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7/14旭川記念回顧

2024年7月16日(火)

クリスタルコルドが重賞連勝を決める

 7月14日(日)には重賞・旭川記念(3歳以上オープン)が行われ、単勝2番人気のクリスタルコルドが優勝。逃げ粘る3番人気コウテイとの接戦を制しました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.センリョウボス(790) 43.6
 2.コマサンブラック(790) 82.8
 3.アオノブラック(790) 出走取消
 4.ゴールドハンター(790) 21.4
 5.クリスタルコルド(790) 3.7
 6.コウテイ(790) 3.8
 7.インビクタ(790) 1.9
 8.コマサンエース(790) 8.8
 9.オーシャンウイナー(790) 51.4

 人気が予想されたアオノブラックが出走を取消して8頭立て。前走北斗賞で僅差2着と好走したインビクタが単勝1.9倍で1番人気。その北斗賞で古馬重賞初制覇となったクリスタルコルドが3.7倍で2番人気。北斗賞は7着でしたが、帯広記念3着など力をつけているコウテイが3.8倍と差のない3番人気。前走のオープンで3着と復調がうかがえるコマサンエースが8.8倍の4番人気で続きました。

 全馬790キロの争いで、第1障害を最初に越えたのはゴールドハンターでしたが、ひと息入れると、インビクタ、コウテイ、クリスタルコルド、コマサンエースと人気馬が先行します。馬場水分は0.8%と6月の北斗賞(2.1%)とは打って変わって、砂が舞う重い馬場を各馬慎重に刻みながら歩を進めます。インビクタが一旦先頭に立つ場面もありましたが、中間点を過ぎてからはコウテイが先頭に立って最初に第2障害下に到達。ここまで64秒というペースで進みました。
 上位人気4頭が2障害下に揃うと、最初に障害に仕掛けたコウテイが難なくひと腰で通過。差なく仕掛けたインビクタは天板の手前で膝をつき、その間にコマサンエース、クリスタルコルドが2、3番手でクリア。立て直したインビクタは離れた4番手から追いかける展開となります。
 懸命に粘るコウテイに、3番手からじわじわと差を詰めたクリスタルコルドが残り20メートルを過ぎたところで並びかけての一騎打ちは、ゴール前でクリスタルコルドがわずかにとらえて勝利。コウテイはコンマ6秒差で2着。コマサンエースが3着で、1番人気のインビクタは追い上げるも4着でした。

 勝ったクリスタルコルドは、6月の北斗賞では、軽馬場を生かして8番人気の評価を覆す勝利を挙げましたが、今回は2番人気に支持され、重い馬場となってもその能力を遺憾なく発揮し、古馬重賞連勝を決めました。

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西謙一騎手「本当は(今開催)前半の5歳の特別戦(瑞鳳賞)を予定していましたが、調子が良かったのでこちらを選択して、結果が出て良かったです。5歳で未知な部分もいっぱいあるので半信半疑でした。(道中は)楽に追走できていたので、障害だけ上がればなんとかなるという感じでした。(第2障害の)天板で少し危ないところがあり、ゴール前は少し苦しかったでしたが、頑張ってくれました。(今後は)馬の体調面を一番に考えていきたいと思います」

7/7ばんえい大賞典回顧

2024年7月 8日(月)

ホクセイハリアーが3歳一冠目を制す

 7月7日(日)には重賞・ばんえい大賞典(3歳オープン)が行われ、障害を先頭で越えた単勝4番人気ホクセイハリアーが、1番人気ミチシオとの一騎打ちを制しました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ミチシオ(670) 2.2
 2.スマイルカナ(650) 7.6
 3.ウルトラコタロウ(660) 18.3
 4.ライジンサン(680) 2.3
 5.アヤノダイマオー(660) 41.2
 6.ショータイム(660) 25.9
 7.グランドスターダム(660) 74.5
 8.フレイムファースト(660) 27.8
 9.ホクセイハリアー(660) 12.0

 ばんえい3歳三冠の一冠目に9頭が出走。翔雲賞2着の実績で、前哨戦のとかちダービーを制するなど今季充実を見せたミチシオが単勝2.2倍で1番人気。昨季ヤングチャンピオンシップ、翔雲賞、イレネー記念と重賞3連勝のライジンサンは、ここが今季初戦でトップハンデながら2.3倍で、この2頭が人気を分け合いました。黒ユリ賞を制し、イレネー記念でも2着と健闘した牝馬スマイルカナが3番人気で、ここまでが単勝ひと桁台の人気になりました。

 グランドスターダム、フレイムファーストが先頭で第1障害を越えますが、すぐにスマイルカナが先行し、ウルトラコタロウとライジンサンも位置取りを上げてきます。ミチシオは最後方からとなりましたが、徐々に位置取りを上げ、第2障害の手前で9頭全馬がほとんど横一線。グランドスターダムとフレイムファーストがわずかに先頭で、前半は49秒というペースで流れました。
 第2障害では、最初に仕掛けたホクセイハリアーがすんなりとひと腰先頭でクリア。同時に仕掛けたウルトラコタロウもひと腰で続き、ミチシオが3番手で通過。そのあとはライジンサン、グランドスターダム、スマイルカナの順で障害を越えていきます。
 障害を降りた勢いでミチシオがホクセイハリアーに迫ると、残り30メートルからは2頭の一騎打ちになります。しかしホクセイハリアーがしぶとく粘り、最後まで先頭を譲らずに勝利。ミチシオは1秒3差で重賞2度目の2着。ウルトラコタロウがスマイルカナとの3着争いを制し、重賞では4戦連続の3着となりました。なお、2番人気ライジンサンは残り20メートル過ぎで一杯になり7着でした。

 勝ったホクセイハリアーは、重賞では翔雲賞4着、イレネー記念7着でしたが、3度目の挑戦で初制覇。馬場水分2.0%の軽馬場を生かしての見事な逃げ切りとなりました。世代実績上位のライジンサンとともに二冠目・ばんえい菊花賞でも楽しみな存在となりそうです。

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渡来心路騎手「2歳馬の時から能力はあるなと思っていたので、いつか重賞を勝ちたいなと思っていた1頭です。スタートが良くて、障害も良くて、降りてからは少し甘いところがありますが、今年になってからだいぶ力をつけてきてくれたので、これからもっと成長してくれるかなと思います。馬場も軽く、ハンデもあって、先行しようかなと思っていたので、上手くいって良かったです。(障害を降りた)あとはゴールまで保ってくれればと思い、一生懸命追いました。これからもまだまだ成長していくと思いますし、頑張って二冠目、三冠目も狙っていきたいと思います」

6/16北斗賞回顧

2024年6月17日(月)

クリスタルコルドが古馬重賞初制覇

 6月16日(日)には重賞・北斗賞(3歳以上オープン)が行われ、5歳馬クリスタルコルドが優勝。ゴール前で8歳の人気馬2頭を差し切り、古馬重賞初制覇となりました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.アオノブラック(770) 2.1
 2.コマサンエース(770) 29.1
 3.ヘッチャラ(770) 22.3
 4.オーシャンウイナー(770) 90.8
 5.キングフェスタ(770) 5.9
 6.インビクタ(770) 2.9
 7.ヤマカツエース(770) 26.9
 8.クリスタルコルド(770) 30.9
 9.コウテイ(770) 9.5

 4月のばんえい十勝オッズパーク杯を制したメムロボブサップは出走登録がなく、登録馬ではツガルノヒロイモノが回避し9頭立てとなった今年の北斗賞。アオノブラックは今季4戦して未勝利ながらばんえい十勝オッズパーク杯2着などすべて4着以内と安定しており、メムロボブサップが不在の今回は単勝2.1倍で1番人気に支持されました。インビクタはばんえい十勝オッズパーク杯では3着でしたが、1戦ごとに着順を上げ、2.9倍で2番人気。重賞実績のある8歳馬2頭が人気を分け合いました。昨季4歳シーズン三冠を制し、前走では同重量のアオノブラックに先着したキングフェスタ、ばんえい十勝オッズパーク杯4着のコウテイが人気で続きました。

 第1障害はオーシャンウイナーとキングフェスタがほとんど同時に先頭で越えますが、降りてすぐにアオノブラックが先行。後続はずらっと横並びになり、降雨の影響もあり馬場水分2.1%と軽い馬場のなか、各馬軽快に歩を進めます。中間点を過ぎても息を入れる馬がおらず、アオノブラックを先頭に全馬続々と第2障害下に到達。前半は41秒というハイペースで流れました。
 第2障害では内の4頭が一斉に仕掛けますが、アオノブラックとコマサンエースは天板で膝をつくなど苦戦。差なく5番手で仕掛けたインビクタがひと腰先頭で通過し、ヘッチャラ、立て直したアオノブラックが2、3番手でクリア。その後ろも差なくオーシャンウイナー、クリスタルコルド、ヤマカツエースと続きました。
 障害を降りてすぐにアオノブラックが先頭に立ちましたが、インビクタも粘りを見せ、外からはじわじわとクリスタルコルドが脚を伸ばしてきます。残り20メートルでは3頭が横並びとなりましたが、ゴール前でクリスタルコルドが抜け出し先頭でゴール。インビクタが2着で、アオノブラックは最後に詰めを欠き3着でした。

 勝ったクリスタルコルドは3月のポプラ賞に続いて重賞4勝目。古馬重賞初挑戦となった4月のばんえい十勝オッズパーク杯では、見せ場を作れず7着に敗れていましたが、雨が降る馬場も味方に見事に巻き返しました。また手綱を取った西謙一騎手、管理する西弘美調教師はともに北斗賞初制覇となりました。

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西謙一騎手「正直勝つまではいかないかなと思ってましたが、勝てて嬉しいです。(馬場は)あまり軽くないほうがいいと思っていましたが、レースが終わってから雨が強くなってきたのでちょうどよかったと思います。中間は暑い日が続いていたので、セーブしながら調教して調子はばっちりでした。古馬重賞参戦でどこまでできるのかが1つの課題でしたが、最高のかたちで(結果が)出てよかったです。気分屋なところがあるので、それがレースでちゃんと発揮できればまた上位に入っていけると思います。今日は父の日だったので(父の西弘美調教師に)良いプレゼントができたのかなと思います」

5/5カーネーションカップ回顧

2024年5月 7日(火)

春の女王はサクラヒメ

 5月5日(祝・日)には重賞・カーネーションカップ(3歳以上牝馬オープン)が行われ、サクラヒメが障害ひと腰先頭から後続を突き放し、断然人気に応えました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ダイヤカツヒメ(680) 3.9
 2.シンエイアロイ(670) 15.1
 3.スイ(670) 9.8
 4.ホクセイサクランボ(660) 67.4
 5.アローリキヒメ(670) 25.2
 6.ピュアリーナナセ(660) 37.7
 7.ニシキマリン(660) 52.4
 8.サクラヒメ(690) 1.4
 9.チャチャクイーン(660) 107.7
 10.ロングビユウテイ(660) 168.1

 出走10頭中8頭が5歳馬という組み合わせになりましたが、1番人気は昨年のドリームエイジカップを含め重賞5勝の6歳馬サクラヒメ。昨年のこのレースは2着でしたが、当時より他の有力馬と重量差がない今回は単勝1.4倍と圧倒的な支持を集めました。昨シーズンの古馬牝馬重賞、カーネーションカップ、ヒロインズカップを制したダイヤカツヒメが3.9倍で2番人気で、この2頭の馬連複が2.0倍と人気を集めました。昨シーズン終盤に5戦4勝、2着1回と力をつけたスイが9.8倍で3番人気。ここまでが単勝ひと桁台の人気で、昨年のクインカップ2着のシンエイアロイ、同1着のアローリキヒメと5歳馬が続きました。

 第1障害をダイヤカツヒメが勢いよく先頭で越えますが、サクラヒメも位置取りを上げ、人気2頭が先行。アローリキヒメ、チャチャクイーンら後続はそれほどばらけることなく進みます。前2頭は中間点を過ぎたあたりから徐々に後続を引き離し、サクラヒメがわずかに先頭で第2障害下に到達。ここまで54秒というペースで進みました。
 第2障害ではダイヤカツヒメとサクラヒメがほとんど同時に仕掛け、サクラヒメがすんなりとひと腰先頭で通過。ダイヤカツヒメは天板で膝をついてしまいます。離れて2番手にピュアリーナナセ、ニシキマリンが障害を越え、さらにシンエイアロイ、スイが追いかける展開となります。
 2番手以下に差をつけたサクラヒメが力強く歩を進め、そのまま押し切って先頭でゴール。障害5番手からスイが一気に追い上げましたが8秒7差がついての2着。最後まで止まらず歩き切ったシンエイアロイが3着に入りました。なお2番人気のダイヤカツヒメは障害で苦戦して10着でした。

 勝ったサクラヒメはこれで重賞6勝目。牝馬同士の古馬重賞では負担重量に苦しめられてきましたが、3度目のカーネーションカップ挑戦で初制覇。現役牝馬最強の実力を示しました。

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渡来心路騎手「ここでは負けられないかなというのが正直な気持ちです。まだ絶好調という感じではないですが、なんとか勝てるように、とは思っていました。30キロほど(ハンデ差が)ありましたが、荷物もそこまで重くはなっていないのであまり気にしていませんでした。スタートの良い馬なので、できれば先行したいと思っていましたが、先行できて道中も息を入れられたので、あとは障害を上げるだけだという感じでした。(障害の)天板で苦しいところはありましたが、力のある馬なのでなんとか乗り越えてくれました。レース前から勝つ自信はありましたが、障害を降りてから勝ったなと思いました。サクラヒメで勝ちたいレースのひとつだったので、勝てて本当に嬉しいです」

4/28ばんえい十勝オッズパーク杯回顧

2024年4月29日(月)

メムロボブサップがオッズパーク杯初制覇

 4月28日(日)には重賞・ばんえい十勝オッズパーク杯(4歳以上オープン)が行われ、メムロボブサップが障害ひと腰先頭から難なく押し切り、断然人気に応えました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.オーシャンウイナー(720) 75.8
 2.メムロボブサップ(720) 1.2
 3.ゴールドハンター(710) 83.3
 4.ツガルノヒロイモノ(720) 29.2
 5.インビクタ(720) 16.8
 6.アオノブラック(720) 5.5
 7.クリスタルコルド(720) 44.7
 8.コウテイ(720) 14.8
 9.コマサンエース(720) 31.8

 出走登録があったキングフェスタが回避し、今年度最初の重賞には9頭が出走。現役最多の重賞16勝、今季開幕のメイン・スプリングカップを圧勝したメムロボブサップが単勝1.2倍の断然の人気。21、22年にこのレースを連覇しているアオノブラックが5.5倍で2番人気。この8歳2強の馬連複が1.7倍と人気が集中。帯広記念では障害先頭で3着と健闘したコウテイが3番人気、このレース連覇がかかるインビクタが4番人気で続きました。

 第1障害を勢いよく先頭で越えたのはメムロボブサップで、オーシャンウイナー、アオノブラックが追走。インビクタとコウテイも位置取りを上げますが、果敢に先行するメムロボブサップがそのまま先頭で第2障害下に到達。前半は50秒で進みました。
 ひと息入れたメムロボブサップは、手綱を取る阿部武臣騎手の合図に反応してすんなりと駆け上がり先頭でクリア。インビクタが2番手で、コウテイ、コマサンエース、アオノブラック、オーシャンウイナーと後続も続々とひと腰で通過します。
 メムロボブサップは軽快な歩みで後続を引き離したまま、最後まで脚色衰えることなく押し切って勝利。アオノブラックが残り30メートル手前で2番手争いから抜け出してきましたが、追い上げ届かず5秒2差で2着。3着にはインビクタが入り、8歳馬が上位3着までを占める結果となりました。

 勝ったメムロボブサップはこれで重賞17勝目。オッズパーク杯は21年の初挑戦から2、2、8着でしたが、4度目の挑戦で初制覇となりました。2着にはアオノブラックが入り、今季の古馬戦線もこの2頭を中心とした争いとなりそうです。

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阿部武臣騎手「やっと獲れたという感じでした。2年(連続で)アオノブラックに敗れ、昨年は少し障害でアクシデントがあったので4度目の正直で獲れてよかったです。荷物はまだそんなに重くないですが、相手がみんなオープン馬なので、流れは自分で作ってペースを掴めたらと思っていました。第2障害を先に越えたときは抜かれることはないと思って勝利を確信しました。(今後も)体調に気を付けながら、一戦一戦無理をしないでレースをしていこうかなと思います」

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