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7/7柏林賞回顧

2019年7月 8日(月)

3歳女王ミスタカシマが4歳シーズン一冠目を制す!

 7月7日(日)は重賞・柏林賞(4歳オープン)が行われ、単勝4番人気の牝馬ミスタカシマが優勝。昨年はばんえい菊花賞、ばんえいオークスと3歳変則二冠を達成した紅一点の実績馬が、4歳シーズン一冠目を制しました。

 【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.オレワチャンピオン 5.3
  2.マツノタイガー 10.5
  3.オレノタイショウ 15.5
  4.カネサダイマオー 134.1
  5.コウシュハレガシー 4.1
  6.ジェイコマンダー 2.9
  7.ハマノダイマオー 70.4
  8.アアモンドグンシン 7.2
  9.キタノユウジロウ 競走除外
  10.ミスタカシマ 6.0

 勢いを重視するか実績を重視するか、難解なメンバー構成になった今年の柏林賞。ばんえいダービー2着馬キタノユウジロウが競走除外となり、前哨戦のライラック賞を勝利し、目下2連勝のジェイコマンダーが2.9倍で単勝1番人気に推されました。3歳三冠すべてで3着のコウシュハレガシーが4.1倍、オレワチャンピオンが5.3倍、牝馬ミスタカシマが6.0倍、そして3歳二冠でトップハンデのアアモンドグンシンが7.2倍と5頭が単勝10倍を切っており、戦前は混戦模様となりました。

 馬場水分は1.1%でスタート。コウシュハレガシーやジェイコマンダーといった人気どころが先行しますが、オレワチャンピオン、アアモンドグンシン、オレノタイショウ、ミスタカシマらも差なく追走します。道中は各馬が出をうかがうかたちになり、ミスタカシマ、コウシュハレガシー、アアモンドグンシンらが揃って64秒で第2障害下に到達しました。
 各馬障害下でひと呼吸入れ、コウシュハレガシーとミスタカシマがほぼ同時に仕掛けます。登坂力で勝ったミスタカシマが障害を先頭でクリアしましたが、コウシュハレガシーも差なくクリアし、ジェイコマンダーも続きます。少し離れた4、5番手にオレワチャンピオン、オレノタイショウが追走する展開になりました。
 障害を降りる勢いでコウシュハレガシーが先頭に立ち、ミスタカシマが食い下がるところにジェイコマンダーがじわじわと脚を伸ばし、3頭の争いになると思われましたが、ミスタカシマが持ち前の勝負根性を発揮。一杯になるコウシュハレガシーとジェイコマンダーを尻目に、脚色衰えることなく先頭で歩き切り4歳シーズン一冠目を制しました。

 コウシュハレガシーが懸命に粘り、6秒2差の2着。重賞ではこれまで3歳三冠を含め3着4回と堅実に駆けており、ここでも実績を積む結果になりました。障害を5番手で通過し、じわじわと脚を伸ばしたオレノタイショウがさらに1秒2差の3着。重賞初挑戦ながら実績馬相手に健闘しており、今後の4歳世代を賑わす存在となりそうです。一方、単勝1番人気のジェイコマンダーはゴール手前で脚が止まり5着に敗れました。

 勝ったミスタカシマは、昨年12月のばんえいオークス以来となる重賞5勝目。さらに、牝馬として初の柏林賞制覇となりました。牝馬ながら負担重量700キロで勝利しており、残る二冠の銀河賞、天馬賞でも楽しみな存在となりました。

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鈴木恵介騎手「あまり自信がなかったのですが、勝ててうれしいです。重い馬場になって、道中の流れが遅くなったのですが、障害力のある馬なので、ある程度の位置取りでレースプラン通りに進めることができました。(ミスタカシマについて)牝馬ですが、牡馬と変わらない荷物で、逆にハンデを背負って走っていたので、力がある馬だと思います。まだ4歳と若いのでこれからも楽しみです」

6/23旭川記念回顧

2019年6月24日(月)

オレノココロが旭川記念3連覇を達成!
重賞最多勝記録も"23"に更新

 6月23日(日)は重賞・旭川記念(3歳以上オープン)が行われ、単勝2番人気のオレノココロが優勝。これで通算重賞勝利数を"23"に伸ばしました。

 【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.メジロゴーリキ 17.5
  2.オレノココロ 2.7
  3.コウシュハウンカイ 2.1
  4.シンザンボーイ 104.5
  5.ミノルシャープ 32.3
  6.ソウクンボーイ 124.1
  7.マルミゴウカイ 45.9
  8.ゴールデンフウジン 15.2
  9.アアモンドグンシン 105.2
  10.センゴクエース 4.6

 前走ばんえい十勝オッズパーク杯2着だったコウシュハウンカイが2.1倍で1番人気。ばんえい十勝オッズパーク杯を勝って2連勝中のオレノココロが2.7倍が続き、菊池一樹騎手の負傷により島津新騎手との初コンビで臨むセンゴクエースが4.6倍。以下は10倍以上と離れたオッズとなり、戦前は三つ巴の様相になりました。

 この日の馬場水分は前日までの降雨の影響もあり2.4%で第1レースがスタート。徐々に乾いてきたものの、旭川記念は2.2%で行われました。
 好スタートを決めたメジロゴーリキが後続を離して先行すると、第1障害で躓いたコウシュハウンカイが立て直してこれに続き、オレノココロ、ミノルシャープ、ゴールデンフウジンが追走。センゴクエースは後方からの追走となりました。
 メジロゴーリキは第2障害手前でひと息入れると、オレノココロ、ミノルシャープ、ゴールデンフウジンらが並びかけ、58秒で第2障害下に到達しました。
 最初に仕掛けたのはメジロゴーリキでしたが、障害の天板で止まり、差なく仕掛けたミノルシャープとほぼ同時に障害をクリア。コウシュハウンカイも早めに仕掛けましたが、坂の途中で止まった影響もあり、その後に続いたオレノココロと一緒に坂を降りる展開になりました。
 障害を降りる勢いでミノルシャープが単独で先頭に立つと、オレノココロ、コウシュハウンカイの9歳二強が脚を伸ばしてきます。
 ミノルシャープは懸命に粘るものの、決め手比べならやはりオレノココロ。残り10メートルほどでミノルシャープに並ぶと、そのまま脚を伸ばしてゴール。ミノルシャープが2秒3差で2着。さらにコンマ8秒差の3着にはコウシュハウンカイが入りました。センゴクエースは、障害で膝を折ったことが大きく響き、勝ち馬オレノココロから9秒差の5着に敗れました。

 勝ったオレノココロは、旭川記念を3連覇。さらに、重賞23勝目と自身の持つばんえい重賞最多勝記録も更新しました。9歳馬ですが、これで目下3連勝と充実一途。今後も順調なら、重賞最多勝記録を伸ばしていくでしょう。

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鈴木恵介騎手「2連覇まではできても、なかなか3連覇は難しいので本当に嬉しいです。ハンデも10キロとそれほど重い荷物ではないので、上手くいけばなんとかなると思いました。昨日の馬場であればタイムが速すぎて、辛いレースになると思いましたが、今日は晴れてちょうど良い馬場状態になったので天気にも恵まれました。道中の流れも速かったので、歩調を合わせて進みました。障害でも膝を折らずに上がってくれて良かったです。(重賞最多勝記録について)今季もまだ長いのでこれからも記録を更新していきたいです。」

5/5ばんえい十勝オッズパーク杯回顧

2019年5月 6日(月)

オレノココロが重賞最多勝記録更新!

 5月5日(祝・日)、シーズン最初の重賞・ばんえい十勝オッズパーク杯(4歳以上別定)が行われ、単勝では2番人気だったオレノココロが優勝。重賞通算22勝目となり、ばんえい競馬の重賞最多勝記録を更新しました。

 【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.オレノココロ 2.6
  2.ゴールデンフウジン 6.4
  3.メジロゴーリキ 6.6
  4.コウシュハウンカイ 2.3
  5.マルミゴウカイ 25.2
  6.カンシャノココロ 99.0
  7.ミノルシャープ 15.2
  8.シンザンボーイ 74.3
  9.フナノクン 84.7

 古馬重賞戦線の中心的存在、コウシュハウンカイ、オレノココロの馬連複が2.6倍と、9歳2強に人気が集中。これに、チャンピオンカップを制してすでに古馬一線級相手のタイトルがあるメジロゴーリキ、そのライバル・ゴールデンフウジンの2頭が単勝一桁台で、新進気鋭の5歳勢が挑むという構図となりました。

 この日の馬場水分は1.3%で始まったものの徐々に乾いて第8レースから1.1%。レースではソリの後方に砂煙が上がるほど乾いた馬場での争いとなりました。
 歴戦の古馬にとっては710~720キロという比較的軽い重量だけに、第1障害はあっという間に通過。メジロゴーリキ、ゴールデンフウジンの5歳馬2頭がレースを引っ張り、やや離れてオレノココロ、コウシュハウンカイという有力2頭が続き、序盤から人気上位馬による争いの様相となります。
 各馬刻んで息を入れながらも、第2障害下にはメジロゴーリキ、ゴールデンフウジンがほぼ並んだまま先頭、63秒で到達。コウシュハウンカイ、オレノココロも続きました。
 最初に仕掛けたのはメジロゴーリキ。同じ720キロという重量で9歳2強を負かすには、先に障害を越えてどこまで行けるかという作戦でしょう。ひと腰で天板まで上げましたが、ソリが上がりかけたところで一瞬、止まります。その間に、オレノココロ、コウシュハウンカイも一気に障害を上がります。
 障害を先頭で降りたのはメジロゴーリキでしたが、ほとんど差なくオレノココロ、コウシュハウンカイが続きます。このタイミングで同重量では、平地の脚では2強にかないません。手前のコウシュハウンカイ、1番枠のオレノココロ、2頭がほとんど並んで、間のメジロゴーリキを並ぶ間もなく交わし去っていきます。
 さすがにこの重量ではゴール前の砂障害で詰まることもなく、あとは平地の脚比べ。じわじわと前に出たオレノココロが、コウシュハウンカイを振り切っての勝利となりました。
 3着争いは、やや脚色が鈍ったメジロゴーリキに、溜めて仕掛けたゴールデンフウジンがぐいぐいと差を詰めてきます。しかしメジロゴーリキも並びかけられてからは譲りません。2頭まったく並んでのゴールは、写真判定の結果、メジロゴーリキがわずかに先着していました。
 4着のゴールデンフウジンから20秒以上遅れて5着はカンシャノココロ。人気を集めた9歳2強に、5歳の実績馬2頭が、期待にこたえて見せ場をつくった一戦でした。なお6歳世代ナンバー1のマルミゴウカイは見せ場をつくれず8着でした。

 勝ったオレノココロは、ばんえい十勝オッズパーク杯は2015、16年に続いて3勝目。そして冒頭にも記したとおり重賞は通算22勝目。昨シーズンの帯広記念を勝って、カネサブラックによる21勝というばんえい重賞最多勝記録に並んでいましたが、これで単独トップに立ちました。今シーズンは、この記録をどこまで伸ばせるかが注目となりそうです。

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鈴木恵介騎手「令和最初の重賞を獲れてほんとに嬉しいです。けっこう流れは速くなったと思うんですけど、道中の手応えはよかったので、先手の位置に行けたと思います。馬場は重いんですけど、第1回開催と比べたらだいぶ落ち着いてきたと思います。障害はちょっと不安なところもあるので、それでも今日はけっこう楽に上がっていきました。降りてからの脚があるので、降りたときはだいたい行けたかなと思いました。まだ(今シーズン)始まったばかりなので記録は伸ばせると思います」

3/24ばんえい記念回顧

2019年3月24日(日)

センゴクエースがついに頂点へ
槻舘調教師は3連覇を達成!


 24日(日)は重賞・ばんえい記念(4歳以上オープン)が行われ、単勝2番人気のセンゴクエースが優勝。2歳時から将来を嘱望されていた素質馬が、ばんえい記念初挑戦で頂点を極めました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
 1.コウシュハウンカイ 13.6
 2.オレノココロ 1.5
 3.ドルフィン 73.0
 4.フジダイビクトリー 7.1
 5.センゴクエース 3.5
 6.ソウクンボーイ 78.3
 7.カンシャノココロ 61.6
 8.シンザンボーイ 19.0

 極限の重量だけに、このレースを連覇中のオレノココロに人気が集中。単勝1.5倍と、圧倒的な1番人気に支持されました。続くのは超良血センゴクエースで3.5倍。今回が引退レースとなるフジダイビクトリーが7.1倍の3番人気で、この3頭が単勝ひと桁台に推されました。

 馬場水分は1.2%でスタートしましたが、雪がちらついたこともあってか、有力どころはすんなりと第1障害を突破します。ただ、そうはいっても1トン戦。各馬、慎重に歩を進め、ゆったりとしたペースで中間点を進みます。オレノココロ、フジダイビクトリー、センゴクエースといった上位人気馬が先行し、そのうしろからコウシュハウンカイ、シンザンボーイ、ソウクンボーイが追走。第2障害にはフジダイビクトリー、センゴクエース、オレノココロ、コウシュハウンカイの順でたどり着きました。
 行きたがるのをなだめつつ、じっくりためる各ジョッキー。普段よりも静寂の時間が長く続きましたが、コウシュハウンカイ、オレノココロ、フジダイビクトリーが同時に動き、センゴクエースもこれに続いてレースが活性化。ファーストアプローチで天板近くまで上がったのはオレノココロとセンゴクエースで、フジダイビクトリーも二の腰を入れて天板付近へ。しかし、ここからが1トン戦の正念場。センゴクエースがヒザ折りを喫するなど、各馬苦戦を強いられました。しかし、経験豊富なベテラン・フジダイビクトリーが天板まで登り切り、そのまま障害を突破。最後の勇姿を見せるべく、先頭で最後の平坦路へ向かいました。やや遅れて、立て直したセンゴクエース、障害巧者コウシュハウンカイ、慎重に登坂を進めたオレノココロがクリア。勝負の行方は実績のあるこの4頭に絞られました。
 なかでも抜群の末脚を発揮したのはセンゴクエース。1トンを曳いているとは思えない、軽快なスピードを見せてフジダイビクトリーに襲いかかります。対するフジダイビクトリーは行き脚が鈍り、残り30メートル付近でストップ。労せずしてセンゴクエースが先頭を奪います。
 しかし、オレノココロも4番手から切れのある末脚を繰り出すと、コウシュハウンカイ、フジダイビクトリーをかわし、残り10メートルの手前で単独2番手に浮上。さらにセンゴクエースを捉えるべく懸命に脚を伸ばし、徐々に差を詰めにかかります。しかし、センゴクエースもしぶとい粘りを発揮し、わずかなリードを懸命に守り抜きます。頂点を争うにふさわしい、ゴール前のしのぎ合い。結局、2秒4差でセンゴクエースが先頭で荷物を運び切り、第51代ばんえいチャンプの座に君臨しました。オレノココロが2着で、さらに12秒5差の3着には、引退レースのフジダイビクトリーが入線しました。

 素質馬センゴクエースが、とうとう頂点奪取を果たしました。いわずと知れた父ウンカイ、母サダエリコの超良血。父母も果たせなかったばんえい記念制覇を、7歳にして成し遂げました。第2障害ではヒザをつく場面もありましたが、即座に立て直し、障害を越えてからは1トンを曳いているとは思えない軽快なフットワークを発揮。ひと皮むけたレースぶりで、ばんえいチャンプにふさわしい勝ち方だったと言えるでしょう。いかにも円熟期を迎えたようなレースぶりに、よりいっそうの活躍が期待できそうです。
 オレノココロは3連覇ならず。今回ばかりはセンゴクエースに強い競馬を演じられてしまった印象ですが、障害を越えてからの脚は、この馬本来のものでした。馬場水分のわりには若干速い3分35秒の決着になったのも向かなかった印象で、展開や馬場次第で頂点を奪い返す可能性も十分です。
 ラストランで見せ場十分のレースを演じたフジダイビクトリー。2016年にばんえい記念を制して以降も随所で存在感を示してきただけに、その勇姿を見られなくなるのは一抹の寂しさも感じさせます。通算218戦39勝、重賞は10勝。その数字のみならず、ばんえいを沸かせた名馬として、今後も記憶に残ることでしょう。

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工藤篤騎手「レースは先行しながら進めたので、あとは第2障害をうまく越えてくれればと思いました。状態としては、槻舘調教師がばっちり仕上げてくれたので調子は良かったです。この馬を称えたいですね。本当に強い馬です。騎乗している間に馬場はだいぶ乾いてきたと感じました。かえって落ち着いて良かったです。ペースとしては、思っていたとおりと感じました。第2障害で膝をついた時は少し焦りましたが、その分、呼吸を入れてあげたら何とかなると思い、立て直して騎乗しました。手ごたえは良く、止まりそうになかったので、このままいけば勝てると確信しました」

槻舘重人調教師「本当に嬉しいです。今年は重賞を1個も勝てていなかったので、本当に良かったです。第2障害でヒザが甘いので、その部分を重視しながら調教をしてきました。レースの流れは思ったより落ち着いた感じだったと思います。第2障害で膝をついたのはやっぱりついたかと思いました。調教師として3連覇できて嬉しいです」

3/10ポプラ賞回顧

2019年3月10日(日)

メジロゴーリキが貫禄勝ち!

 10日(日)は重賞・ポプラ賞(4、5歳オープン)が行われ、単勝1番人気の5歳馬メジロゴーリキが優勝。チャンピオンカップを制した勢いそのままに、重賞連勝を果たしました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.メジロゴーリキ 1.5
  2.ミスタカシマ 31.1
  3.コウシュハレガシー 18.6
  4.ゴールデンフウジン 3.3
  5.キタノユウジロウ 15.7
  6.アアモンドグンシン 94.2
  7.ミノルシャープ 14.8
  8.オレワチャンピオン 67.7
  9.カネサスペシャル 62.5
 10.マツカゼウンカイ 14.7

 強豪ぞろいだった前走のチャンピオンカップを勝利したメジロゴーリキが、単勝1.5倍の圧倒的な1番人気。続く2番人気にゴールデンフウジンが推され、以下は話されたオッズとなりましたが、マツカゼウンカイ、ミノルシャープと、全体的に5歳勢が優勢と見られました。馬場水分は0.5%と、乾いた状態でゲートオープン。

 わずかにメジロゴーリキやゴールデンフウジンといった人気どころが先行しますが、道中はほぼ横一線。各馬の出方をうかがう展開で、第2障害を迎えました。
 ひと息入れて、各馬がいっせいに仕掛けましたが、切れのある登坂を見せたのはメジロゴーリキ。ひと腰で難関を突破し、先頭で最後の平坦路に向かいます。ミスタカシマやキタノユウジロウ、コウシュハレガシー、ゴールデンフウジンも圏内でクリア。しかし、ゴールデンフウジンは障害後につまずき、ヒザをつくアクシデント。即座に立て直しましたが、混戦模様の展開だけに、痛いロスとなってしまいました。
 先頭は相変わらずメジロゴーリキ。圏内で下りた各馬も懸命に追い上げますが、これに7番手クリアのミノルシャープが加わり、混戦に拍車を掛けます。それでもメジロゴーリキは粘り続け、かえって追走勢が苦しくなる展開に。残り10メートル付近で、なんとか脚を伸ばしていたのはキタノユウジロウとミノルシャープで、さらにつまずくアクシデントがあったゴールデンフウジンも浮上。最後は激しい消耗戦となりましたが、結局メジロゴーリキが底力を発揮して粘り切り、重賞連勝を果たしました。最後まで歩ききったキタノユウジロウが2着で、追い上げたゴールデンフウジンが3着。以下ミノルシャープ、ミスタカシマの順で入線しました。

 各馬に追われる厳しい展開を、底力で制したメジロゴーリキ。ハンデ差があったとはいえ、チャンピオンカップでオレノココロを完封したのはフロックではありませんでした。これで重賞は出走機会3連勝。世代チャンピオンとしてはもちろん、それ以上の活躍もおおいに期待できそうです。

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西謙一騎手「思った以上に流れが速かったですが、最後は乗り切ってくれました。先頭で下りてくれて、いつものパターンに入ってくれたと感じました。後ろと少し差があったので、最後は止まらないでゴールしてほしいと思っていました」

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