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重賞(特別)回顧 アーカイブ

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10/29北見記念回顧

2023年10月30日(月)

アオノブラックが北見記念3連覇

 10月29日(日)には重賞・北見記念(3歳以上オープン)が行われ、単勝2番人気のアオノブラックが優勝。ライバル・メムロボブサップとの接戦を制しました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.メジロゴーリキ(860) 11.8
 2.コマサンブラック(850) 68.5
 3.ミノルシャープ(850) 49.6
 4.アアモンドグンシン(850) 65.6
 5.コマサンエース(860) 62.3
 6.ゴールドハンター(860) 42.2
 7.インビクタ(870) 9.9
 8.キョウエイリュウ(850) 255.3
 9.メムロボブサップ(890) 1.4
 10.アオノブラック(870) 3.4

 今季ここまで古馬重賞は5レース実施され、そのうち北斗賞、旭川記念、ばんえいグランプリを制しているのがメムロボブサップ。今回は最大40キロ差のトップハンデと厳しい条件となりましたが、単勝1.4倍と圧倒的な支持を集めました。岩見沢記念で今季重賞初制覇を果たしたアオノブラックが単勝3.4倍で2番人気。今季ばんえい十勝オッズパーク杯を制しているインビクタ、鈴木恵介騎手とは約6年ぶりのコンビとなるメジロゴーリキが人気で続きました。

 第1障害を先頭で越えたのはゴールドハンターですが、すぐにミノルシャープが交わして先頭へ。メジロゴーリキ、コマサンブラックらが追走。レース前日の降雨で馬場水分は2.2%と比較的軽い馬場でしたが、850~890キロの高重量戦ともあって各馬慎重な足取り。中間点を過ぎたあたりからはメムロボブサップが位置取りを上げると、わずかに先頭で第2障害下に到達。前半は81秒というペースで流れました。
 メムロボブサップが仕掛けたのを皮切りに後続も一斉に登坂を開始。アオノブラック、メムロボブサップ、インビクタの3頭がほとんど同時に障害を越え、ゴールドハンター、コマサンエースが続きました。
 障害を降りた勢いでアオノブラックがわずかに先頭に立つと、ゴールドハンターもインビクタを交わして3番手に上がります。トップハンデのメムロボブサップが懸命に食い下がり、ゴール前ではじわじわと差を詰めますが、アオノブラックが最後まで先頭を譲ることなく押し切って勝利。メムロボブサップはクビほどの差で2着。ゴールドハンターが3着に入りました。

 アオノブラックは9月の岩見沢記念から重賞連勝で、北見記念は3連覇を達成。一方、2着メムロボブサップもアオノブラックより20キロ重い重量だったことを考えれば負けて強しの内容。帯広記念、そしてばんえい記念へと続く古馬主要重賞では、引き続きこの2頭が主役となりそうです。

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金田利貴騎手「(前日の雨について)悪影響はないなと思っていました。メムロボブサップより有利な条件をもらって、少し気持ちは楽だったのですが、終わってみると(メムロボブサップが)とてつもなく強かったので、また頑張らなければいけないと思いました。(メムロボブサップと)隣同士になったのはよかったと思っています。自分にとっても大きな経験になったと思います。(ゴール前は)なんとか一歩前に出したいという気持ちで、最後辛そうだったのですが頑張ってくれました」

10/15ナナカマド賞回顧

2023年10月16日(月)

ホクセイポルシェが2歳一冠目を制す

10月15日(日)には重賞・ナナカマド賞(2歳オープン)が行われ、単勝1番人気のホクセイポルシェが優勝。果敢に先行して押し切り、世代最初の重賞ウイナーとなりました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ミチシオ(580) 3.3
 2.ホクセイポルシェ(580) 3.1
 3.トカチヒロ(570) 96.8
 4.アヤノダイマオー(570) 26.8
 5.ショータイム(570) 58.4
 6.グランドスターダム(570) 10.9
 7.ライジンサン(570) 17.3
 8.スマイルカナ(560) 3.8
 9.フレイムファースト(570) 105.7
 10.ユーフォリア(570) 6.4

 今季デビューした2歳馬による初めての重賞。牡馬限定の特別戦・青雲賞を勝利したホクセイポルシェが単勝3.1倍で1番人気。青雲賞2着で、ここまで世代最多の5勝を挙げるミチシオが3.3倍、A級-1組で3勝を挙げ、重賞初騎乗の今井千尋騎手が手綱を取る牝馬スマイルカナが3.8倍で三つ巴の人気。前走のA級-1組で2着のユーフォリアまでが単勝ひと桁台で、確たる中心馬が不在の一戦になりました。

 ホクセイポルシェが第1障害を勢いよく先頭で越えると、後続を引き離して先行。ライジンサン、スマイルカナ、グランドスターダム、ミチシオらが横一線となって進む展開となります。ホクセイポルシェはその後も果敢に歩を進め、47秒という速いペースで第2障害下に到達します。
 後続も続々と到達するなか、じっくりと息を入れたホクセイポルシェが仕掛けると難なく先頭でクリア。グランドスターダム、ライジンサン、ユーフォリアと続きます。
 障害を降りた勢いのままホクセイポルシェが単独先頭。2番手の争いにスマイルカナ、ミチシオも加わって5頭が横一線となりますが、その差はなかなか縮まらず、ホクセイポルシェが最後まで止まらず逃げ切って勝利。混戦の2着争いは、スマイルカナが残り10メートルで脚色が鈍り、これを交わしたグランドスターダムもゴール線上で一杯に。障害9番手からアヤノダイマオー、7番手からショータイムが追い込み、2着、3着に入りました。

 ホクセイポルシェはトップハンデながら持ち前のスピードを遺憾なく発揮する快勝で、見事2歳シーズン一冠目を制しました。父フジダイビクトリー、母父カネサブラックは、ともにばんえい記念を制している血統。既に1026キロと雄大な馬格を持っていることから先々も楽しみになります。

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西謙一騎手「青雲賞のあとはこのレース一本に絞っていたので結果を出すことができてよかったです。無理に前へ行ったわけではなく、馬のスピードに任せて先手を取っていこうかなと思いました。障害は良かったですが、降りてからは蛇行するような若い部分があるので、その辺りを修正できればもっと強くなると思います。これだけ馬格もあるので先々ももっと活躍してくれると思います」

9/24銀河賞回顧

2023年9月25日(月)

キングフェスタが4歳三冠に王手

9月24日(日)には重賞・銀河賞(4歳オープン)が行われ、キングフェスタが優勝。障害3番手から一気に抜け出し、単勝1.1倍の断然人気に応えました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ヤマノコーネル(730) 52.3
 2.ホクセイウンカイ(720) 34.7
 3.シンエイアロイ(710) 30.0
 4.トワイチロ(720) 出走取消
 5.ヘッチャラ(750) 8.1
 6.ヤマカツエース(740) 8.3
 7.キングフェスタ(750) 1.1
 8.クリスタルコルド(730) 20.5
 9.ツガルノヒロイモノ(750) 26.8

 トワイチロが出走取消になり8頭立てに。4歳世代はここまで重賞6勝のキングフェスタの一強ムードで、同馬は前走のマロニエ賞(オープン-1組)でアオノブラック、メジロゴーリキら古馬一線級相手に圧勝。今回は最大40キロの重量差がありましたが、同世代同士ならと単勝1.1倍の圧倒的支持を集めました。8月のはまなす賞で重賞2勝目を挙げたヘッチャラが8.1倍、同2着のヤマカツエースが8.3倍で、同3着のクリスタルコルドは20.5倍で離れた4番人気となりました。

 キングフェスタが勢いよく第1障害を先頭で越えますが、ホクセイウンカイ、ヤマノコーネル、ヘッチャラが差なく追走。ヤマカツエースとツガルノヒロイモノも位置取りを上げ、前はほとんど横並びになります。先頭が入れ替わりながら進むなか、キングフェスタは慎重に歩を進め、先行勢の後ろに控えます。前はホクセイウンカイがわずかに先頭で第2障害下に到達し、前半は66秒というペースで流れました。
 第2障害下に続々と揃い、最初に仕掛けたのはヤマカツエースで、すんなりとひと腰でクリアすると、ヘッチャラも差なく2番手で通過。キングフェスタが3番手で、ホクセイウンカイは止まりかけながら4番手で越えました。
 キングフェスタは障害を越えた勢いで一気に追い上げると、先頭のヤマカツエースを並ぶ間もなく抜き去ります。後続をグイグイと引き離し、ゴール直前で詰まったものの、立て直す余裕もあって危なげのない勝利となりました。接戦の2着争いは、残り10メートル手前で一旦はヘッチャラが前に出たもののゴール直前でひと息、止まらず歩いたヤマカツエースが交わして2着。ヘッチャラは立て直して3着に入り、上位人気3頭での決着となりました。

 キングフェスタはトップハンデながら2着ヤマカツエースに7秒2差をつける圧勝で、7月の柏林賞に続いて4歳シーズン二冠達成となりました。2歳シーズンはナナカマド賞、イレネー記念、3歳シーズンはばんえい菊花賞、ばんえいダービーとそれぞれ二冠を制していますが、いよいよ4歳シーズンでは三冠がかかります。1月の天馬賞は定量で争われるだけに三冠制覇も大いに期待できそうです。

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鈴木恵介騎手「(二冠達成で)ほっとしています。(前走の)オープンであのメンバーに勝てたのは自信にもなりました。そこまで軽い馬場ではなく、重量も重いので自分のレースをすればなんとか勝てると思って挑みました。(コースの砂の入れ替えについて)この馬にとっては良かったと思います。手応えも前走よりも良く、道中の行きっぷりも良いと感じていました。障害もうまくかかってくれてひと腰で上がってくれました。(障害を)降りてからも歩いてくれる馬なので、いつも通りで良かったです。三冠に向けて、調整してまた優勝できればと思います」

9/17岩見沢記念回顧

2023年9月19日(火)

アオノブラックが今季重賞初勝利

 9月17日(日)には重賞・岩見沢記念(3歳以上オープン)が行われ、アオノブラックが障害先頭から押し切る圧勝で、断然人気に応えました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.コマサンブラック(820) 23.9
 2.ミノルシャープ(820) 18.3
 3.コマサンエース(830) 28.4
 4.メジロゴーリキ(820) 5.7
 5.アオノブラック(830) 1.5
 6.インビクタ(840) 3.5
 7.キョウエイリュウ(820) 65.0

 出走登録のあったメムロボブサップ、オーシャンウイナー、ミソギホマレが回避し、7頭立てに。アオノブラックは今季7戦して旭川記念2着など3着以内が6回と安定。同世代のライバル・メムロボブサップが不在の今回は単勝1.5倍と圧倒的な支持を集めました。ばんえい十勝オッズパーク杯1着、ばんえいグランプリ3着のインビクタがトップハンデながら2番人気。ばんえい十勝オッズパーク、北斗賞でともに2着のメジロゴーリキが3番人気で、今季の重賞で実績のある3頭が人気を集めました。

 アオノブラックが第1障害を先頭で越えますが、メジロゴーリキが交わして先行し、そのうしろにインビクタ、コマサンエース、ミノルシャープ、コマサンブラックと続きます。週中に第1障害後から第2障害手前まで砂の入れ替え作業を行った影響か、各馬慎重に歩を進めるなか、中間点を過ぎたあたりからメジロゴーリキが後続に差をつけると、そのまま先頭で第2障害下に到達。ここまで98秒とゆったりとしたペースで流れました。
 第2障害ではアオノブラックが最初に仕掛け、すんなりとひと腰でクリア。やや離れてメジロゴーリキが2番手、コマサンエースも差なく通過。インビクタが少し離れた4番手で続きました。
 障害を降りた勢いで後続に差をつけたアオノブラックが一人旅になると、そのまま止まらず歩いて圧勝。残り30メートルからコマサンエースを離しにかかったメジロゴーリキが2着。コマサンエースが粘るところ、追い上げてきたインビクタが並んだところがゴールで、長い写真判定の結果2頭が3着同着となりました。

 勝ったアオノブラックはこれが通算重賞12勝目。今季からデビュー3年目の金田利貴騎手が手綱を取っており、重賞ではばんえい十勝オッズパーク3着、旭川記念2着と惜しい競馬が続いていましたが、これがこのコンビでの重賞初勝利となりました。次の古馬重賞は10月29日(日)の北見記念となりますが、同馬にとっては3連覇がかかる一戦。ライバル・メムロボブサップとの再戦も注目となりそうです。

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金田利貴騎手「負けられないと(自分に)言い聞かせてはいたのですが、(競馬に)絶対はないのであまり力まないようにしようと思っていました。メムロボブサップがいない流れで読めない部分がありましたが、特別速いペースではなかったので落ち着いて乗りました。残暑が続く中で、どちらに転ぶかわからなかったですが、今日の荷物(重量)を考えたらよかったのかなと思います。(第2障害は)隣の馬(メジロゴーリキ)が掛けてからでもよかったのですが、行く気があったので馬に任せました。例年これ以降から強くなっていく馬なので、僕もこの馬のことをもっと理解していい結果を出せるように頑張りたいです」

8/27はまなす賞回顧

2023年8月29日(火)

4歳ヘッチャラが逃げ切る

 8月27日(日)には重賞・はまなす賞(3、4歳オープン)が行われ、単勝3番人気のヘッチャラが優勝。ヤマカツエースと4歳馬同士の一騎打ちを制しました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ツガルノヒロイモノ(710) 2.3
 2.ヤマノコーネル(700) 29.2
 3.ホクセイタイヨウ(670) 15.1
 4.アシュラダイマオー(670) 116.0
 5.マルホンリョウユウ(690) 9.9
 6.キョウエイプラス(690) 132.4
 7.ヘッチャラ(710) 5.4
 8.ヤマカツエース(710) 2.9
 9.クリスタルコルド(700) 15.8
 10.ジェイヒーロー(670) 49.6

 6年ぶりのフルゲートによる争い。ばんえいダービーなど重賞6勝を挙げる4歳王者・キングフェスタが不在で混戦模様となりましたが、4歳特別の山鳩賞を快勝したツガルノヒロイモノが単勝2.3倍で1番人気に支持されました。2歳時にヤングチャンピオンシップを制し、今季は柏林賞でも3着のあるヤマカツエースが2番人気。3月のポプラ賞を制し、他にも重賞で2着5回のヘッチャラが続き、4歳馬が人気上位。3歳馬ではばんえい大賞典を制したマルホンリョウユウが単勝9.9倍で4番人気となりました。

 ツガルノヒロイモノが積極的に先行し、マルホンリョウユウ、ホクセイタイヨウ、アシュラダイマオーが追走。ヘッチャラも位置取りを上げ、前はほとんど横一線の展開になります。中間点を過ぎてからは先頭が入れ替わりながら進み、第2障害下にはヘッチャラがわずかに先頭で到達。ここまで45秒というペースで進みました。
 キョウエイプラスを除く9頭が障害下に集まり、ヘッチャラ、アシュラダイマオー、ヤマカツエースがほとんど同時に仕掛けます。そのなかでヘッチャラがすんなりひと腰先頭で越えると、ヤマカツエースもひと腰で続き、1番人気のツガルノヒロイモノが3番手で通過。少し離れてアシュラダイマオー、ジェイヒーローと続きました。
 障害を降りてからは前3頭が横並びとなりましたが、ツガルノヒロイモノが残り20メートルで一杯に。ヘッチャラとヤマカツエースの一騎打ちになりましたが、ヤマカツエースもゴール前で一杯になり、ヘッチャラが最後まで止まらずに歩き切って先頭でゴール。立て直したヤマカツエースが2着。障害6番手から追い上げたクリスタルコルドが3着に入り、4歳馬が上位を独占しました。

 勝ったヘッチャラは、重賞には過去10回出走して3着以内が9回。そのうち2着5回でいずれも先着されたキングフェスタが不在となって、その力を遺憾なく発揮して重賞2勝目。9月24日(日)に行われる4歳シーズン二冠目の銀河賞でキングフェスタとの対決が楽しみになりました。

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菊池一樹騎手「荷物(重量)は気になりませんでしたが、(夏場で)体調が大丈夫かなという気持ちと、展開が速くなるだろうなという予想で乗りました。良いスタートを切ってくれたので、ペースを速くしようと思って果敢に行きました。障害は必ず上がってくれると信じて乗りました。障害を降りた後も我慢しながら頑張ってくれました。(ヘッチャラは)一生懸命で最後までしっかり歩いてくれますし、小さい頃から見ている馬なので本当に思い入れのある馬です」

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