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3/17ばんえい記念回顧

2024年3月19日(火)

メジロゴーリキが逃げ切り2度目の制覇

 3月17日(日)には重賞・ばんえい記念(4歳以上オープン)が行われ、単勝3番人気のメジロゴーリキが優勝。障害ひと腰先頭から逃げ切り、2年ぶり2度目のばんえい記念制覇となりました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.コウテイ(1000) 10.8
 2.センリョウボス(1000) 161.5
 3.ミノルシャープ(1000) 97.4
 4.メジロゴーリキ(1000) 5.0
 5.コマサンブラック(1000) 63.5
 6.コマサンエース(1000) 35.8
 7.アオノブラック(1000) 2.8
 8.ネオキングダム(1000) 87.4
 9.インビクタ(1000) 47.2
 10.メムロボブサップ(1000) 1.9

 メムロボブサップは今季14戦10勝(うち重賞3勝)、2着2回とシーズンを通して圧倒的な成績で、連覇がかかる今回は単勝1.9倍と高い支持を集めました。今季重賞3勝を挙げ、ばんえい記念3度目の挑戦(22年3着、23年2着)で初制覇を目指すアオノブラックが2.8倍で2番人気。22年の覇者メジロゴーリキが5.0倍で3番人気。以下は離れ、帯広記念で3着と健闘したコウテイが人気で続きました。

 大粒の雪が降るなか行われた大一番。アオノブラックが最初に第1障害を越え、コウテイ、メムロボブサップも差なく通過。センリョウボスとネオキングダムが第1障害でやや置かれます。ばんえい競馬最高重量の1トンを曳き、各馬慎重に歩を進めるなか、メムロボブサップが先頭に立つと、ミノルシャープとメジロゴーリキも位置取りを上げてきます。中間点を過ぎたあたりではメジロゴーリキが先頭に替わり、そのまま最初に第2障害下に到達。前半は1分45秒で流れました。
 第2障害ではメジロゴーリキが最初に仕掛けると、1トンの重量をものともせずひと腰で通過します。コウテイ、さらにコマサンエースもひと腰で越え、メムロボブサップは4番手から追いかける展開となりました。
 メジロゴーリキは力強く歩を進め、コウテイとの差を広げにかかります。メムロボブサップが2番手に押し上げ差を詰めますが、メジロゴーリキは最後まで脚色衰えることなく押し切って快勝。メムロボブサップは2着で連覇ならず。コマサンエースがばんえい記念初挑戦ながら3着と健闘。障害5番手から一旦はコマサンエースに並びかけたアオノブラックはゴール前で詰まって4着でした。ばんえい記念初挑戦の3頭を含め10頭全馬が完走しました。

 勝ったメジロゴーリキは、22年に続いて2度目のばんえい記念制覇。今シーズンは年明けの帯広記念が初勝利でしたが、シーズンを締めくくる大一番でその力を遺憾なく発揮しました。メジロゴーリキはこのレースで引退予定。特に高重量戦で活躍し、通算重賞11勝を挙げました。
 手綱を取った鈴木恵介騎手は、イレネー記念から2日連続の重賞制覇で、今季重賞11勝を挙げ、ばんえい競馬のシーズン重賞最多勝記録を更新。管理する松井浩文調教師は、ばんえい記念7勝目で自身の持つ最多勝記録を更新しました。

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鈴木恵介騎手「(レース前の降雪で)思っていたより(馬場が)軽くなりましたが、メジロゴーリキにとってはプラス材料になったと思います。重くても軽くても先行先行で行こうと決めていたので、あとはいかに障害を早く越えるかということを考えていました。道中は思ったより手ごたえが良く、良い位置取りがとれたと思います。第2障害下で溜めるだけ溜めることができて、かかりも良かったので、第2障害の途中でひと腰で上がるなと思いました。メムロボブサップも見えていたし、荷物が1トンなので、ゴールするまでは止まる可能性があるので油断しないで追いました」

松井浩文調教師「(レース前の降雪が)凶と出るか、吉と出るかどうなのかなと思いました。状態面は帯広記念後からとても良く、順調に来ていたと思います。障害、平地ともに1100キロくらいの荷物で調教しました。(レースは)すべて騎手に任せていましたが、本当に良かったです。終わってみれば雪は大吉でした。このレースで引退の予定ですが、将来メジロゴーリキみたいなタフな馬が生まれてくれればいいなと思います」

3/16イレネー記念回顧

2024年3月18日(月)

ライジンサンが人気に応え重賞3連勝

 3月16日(土)には重賞・イレネー記念(3歳オープン)が行われ、単勝1番人気のライジンサンが優勝。障害3番手から抜け出し、5連勝で明け3歳世代王者に立ちました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ライジンサン(690) 2.0
 2.コトブキテンザン(690) 8.6
 3.ミチシオ(690) 4.0
 4.ウルトラコタロウ(690) 7.9
 5.ホクセイハリアー(690) 21.4
 6.ショータイム(690) 21.6
 7.フレイムファースト(690) 41.9
 8.アヤノダイマオー(690) 14.7
 9.スマイルカナ(670) 14.3
 10.ホクセイポルシェ(690) 69.2

 ヤングチャンピオンシップ、翔雲賞を含め目下4連勝のライジンサンが単勝2.0倍で1番人気。メンバー最多の8勝を挙げ、翔雲賞で僅差2着のミチシオが4.0倍で2番人気。ヤングチャンピオンシップ、翔雲賞でともに3着のウルトラコタロウが7.9倍で3番人気。3歳A級-1組を連勝中のコトブキテンザンが8.6倍の4番人気で続きました。

 第1障害をコトブキテンザンが勢いよく先頭で越えてひと息入れると、ライジンサン、ウルトラコタロウ、ホクセイハリアーらが先行します。後続もそれほど離れることなく追走しますが、中間点を過ぎたあたりからはウルトラコタロウとホクセイハリアーが先頭で入れ替わりながら進むと、2頭がほとんど同時に第2障害下に到達。ここまで60秒で進みました。
 第2障害ではホクセイハリアーが最初に仕掛けるとすんなりとひと腰でクリア。ウルトラコタロウが2番手で通過し、やや離れてライジンサンが続きます。その後は離れてフレイムファースト、ミチシオ、スマイルカナが追いかけます。
 障害を降りて脚色が目立ったのはライジンサンで、残り30メートル手前で並ぶ間もなく抜け出して十分なリードをとると、ゴール上で詰まったものの立て直して先頭でゴール。外から一気に伸びてきたスマイルカナがゴール前の混戦を制して2着。ウルトラコタロウが3着に入りました。

 ライジンサンは重賞3連勝で、ヤングチャンピオンシップに続いて2歳シーズン二冠制覇。翔雲賞を他馬より10キロ重い重量で制していただけに、定量のここで力の違いを見せました。父テルシゲの初年度産駒としてBG1初制覇となりました。また手綱を取った鈴木恵介騎手はこの勝利が今季重賞10勝目となり、ばんえい競馬のシーズン重賞最多タイ記録となりました。

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鈴木恵介騎手「最高でした。大河原調教師が調整して上手く今日に状態を合わせてくれました。馬場は重い方が力関係がはっきりすると思っていたので、(前日に)雪が降ったわりには今日は天気が良く風が吹いた分、だいぶ乾いてきたので馬場の状態的にはちょうど良かったと思います。(道中は)思ったより良い位置取りで、周りの馬の状態を見るとつらそうな馬が何頭かいたので、もしかしたらいいところまでいけると思っていました。障害は元々上手な馬なので綺麗に上がってくれました。翔雲賞の時にゴール前で止まりかけたイメージがあったので、もしかしたら1回止まるかなと思ってそういう段取りで乗っていました。(障害を降りてからは)最初に良い脚を使ってくれていたので、リードができた分、止まっても間に合ったと思います。体もまだまだ大きく、体重も増えそうな馬なのでこれからオープン馬として楽しみなところがあります」

3/10ポプラ賞回顧

2024年3月11日(月)

5歳馬クリスタルコルドが抜け出し快勝

 3月10日(日)には重賞・ポプラ賞(4、5歳オープン)が行われ、単勝3番人気のクリスタルコルドが優勝。障害2番手から抜け出す快勝で、22年はまなす賞以来となる重賞3勝目を挙げました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.マルホンリョウユウ(790) 49.3
 2.タカラキングダム(790) 63.7
 3.ヤマカツエース(790) 15.5
 4.クリスタルコルド(780) 6.8
 5.アシュラダイマオー(750) 89.7
 6.ジェイヒーロー(760) 18.6
 7.アローリキヒメ(740) 10.2
 8.ヘッチャラ(790) 2.8
 9.キングフェスタ(810) 2.0
 10.キョウエイプラス(760) 103.0

 4歳、5歳各5頭の10頭立てで争われた世代対抗戦。単勝1番人気に支持されたのは天馬賞を勝って4歳シーズン三冠を達成したキングフェスタ。810キロのトップハンデながら、重賞8勝の実績は断然で、単勝2.0倍と大きな支持を集めました。昨年のポプラ賞を制し、4歳シーズン三冠でもすべて3着以内と安定感あるヘッチャラが2.8倍で2番人気。重賞2勝で2走前にはオープン特別を勝利したクリスタルコルドが6.8倍の3番人気。最軽量740キロのアローリキヒメ、ドリームエイジカップ3着のヤマカツエースが人気で続き、5歳馬5頭が上位人気となりました。

 第1障害をクリスタルコルドとキングフェスタが最初に越えますが、両馬ともひと息入れると、アシュラダイマオーが先頭に立ち、ジェイヒーローが追走。アローリキヒメ、ヤマカツエースも位置取りを上げてきます。中間点を過ぎたあたりで前はほとんど横一線で、何度も先頭が入れ替わる展開。第2障害下にはアローリキヒメ、アシュラダイマオーがわずかに先頭で到達し、ここまで58秒というぺースで流れました。
 第2障害にはアシュラダイマオーが最初に挑戦しますが、坂の途中でひと息。続いたヤマカツエース、アローリキヒメは天板で膝をついてしまいます。先頭で障害を越えたのはジェイヒーローで、差なくクリスタルコルドが続きます。立て直したヤマカツエースは3番手で、ヘッチャラが4番手から追いかける展開となります。
 障害を降りてすぐにクリスタルコルドが先頭に立つと、徐々に後続との差を引き離し、十分なリードを保ったまま先頭でゴール。キングフェスタは障害8番手から一気の脚で追い上げましたが2着まで。3着争いは接戦となりましたが、ゴール前一杯になったジェイヒーローをヘッチャラがわずかにとらえ、5歳馬が上位3着まで独占となりました。

 勝ったクリスタルコルドは、22年のばんえい大賞典、はまなす賞に続いて重賞3勝目。これまで重賞では一度もキングフェスタに先着できていませんでしたが、今回は30キロのハンデ差を生かし、早め先頭から世代王者を振り切りました。

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西謙一騎手「重量的にもメンバー的にもいつもとあまり変わらなかったので気にしないで騎乗しました。(780キロの重量について)最近ずっと障害に重点をおいて調教していたのでこのくらいなら大丈夫だと思いました。折り合いも良く、障害でもこれで差されたら仕方がないという感じで乗っていました。調教に関しても耐えてくれているので、重量に慣れてきたら上(のクラス)でも頑張ってくれると思います」

2/18チャンピオンカップ回顧

2024年2月20日(火)

アオノブラックが重賞14勝目

 2月18日(日)には重賞・チャンピオンカップ(4歳以上重賞競走優勝馬)が行われ、単勝1番人気のアオノブラックが優勝。ゴール前逃げ込みを図るインビクタを差し切りました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.アローリキヒメ(760) 43.2
 2.インビクタ(820) 14.0
 3.メジロゴーリキ(840) 4.9
 4.ヘッチャラ(810) 11.1
 5.アオノブラック(830) 1.9
 6.メムロボブサップ(860) 2.8

 出走登録のあった10頭のうち、4歳シーズン三冠を達成したキングフェスタら4頭が回避し6頭立ての少頭数。単勝1番人気に支持されたのは今季、岩見沢記念、北見記念を制したアオノブラック。昨年のこのレースは860キロで7着でしたが、830キロと重量に恵まれた今回は1.9倍。今季12戦し、重賞3勝を含む9勝を挙げるメムロボブサップがトップハンデながら2.8倍で2番人気。帯広記念で今季初勝利を飾ったメジロゴーリキが4.9倍で続きました。

 第1障害を最初に越えたアオノブラックがひと息入れると、メジロゴーリキが先頭に立ち、インビクタが追走。メムロボブサップも位置取りを上げてきます。各馬慎重に歩を進め、中間点を過ぎたあたりでは6頭がほぼ横一線という展開。インビクタが一旦は先頭に立ちましたが、第2障害下にはメジロゴーリキが先頭で到達します。
 障害下に6頭全馬揃ってひと息入れると、最初に仕掛けたインビクタがすんなりひと腰。メジロゴーリキもひと腰でクリア。その後ろはやや離れてヘッチャラ、アローリキヒメ、アオノブラックと続き、メムロボブサップは障害で手間取り、最後方に置かれます。
 障害を越えて脚色が目立ったのがアオノブラックで、先頭との差をじわじわと詰めにかかります。インビクタも懸命に粘りますが、アオノブラックがゴール前で差し切り、見事1番人気に応えました。インビクタは1秒0差で2着。しぶとく脚を伸ばしたメジロゴーリキがさらに1秒4差で3着に入りました。

 勝ったアオノブラックは、今季重賞3勝目、このレースは21年以来の2勝目で、通算では重賞14勝目となりました。シーズンクライマックスのばんえい記念は、22年3着、23年2着と敗れているだけに、"三度目の正直"となるか注目です。
 一方、2番人気で5着だったメムロボブサップは、860キロのトップハンデが堪えた印象でした。連覇がかかるばんえい記念は定量で争われるだけに巻き返しに期待がかかります。

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金田利貴騎手「有利な条件だったので期待も大きかったですが、そんな簡単にはいかないのかなと思っていました。(ライバル・メムロボブサップが隣枠なのは)プラスの効果があるかなと思っていました。どうしても後手を踏む展開になるのでそこは割り切って、目標のレースが先にあるので、障害だけは絶対に上げよう思っていました。(障害の)天板で前の馬が見えていた時は届かないかもなと思っていましたが、降りてからは思っていた以上に走ってくれて、届くかもしれないと思いました」

2/11黒ユリ賞回顧

2024年2月13日(火)

スマイルカナが断然人気に応える

 2月11日(日)には重賞・黒ユリ賞(3歳牝馬オープン)が行われ、単勝1番人気のスマイルカナが優勝。障害先頭通過から後続を引き離す圧勝で、2歳シーズン女王に就きました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.マルホンマユヒメ(640) 34.0
 2.オオネガイキンヒメ(640) 8.6
 3.アアモンドミヤビ(640) 26.7
 4.クリスタルイプセ(640) 3.7
 5.スマイルカナ(640) 1.5
 6.ヤマノヒメ(640) 31.6
 7.ジェイミユウ(640) 95.9
 8.カフカ(640) 24.5
 9.イワキエンジェル(640) 86.2
 10.ホクショウレディー(640) 17.1

 出走10頭のうち重賞経験があるのは2頭というメンバー構成。なかでもスマイルカナはナナカマド賞5着の入着歴があり、世代牝馬最多の6勝を挙げていることから単勝1.5倍と圧倒的支持を集めました。いちい賞、北央産駒特別と特別戦を2勝しているクリスタルイプセが3.7倍で2番人気。近2戦がともに3着で出走馬で馬体重が唯一、1000キロを超えているオオネガイキンヒメが8.6倍で3番人気。前走3歳B級-2組を勝利したホクショウレディーが17.1倍で4番人気と、以下は離れたオッズとなりました。

 第1障害を越えてオオネガイキンヒメが先行し、スマイルカナ、アアモンドミヤビと追走しますが、各馬ふた息入れたところでほとんど横一線。その後はスマイルカナがわずかに先頭で進み、そのまま第2障害下に到達。前半は68秒というペースで進みました。
 障害下では、スマイルカナの手綱を取る西謙一騎手が一時座り込んで十分に息を入れると、西騎手の仕掛けに反応してスマイルカナが一気に障害を駆け上がり先頭で越えます。クリスタルイプセもこれに続いてのひと腰で、オオネガイキンヒメが3番手で通過。やや離れてジェイミユウ、カフカが続きました。
 スマイルカナは残り20メートルまで駈足で進み、後続を徐々に引き離すと最後まで脚色衰えることなく歩き切って圧勝。クリスタルイプセはゴール線上で一杯になりましたが、すぐに立て直して2着。3着にはオオネガイキンヒメが入り、障害通過順かつ人気順での決着となりました。

 勝ったスマイルカナは、前走で牡馬相手の3歳A級-1組を勝利しており、同世代牝馬同士の定量戦となった今回は、圧巻のレース内容で世代女王の座に就きました。
 2着のクリスタルイプセは近走馬体重が減少傾向にありましたが、今回はプラス20キロでデビュー以来最高の988キロと充実ぶりを見せました。スマイルカナとともにこの世代の牝馬戦線をけん引する存在となりそうです。

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西謙一騎手「いつも牡馬と走っても勝ち負けしていた馬なので(重賞を)獲れるかなと思っていましたが、ここで獲れてよかったです。すごく真面目な馬で、いつも一生懸命走ってくれる馬です。(レース前は)どんな展開になるかと思いましたが、すごく息の入る展開で楽に運べました。馬なりで行けたので障害の下だけ持ってかれないように気をつけました。障害を降りた後はすごく息が入っていたのでゴールまで保つかなという感じでした。来年度はばんえいオークスと、牡馬ともどれだけ戦えるか楽しみにしています」

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