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重賞(特別)回顧 アーカイブ

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2/5翔雲賞回顧

2023年2月 7日(火)

キョウエイプラスが実力を示す

 2月5日(日)には重賞・翔雲賞(3歳牡馬オープン)が行われ、単勝2番人気のキョウエイプラスが勝利。障害先頭から押し切り、重賞2勝目を飾りました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.イワキクロヒョウ(640) 38.2
 2.ジェイヒーロー(650) 8.9
 3.ホクセイタイヨウ(640) 44.8
 4.マルホンリョウユウ(650) 5.4
 5.キョウエイプラス(670) 3.3
 6.コーワホープ(650) 55.4
 7.タカラキングダム(660) 1.7
 8.コウシュハメジャー(650) 108.3
 9.アカネリュウ(640) 65.8

 今年の3歳世代はナナカマド賞、ヤングチャンピオンシップともにタカラキングダムとキョウエイプラスが着順を入れ替えてのワンツーで、二強の構図。特にタカラキングダムは出走9頭中6頭が出走した前走の3歳A級-1組を快勝したこともあって単勝1.7倍と高い支持を集めました。キョウエイプラスはその3歳A級-1組では5着とデビュー以来初めて連対を外しましたが、世代最多10勝の実績からトップハンデながら2番人気。以下、ナナカマド賞3着のマルホンリョウユウ、ヤングチャンピオンシップ3着のジェイヒーローと人気で続きました。

 出走全馬が勢いよくスタートを切って第1障害を越え、各馬ほぼ横並びの展開。中間点を過ぎたあたりでコーワホープがやや遅れたものの、全馬1度も息を入れることなく第2障害に向かいます。
 障害下にはわずかにイワキクロヒョウが先頭で到達。前半29秒と速いペースのなか、タカラキングダムが少し持っていかれるようなかたちで息を入れることなく仕掛けると、続いたキョウエイプラスが勢いよく先頭でクリア。タカラキングダムが2番手で、ジェイヒーロー、マルホンリョウユウと続き、以下は離れます。
 抜け出したキョウエイプラスは力強く歩を進め、2番手のタカラキングダムが追いすがるものの、脚色衰えることなく押し切って勝利。タカラキングダムはゴール線上で一杯になり、マルホンリョウユウがこれを交わして2着。立て直したタカラキングダムが3着に入り、人気3頭での決着となりました。

 勝ったキョウエイプラスは、ヤングチャンピオンシップに続いて重賞2勝目。今回は最大30キロ差があるトップハンデを克服しての快勝でした。三冠最終戦・イレネー記念は定量で行われるだけに、当然最有力となるでしょう。

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菊池一樹騎手「10キロ(のハンデが)相手(タカラキングダム)とあったので不利かなと思っていましたが、レースに出てからは関係なく行ってくれました。前回は1分切るようなレースだったのであまり気にせず、(今回は)一度障害の下でちゃんと刻むようなレースを心掛けました。思った以上に(展開が)速かったですね。ハンデを背負っていたのでわからなかったですが、手応えはばっちりだったので頑張ってくれました。(イレネー記念は)獲りたい重賞で、目標にしているレースなので頑張りたいです」

1/29ヒロインズカップ回顧

2023年1月30日(月)

女王の座にナカゼンガキタ

 1月29日(日)には重賞・ヒロインズカップ(4歳以上牝馬オープン)が行われ、単勝3番人気のナカゼンガキタが優勝。障害3番手から抜け出し、重賞3勝目を挙げました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.シンエイボブ(800) 77.4
 2.ナカゼンガキタ(780) 6.8
 3.ニセコヒカル(780) 6.8
 4.アーティウィング(800) 19.3
 5.ヒメトラマジック(780) 48.4
 6.フォルテシモ(780) 6.0
 7.ミソギホマレ(810) 15.1
 8.ダイヤカツヒメ(770) 17.2
 9.シャンハイオトメ(770) 33.1
 10.サクラヒメ(820) 1.8

 前哨戦・レディースカップを圧勝したサクラヒメは、続く4歳シーズン三冠目の天馬賞も快勝。目下5連勝と勢いがあることからトップハンデながら単勝1.8倍と断然の支持を集めました。昨年の覇者フォルテシモが2番人気。20年のカーネーションカップを勝利したナカゼンガキタと、昨年のカーネーションカップ2着のニセコヒカルが単勝6.8倍で並びましたが、票数の差でナカゼンガキタが3番人気に。以下は単勝10倍以上と離れた人気となりました。

 第1障害を最初に越えたのはダイヤカツヒメで、ニセコヒカルとナカゼンガキタが追走。アーティウィングも位置取りを上げてきます。道中は前後ばらけた展開で、中間点を過ぎたあたりでニセコヒカルが一旦は先頭に立つも、ダイヤカツヒメがこれを交わしてそのまま第2障害下へ最初に到達。ここまで49秒というペースで進みました。
 第2障害には2番手で到達したニセコヒカルが最初に仕掛け、すんなりひと腰で通過。フォルテシモが続き、ナカゼンガキタ、アーティウィングと差なく障害をクリア。その後ろはやや離れてダイヤカツヒメが追いかける展開となりました。
 脚色が目立っていたのはナカゼンガキタで、残り30メートル手前でニセコヒカルを交わして先頭に立ちます。ニセコヒカルは懸命に食い下がるも、抜け出したナカゼンガキタが最後まで止まらずに歩き切って快勝。ニセコヒカルは2着。アーティウィングがフォルテシモとの3着争いを制し、断然人気のサクラヒメは障害7番手から追い上げるも5着が一杯でした。

 勝ったナカゼンガキタは、20年カーネーションカップ以来となる重賞制覇。昨年のこのレースでは追い上げ届かず4着でしたが、今回は早めの抜け出しで、9歳にして見事女王の座に就きました。

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藤本匠騎手「本当にホッとしています。馬の状態は悪くないと調教師さんも言っていたので、自分なりに工夫しながら乗りました。今開催から1と2(障害)の間に多少砂を入れたということで、展開的には遅くなるだろうなと思っていたので、それはこの馬にはピッタリはまったという感じでした。(道中)1回余計に止めましたが、障害の下で行きたがっていたので思ったより障害も軽く上がってくれました。余裕で上がってくれたので、ゴールまで保つだろうと思っていました」

1/3天馬賞回顧

2023年1月 4日(水)

牝馬サクラヒメが世代の頂点に

 1月3日(火)には重賞・天馬賞(5歳オープン)が行われ、単勝1番人気のサクラヒメが優勝。第2障害先頭から悠々逃げ切り、4歳シーズン三冠最終戦を圧勝で飾りました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.コウシュハハリアー(760) 33.3
 2.ミソギホマレ(740) 14.4
 3.サクラヒメ(740) 1.6
 4.アバシリサクラ(740) 84.9
 5.マルモタイショウ(760) 50.8
 6.マルホンリョウダイ(760) 12.5
 7.マサタカラ(760) 15.2
 8.オーシャンウイナー(760) 2.9
 9.ネオキングダム(760) 60.6

 単勝1番人気に推されたのはサクラヒメ。昨年7月の柏林賞は競走中止となりましたが、目下4連勝と勢いもあることから単勝1.6倍と圧倒的な支持を集めました。イレネー記念、ばんえいダービーなど重賞4勝のオーシャンウイナーが単勝2.9倍の2番人気。あとは単勝10倍以上で、近5走で4勝と充実のマルホンリョウダイ、9月の銀河賞を制したミソギホマレ、柏林賞2着のマサタカラの順で続きました。

 第1障害を越えた勢いで先行したのはオーシャンウイナーで、サクラヒメが差なく追走。マルホンリョウダイ、アバシリサクラも続き、ミソギホマレも位置取りを上げてきます。中間点を過ぎてミソギホマレが先頭に立ちますが、サクラヒメが交わすとそのまま先頭で第2障害下に到達。前半は43秒というペースで進みました。
 サクラヒメは第2障害下でじっくり息を入れて最初に仕掛けると、すんなりとひと腰先頭でクリア。やや離れてオーシャンウイナー、ミソギホマレも通過し、マルホンリョウダイが4番手で続きました。
 サクラヒメは軽快に歩を進めると、残り20メートルあたりから渡来心路騎手は手綱を持ったまま、余裕十分のゴール。残り20メートルあたりで2番手に上がったミソギホマレが止まらず歩き切って牝馬のワンツー。世代頂点競走全制覇がかかったオーシャンウイナーは3着でした。

 サクラヒメは、ばんえい菊花賞、ばんえいオークス、クインカップに続く重賞4勝目。牝馬による天馬賞制覇は16年キサラキクに次ぐ、史上2頭目の快挙となりました。この後は年上の馬との戦いになりますが、牝馬限定の重賞はもちろん、牡馬一線級が相手の重賞でも活躍が楽しみになる結果となりました。

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渡来心路騎手「馬場も軽かったし、馬の調子も良かったのか、前走よりも荷物は重かったですが、軽そうに引っ張っていたので良かったです。道中2回刻むことができて、先頭で障害に着けたので、多分障害は上がると思っていたので、障害の下に着いたくらいで勝ったかな、と思っていました。(この馬の強さは)スタートの良さと、スピードがあるところですね。降りてからの切れ味も凄いものがあるのでこれからが楽しみです」

1/2帯広記念回顧

アオノブラックが今季重賞4勝目

 1月2日(振・月)には重賞・帯広記念(4歳以上オープン)が行われ、単勝2番人気のアオノブラックが、1番人気に支持されたライバル・メムロボブサップを振り切っての勝利となりました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.キョウエイリュウ(890) 競走除外
 2.インビクタ(910) 9.2
 3.メムロボブサップ(930) 2.9
 4.ミノルシャープ(900) 46.4
 5.ゴールデンフウジン(910) 39.5
 6.コマサンブラック(900) 20.1
 7.メジロゴーリキ(910) 4.3
 8.キタノユウジロウ(890) 5.0
 9.マツカゼウンカイ(900) 23.7
 10.アオノブラック(920) 4.3

 正月恒例の高重量戦で、単勝1番人気に支持されたのはメムロボブサップ。帯広記念初挑戦だった昨年は9着でしたが、昨年と同じトップハンデ930キロでも上積みが見込める今回は単勝2.9倍の支持を集めました。同じく昨年初挑戦で5着だったアオノブラックに、2年連続2着のメジロゴーリキが単勝4.3倍で並びましたが、票数の差でアオノブラックが2番人気。昨年の覇者キタノユウジロウが4番人気で続きました。

 レースはインビクタとメムロボブサップが先行しますが、ミノルシャープ、ゴールデンフウジン、コマサンブラック、メジロゴーリキも位置取りを上げてきます。中間点を過ぎたあたりからは、コマサンブラックとメジロゴーリキが先行し、コマサンブラックが先頭で第2障害下に到達。ここまで53秒というペースで流れました。
 第2障害下に全馬そろう前にコマサンブラックが登坂を開始。坂の八分どころで一旦は止まりますが、立て直してふた腰先頭でクリア。やや離れてアオノブラックが2番手で障害を通過し、メムロボブサップ、ミノルシャープが続きます。昨年の1、2着馬キタノユウジロウとメジロゴーリキはさらに離れた5、6番手から追いかける展開となりました。
 障害で後続に差をつけたコマサンブラックですが、残り10メートルあたりで苦しくなったところ、じわじわと差を詰めてきたアオノブラックが力強い脚取りで交わすと、そのまま先頭でゴール。止まらず歩いたメムロボブサップが2着。コマサンブラックは立て直して3着に入りました。

 勝ったアオノブラックは、ばんえい十勝オッズパーク杯、北斗賞、北見記念に続いて今季重賞4勝目。通算では重賞11勝目となりました。昨年3着だったばんえい記念に向けて弾みがつく結果となりました。
 またメムロボブサップもトップハンデ930キロと厳しい条件ながら2着を確保。こちらもばんえい記念でのリベンジに期待がかかります。

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藤野俊一騎手「ハンデ面を考えてレースを使わずここまできましたが、馬は調教師がしっかり仕上げてくれてたので、大丈夫だと思っていました。前に行く馬はどんどん前へ行っていましたが、自分のペースを考えて行きました。2番目に障害を降りたんですけど、勝てるなという意識で乗っていました。(この馬の強さは)登坂力の強いところと、障害を降りてから辛抱強いところです。去年のばんえい記念では失敗した部分があったので、今年はその部分をカバーして頑張ります」

12/30ヤングチャンピオンシップ回顧

2022年12月29日(木)

キョウエイプラスが一冠目の雪辱

 12月30日(金)には重賞・ヤングチャンピオンシップ(2歳、産駒特別選抜)が行われ、単勝2番人気のキョウエイプラスが優勝。早め先頭から押し切る快勝で、2歳シーズン二冠目を制しました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.コウシュハメジャー(600) 64.4
 2.キタノミネ(590) 23.9
 3.ホクセイキムタク(590) 37.4
 4.リアステンリュウ(590) 46.5
 5.キョウエイプラス(610) 2.4
 6.ジェイヒーロー(600) 6.2
 7.コーワホープ(600) 69.5
 8.タイヨウ(600) 73.1
 9.タカラキングダム(610) 1.8
 10.イワキシチフク(590) 90.5

 ナナカマド賞、釧路産駒特別を勝利し、ここまで9戦7勝、2着2回のタカラキングダムが単勝1.8倍で1番人気。ナナカマド賞は2着でしたが、十勝産駒特別を快勝のキョウエイプラスが単勝2.4倍の2番人気で、この2頭に人気が集中。十勝産駒特別2着のジェイヒーローが3番人気で続きました。

 第1障害はキタノミネとジェイヒーローがほとんど同時に先頭で越え、コウシュハメジャー、キョウエイプラスも差なく追走。タカラキングダムも位置取りを上げてきます。馬場水分は2.2%で、軽い馬場のなか各馬勢いよく止まらずに第2障害へと向かい、ジェイヒーローとタカラキングダムがほとんど同時に第2障害下へと到達。ここまで29秒と重量が軽い2歳戦ならではのスピード感あふれる展開となりました。
 前は第2障害下でほとんど脚をためず、ジェイヒーローとタカラキングダムが同時に仕掛けると、ジェイヒーローが先頭で障害をクリア。差なく仕掛けたキョウエイプラスが2番手で続き、タカラキングダムも離れず3番手で障害を越えます。やや離れてキタノミネ、コウシュハメジャーの順で続きました。
 前の3頭で脚色が目立ったのはキョウエイプラスで、降りてすぐに先頭に立つと後続を突き放します。タカラキングダムも残り20メートルでジェイヒーローを交わして、懸命に前との差を詰めようとしますが、キョウエイプラスがリードを保ったまま押し切って先頭でゴール。タカラキングダムとジェイヒーローも最後まで止まらずに歩き切り、それぞれ2、3着。上位人気3頭による決着となりました。

 勝ったキョウエイプラスは、2歳シーズン一冠目のナナカマド賞では、障害先頭のタカラキングダムをとらえられず2着でしたが、今回は早めに抜け出し雪辱を果たしました。この勝利で早くも通算10勝目。三冠最終戦のイレネー記念は定量戦となるだけに二冠制覇も十分期待できます。
 一方、タカラキングダムは2着に敗れたものの、デビューからの連対を10に伸ばしています。今後もこの2頭がこの世代を引っ張ってくれそうです。

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菊池一樹騎手「馬場が軽いので、障害まで止めないで行って、他の馬の様子も見ながらでしたが、良い感じで行くことができました。本当に手応え抜群で、抑えきりみたいな感じで運んでいたので余裕はありました。いつも通りというか、平場のレースと同じような手応えで楽に来られました。この馬場ですから(重量も)気にしないでいつも通りの騎乗をしました。走りたくてしょうがないような馬なので、いつもは抑えてレースをしますが、障害も上手いし降りてからの切れ味も素晴らしいので本当に良い馬に乗せてもらえて嬉しいです」

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