ばんえい競馬情報局とは?

ばんえい競馬の最新情報を提供します。重賞を中心に予想や回顧のほか、ばんえい競馬に関するコラムなどもご覧いただけます。
カレンダー
リンク
おすすめコンテンツ

メイン

重賞(特別)回顧 アーカイブ

<<前へ 2021222324252627282930

2/7ヒロインズカップ回顧

2021年2月 8日(月)

フェアリースズが7歳で初タイトル

 2月7日(日)は重賞・ヒロインズカップ4歳以上牝馬オープン)が行われ、単勝3番人気のフェアリースズが優勝。3着だった昨年の雪辱を果たし、古馬女王の座に就きました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.シンエイボブ(800) 15.0
 2.サクラユウシュン(760) 9.1
 3.ジェイカトレア(770) 54.8
 4.ミスタカシマ(800) 2.2
 5.サンシルクラポピー(780) 14.7
 6.イズミクィーン(780) 14.1
 7.フェアリースズ(780) 6.7
 8.ジャスミンガール(760) 41.2
 9.マオノクイーン(750) 19.1
 10.アフロディーテ(780) 4.0

 ミスタカシマは昨年初めて経験する800キロで7着でしたが、その後810キロを課された9月の岩見沢記念で2着と好走。昨年に続いてのトップハンデ800キロですが、重量慣れも見込まれて単勝2.2倍で1番人気に支持されました。連覇を狙うアフロディーテが2番人気、昨年3着時と同じ780キロで臨むフェアリースズが3番人気で続きました。

 第1障害を勢いよく先頭で越えたのはサクラユウシュンで、サンシルクラポピー、ジェイカトレアが追走。フェアリースズとミスタカシマが押し上げると、大外のアフロディーテも位置取りを上げ、上位人気3頭が徐々に後続を離します。わずかに先頭で第2障害に到達したのはアフロディーテで、前半は72秒というペースでした。
 ひと息入れて仕掛けたアフロディーテがすんなりとひと腰でクリア。フェアリースズもひと腰で続き、ミスタカシマはやや差のある3番手から追う展開。以下、マオノクイーン、イズミクィーンと続きます。
 残り30メートル手前でフェアリースズが先頭に立って差を広げにかかりますが、アフロディーテが必死に抵抗。その差は広がることなく追い比べとなりますが、フェアリースズがしのいで勝利。アフロディーテは2秒3差の2着で連覇はならず。ミスタカシマは前2頭をとらえきれず3着。引退レースとなったイズミクィーンは4着でした。

 勝ったフェアリースズは、このレースは一昨年が9着、昨年が3着でしたが、3度目の挑戦で見事重賞初制覇。また、島津新騎手は今季重賞7勝目となりました。

成績はこちら
映像はこちら

島津新騎手「昨年3着に負けてからは来年こそは、という思いで1年間ずっとこの日のために自分で調教をつけてやってきたので本当に優勝できてよかったです。昨年、今日と同じ780キロを引っ張って、馬が落ち着いてレースをできるようになりました。あまり(展開が)速くならなければいいなと考えていました。思っていた以上に前の位置につけられたのでこれなら、という感じで障害に向かいました。障害で膝が甘い部分があるのでそこだけしっかり焦らずに掛けました。自分が止まらなかったら、勝てるなという思いで(アフロディーテの)横に一緒にいました。(今季重賞7勝目について)本当に馬に恵まれて...それが一番だと思います」

1/31翔雲賞回顧

2021年2月 1日(月)

初代王者はタカナミ

 1月31日(日)は新設重賞・翔雲賞(3歳牡馬オープン)が行われ、単勝4番人気のタカナミが優勝。記念すべき第1回の勝ち馬になりました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.タカナミ(640) 7.7
 2.イワキダイヤ(640) 44.0
 3.カイセキングオー(640) 8.6
 4.ネオキングダム(645) 2.6
 5.ジェイスター(640) 34.3
 6.ホクセイジョーカー(640) 82.5
 7.マサタカラ(640) 12.4
 8.アルジャンノオー(645) 5.1
 9.ショウリノホシ(640) 30.9
 10.シュトラール(645) 3.9

 ナナカマド賞、ヤングチャンピオンシップの二冠をともに2着のネオキングダムが単勝2.6倍で1番人気。同馬を含め6頭が対戦した1月17日の3歳A級-1組を制したシュトラールが3.9倍、ヤングチャンピオンシップ勝ち馬アルジャンノオーが5.1倍。1月17日の3歳A級-1組で3着のタカナミ、ヤングチャンピオンシップ3着のカイセキングオーまでが単勝ひと桁台の人気と、上位拮抗の様相になりました。

 ネオキングダムとタカナミが先頭で第1障害を越えますが、全馬ほとんど横並びという展開。各馬刻みながら歩を進めますが、その差は広がることなくわずかにネオキングダムが最初に第2障害下に到達。ここまで53秒というペースでした。
 ネオキングダムはひと息入れると障害を最初に仕掛けてすんなりとひと腰でクリア。続いてアルジャンノオー、カイセキングオー、タカナミがほぼ同時に障害を越えます。
 障害を降りてすぐにタカナミが持ち前の瞬発力で一気に先頭に立つと、ネオキングダム以下を突き放します。タカナミは最後に苦しくなって止まりましたが、ギリギリゴールに入線していました。障害6番手から止まらず追い上げてきたマサタカラが3秒0差で2着。ネオキングダムがゴール線上で一杯になったところ、カイセキングオーが交わして3着に入りました。

 勝ったタカナミは、十勝産駒特別は9着でしたが、その後はここまで5戦して3勝、2、3着各1回と地力をつけての重賞初挑戦を勝利で飾りました。また、船山蔵人騎手は2012年にエンジュオウカンで制したヒロインズカップ以来となる重賞2勝目となりました。

成績はこちら
映像はこちら

船山蔵人騎手「(ゴールで止まった時は)入っていないと思っていたので慌てました。入っててよかったです。(この馬は)自分でゴールした気になるので、攻め馬でゴールを先に先にと伸ばして、まだまだゴールじゃないと思わせるようにしました。初めて積む荷物で、重賞も初めてだったので流れに上手く乗れて行ければな、と思いました。わりと先手はとれるのですが、ゴール前に少し不安があったので、他の馬よりも余分に息を入れられればいいなと思っていました。第2障害下で焦ってしまいましたが、降りてからはいい脚を使ってくれたのでいい感じでした。馬格もいいし、ハナも障害を降りた後の脚もいいので将来期待できる馬になると思います」

1/3天馬賞回顧

2021年1月 4日(月)

メムロボブサップが二季連続の三冠達成

 1月3日(日)は重賞・天馬賞(5歳オープン)が行われ、単勝1番人気のメムロボブサップが優勝。柏林賞、銀河賞に続いての勝利で、史上4頭目のばんえい4歳シーズン三冠を制覇しました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.メムロボブサップ(760) 1.6
 2.コマサンエース(750) 27.6
 3.アオノゴッド(760) 34.8
 4.インビクタ(760) 38.1
 5.アオノブラック(760) 2.5
 6.ギンノダイマオー(760) 54.3
 7.ジェイカトレア(740) 87.0
 8.ジェイエース(760) 34.7
 9.コマサンブラック(760) 10.3
 10.サクラドリーマー(760) 58.9

 2歳シーズン二冠、3歳三冠、そして4歳シーズンの柏林賞、銀河賞を制しているメムロボブサップ。世代重賞では無類の強さを誇っており、定量戦ならと単勝1.6倍で1番人気となりました。ドリームエイジカップ制覇など同馬に近3戦で2度先着しているアオノブラックが2.5倍で2番人気。以下は単勝ふた桁のオッズで、メムロボブサップの三冠か、アオノブラックの逆転かが焦点になりました。

 第1障害を先頭で越えたのはメムロボブサップ。三冠に向かって先行すると、アオノブラックが同馬をマークするように追走します。以下、コマサンエース、インビクタ、ギンノダイマオーが続く展開となりました。メムロボブサップは軽快に歩を進め、そのまま先頭で第2障害下に到達。レース前半は58秒というペースでした。
 第2障害下に全馬が到達する前にメムロボブサップが先頭で障害に仕掛け、すんなりとひと腰で越えると、アオノブラックも続きます。やや離れてインビクタ、ジェイエースがそれぞれ3、4番手で通過しました。
 障害通過後はメムロボブサップとアオノブラックの一騎打ちに。追いかけるアオノブラックは残り30メートルあたりでは1馬身ほどまで差を詰めましたが、メムロボブサップはそれ以上差を詰めさせず押し切って勝利。アオノブラックは2秒5差で2着。離れた3着争いは接戦で、障害6番手から追い上げてきたアオノゴッドがゴール上で止まったところ、ジェイエースが抜け出しました。

 勝ったメムロボブサップは、ホクショウユウキ(13年度)、センゴクエース(16年度)、マルミゴウカイ(17年度)に続く史上4頭目のばんえい4歳シーズン三冠を達成。そして、3歳時に続いて二季連続の三冠達成は史上初。2歳、3歳、4歳シーズン計九冠のうち八冠制覇は、センゴクエースに続いて2頭目の快挙となりました。
 また、銀河賞に続いて2着だったアオノブラックも負けて強しと言えるレースぶり。昨年11月には古馬相手のドリームエイジカップを制しているだけに、今後の重賞戦線でも好勝負を演じてくれそうです。

成績はこちら
映像はこちら

阿部武臣騎手「このところ調子よく来てましたが、前走で身体が太りすぎて重そうだったので調教をし直して今日に臨みました。(今日は)思ったより痩せていましたが、ベストの体重くらいまで絞れていたので心配せず思い切って乗りました。昨季のダービーよりは気分を楽に騎乗することができました。障害はいつもより上手く越えてくれたので、重量が重いぶんゴール前で辛抱してくれればと思いましたが、今日は障害を降りてからも歩いてくれました。去年から古馬ともレースをして、そのレースの流れに慣れて好成績を残しているので上を目指していきたいです」

1/2帯広記念回顧

オレノココロが帯広記念4勝目

 1月2日(土)は重賞・帯広記念(4歳以上オープン)が行われ、単勝1番人気のオレノココロが優勝。史上初、4度目の帯広記念制覇となりました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.コウシュハウンカイ(920) 5.8
 2.ミノルシャープ(920) 15.8
 3.ソウクンボーイ(890) 48.1
 4.キタノユウジロウ(890) 7.2
 5.シンザンボーイ(890) 73.2
 6.オレノココロ(910) 1.9
 7.センゴクエース(900) 4.1
 8.メジロゴーリキ(900) 10.7

 16年、17年そして19年とこのレースを制しているオレノココロ。今季の重賞5戦は2着3回、3着2回ですが、そのぶん重量面で恵まれたことから単勝1.9倍の1番人気に支持されました。センゴクエースはオープンを3連勝するなど近走復調がうかがえるレースぶりで4.1倍と2番人気。18年、昨年とこのレースを2勝しているコウシュハウンカイ、力をつけている6歳馬キタノユウジロウが人気で続きました。

 第1障害を先頭で越えたのはミノルシャープで、コウシュハウンカイが続きトップハンデ2頭が先行します。中間点あたりで前2頭に並んできたキタノユウジロウが先頭に替わると、1番人気オレノココロも位置取りを上げてきます。わずかにオレノココロが先頭で、前4頭はほとんど差なく第2障害下に到達。ここまで91秒というペースでした。
 最後方のメジロゴーリキが第2障害に到達し、全馬が揃うとキタノユウジロウが最初に障害に仕掛けます。オレノココロも続きますが、差なく3番手で仕掛けたコウシュハウンカイが一歩一歩、力強くひと腰先頭で通過。少し離れてメジロゴーリキ、キタノユウジロウ、ミノルシャープ、オレノココロらが続きました。
 逃げ切りを図るコウシュハウンカイでしたが、徐々に脚色が鈍ると、メジロゴーリキとオレノココロが追い上げてきます。それでもコウシュハウンカイが粘り切るかと思われたところ、ゴール上で一杯に。メジロゴーリキとオレノココロが競り合ってのゴールは、オレノココロがわずかに先着。最後まで止まらずに歩き切ったキタノユウジロウが3着で、コウシュハウンカイは立て直されるも4着でした。

 勝ったオレノココロは、今季重賞6戦目で待望の初タイトル。また、この勝利で自身の持つばんえい競馬重賞最多勝記録を"25"に更新しました。年度末の大一番・ばんえい記念に弾みをつける勝利で、スーパーペガサス(03~06年)に並ぶ、ばんえい記念4勝目への期待がかかります。

成績はこちら
映像はこちら

鈴木恵介騎手「久々に重い馬場があたったかなと思います。900キロを超える荷物だったのでゆったりとした流れでした。オレノココロにとっては最高の馬場でした。オレノココロは降りてからの脚がある馬なので、障害をなるべく早く越せれば勝てるチャンスがあると思っていました。コウシュハウンカイが思ったよりゴール前までずっと粘っていたので、ギリギリ交わせるかなと思うくらいでした。今年度は悔しい2着ばかりとっていたので、帯広記念のBG1を獲れたので少しホッとしました。最高のコンディションを整えて(ばんえい記念)連覇できるように頑張りたいです」

12/30ヤングチャンピオンシップ回顧

2020年12月31日(木)

アルジャンノオーが接戦を制す

 12月30日(水)は重賞・ヤングチャンピオンシップ(2歳、産駒特別選抜)が行われ、単勝5番人気のアルジャンノオーが、ゴール前3頭の接戦を制しました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.アルジャンノオー(600) 9.4
 2.ジェイスター(590) 4.5
 3.ホクセイジョーカー(590) 22.3
 4.カイセキングオー(590) 7.7
 5.コウシローレディ(570) 24.7
 6.ジェイマーサ(590) 51.8
 7.ネオキングダム(600) 1.8
 8.ショウリノホシ(590) 40.9
 9.キタノダンディ(590) 8.3
 10.シンエイララ(570) 99.3

 2歳シーズンの一冠目・ナナカマド賞上位馬の多くが出走権を獲得できなかったなかで、唯一同2着から出走してきたのがネオキングダム。ここまで世代最多の6勝という実績もあって1.8倍と高い支持を集めました。十勝産駒特別を快勝したジェイスターが4.5倍で2番人気。以下、北見産駒特別勝ち馬カイセキングオー、十勝産駒特別2着キタノダンディ、北見産駒特別2着アルジャンノオーまでが単勝ひと桁台の人気になりました。

 ホクセイジョーカー、アルジャンノオーが先行し、1番人気のネオキングダムも続きます。前は6頭がほとんど差がなく、ジェイマーサ、ショウリノホシ、キタノダンディが中団から、シンエイララはやや置かれた最後方を追走となりました。各馬各々のペースで刻むなかで、ジェイスターとネオキングダムがほとんど同時に第2障害に到達。前半は47秒とハイペースになりました。
 ネオキングダムが最初に仕掛けると、すんなりと障害を先頭でクリア。アルジャンノオーも差なく続き、その後ろはジェイスター、カイセキングオー、コウシローレディの順で通過。以下は離れる展開となりました。
 障害を越えた勢いでアルジャンノオーが一旦は抜け出しましたが、残り30メートルでカイセキングオーとネオキングダムが徐々に差を詰めます。ゴール前は3頭の激しい争いになりましたが、ゴール上でカイセキングオーが止まったところ、アルジャンノオーが押し切って勝利。ネオキングダムがコンマ2秒差で2着に入り、カイセキングオーは立て直して3着を確保しました。

 勝ったアルジャンノオーは、ナナカマド賞では1番人気に推されるも9着と大敗。その後も冴えないレースが多く、今回は5番人気に甘んじましたが、ここまで5勝を挙げていた実力を示す結果となりました。
 2着のネオキングダムは、ナナカマド賞に続く2着。この世代では力上位の存在でタイトルを手にする瞬間も、そう遠くはなさそうです。

成績はこちら
映像はこちら

藤野俊一騎手「今年の能力検査で一番時計を記録した馬なので、かなりの能力を秘めていると思っていたので、必ず重賞を一つは勝ちたいと思っていました。上手くゲートを出て、第1障害も上手に越えて流れに乗れて、息も入ったので、第2障害を失敗しないように考えて乗りました。(馬場は)軽めのほうがいいかなと思います。(ゴール前は)疲れました。頑張ってくれという気持ちひとつですね。イレネー記念が目標なのでそれまで頑張ります」

<<前へ 2021222324252627282930
Copyright (C) OddsPark Banei Management Corp. All Rights Reserved.