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7/2柏林賞回顧

2023年7月 3日(月)

キングフェスタ、まず一冠

 7月2日(日)には重賞・柏林賞(4歳オープン)が行われ、キングフェスタが断然人気にこたえ、重賞6勝目を飾りました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ヘッチャラ(720) 16.8
 2.ヤマカツエース(720) 53.7
 3.トワイチロ(700) 89.2
 4.クリスタルコルド(710) 75.2
 5.レグルス(700) 112.5
 6.ツガルノヒロイモノ(710) 5.8
 7.キングフェスタ(720) 1.2
 8.ホクセイウンカイ(700) 9.5
 9.ヤマノコーネル(700) 22.2

 4歳シーズンの一冠目に9頭が出走。この世代はBG1のイレネー記念、ばんえいダービーを含む重賞5勝のキングフェスタが実績断然で、最大重量差は20キロとあまり差がない今回は単勝1.2倍の圧倒的1番人気に支持されました。ここまで4歳世代最多の18勝を挙げ、ライラック賞でも2着だったツガルノヒロイモノが2番人気。すずらん賞でキングフェスタの2着があるホクセイウンカイが3番人気で、以下、3月のポプラ賞を制したヘッチャラ、ばんえい菊花賞2着馬ヤマノコーネルが人気で続きました。

 まずトワイチロ、ヤマカツエース、ヘッチャラが先行しますが、この3頭がひと息入れるとクリスタルコルドが先頭に替わります。そのうしろから断然人気のキングフェスタが徐々に位置取りを上げ、第2障害手前で先行勢に加わると、クリスタルコルドがわずかに先頭で障害下に到達。レース前半はゆったりとした展開で、54秒で進みました。
 第2障害で最初に仕掛けたのはヘッチャラで、難なくひと腰先頭でクリアします。差なく仕掛けた後続から、ホクセイウンカイが2番手で、ヤマカツエースも続き、障害で膝をついたキングフェスタは立て直して4番手から追いかけます。
 脚色が鈍った先頭のヘッチャラにホクセイウンカイが並びかけたところ、一気に伸びてきたキングフェスタが残り30メートルで並ぶ間もなく抜き去ると、そのまま後続を引き離しての快勝となりました。2着争いは残り10メートル手前でヤマカツエースが一旦は前に出ましたが、止まりかけたところをヘッチャラが差し返してのゴールでした。
 勝ったキングフェスタはこれで重賞6勝目。今季は古馬オープンでも善戦しており、同世代を相手にその実力を存分に見せつける結果となりました。2歳・3歳シーズンは、それぞれ二冠制覇にとどまりましたが、4歳シーズンであらためて三冠を目指すことになりそうです。

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鈴木恵介騎手「第2障害で若干膝をついたので少しびっくりしました。(障害を)降りてからの脚は抜群なのでなんとかなるかなと思いました。走路開放に出した時に少し元気がないように感じていたので不安なところはありました。正直に言うと手応えはあまりよくありませんでした。やっぱり勝負根性がいいというところが最強の武器だと思います。若い時からみたら周りのものを気にしなくなってだいぶ大人になったなと思っています。(4歳シーズン三冠について)そこはもちろん狙って勝っていきたいと思っています」

6/18北斗賞回顧

2023年6月20日(火)

メムロボブサップが王者の貫禄示す

 6月18日(日)には重賞・北斗賞(3歳以上オープン)が行われ、断然人気のメムロボブサップが難なく逃げ切り、重賞14勝目を飾りました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.メジロゴーリキ(770) 5.0
 2.コマサンブラック(770) 9.5
 3.アアモンドグンシン(770) 13.3
 4.インビクタ(790) 8.5
 5.メムロボブサップ(770) 1.4
 6.ミノルシャープ(770) 59.4
 7.オーシャンウイナー(770) 28.0
 8.アオノブラック(770) 出走取消
 9.カイセドクター(770) 106.5

 ばんえい十勝オッズパーク杯ではまさかの8着に敗れたメムロボブサップでしたが、続くスタリオンカップを勝利。今回は同世代のライバル・アオノブラックが出走取消となって単勝1.4倍の圧倒的な1番人気に。ばんえい十勝オッズパーク杯2着を含め今季3戦すべて馬券絡みと好調のメジロゴーリキが2番人気で、以下、ばんえい十勝オッズパーク杯を逃げ切ったトップハンデのインビクタ、同5着のコマサンブラックと続きました。

 レースはメジロゴーリキが第1障害を降りてから先行し、アアモンドグンシンが追走。コマサンブラック、メムロボブサップ、ミノルシャープも位置取りを上げてきます。前は5頭がほとんど横並びで軽快に進み、第2障害下にはわずかにミノルシャープが先頭で到達。ここまで55秒というペースでした。
 第2障害下に到達した5頭がひと息入れるとまずミノルシャープが仕掛けますが、登坂途中で一杯に。アアモンドグンシンは天板で膝をつきます。メムロボブサップが先頭でクリアすると、メジロゴーリキが続きます。その後ろはやや離れてミノルシャープ、アアモンドグンシンの順で障害を越えていきます。
 メジロゴーリキが先頭を懸命に追いかけますが、その差は一向に縮まらず、メムロボブサップが最後まで脚色衰えることなく歩き切って快勝。メジロゴーリキは2着。ミノルシャープは残り30メートル手前で一杯になり、一旦はアアモンドグンシンに交わされますが、立て直したミノルシャープが3着。上位は障害通過順での決着となりました。

 勝ったメムロボブサップは今年3月のばんえい記念以来となる重賞14勝目。ばんえい十勝オッズパーク杯では障害で苦戦し人気に応えられませんでしたが、ここは王者の貫禄を示す結果となりました。昨季は17戦して馬券圏外は1度のみ(9月岩見沢記念・4着)だっただけに、今後ハンデが課される立場になっても実力を見せてくれそうです。

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阿部武臣騎手「春から調子がすごくよかったのですが、(ばんえい十勝オッズパーク杯は)ちょっとしたアクシデントがあったので、そこを修正して、ここは必ず獲りたいと思っていました。(道中で)十分息を入れることができたので、障害だけしっかり上げることを考えました。770キロにしては重くもなく軽くもなくちょうどいい馬場だったと思います。(障害を)降りてしまえばしっかり歩いてくれるので(後続に)差されることはないと思っていました」

5/7カーネーションカップ回顧

2023年5月 8日(月)

ダイヤカツヒメが難なく逃げ切る

 5月7日(日)には重賞・カーネーションカップ(3歳以上牝馬オープン)が行われ、単勝2番人気のダイヤカツヒメが逃げ切り、重賞2勝目を挙げました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.サクラヒメ(690) 1.6
 2.サクラシュンカ(670) 51.2
 3.ミソギホマレ(690) 12.8
 4.ヒメトラマジック(670) 94.6
 5.ダイヤカツヒメ(660) 4.1
 6.ナカゼンガキタ(680) 競走除外
 7.アバシリサクラ(670) 22.7
 8.ホクセイサクランボ(650) 11.6
 9.ピュアリーナナセ(650) 22.1
 10.シンエイボブ(680) 8.9

 有力馬の1頭ナカゼンガキタが競走除外。天馬賞を制すなど重賞4勝のサクラヒメがトップハンデながら単勝1.6倍と断然の人気に。昨年のばんえいオークス馬ダイヤカツヒメが2番人気で、一昨年のこのレースの覇者シンエイボブが3番人気。ここまでが単勝ひと桁台で、以下はホクセイサクランボ、ミソギホマレ、ピュアリーナナセと人気で続きました。

 第1障害を勢いよく越えて先行したのはダイヤカツヒメでしたが、サクラヒメが降りて間もなく先頭に替わると、外からシンエイボブも位置取りを上げてきます。この3頭が先行するかたちで後続は少しばらけながら進み、第2障害下にはわずかにサクラヒメが先頭で到達。前日の降雨の影響もあり馬場水分は2.3%と軽めで、前半は51秒というペースで進みました。
 第2障害ではダイヤカツヒメが最初に仕掛け、止まりかけながらもひと腰先頭で通過。サクラヒメは障害の天板で膝をつきながらも立て直して2番手でクリアし、ピュアリーナナセが離れた3番手で通過しました。
 逃げるダイヤカツヒメに、サクラヒメがじわじわと差を詰めにかかりますが、残り20メートルで一杯に。これに対してダイヤカツヒメは最後まで止まることなく後続を突き放して先頭でゴール。ピュアリーナナセが一旦はサクラヒメを交わしますが、その直後に詰まり、立て直したサクラヒメがそのまま歩き切って2着。ピュアリーナナセは残り10メートルでも一杯になりましたが、立て直して3着に入りました。

 ダイヤカツヒメは昨年12月のばんえいオークス以来となる重賞2勝目。昨季終盤にはチャンピオンカップに挑戦し、古馬一線級相手に5着と健闘していました。地力強化がうかがえる今回のレース内容なら、4歳重賞戦線では牡馬相手でも楽しみな存在と言えるでしょう。

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赤塚健仁騎手「強気に行って失敗しなければ大丈夫だなと思いました。(手応えには)まあまあ余裕はあったと思います。(道中でライバルに先手をとられる場面も)そこまで焦りはありませんでした。(第2障害は)少し仕掛けに失敗しましたが、馬が頑張ってくれたので障害をひと腰で上げれて、それからは上手くゴールまで保てばいいなと思いました。(この馬は)すごい素直で真面目で頑張り屋さんです」

4/30ばんえい十勝オッズパーク杯回顧

2023年5月 1日(月)

インビクタが逃げ切って快勝

 4月30日(日)には重賞・ばんえい十勝オッズパーク杯(4歳以上オープン)が行われ、単勝3番人気のインビクタが優勝。障害先頭から押し切り、重賞2勝目を挙げました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.カイセドクター(720) 147.1
 2.コマサンブラック(720) 16.6
 3.インビクタ(720) 13.9
 4.アオノブラック(720) 3.9
 5.ブラックサファイア(710) 50.3
 6.ヤマノコーネル(690) 63.0
 7.ミノルシャープ(720) 147.9
 8.ゴールデンフウジン(710) 189.8
 9.メジロゴーリキ(720) 20.7
 10.メムロボブサップ(720) 1.3

 今季最初の重賞にはフルゲート10頭が参戦。3月のばんえい記念、今季開幕日のオープン-1組・スプリングカップと連勝中のメムロボブサップが単勝1.3倍と断然の人気。近2走ともメムロボブサップの2着で、このレース3連覇がかかるアオノブラックが2番人気。この2頭に人気が集中し、以下はインビクタ、コマサンブラック、メジロゴーリキと人気で続きました。

 第1障害を越えて先行したのはインビクタで、アオノブラック、ブラックサファイア、メジロゴーリキらが追走。人気のメムロボブサップもこの位置からレースを進めます。中間点を過ぎたあたりからメジロゴーリキが先頭に替わると、後続もほとんど差なく進み、そのまま第2障害に到達。ここまで55秒というペースで進みました。
 第2障害ではインビクタとメジロゴーリキがほとんど同時に仕掛け、インビクタがすんなりとひと腰先頭で通過。メジロゴーリキが差なく2番手で、コマサンブラック、アオノブラックと続き、以下は離れます。
 障害を降りて後続を離したインビクタに、残り30メートルからメジロゴーリキがじわじわと差を詰めにかかりましたが、インビクタは最後まで脚色衰えることなく押し切って勝利。メジロゴーリキは2着。アオノブラックが3着で、このレース3連覇とはならず。メムロボブサップは障害で苦戦し8着という結果でした。

 インビクタは昨年9月に最低人気で制した岩見沢記念以来となる重賞2勝目。同じ7歳のメムロボブサップ、アオノブラックの2強ムードを覆す会心の逃げ切りでした。次回6月の古馬重賞、北斗賞では2強の巻き返しなるかにも注目です。

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島津新騎手「流れは思っているくらいのペースで進んでいたので、自分で行き過ぎないように道中は乗っていました。雨もインビクタにとても味方してくれたと思います。今季の1走目から馬の調子が良く、ばんえい記念の影響はまったくないと思って臨みました。最後まで勝利の確信はしていませんでしたが、本当にこの馬は成長してくれています」

3/20ばんえい記念回顧

2023年3月21日(火)

メムロボブサップが昨年2着の雪辱

 3月20日(月)には重賞・ばんえい記念(4歳以上オープン)が行われ、単勝1番人気のメムロボブサップが優勝。アオノブラックとのゴール前一騎打ちを制し、現役最強馬の座につきました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.インビクタ(1000) 35.8
 2.コマサンブラック(1000) 5.2
 3.アアモンドグンシン(1000) 15.7
 4.アオノブラック(1000) 3.7
 5.キタノユウジロウ(1000) 28.9
 6.マツカゼウンカイ(1000) 34.1
 7.ミノルシャープ(1000) 35.1
 8.メジロゴーリキ(1000) 7.2
 9.メムロボブサップ(1000) 2.1
 10.コウテイ(1000) 53.1

 今年はフルゲート10頭となった年度末の大一番。単勝1番人気となったのはメムロボブサップ。ばんえい記念初挑戦だった昨年は2着で、今季16戦して3着以内を外したのは岩見沢記念・4着のみと崩れがない成績からも単勝2.1倍と高い支持を集めました。昨年の3着馬で今季帯広記念など重賞4勝のアオノブラックが2番人気。帯広記念で3着と健闘し、4戦連続連対中と好調のコマサンブラックが3番人気。昨年のばんえい記念馬メジロゴーリキが4番人気で続きました。

 メムロボブサップが第1障害をすんなりと越えて先行し、コマサンブラック、メジロゴーリキ、インビクタが追走。アオノブラックは第1障害で膝をつき、後方から追走する展開となります。今年はコースの砂利をほぐす工事が行われたこともあり、レース前半は各馬何度も刻みながら歩を進めるゆったりとした流れ。第2障害下にはメジロゴーリキとインビクタがほとんど同時に先頭で到達し、ここまで2分3秒というペースでした。
 じっくりためたのち、最初に動いたのはメジロゴーリキでしたが、登坂途中でひと息。連れて仕掛けたインビクタは膝をつき、ほかの馬も障害で苦戦するなか、最初に天板に脚をかけたのはアオノブラックでそのまま先頭で通過します。メムロボブサップがやや離れた2番手で通過し、さらに離れてメジロゴーリキ、コマサンブラックが続きます。
 メムロボブサップが力強い脚取りで徐々に差を詰めると、逃げていたアオノブラックは残り10メートルで一杯に。その間にメムロボブサップが先頭に立つと、立て直して食い下がるアオノブラックをわずかにしのいで先頭でゴール。3着にはメジロゴーリキが入り、これが引退レースとなったマツカゼウンカイ、キタノユウジロウはそれぞれ4、6着。なお、アアモンドグンシンとコウテイは第2障害で競走を中止し、残念ながら全馬完走とはなりませんでした。

 勝ったメムロボブサップは、前走から34キロ馬体を増やし、昨年の経験も生かされた印象。近2年は降雪の影響などもあり、勝ち時計が2分40秒台と比較的速い時計での決着でしたが、今年は3分34秒4という力を要する馬場状態となり、7歳世代のライバル・アオノブラックとの一騎打ちを制しました。
 一方、アオノブラックは第1障害で膝をついて後方からとなりましたが、それを挽回し見せ場をつくっての2着。来シーズンも古馬戦線はこの7歳二強を中心に展開しそうです。

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阿部武臣騎手「近年になく、乾いた馬場のばんえい競馬だったので、障害もひと腰では絶対に無理だし、なるべく早く降ろしたかったんですけど、アオノブラックが先に降りていたので、それでもうまく降りてくれました。(障害を2番手で降りた後は)差が開いていたので差し切れないかなと思って、2回か3回は止まるんじゃないかなとも思っていましたが、良く辛抱して1回も止まらずに(先頭で)ゴールしてくれました。このレースだけは他の重賞と違って特別なレースで、どの騎手もそうだと思いますが、騎乗したい、1着を獲りたいと思う、本当に夢のレースだと思います」

坂本東一調教師「こんな嬉しいことはないですね。年中通して最高の健康状態に持ってきているので、負けても全然悔いはなかったし、主戦騎手が毎日かかさず調教をしてくれていたので信用して任せています。第2障害のひと腰目で天板まで上がった時には勝った、と思いましたが、二の腰でまだ早い、と声が出ました。主戦騎手は魅せてくれますね。みんなをハラハラドキドキさせるところがまたいいレースだったと思います。(ゴール前は)馬と騎手よりも私の心臓が止まるんじゃないかと思うくらい力が入りました」

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