ばんえい競馬情報局とは?

ばんえい競馬の最新情報を提供します。重賞を中心に予想や回顧のほか、ばんえい競馬に関するコラムなどもご覧いただけます。
カレンダー
リンク
おすすめコンテンツ

メイン

重賞(特別)回顧 アーカイブ

<<前へ 1234567891011

11/26ドリームエイジカップ回顧

2023年11月27日(月)

紅一点の5歳サクラヒメが圧勝

 11月26日(日)には重賞・ドリームエイジカップ(4歳以上馬齢選抜)が行われ、単勝2番人気のサクラヒメが優勝。障害先頭から後続を引き離す圧勝で、重賞5勝目を挙げました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.インビクタ(780) 7.1
 2.メジロゴーリキ(770) 18.0
 3.アアモンドグンシン(760) 105.0
 4.キングフェスタ(770) 2.4
 5.サクラヒメ(740) 2.9
 6.ヤマカツエース(760) 6.2
 7.キョウエイリュウ(760) 185.6
 8.コマサンブラック(760) 29.8
 9.ゴールドハンター(770) 18.0
 10.オーシャンウイナー(770) 20.5

 4~7歳、そして8歳以上の各世代から通算収得賞金順上位馬が2頭ずつ選抜される一戦。最強7歳馬2頭、メムロボブサップ、アオノブラックがともに不在となっての混戦で、1番人気に支持されたのは世代限定重賞7勝の4歳キングフェスタで単勝2.4倍。昨季天馬賞を制した紅一点の5歳サクラヒメが単勝2.9倍と差のない2番人気。銀河賞2着など近走安定して3着以内に入っている4歳ヤマカツエース、ばんえい十勝オッズパーク杯を制した7歳インビクタが人気で続きました。

 キングフェスタがわずかに先頭で第1障害を越えますが、ひと息入るとメジロゴーリキが先頭に替わり、サクラヒメ、インビクタ、オーシャンウイナーと続きます。前は軽快に歩を進め、全馬中間点を過ぎたころにはばらけた展開になります。メジロゴーリキは後続に並びかけられる場面がありながらも、わずかに先頭で第2障害下に到達。前半は60秒というペースで流れました。
 第2障害ではメジロゴーリキとインビクタがほとんど同時に最初に仕掛けましたが、続いたサクラヒメが勢いよく先頭で越えます。メジロゴーリキが2番手でクリアし、オーシャンウイナー、コマサンブラック、ヤマカツエースの順で続きます。
 サクラヒメは降りてから後続をみるみると引き離すと、渡来心路騎手は手綱を持ったままの余裕を見せて先頭でゴール。2番手争いは残り30メートルで4頭が横並びでしたが、メジロゴーリキが徐々に抜け出して2着。一旦3番手のコマサンブラックがゴール手前で一杯になり、ヤマカツエースが3着に入りました。

 勝ったサクラヒメは1月の天馬賞以来となる重賞5勝目で、牝馬では16年キサラキク以来となる史上2頭目のドリームエイジカップ制覇となりました。今回はトップハンデと40キロ差があっての勝利でしたが、圧勝と言えるレースぶりから今後も牡馬相手の重賞でも好勝負が期待できそうです。

成績はこちら
映像はこちら

渡来心路騎手「勝ちたいと思っていたので、勝つことができてほっとしています。ハンデをもらっていたので、できれば前の方でレースがしたいと思っていて、あとは障害をしっかり上げて、ゴールまでしっかり歩いてくれれば勝てると思っていました。思っていた通りのレースができたのでよかったです」

11/12クインカップ回顧

2023年11月13日(月)

アローリキヒメが接戦を制す

 11月12日(日)には重賞・クインカップ(4歳牝馬オープン)が行われ、単勝7番人気のアローリキヒメが、1番人気シンエイアロイをゴール前で交わし重賞初制覇となりました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.シンエイアロイ(710) 4.1
 2.ダイヤカツヒメ(710) 4.3
 3.ホクセイサクランボ(700) 14.1
 4.アローリキヒメ(700) 14.6
 5.スーパードリーム(690) 53.9
 6.サツキヤッテマレ(700) 4.6
 7.ピュアリーナナセ(700) 27.5
 8.スーパークイーン(690) 153.3
 9.スーパーシンデレラ(690) 5.8
 10.スイ(700) 5.1

 4歳女王を決める戦いに10頭がそろいましたが、難解な一戦に。単勝1番人気は銀河賞5着、前哨戦の紅バラ賞でトップハンデながら僅差3着のシンエイアロイでしたが、ばんえいオークス、カーネーションカップを制したダイヤカツヒメ、紅バラ賞を逃げ切ったサツキヤッテマレ、さらにスイ、スーパーシンデレラまで5頭が単勝4~5倍台で拮抗。3連単では1番人気でも60倍台と、人気は割れました。

 第1障害をダイヤカツヒメとスーパーシンデレラが最初に越えますが、ダイヤカツヒメがひと息入れたところで、スーパードリームが先頭に替わり、アローリキヒメも位置取りを上げてきます。前日からロードヒーティングが稼働され、馬場水分2.2%と比較的軽い馬場ながら各馬慎重な歩みで、後続もそれほど差のない展開。中間点を過ぎてもスーパードリームが先行しましたが、第2障害手前でひと息。アローリキヒメがわずかに先頭で第2障害下に到達し、前半は68秒で進みました。
 第2障害ではサツキヤッテマレが行きたがるように直行するも途中でひと息。続々と仕掛けたなかからシンエイアロイが最初に障害をクリアし、スーパードリーム、アローリキヒメ、ダイヤカツヒメ、スーパーシンデレラと差なく続き、後続は離れました。
 残り30メートルあたりからスーパーシンデレラの行き脚が鈍ると、前4頭がほぼ横一線の接戦となります。半馬身ほどリードしていたシンエイアロイでしたが、徐々に差を詰めてきたアローリキヒメが最後にもうひと伸びして先頭でゴール。シンエイアロイはわずかに2着。3着争いも接戦で、一旦は2番手まで上がっていたダイヤカツヒメをゴール前で交わしたスーパードリームが3着に入りました。

 勝ったアローリキヒメは、ばんえいオークス(6着)以来2度目の重賞挑戦で、単勝7番人気という評価でしたが、接戦を制して初タイトル。手綱を取った中山直樹騎手はこの勝利が通算300勝目となりました。3着スーパードリームは9番人気で、3連単は16万3480円という高配当となりました。

成績はこちら
映像はこちら

中山直樹騎手「不覚にも大きなケガをしたため、数カ月レースを休むことになってしまったのですが、いざ復帰したからといって今まで乗っていた馬がすべて戻ってくるわけではなく、そんななかでこの大きなレースで勝てる望みのある馬を僕で挑んでくれた、その気持ちに応えられてほっとしています。強い馬が何頭かいて、楽なレースではないと思っていましたが、チャンスはあると思い、挑戦者のような気持ちで挑みました。障害まで先手をとることができなかったんですが、馬のペースで行くことを心掛けました。(残り)10メートル付近で手綱が絡まって叩けなくなった瞬間があった時にとても焦りましたが、なんとか復旧できてよかったです」

11/5ばんえい菊花賞回顧

2023年11月 6日(月)

マルホンリョウユウが3歳二冠制覇

 11月5日(日)には重賞・ばんえい菊花賞(3歳オープン)が行われ、マルホンリョウユウが断然人気に応え、3歳二冠目も制しました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ベニサクラ(680) 91.6
 2.スーパーチヨコ(680) 5.5
 3.マルホンリョウユウ(720) 1.7
 4.キョウエイプラス(720) 85.0
 5.ジェイヒーロー(700) 25.0
 6.キタノミネ(700) 11.7
 7.タカラキングダム(720) 4.7
 8.アシュラダイマオー(710) 60.9
 9.ホクセイタイヨウ(700) 8.3

 3歳一冠目・ばんえい大賞典を制したマルホンリョウユウは、前哨戦・秋桜賞もトップハンデで勝利。今回は最大40キロ差のトップハンデとなりましたが、単勝1.7倍と断然人気に。2歳時にナナカマド賞を制したタカラキングダムですが、今季の勝利はとかちダービーのみ。それでも復調がうかがえる近況から2番人気に支持されました。近走好調の牝馬スーパーチヨコ、ばんえい大賞典2着のホクセイタイヨウが人気で続きました。

 キョウエイプラス、マルホンリョウユウ、スーパーチヨコの3頭がほとんど同時に第1障害を先頭で越え、ジェイヒーローがすぐに位置取りを上げてきます。キタノミネ、タカラキングダム、ホクセイタイヨウも先行争いに加わり、前は入れ替わりながら進んでいきます。中間点を過ぎたあたりではキョウエイプラスとベニサクラを除く8頭がほとんど横一線という展開。第2障害下に最初に到達したのはキタノミネとジェイヒーローで、マルホンリョウユウもすぐに到達。ここまで66秒というペースで流れました。
 ひと息入れたキタノミネが最初に仕掛けますが、天板で膝をついてしまいます。続いたジェイヒーローとマルホンリョウユウがほとんど同時に先頭でクリア。スーパーチヨコ、立て直したキタノミネが続き、やや離れた5番手からホクセイタイヨウが追いかける展開となりました。
 障害を降りた勢いでマルホンリョウユウが先頭に立つと、スーパーチヨコが差を詰めますが、マルホンリョウユウの脚色は鈍ることなく、残り20メートルから再び後続を引き離して先頭でゴール。スーパーチヨコは残り10メートルで座り込んでしまいます。ジェイヒーローとホクセイタイヨウの2着争いは、ゴール線上で詰まったジェイヒーローを交わしてホクセイタイヨウが先着。ジェイヒーローもすぐに立て直して3着に入りました。

 この世代は2歳シーズン三冠を異なる馬が制し、中心馬不在の混戦でしたが、ばんえい大賞典で重賞初制覇を果たしたマルホンリョウユウが3歳二冠制覇。12月29日のばんえいダービーには、史上6頭目の3歳三冠の期待がかかります。

成績はこちら
映像はこちら

鈴木恵介騎手「ハンデ面を考え、馬場状態を見ながらいろいろ考えていました。(馬場状態は)軽くならなすぎてマルホンリョウユウにとってはちょうど良い馬場でした。道中の反応も良く、良い感じに折り合いもついていたので良い状態でレースができました。(夏を過ぎて)馬自体が落ち着いてきたので、乗りやすくなってきました。(三冠目について)最後はノーハンデの"ダービー"ですが、絶対はないので、勝てるように頑張りたいです」

10/29北見記念回顧

2023年10月30日(月)

アオノブラックが北見記念3連覇

 10月29日(日)には重賞・北見記念(3歳以上オープン)が行われ、単勝2番人気のアオノブラックが優勝。ライバル・メムロボブサップとの接戦を制しました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.メジロゴーリキ(860) 11.8
 2.コマサンブラック(850) 68.5
 3.ミノルシャープ(850) 49.6
 4.アアモンドグンシン(850) 65.6
 5.コマサンエース(860) 62.3
 6.ゴールドハンター(860) 42.2
 7.インビクタ(870) 9.9
 8.キョウエイリュウ(850) 255.3
 9.メムロボブサップ(890) 1.4
 10.アオノブラック(870) 3.4

 今季ここまで古馬重賞は5レース実施され、そのうち北斗賞、旭川記念、ばんえいグランプリを制しているのがメムロボブサップ。今回は最大40キロ差のトップハンデと厳しい条件となりましたが、単勝1.4倍と圧倒的な支持を集めました。岩見沢記念で今季重賞初制覇を果たしたアオノブラックが単勝3.4倍で2番人気。今季ばんえい十勝オッズパーク杯を制しているインビクタ、鈴木恵介騎手とは約6年ぶりのコンビとなるメジロゴーリキが人気で続きました。

 第1障害を先頭で越えたのはゴールドハンターですが、すぐにミノルシャープが交わして先頭へ。メジロゴーリキ、コマサンブラックらが追走。レース前日の降雨で馬場水分は2.2%と比較的軽い馬場でしたが、850~890キロの高重量戦ともあって各馬慎重な足取り。中間点を過ぎたあたりからはメムロボブサップが位置取りを上げると、わずかに先頭で第2障害下に到達。前半は81秒というペースで流れました。
 メムロボブサップが仕掛けたのを皮切りに後続も一斉に登坂を開始。アオノブラック、メムロボブサップ、インビクタの3頭がほとんど同時に障害を越え、ゴールドハンター、コマサンエースが続きました。
 障害を降りた勢いでアオノブラックがわずかに先頭に立つと、ゴールドハンターもインビクタを交わして3番手に上がります。トップハンデのメムロボブサップが懸命に食い下がり、ゴール前ではじわじわと差を詰めますが、アオノブラックが最後まで先頭を譲ることなく押し切って勝利。メムロボブサップはクビほどの差で2着。ゴールドハンターが3着に入りました。

 アオノブラックは9月の岩見沢記念から重賞連勝で、北見記念は3連覇を達成。一方、2着メムロボブサップもアオノブラックより20キロ重い重量だったことを考えれば負けて強しの内容。帯広記念、そしてばんえい記念へと続く古馬主要重賞では、引き続きこの2頭が主役となりそうです。

成績はこちら
映像はこちら

金田利貴騎手「(前日の雨について)悪影響はないなと思っていました。メムロボブサップより有利な条件をもらって、少し気持ちは楽だったのですが、終わってみると(メムロボブサップが)とてつもなく強かったので、また頑張らなければいけないと思いました。(メムロボブサップと)隣同士になったのはよかったと思っています。自分にとっても大きな経験になったと思います。(ゴール前は)なんとか一歩前に出したいという気持ちで、最後辛そうだったのですが頑張ってくれました」

10/15ナナカマド賞回顧

2023年10月16日(月)

ホクセイポルシェが2歳一冠目を制す

10月15日(日)には重賞・ナナカマド賞(2歳オープン)が行われ、単勝1番人気のホクセイポルシェが優勝。果敢に先行して押し切り、世代最初の重賞ウイナーとなりました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ミチシオ(580) 3.3
 2.ホクセイポルシェ(580) 3.1
 3.トカチヒロ(570) 96.8
 4.アヤノダイマオー(570) 26.8
 5.ショータイム(570) 58.4
 6.グランドスターダム(570) 10.9
 7.ライジンサン(570) 17.3
 8.スマイルカナ(560) 3.8
 9.フレイムファースト(570) 105.7
 10.ユーフォリア(570) 6.4

 今季デビューした2歳馬による初めての重賞。牡馬限定の特別戦・青雲賞を勝利したホクセイポルシェが単勝3.1倍で1番人気。青雲賞2着で、ここまで世代最多の5勝を挙げるミチシオが3.3倍、A級-1組で3勝を挙げ、重賞初騎乗の今井千尋騎手が手綱を取る牝馬スマイルカナが3.8倍で三つ巴の人気。前走のA級-1組で2着のユーフォリアまでが単勝ひと桁台で、確たる中心馬が不在の一戦になりました。

 ホクセイポルシェが第1障害を勢いよく先頭で越えると、後続を引き離して先行。ライジンサン、スマイルカナ、グランドスターダム、ミチシオらが横一線となって進む展開となります。ホクセイポルシェはその後も果敢に歩を進め、47秒という速いペースで第2障害下に到達します。
 後続も続々と到達するなか、じっくりと息を入れたホクセイポルシェが仕掛けると難なく先頭でクリア。グランドスターダム、ライジンサン、ユーフォリアと続きます。
 障害を降りた勢いのままホクセイポルシェが単独先頭。2番手の争いにスマイルカナ、ミチシオも加わって5頭が横一線となりますが、その差はなかなか縮まらず、ホクセイポルシェが最後まで止まらず逃げ切って勝利。混戦の2着争いは、スマイルカナが残り10メートルで脚色が鈍り、これを交わしたグランドスターダムもゴール線上で一杯に。障害9番手からアヤノダイマオー、7番手からショータイムが追い込み、2着、3着に入りました。

 ホクセイポルシェはトップハンデながら持ち前のスピードを遺憾なく発揮する快勝で、見事2歳シーズン一冠目を制しました。父フジダイビクトリー、母父カネサブラックは、ともにばんえい記念を制している血統。既に1026キロと雄大な馬格を持っていることから先々も楽しみになります。

成績はこちら
映像はこちら

西謙一騎手「青雲賞のあとはこのレース一本に絞っていたので結果を出すことができてよかったです。無理に前へ行ったわけではなく、馬のスピードに任せて先手を取っていこうかなと思いました。障害は良かったですが、降りてからは蛇行するような若い部分があるので、その辺りを修正できればもっと強くなると思います。これだけ馬格もあるので先々ももっと活躍してくれると思います」

<<前へ 1234567891011
Copyright (C) OddsPark Banei Management Corp. All Rights Reserved.