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11/15クインカップ回顧

2020年11月16日(月)

ジェイカトレアが世代別の牝馬重賞全制覇

 15日(日)は重賞・クインカップ(4歳牝馬オープン)が行われ、単勝1番人気のジェイカトレアが優勝。障害先頭クリアから押し切り、底力の違いを見せました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ドルバコ(680) 29.8
 2.マオノクイーン(690) 5.1
 3.ナカゼンダッテ(680) 66.4
 4.シャンハイオトメ(690) 78.2
 5.サクラユウシュン(690) 4.3
 6.ジェイセリナ(690) 8.7
 7.オージョ(680) 21.4
 8.シンエイジョッパリ(680) 11.0
 9.クイーンヴォラ(690) 31.5
 10.ジェイカトレア(690) 2.0

 牝馬重賞を2勝と実績断然のジェイカトレアが単勝2.0倍で1番人気。そのジェイカトレアと同じB1格付けで力量上位のサクラユウシュン、前哨戦の紅バラ賞を制したマオノクイーン、自己条件の前走を快勝したジェイセリナまでが単勝ひと桁台の人気となりました。

 第1障害を先頭で越えたのはサクラユウシュンですが、ナカゼンダッテが交わすと、シャンハイオトメなど内の4頭が先団を形成。道中は各馬慎重に刻みながら歩を進めます。中間点を過ぎたあたりで位置取りを上げてきたのがクイーンヴォラで、先頭に替わるとそのまま第2障害下に到達。ここまで64秒というペースでした。
 ひと息入った後、10頭全馬が第2障害下に集まったところで最初に仕掛けたのはクイーンヴォラでしたが、中腹あたりでひと息。続いたジェイカトレアが力強く駈け上がって先頭で障害を越えると、マオノクイーンとドルバコも続き、少し離れてシャンハイオトメ、ジェイセリナ、オージョの順で障害を通過します。
 一歩一歩、力強く歩みを進めるジェイカトレアを後続が追いかけますが、中でも脚勢が目立ったのがジェイセリナ。残り20メートルあたりで並びかけようとします。しかし、ジェイカトレアはゴール前で勝負強さを発揮し、最後はジェイセリナに2秒2差をつけて1番人気に応える勝利となりました。さらに1秒1差の3着には7番人気のドルバコが入りました。

 勝ったジェイカトレアは、黒ユリ賞、ばんえいオークスに続く重賞3勝目で、昨年のミスタカシマに続いて世代別の牝馬重賞を完全制覇。同世代の牡馬相手の重賞では善戦までという成績でしたが、世代女王の座を譲ることはありませんでした。牝馬同士なら年長馬が相手でも、展開や馬場次第では好勝負を演じてくれるでしょう。

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藤野俊一騎手「余裕があった勝利ではなかったです。10コースが重いような気がしましたが、この世代では一番強いと思っていました。(ジェイカトレアは)登坂力が強いです。あまりハンデ差もなかったので、このままの馬場状態であまり軽くならなければ大丈夫だと思っていました。馬格がある馬なのでもっと上に行けると思います」

11/8ばんえい菊花賞回顧

2020年11月 9日(月)

2歳二冠馬キョウエイリュウが復活

 11月8日(日)は重賞・ばんえい菊花賞(3歳オープン)が行われ、単勝2番人気のキョウエイリュウが優勝。今季苦戦を強いられた実績馬が逃げ切っての快勝で、見事復活を遂げました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ゴールドハンター(700) 5.7
 2.ブラックサファイア(700) 2.6
 3.カイセドクター(710) 8.6
 4.キタノボブサップ(690) 26.0
 5.キョウエイリュウ(720) 3.6
 6.コマサンダイヤ(740) 16.7
 7.コウテイ(690) 33.7
 8.ダイナマイト(700) 13.5
 9.エンゼルフクヒメ(680) 53.8
 10.ヤマトタイコー(680) 12.0

 単勝1番人気に支持されたのはブラックサファイア。ヤングチャンピオンシップ2着、ばんえい大賞典3着の実績から、700キロの重量は恵まれただけに重賞初制覇に期待がかかりました。前走2着と復調がうかがえる2歳二冠馬キョウエイリュウが2番人気。以下、はまなす賞を制したゴールドハンター、ばんえい大賞典2着のカイセドクターが人気で続きました。

 第1障害を越えてキョウエイリュウが先頭に立つと、中間点過ぎではブラックサファイアが交わして一旦は単独で先頭に立ちますが、すぐにほぼ横一線の展開に。第2障害下にはわずかにブラックサファイアが先頭で到達。ここまで53秒というペースでした。
 各馬ひと息入れると、最初に仕掛けたブラックサファイアを皮切りにカイセドクター、コウテイ、キョウエイリュウと一斉に登坂を開始。ブラックサファイアが膝をついて苦戦するところ、障害を勢いよく先頭でクリアしたのがキョウエイリュウ。そのあとはカイセドクター、コウテイ、コマサンダイヤ、ゴールドハンターの順で続きます。
 キョウエイリュウが後続を離して押し切りを図るところ、ゴールドハンターとカイセドクターが差を詰めましたが、キョウエイリュウはそのまま止まることなく歩き切って先頭でゴール。粘り強さを見せたカイセドクターが2着。ゴールドハンターがゴール線上で止まったところ、障害6番手だったキタノボブサップが3着に入りました。1番人気のブラックサファイアは最下位の入線でした。

 勝ったキョウエイリュウはナナカマド賞、ヤングチャンピオンシップの2歳二冠を含めデビューから10連勝した素質馬。今季ここまではとかちダービーの1勝のみでしたが、大舞台で見事復活となりました。初の720キロを課されながら障害をひと腰先頭で越えたレースぶりからも、このあとばんえいダービーでも期待となりそうです。

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松田道明騎手「いつも通りの騎乗をしました。他の馬に比べると後肢に力があります。(今後は)いつも通り健康で走れるように頑張ります」

11/1北見記念回顧

2020年11月 2日(月)

メジロゴーリキが復活の勝利

 11月1日(日)は重賞・北見記念(3歳以上オープン)が行われ、単勝8番人気のメジロゴーリキが優勝。ゴール前5頭の接戦を制して久々の重賞制覇となりました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.コウシュハウンカイ(880) 5.3
 2.オレノココロ(860) 1.5
 3.センゴクエース(850) 18.9
 4.ミスタカシマ(840) 出走取消
 5.ミノルシャープ(880) 8.7
 6.キタノユウジロウ(850) 33.7
 7.アオノブラック(850) 21.0
 8.ホクショウマサル(850) 6.0
 9.メジロゴーリキ(850) 52.3

 ミスタカシマが出走取消となり、8頭での争いに。苦手な夏場を休養にあて、ひと叩きされたオレノココロが、重量面でも恵まれ単勝1.5倍と断然人気に支持されました。トップハンデながらもこのレース3勝目を狙うコウシュハウンカイが2番人気。復調うかがえるホクショウマサル、重賞3連勝中のミノルシャープが人気で続きました。

 ミノルシャープ、アオノブラックあたりが先に第1障害を越えますが、その後はほぼ横一線。850キロを超える高重量戦とあって各馬何度も刻みながら歩を進めます。第2障害手前でオレノココロがスッと先頭に立つとそのまま障害下に到達。ここまで84秒というペースでした。
 第2障害下に8頭全馬が揃うと少しの静寂が訪れましたが、ミノルシャープ、ホクショウマサルを除く6頭が一斉に障害へ仕掛けます。アオノブラックが天板に上がる手前で座り込んでしまい、障害を先頭で越えたのはキタノユウジロウで、メジロゴーリキ、コウシュハウンカイが続き、少し離れてオレノココロが4番手でクリアします。
 逃げるキタノユウジロウを、コウシュハウンカイが残り30メートルを過ぎたあたりで交わして先頭に立ちますが、外から伸びたメジロゴーリキも差を詰めます。さらにオレノココロ、障害5番手から脚を伸ばしたセンゴクエースも加わってゴール前は5頭による大接戦に。写真判定の末、勝ったのはメジロゴーリキで、同タイムの2着にオレノココロ。コウシュハウンカイがコンマ5秒差で3着という結果となりました。

 勝ったメジロゴーリキは、昨年3月のポプラ賞以来となる5度目の重賞制覇。今季は特別戦の1勝のみに止まっていましたが、昨年3着だったこの条件で見事復活を果たしました。古馬重賞路線はこの後帯広記念、ばんえい記念とさらに重量が増えてタフな戦いが予想されます。今回のレースぶりなら今後も好勝負を演じることができるでしょう。

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西謙一騎手「(ゴール前は)際どかったのでわかりませんでしたが、勝ててよかったです。重賞では障害で転倒していたので今回は障害に重点を置いて乗りました。勢いもあったのですんなりと越えてくれました。脚質の幅も広がったので色々なレースができると思います。降りてからも我慢して歩いてくれるようになったので、無理して先に行かなくてもいいかなと思います」

10/18ナナカマド賞回顧

2020年10月20日(火)

世代最初の重賞ウイナーはアバシリサクラ

 10月18日(日)は重賞・ナナカマド賞(2歳オープン)が行われ、単勝4番人気のアバシリサクラが優勝。前走に引き続き、決め脚を生かしての勝利で世代最初のタイトルを奪取しました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.シュトラール(570) 64.6
 2.シンエイアロー(550) 12.1
 3.ショウワノチカラ(570) 137.3
 4.リアンドノール(570) 96.2
 5.レッツゴーリータン(550) 30.6
 6.キタノダンディ(570) 18.6
 7.アルジャンノオー(580) 2.6
 8.フクフクライデン(570) 4.8
 9.ネオキングダム(570) 3.4
 10.アバシリサクラ(550) 5.8

 青雲賞を勝利するなどデビューから7戦5勝のアルジャンノオーがトップハンデながら単勝2.6倍で1番人気に。青雲賞で僅差2着のネオキングダムが3.4倍の2番人気で続き、青雲賞3着のあと2歳A級-2組を勝利したフクフクライデン、前走を抜群の決め脚で差し切った牝馬アバシリサクラまでが単勝ひと桁台の人気と、上位拮抗の様相になりました。

 第1障害を勢いよく越えたアバシリサクラが先行しますが、中間点を過ぎたあたりでレッツゴーリータンが先頭に。シンエイアロー、ネオキングダム、キタノダンディらが続きます。後続もそれほど離れることはなく、前半からスピード感のある展開となりました。先頭で第2障害下に到達したのはレッツゴーリータンで、ここまで50秒というペースでした。
 最初に障害に仕掛けたのはシンエイアローでそのまま先頭でクリアすると、ネオキングダムとシュトラールも差なく通過。レッツゴーリータン、アバシリサクラ、アルジャンノオーらもひと腰で障害をクリアし混戦になります。
 その中で、1頭だけ違う脚で伸びてきたのがアバシリサクラ。残り30メートル手前で先頭に立ちます。これにネオキングダムが食い下がると、残り20メートルを過ぎてからは2頭の一騎打ちに。激しい叩き合いとなりましたが、ゴール前で振り切ったアバシリサクラが勝利。ネオキングダムは止まりかけながらも、粘りを見せて2着。3着にはしぶとく脚を伸ばしたレッツゴーリータンが入りました。

 勝ったアバシリサクラは、牝馬として17年ミスタカシマ以来、3年ぶり5頭目となるナナカマド賞制覇。その切れ味十分の差し脚は先々のレースでも武器となるでしょう。また、今シーズンここまで重賞11戦のうち、島津新騎手が6勝。人馬とも今後の活躍に注目です。

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島津新騎手「障害に重点を置いて、降りてからは歩ける馬なので信じて乗りました。馬場も軽めで流れも落ち着いていました。(550キロの重量について)9月のいちい賞で障害を失敗していたので心配はあったのですが、馬を信じました。残り20メートルくらいから少し苦しいなと思いましたが、なんとかゴールまでもたすことができてよかったです。(自身今季重賞6勝目について)チャンスのある馬に乗せていただいているので調教師さん、馬主さんに感謝しています」

9/27銀河賞回顧

2020年9月28日(月)

メムロボブサップが4歳三冠に王手

 9月27日(日)は重賞・銀河賞(4歳オープン)が行われ、単勝1番人気のメムロボブサップが優勝。3歳三冠を制した同馬が4歳シ-ズンでも三冠にリーチをかけました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ダイリンファイター(720) 93.4
 2.コマサンエース(710) 10.5
 3.ジェイエース(720) 112.6
 4.ギンノダイマオー(720) 144.8
 5.メムロボブサップ(750) 1.3
 6.コマサンブラック(720) 5.6
 7.アオノブラック(740) 5.6
 8.サクラドリーマー(720) 63.0
 9.インビクタ(730) 40.1

 2歳二冠、3歳三冠、そして4歳一冠目の柏林賞を制し、同世代同士では無類の強さを誇るメムロボブサップ。今回は最大40キロ差のトップハンデ750キロという条件でしたが、単勝オッズは1.3倍と大きな期待が掛かりました。最近5戦で3勝、2、3着各1回と地力強化がうかがえるコマサンブラックと、ヤングチャンピオンシップ、ポプラ賞と重賞2勝のアオノブラックが単勝5.6倍で並びましたが、票数の差でコマサンブラックが2番人気。しかし、連勝系ではメムロボブサップとアオノブラックの組み合わせが人気の中心になりました。

 先手を取ったのはギンノダイマオーで、メムロボブサップが差なく追走。アオノブラック、コマサンブラックらが続きました。馬場水分は2.2%と軽めの馬場で前2頭は軽快に歩を進めると、わずかにギンノダイマオーが先頭で第2障害下に到達。ここまで51秒というペースでした。
 第2障害に最初に仕掛けたのはギンノダイマオーでしたが、登坂途中でひと息。これを見るように後続が一斉に登坂を開始すると、そのなかでアオノブラックがひと腰先頭で障害をクリアします。メムロボブサップとインビクタも差なく通過し、コマサンブラックが4番手で続きました。
 前の争いは、残り30メートルほどで先頭のアオノブラックをメムロボブサップがとらえると、並ぶ間もなく突き放し、断然人気にこたえての勝利となりました。アオノブラックがそのまま止まることなく歩き切って2着。3着争いは接戦でしたが、インビクタが差を詰めてきたコマサンブラックをしりぞけました。

 メムロボブサップはトップハンデながら王者の走りで重賞7勝目。三冠最終戦となる1月の天馬賞は定量戦だけに当然最有力候補となるでしょう。もし勝てば史上初となる3歳、4歳の両三冠制覇の偉業達成となるだけに、今後も目が離せない存在です。

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阿部武臣騎手「宿敵のアオノブラックと10キロ差しかなかったので辛いかなと思いましたが、よく頑張ってくれました。(トップハンデで)後ろから行って届かないよりは、逆に引っ張るくらいで行ったほうが馬には余裕が持てていいかなと思いました。先にギンノダイマオーに障害をかけられた時は馬が少し力んでしまいましたが、上手く越えてくれました。(史上初の3歳、4歳の三冠がかかる天馬賞について)上手く獲れればいいですが、これからそこを目標に頑張っていきたいと思います」

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