノココロがひと腰で上がり2番手で通過します。3番手以降はシンザンボーイ、キタノユウジロウ、コウシュハレガシーという順で差なくクリアし、立て直したセンゴクエースは6番手での通過となりました。
 アアモンドグンシンは、2番手のオレノココロ以下に差をつけると、一歩一歩、力強く前進。最後まで脚色衰えずに先頭でゴールしました。オレノココロは残り20メートルあたりからじわじわと差を詰めましたが、3秒2差で2着と4度目のチャンピオンカップ制覇とはなりませんでした。脚を伸ばしたセンゴクエースが3着に入り、上位人気3頭での決着となりました。

 勝ったアアモンドグンシンは、今季4歳シーズン三冠では柏林賞4着、銀河賞2着、天馬賞2着と無冠に終わりましたが、古馬重賞はドリームエイジカップに続き2勝目。通算でもばんえいダービー、ばんえい大賞典と4つ目のタイトル制覇となりました。昨年11月の北見記念5着以後は、ハンデに恵まれたレースもありましたが、9戦して7勝、2、3着各1回と好成績。今後の活躍も大いに期待できるでしょう。

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長澤幸太騎手「前日からずっとお客さんがいない状態で少し寂しいですが、(テレビやインターネットなど)画面で観戦してくれている人がたくさんいると思い頑張りました。雪が降って馬場が軽めだったので積極的に行きました。最後まで力強く歩いてくれて良かったです。このまま順調に育てて、ばんえい記念を獲ることができるようになりたいです。この状況が落ち着いたら競馬場に今まで以上にたくさんのファンの皆さんが足を運んでもらえるよう頑張りますので、応援よろしくお願いいたします」

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