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3/10ポプラ賞回顧

2024年3月11日(月)

5歳馬クリスタルコルドが抜け出し快勝

 3月10日(日)には重賞・ポプラ賞(4、5歳オープン)が行われ、単勝3番人気のクリスタルコルドが優勝。障害2番手から抜け出す快勝で、22年はまなす賞以来となる重賞3勝目を挙げました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.マルホンリョウユウ(790) 49.3
 2.タカラキングダム(790) 63.7
 3.ヤマカツエース(790) 15.5
 4.クリスタルコルド(780) 6.8
 5.アシュラダイマオー(750) 89.7
 6.ジェイヒーロー(760) 18.6
 7.アローリキヒメ(740) 10.2
 8.ヘッチャラ(790) 2.8
 9.キングフェスタ(810) 2.0
 10.キョウエイプラス(760) 103.0

 4歳、5歳各5頭の10頭立てで争われた世代対抗戦。単勝1番人気に支持されたのは天馬賞を勝って4歳シーズン三冠を達成したキングフェスタ。810キロのトップハンデながら、重賞8勝の実績は断然で、単勝2.0倍と大きな支持を集めました。昨年のポプラ賞を制し、4歳シーズン三冠でもすべて3着以内と安定感あるヘッチャラが2.8倍で2番人気。重賞2勝で2走前にはオープン特別を勝利したクリスタルコルドが6.8倍の3番人気。最軽量740キロのアローリキヒメ、ドリームエイジカップ3着のヤマカツエースが人気で続き、5歳馬5頭が上位人気となりました。

 第1障害をクリスタルコルドとキングフェスタが最初に越えますが、両馬ともひと息入れると、アシュラダイマオーが先頭に立ち、ジェイヒーローが追走。アローリキヒメ、ヤマカツエースも位置取りを上げてきます。中間点を過ぎたあたりで前はほとんど横一線で、何度も先頭が入れ替わる展開。第2障害下にはアローリキヒメ、アシュラダイマオーがわずかに先頭で到達し、ここまで58秒というぺースで流れました。
 第2障害にはアシュラダイマオーが最初に挑戦しますが、坂の途中でひと息。続いたヤマカツエース、アローリキヒメは天板で膝をついてしまいます。先頭で障害を越えたのはジェイヒーローで、差なくクリスタルコルドが続きます。立て直したヤマカツエースは3番手で、ヘッチャラが4番手から追いかける展開となります。
 障害を降りてすぐにクリスタルコルドが先頭に立つと、徐々に後続との差を引き離し、十分なリードを保ったまま先頭でゴール。キングフェスタは障害8番手から一気の脚で追い上げましたが2着まで。3着争いは接戦となりましたが、ゴール前一杯になったジェイヒーローをヘッチャラがわずかにとらえ、5歳馬が上位3着まで独占となりました。

 勝ったクリスタルコルドは、22年のばんえい大賞典、はまなす賞に続いて重賞3勝目。これまで重賞では一度もキングフェスタに先着できていませんでしたが、今回は30キロのハンデ差を生かし、早め先頭から世代王者を振り切りました。

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西謙一騎手「重量的にもメンバー的にもいつもとあまり変わらなかったので気にしないで騎乗しました。(780キロの重量について)最近ずっと障害に重点をおいて調教していたのでこのくらいなら大丈夫だと思いました。折り合いも良く、障害でもこれで差されたら仕方がないという感じで乗っていました。調教に関しても耐えてくれているので、重量に慣れてきたら上(のクラス)でも頑張ってくれると思います」

2/18チャンピオンカップ回顧

2024年2月20日(火)

アオノブラックが重賞14勝目

 2月18日(日)には重賞・チャンピオンカップ(4歳以上重賞競走優勝馬)が行われ、単勝1番人気のアオノブラックが優勝。ゴール前逃げ込みを図るインビクタを差し切りました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.アローリキヒメ(760) 43.2
 2.インビクタ(820) 14.0
 3.メジロゴーリキ(840) 4.9
 4.ヘッチャラ(810) 11.1
 5.アオノブラック(830) 1.9
 6.メムロボブサップ(860) 2.8

 出走登録のあった10頭のうち、4歳シーズン三冠を達成したキングフェスタら4頭が回避し6頭立ての少頭数。単勝1番人気に支持されたのは今季、岩見沢記念、北見記念を制したアオノブラック。昨年のこのレースは860キロで7着でしたが、830キロと重量に恵まれた今回は1.9倍。今季12戦し、重賞3勝を含む9勝を挙げるメムロボブサップがトップハンデながら2.8倍で2番人気。帯広記念で今季初勝利を飾ったメジロゴーリキが4.9倍で続きました。

 第1障害を最初に越えたアオノブラックがひと息入れると、メジロゴーリキが先頭に立ち、インビクタが追走。メムロボブサップも位置取りを上げてきます。各馬慎重に歩を進め、中間点を過ぎたあたりでは6頭がほぼ横一線という展開。インビクタが一旦は先頭に立ちましたが、第2障害下にはメジロゴーリキが先頭で到達します。
 障害下に6頭全馬揃ってひと息入れると、最初に仕掛けたインビクタがすんなりひと腰。メジロゴーリキもひと腰でクリア。その後ろはやや離れてヘッチャラ、アローリキヒメ、アオノブラックと続き、メムロボブサップは障害で手間取り、最後方に置かれます。
 障害を越えて脚色が目立ったのがアオノブラックで、先頭との差をじわじわと詰めにかかります。インビクタも懸命に粘りますが、アオノブラックがゴール前で差し切り、見事1番人気に応えました。インビクタは1秒0差で2着。しぶとく脚を伸ばしたメジロゴーリキがさらに1秒4差で3着に入りました。

 勝ったアオノブラックは、今季重賞3勝目、このレースは21年以来の2勝目で、通算では重賞14勝目となりました。シーズンクライマックスのばんえい記念は、22年3着、23年2着と敗れているだけに、"三度目の正直"となるか注目です。
 一方、2番人気で5着だったメムロボブサップは、860キロのトップハンデが堪えた印象でした。連覇がかかるばんえい記念は定量で争われるだけに巻き返しに期待がかかります。

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金田利貴騎手「有利な条件だったので期待も大きかったですが、そんな簡単にはいかないのかなと思っていました。(ライバル・メムロボブサップが隣枠なのは)プラスの効果があるかなと思っていました。どうしても後手を踏む展開になるのでそこは割り切って、目標のレースが先にあるので、障害だけは絶対に上げよう思っていました。(障害の)天板で前の馬が見えていた時は届かないかもなと思っていましたが、降りてからは思っていた以上に走ってくれて、届くかもしれないと思いました」

2/11黒ユリ賞回顧

2024年2月13日(火)

スマイルカナが断然人気に応える

 2月11日(日)には重賞・黒ユリ賞(3歳牝馬オープン)が行われ、単勝1番人気のスマイルカナが優勝。障害先頭通過から後続を引き離す圧勝で、2歳シーズン女王に就きました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.マルホンマユヒメ(640) 34.0
 2.オオネガイキンヒメ(640) 8.6
 3.アアモンドミヤビ(640) 26.7
 4.クリスタルイプセ(640) 3.7
 5.スマイルカナ(640) 1.5
 6.ヤマノヒメ(640) 31.6
 7.ジェイミユウ(640) 95.9
 8.カフカ(640) 24.5
 9.イワキエンジェル(640) 86.2
 10.ホクショウレディー(640) 17.1

 出走10頭のうち重賞経験があるのは2頭というメンバー構成。なかでもスマイルカナはナナカマド賞5着の入着歴があり、世代牝馬最多の6勝を挙げていることから単勝1.5倍と圧倒的支持を集めました。いちい賞、北央産駒特別と特別戦を2勝しているクリスタルイプセが3.7倍で2番人気。近2戦がともに3着で出走馬で馬体重が唯一、1000キロを超えているオオネガイキンヒメが8.6倍で3番人気。前走3歳B級-2組を勝利したホクショウレディーが17.1倍で4番人気と、以下は離れたオッズとなりました。

 第1障害を越えてオオネガイキンヒメが先行し、スマイルカナ、アアモンドミヤビと追走しますが、各馬ふた息入れたところでほとんど横一線。その後はスマイルカナがわずかに先頭で進み、そのまま第2障害下に到達。前半は68秒というペースで進みました。
 障害下では、スマイルカナの手綱を取る西謙一騎手が一時座り込んで十分に息を入れると、西騎手の仕掛けに反応してスマイルカナが一気に障害を駆け上がり先頭で越えます。クリスタルイプセもこれに続いてのひと腰で、オオネガイキンヒメが3番手で通過。やや離れてジェイミユウ、カフカが続きました。
 スマイルカナは残り20メートルまで駈足で進み、後続を徐々に引き離すと最後まで脚色衰えることなく歩き切って圧勝。クリスタルイプセはゴール線上で一杯になりましたが、すぐに立て直して2着。3着にはオオネガイキンヒメが入り、障害通過順かつ人気順での決着となりました。

 勝ったスマイルカナは、前走で牡馬相手の3歳A級-1組を勝利しており、同世代牝馬同士の定量戦となった今回は、圧巻のレース内容で世代女王の座に就きました。
 2着のクリスタルイプセは近走馬体重が減少傾向にありましたが、今回はプラス20キロでデビュー以来最高の988キロと充実ぶりを見せました。スマイルカナとともにこの世代の牝馬戦線をけん引する存在となりそうです。

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西謙一騎手「いつも牡馬と走っても勝ち負けしていた馬なので(重賞を)獲れるかなと思っていましたが、ここで獲れてよかったです。すごく真面目な馬で、いつも一生懸命走ってくれる馬です。(レース前は)どんな展開になるかと思いましたが、すごく息の入る展開で楽に運べました。馬なりで行けたので障害の下だけ持ってかれないように気をつけました。障害を降りた後はすごく息が入っていたのでゴールまで保つかなという感じでした。来年度はばんえいオークスと、牡馬ともどれだけ戦えるか楽しみにしています」

2/4翔雲賞回顧

2024年2月 5日(月)

ライジンサンが重賞連勝を決める

 2月4日(日)には重賞・翔雲賞(3歳牡馬オープン)が行われ、ライジンサンがゴール前3頭の争いを制し、見事1番人気に応えました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.アヤノダイマオー(650) 9.1
 2.ミチシオ(650) 4.9
 3.ホクセイポルシェ(650) 17.0
 4.フレイムファースト(650) 4.9
 5.ショータイム(650) 42.6
 6.ライジンサン(660) 2.6
 7.ホクセイハリアー(650) 15.9
 8.ユーフォリア(650) 14.8
 9.ウルトラコタロウ(650) 8.6
 10.コトブキテンザン(650) 39.4

 単勝1番人気に推されたのは12月のヤングチャンピオンシップを含め3連勝中のライジンサン。ほか9頭より10キロ重い660キロを課されましたが、単勝2.6倍の支持を集めました。ヤングチャンピオンシップ2着のフレイムファーストと3歳A級-1組で連勝中のミチシオが4.9倍で並びましたが、票数の差でフレイムファーストが2番人気。以下、ヤングチャンピオンシップ3着のウルトラコタロウ、ナナカマド賞2着のアヤノダイマオーが人気で続きました。

 第1障害を越えて全馬ほとんど横一線のなかからホクセイハリアーがわずかに先行し、コトブキテンザン、ミチシオらが追走。中間点を過ぎても出走全馬がほとんど差なく進んでいきます。第2障害下にはわずかにコトブキテンザンが先頭で到達。ここまで52秒というペースで進みました。
 出走全馬が第2障害下に揃うと、外の4頭が一斉に仕掛け、そのなかからホクセイハリアーとウルトラコタロウがすんなりひと腰、ほとんど同時に先頭でクリア。ミチシオが続き、そのあとはユーフォリア、ライジンサン、フレイムファーストの順で障害を通過します。
 障害を越えた勢いでホクセイハリアーが1馬身ほど抜け出しますが、ライジンサンが徐々に前との差を詰めると残り20メートルで先頭に立ちます。内からミチシオ、外からウルトラコタロウが懸命に追走しますが、ライジンサンがわずかにしのいで先頭でゴール。ミチシオがコンマ6秒差で2着。ウルトラコタロウはさらに1秒7差の3着でした。

 勝ったライジンサンはトップハンデを克服し、ヤングチャンピオンシップに続いて重賞2勝目。この4連勝では馬体を40キロ以上増やして充実を見せました。定量で争われる三冠最終戦、イレネー記念でも注目となりそうです。

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鈴木恵介騎手「10キロのハンデを背負っていたので、それをどういうふうにカバーするかを考えながら騎乗していました。道中もいい位置を取れていたので、障害はいい馬なのであとは降りてからどこまで保てるかと思って乗っていました。前にいた馬の脚色が悪くなっているのが見えたので、そこは差せるなと思っていましたが、最後までミチシオは頑張っていました。(ライジンサンも)止まらないでよく頑張ってゴールしてくれました。この荷物でこのタイムを出せるということは(大河原調教師が)最高の仕上げをしてくれたおかげです」

1/28ヒロインズカップ回顧

2024年1月29日(月)

ダイヤカツヒメが古馬牝馬重賞連勝

 1月28日(日)には重賞・ヒロインズカップ(4歳以上牝馬オープン)が行われ、単勝2番人気のダイヤカツヒメが優勝。春のカーネーションカップに続き、古馬牝馬重賞を制しました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ナカゼンガキタ(780) 14.2
 2.ピュアリーナナセ(760) 9.9
 3.ヒメトラマジック(780) 110.6
 4.ブルーレジーナ(770) 122.7
 5.シンエイボブ(790) 114.6
 6.ダイヤカツヒメ(770) 6.9
 7.サクラヒメ(810) 1.3
 8.ミソギホマレ(790) 15.5
 9.アローリキヒメ(770) 28.9
 10.シンエイアロイ(770) 23.7

 11月のドリームエイジカップを制し、前哨戦・レディースカップも勝つなど目下4連勝のサクラヒメが1番人気。昨年は820キロを課されて5着に敗れましたが、10キロ軽い今回は単勝1.3倍と圧倒的な支持を集めました。レディースカップは3着でしたが、5月のカーネーションカップを制しているダイヤカツヒメが単勝6.9倍で2番人気。カーネーションカップ3着で最軽量760キロのピュアリーナナセが9.9倍で3番人気。以下、昨年の覇者ナカゼンガキタ、レディースカップ2着のミソギホマレが人気で続きました。

 第1障害を先頭で越えたのはダイヤカツヒメで、サクラヒメが差なく続き、アローリキヒメ、シンエイアロイらも先行。力のいる馬場に、出走全馬がほとんど差なく先頭が入れ替わりながら進んでいきます。第2障害下にはアローリキヒメがわずかに先頭で到達し、前半は71秒とゆったりとしたペースで流れます。
 第2障害下に続々と揃うなか、アローリキヒメが最初に仕掛けますが、登坂途中でひと息。連れて仕掛けたなかからダイヤカツヒメが止まりかけながらもひと腰先頭で越え、サクラヒメが差なく続きます。ピュアリーナナセがやや離れた3番手で通過し、以下は離れます。
 障害を越えた勢いでダイヤカツヒメが1馬身ほど抜け出すと、サクラヒメがすぐに交わして先頭に立ちますが、2頭は残り30メートル手前でひと息。その間にピュアリーナナセが前2頭との差を詰めると、その後は3頭が進んでは止まるの繰り返しになります。残り10メートルからサクラヒメが後続を突き放しにかかりますが、ゴール線上で止まると、立て直したダイヤカツヒメが差し切って勝利。サクラヒメはなかなか歩けず、この間にピュアリーナナセも交わして2着。ようやく立て直したサクラヒメは3着でした。

 勝ったダイヤカツヒメはばんえいオークス、カーネーションカップに続いて重賞3勝目。明け5歳とまだ成長も見込めるだけに、来季の古馬牝馬重賞でも活躍が大いに期待できそうです。また、管理する久田守調教師は2012年のエンジュオウカン以来、ヒロインズカップ7勝目となりました。

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赤塚健仁騎手「勝ったなという感じです。サクラヒメがすぐに降りてきたので『ああ、駄目だなあ...』と思いましたが、一緒の位置で止まったりして、最後頑張ってくれたので良かったです。ちゃんと騎手の言うことを聞いてくれて、だいぶ性格が大人になったと思います。(今後も)牝馬のレースは勝てるように頑張ります」

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