ばんえい競馬情報局とは?

ばんえい競馬の最新情報を提供します。重賞を中心に予想や回顧のほか、ばんえい競馬に関するコラムなどもご覧いただけます。
カレンダー
リンク
おすすめコンテンツ

メイン

重賞(特別)回顧 アーカイブ

<<前へ 2324252627282930313233

3/15ポプラ賞回顧

2020年3月16日(月)

アオノブラックが逃げ切り重賞2勝目

 3月15日(日)は重賞・ポプラ賞(4、5歳オープン)が行われ、単勝4番人気のアオノブラックが優勝。2歳時のヤングチャンピオンシップ以来となる重賞制覇となりました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.インビクタ(750) 27.9
 2.アオノブラック(780) 8.2
 3.アフロディーテ(770) 43.8
 4.コウシュハレガシー(790) 35.8
 5.ミスタカシマ(770) 4.3
 6.キタノユウジロウ(790) 9.2
 7.ギンノダイマオー(750) 95.2
 8.ジェイエース(750) 4.7
 9.アアモンドグンシン(810) 2.0

 3年連続で5歳馬が勝利しているポプラ賞。今季ドリームエイジカップ、チャンピオンカップと古馬重賞を2勝しているアアモンドグンシンが単勝1番人気に支持されました。重賞6勝の牝馬ミスタカシマが2番人気で、今年も5歳馬優勢の様相に。以下、昨年のばんえいダービー3着など近走好成績を残すジェイエース、昨年9月のはまなす賞で2着のアオノブラック、そのはまなす賞を勝利したキタノユウジロウまでが単勝ひと桁台の人気となりました。

 アオノブラックが先行し、ジェイエース、アアモンドグンシン、インビクタらが追走。各馬刻みながらほぼ横一線で歩を進め、先頭のアオノブラックが69秒というペースで第2障害下に到達しました。
 9頭全頭が第2障害下に並ぶと、脚を溜めていたアオノブラックが最初に仕掛け、スンナリと先頭でクリア。2番手のインビクタ、3番手のアフロディーテまでがひと腰で続き、以下は障害で苦戦します。
 アオノブラックは力強く歩を進めると、後続との差を徐々に広げて独走態勢に。終わってみれば2着に15秒5差をつけて先頭でゴールしました。止まらず歩き切ったインビクタが2着を確保。立て直して障害4番手から追い上げたジェイエースが3着に入り、4歳馬が上位を独占。人気になった5歳馬アアモンドグンシンとミスタカシマは障害で苦戦し、それぞれ6着、9着という結果となりました。

 勝ったアオノブラックは、重賞では勝ちきれないレースが続きましたが、この勝利が18年12月のヤングチャンピオンシップ以来となる重賞2勝目。同世代には3歳三冠を制したメムロボブサップがいるだけに、来季(4歳シーズン)のリベンジに期待したいところです。

成績はこちら
映像はこちら

西謙一騎手「強かったです。思った以上に道中の流れが楽でスンナリと先行できて良かったです。(馬場は)重いと思っていましたが勝ちタイムが速かったのでびっくりしています。(世代重賞で)やっと勝つことができました。今、新型コロナウイルスが流行っていますが、収束したら、また競馬場まで脚を運んで応援してください」

3/7イレネー記念回顧

2020年3月 8日(日)

コマサンダイヤが世代頂点の座に

 3月7日(土)は重賞・イレネー記念(3歳オープン)が行われ、単勝3番人気のコマサンダイヤが優勝。現3歳世代の頂点に君臨しました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.コウテイ(690) 45.1
 2.キタノボブサップ(690) 48.5
 3.ニセコヒカル(670) 102.7
 4.ダイナマイト(690) 43.9
 5.カイセドクター(690) 42.5
 6.トワトラナノココロ(690) 6.9
 7.アバシリルビー(670) 48.9
 8.アヴエクトワ(670) 73.6
 9.キョウエイリュウ(690) 1.1
 10.コマサンダイヤ(690) 8.5

 デビューから10戦10勝、ナナカマド賞とヤングチャンピオンシップの2歳シーズン二冠を制しているキョウエイリュウが定量戦のここでは単勝1.1倍と圧倒的な支持。2015年のセンゴクエースに次ぐ無敗での三冠制覇達成に大きな期待がかかりました。近走A級1組で好勝負を演じているトワトラナノココロとコマサンダイヤがそれぞれ6.9倍、8.5倍で続き、4番人気のカイセドクター以下は40倍以上と離れた人気となりました。

 第1障害を越えた勢いでアバシリルビーが先行しますが、中間点を過ぎたあたりではトワトラナノココロが先頭に立ちます。キョウエイリュウ、コウテイもこれに続き、コマサンダイヤも位置取りを上げてきます。第2障害下に最初に到達したのはコウテイで、ここまで68秒というペースでした。
 障害を最初に仕掛けたのはコウテイでしたが、登坂途中でひと息。2番手で続いたコマサンダイヤがスムーズに先頭でクリアします。3番手で仕掛けたトワトラナノココロもひと腰で通過し、キョウエイリュウも続きましたが、障害の天板で座り込んでしまいます。
 コマサンダイヤは、障害を越える勢いで後続に大きな差をつけます。トワトラナノココロら後続が追いかけますが、その差を詰めることはできず。コマサンダイヤが2着に18秒2という大差をつけて先頭でゴールしました。障害を4~6番手で越えた3頭の伸び脚が良かったものの、最後まで辛抱して歩き切ったトワトラナノココロが2着を確保。カイセドクターが3着に入りました。キョウエイリュウは第2障害で競走中止となりました。

 勝ったコマサンダイヤは、ここまでの二冠はナナカマド賞3着、ヤングチャンピオンシップ4着と善戦止まりでしたが、最終戦で見事初のタイトル制覇。藤野俊一騎手は2018年カネサダイマオー以来となる3度目、管理する金田勇調教師は初のイレネー記念制覇となりました。

成績はこちら
映像はこちら

藤野俊一騎手「障害は先頭で越える自信があり、道中はそこまで辛くなさそうでしたので、あとは隣の馬(キョウエイリュウ)が失敗すれば勝てるな、と思っていました。お兄さん(コマサンブラック)よりは能力が上だと能力試験から乗って知っていたので自信はありました。去年デビューした若馬のなかで一番強い馬を決めるレースなのでこの勝利は記念になりました。新型コロナウイルスの影響もありますが、テレビの前で応援よろしくお願いします」

3/1チャンピオンカップ回顧

2020年3月 2日(月)

5歳馬アアモンドグンシンが2つ目の古馬重賞制覇

 3月1日(日)は重賞・チャンピオンカップ(4歳以上重賞競走優勝馬)が行われ、単勝1番人気のアアモンドグンシンが優勝。3歳時には二冠を制した実力馬がその力をいかんなく発揮しました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.シンザンボーイ(810) 16.2
 2.コウシュハレガシー(810) 45.5
 3.コウシュハウンカイ(850) 17.9
 4.アアモンドグンシン(810) 2.1
 5.センゴクエース(810) 3.1
 6.キタノユウジロウ(810) 17.8
 7.オレノココロ(820) 3.7

 単勝1番人気に推されたのはアアモンドグンシン。12月のドリームエイジカップを勝利し、年明けの天馬賞を2着など好調ぶりがうかがえることから2.1倍と高い支持を得ました。ドリームエイジカップ2着など近走復調がうかがえるセンゴクエースが3.1倍の2番人気、このレースを3勝しているオレノココロは3.7倍の3番人気。以下は10倍以上で三つ巴の様相となりました。

 無観客競馬として行われたチャンピオンカップは、小雪が降るなかスタート。アアモンドグンシンが先行し、オレノココロ、センゴクエースが追走。中間点を過ぎたあたりでキタノユウジロウも位置取りを上げましたが、アアモンドグンシンが先頭で第2障害下に到達。ここまで57秒というペースでした。
 各馬が第2障害下に揃う前にアアモンドグンシンが最初に仕掛けると、スンナリとひと腰でクリア。これに続いたセンゴクエースは障害で膝を折ってしまい、3番手で仕掛けたオレノココロがひと腰で上がり2番手で通過します。3番手以降はシンザンボーイ、キタノユウジロウ、コウシュハレガシーという順で差なくクリアし、立て直したセンゴクエースは6番手での通過となりました。
 アアモンドグンシンは、2番手のオレノココロ以下に差をつけると、一歩一歩、力強く前進。最後まで脚色衰えずに先頭でゴールしました。オレノココロは残り20メートルあたりからじわじわと差を詰めましたが、3秒2差で2着と4度目のチャンピオンカップ制覇とはなりませんでした。脚を伸ばしたセンゴクエースが3着に入り、上位人気3頭での決着となりました。

 勝ったアアモンドグンシンは、今季4歳シーズン三冠では柏林賞4着、銀河賞2着、天馬賞2着と無冠に終わりましたが、古馬重賞はドリームエイジカップに続き2勝目。通算でもばんえいダービー、ばんえい大賞典と4つ目のタイトル制覇となりました。昨年11月の北見記念5着以後は、ハンデに恵まれたレースもありましたが、9戦して7勝、2、3着各1回と好成績。今後の活躍も大いに期待できるでしょう。

成績はこちら
映像はこちら

長澤幸太騎手「前日からずっとお客さんがいない状態で少し寂しいですが、(テレビやインターネットなど)画面で観戦してくれている人がたくさんいると思い頑張りました。雪が降って馬場が軽めだったので積極的に行きました。最後まで力強く歩いてくれて良かったです。このまま順調に育てて、ばんえい記念を獲ることができるようになりたいです。この状況が落ち着いたら競馬場に今まで以上にたくさんのファンの皆さんが足を運んでもらえるよう頑張りますので、応援よろしくお願いいたします」

2/16黒ユリ賞回顧

2020年2月17日(月)

2歳シーズン女王はエンゼルフクヒメに
中山騎手は悲願の重賞初制覇

 16日(日)は重賞・黒ユリ賞(3歳牝馬オープン)が行われ、単勝2番人気のエンゼルフクヒメが優勝。手綱を取った中山直樹騎手はデビュー23年目で嬉しい重賞初制覇となりました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.キラリ(640) 63.9
 2.ニセコヒカル(640) 18.7
 3.アバシリルビー(640) 1.6
 4.ヒメトラマジック(640) 49.1
 5.アヴエクトワ(640) 32.8
 6.エンゼルフクヒメ(640) 5.4
 7.コウシュハハイジー(640) 54.0
 8.アーティウィング(640) 6.5
 9.ミスリオン(640) 37.3
 10.フォルテシモ(640) 7.3

 デビューから15戦して掲示板を外したのはわずか1度のアバシリルビー。A級-1組でも安定した成績を残していることから1.6倍と圧倒的な支持を得ました。いちい賞、釧路産駒特別と特別戦を2勝のエンゼルフクヒメが5.4倍の2番人気。4戦連続3着以内と地力強化がうかがえるアーティウィングが6.5倍で3番人気、堅実駆けが魅力のフォルテシモが7.3倍で4番人気とここまでが単勝10倍以下のオッズとなりました。

 馬場にうっすらと雪が積もるなかレースがスタート。アバシリルビー、アヴエクトワが先行し、アーティウィングやコウシュハハイジーら6頭ほどが差なくほぼ横一線で、キラリとミスリオンが少し置かれる展開となりました。わずかにアヴエクトワが先頭で第2障害下に到達し、ここまで36秒とハイペースでした。
 ひと息入れたアヴエクトワが最初に仕掛けると、ヒメトラマジック、アバシリルビーらも続き、それぞれひと腰でクリア。障害を越えた勢いでアバシリルビーが先頭に立つと、抜け出して後続を引き離します。障害を4番手でクリアしたエンゼルフクヒメがこの間にじわじわと脚を伸ばすとヒメトラマジックを交わして2番手に。残り10メートル手前でアバシリルビーが一杯になると、脚勢で勝るエンゼルフクヒメが抜け出して先頭でゴールしました。最後まで止まらずに歩ききったアヴエクトワが2着で、立て直したアバシリルビーが3着を確保しました。

 勝ったエンゼルフクヒメは、牝馬として唯一の参戦となった昨年12月のヤングチャンピオンシップでも5着と健闘していることから、結果的に地力の違いを証明することができました。持ち味の決め脚を生かせるような展開なら今後、牡馬相手の重賞でも好勝負が期待できそうです。そして、デビュー3走目からコンビを組んでいる中山直樹騎手はこれが重賞初制覇。デビュー23年目での悲願達成となりました。

成績はこちら
映像はこちら

中山直樹騎手「若い頃は先輩方も強くて、騎手も今の倍くらいいたので1頭の馬に乗ることにも苦労しました。それで重賞まで進めても、本番では上手い騎手に乗替わることがあったので重賞は夢のまた夢でした。なので今日この場面で騎乗機会を頂けたことに感謝します。相手はアバシリルビー1頭でしたが、この雪で展開が読めませんでした。最終的には逆に重い馬場では勝てるかわからなかったのでついていたのかなと思います。障害を降りてからの脚は一番だと思っていましたが、ここ数戦アバシリルビーに負けていたので、自信が正直ありませんでした。でも、良い意味で裏切ってくれました」

2/9ヒロインズカップ回顧

2020年2月10日(月)

最軽量生かしアフロディーテが重賞初制覇

 9日(日)は重賞・ヒロインズカップ(4歳以上牝馬オープン)が行われ、単勝2番人気のアフロディーテが優勝。最大40キロのハンデ差を生かして見事重賞初制覇を果たしました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ナカゼンレディー(760) 35.3
 2.ヤマノホシ(780) 28.3
 3.タナボタチャン(770) 7.6
 4.アフロディーテ(760) 2.8
 5.ナカゼンガキタ(790) 17.8
 6.メヂカラ(770) 137.2
 7.イズミクィーン(770) 27.0
 8.フェアリースズ(780) 5.0
 9.シンエイボブ(780) 89.0
 10.ミスタカシマ(800) 2.4

 単勝1番人気に推されたのはミスタカシマ。トップハンデで初の800キロでしたが、重賞6勝の実績を買われ2.4倍と支持を集めました。ミスタカシマと同世代のアフロディーテが、今回と同じ40キロ差の紅バラ賞で勝利していることもあり、2.8倍と差のない2番人気。以下、地力強化がうかがえるフェアリースズ、このレースで引退が予定されているタナボタチャンと続きました。

 第1障害を越えた勢いでアフロディーテが先頭に立ちましたが、中間点を過ぎたあたりでヤマノホシが交わして先行。タナボタチャンも差なく続き、ミスタカシマはトップハンデの影響か何度も刻み、やや差のある中団からレースを進めます。先行した3頭はわずかにヤマノホシが先頭で第2障害下に到達。ここまで70秒というペースでした。
 ひと呼吸入れたヤマノホシが早々に仕掛けると止まりかけながらもひと腰で天板へ。しかし、これに続いたアフロディーテがスムーズに先頭でクリアすると、そのままの勢いで後続に差をつけます。続いてヤマノホシも2番手で通過。3番手で障害をクリアしたシンエイボブがじわじわとアフロディーテとの差を詰めましたが、残り20メートルあたりで一杯に。アフロディーテは最後まで脚が止まることなく先頭で歩き切りました。5番手から徐々に差を詰めたタナボタチャンが3秒2差の2着と健闘。3着争いは3頭による横一線となりましたが、フェアリースズが制しました。

 勝ったアフロディーテは、ここまで重賞では3戦すべて世代牝馬限定戦で2着という実績でしたが、古馬重賞初挑戦で見事勝利となりました。西謙一騎手、管理する西弘美調教師にとっても嬉しいヒロインズカップ初制覇となりました。明け5歳とまだ成長も見込めるだけに今後の活躍にも期待できるでしょう。

 一方、1番人気に推されたミスタカシマは本来のキレを見せることができず7着。結果的にトップハンデで初の800キロと厳しい条件が響いたようです。

成績はこちら
映像はこちら

西謙一騎手「(重賞では)いつもミスタカシマに負けていたので、やっと勝てて良かったです。初の重量でしたが、障害も上手なので何も気にしませんでした。積極的に行きましたが、その割には息も入っていたのでこれならゴールまでもつと思いました。ハンデ差はありましたが、あまりゆっくりしていたら後ろも楽になるので、自分のペースで行きました。ゴール前はいつもより余裕がありましたね。まだ身体が小さいので、まずは身体をしっかり作ってこれからに備えたいです」

<<前へ 2324252627282930313233
Copyright (C) OddsPark Banei Management Corp. All Rights Reserved.