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11/6ばんえい菊花賞回顧

2022年11月 7日(月)

2歳王者キングフェスタが実力の違い示す

 11月6日(日)には重賞・ばんえい菊花賞(3歳オープン)が行われ、単勝2番人気のキングフェスタが優勝。障害5番手通過から一気に抜け出す圧勝劇でした。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ヘッチャラ(720) 15.0
 2.ホクセイサクランボ(680) 32.7
 3.トワイチロ(700) 26.9
 4.ヤマノコーネル(700) 5.3
 5.キングフェスタ(730) 2.8
 6.ヤマカツエース(720) 2.3
 7.ピュアリーナナセ(680) 42.9
 8.レグルス(690) 82.9
 9.クリスタルコルド(720) 14.9
 10.ツガルノヒロイモノ(710) 19.8

 単勝1番人気は前哨戦・秋桜賞をトップハンデで勝利したヤマカツエース。4戦連続で連対中と近走好調なことからも単勝2.3倍と高い支持を集めました。イレネー記念など重賞3勝の2歳チャンピオン・キングフェスタがトップハンデながら2番人気。秋桜賞2着で、重量面で恵まれたヤマノコーネルが3番人気。この3頭が単勝ひと桁台で人気を集めました。

 第1障害を先頭で越えたのはキングフェスタで、ヤマカツエース、クリスタルコルドが追走。前は横一線で、何度も先頭が入れ替わりながら軽快に進み、トワイチロとクリスタルコルドがほとんど同時に第2障害下に到達。レース前半は52秒で流れました。
 第2障害下に10頭全馬が揃い、最初に仕掛けたのはホクセイサクランボでしたが、登坂途中でひと息。後続も一斉に仕掛けると、レグルスが先頭でクリアし、ほとんど差なくクリスタルコルド、ヤマカツエース、ツガルノヒロイモノと続きます。
 障害5番手で通過したキングフェスタが残り30メートルで一気に抜け出し、後続を引き離してゴール。5頭による2番手争いのなか、キングフェスタと差のない障害6番手から追い上げたヤマノコーネルが残り10メートルで抜け出して2着。3番手で粘るレグルスをクリスタルコルドがゴール前で交わして3着。1番人気のヤマカツエースはゴール前一杯になって5着でした。

 勝ったキングフェスタの今季始動は10月。復帰初戦の軽量戦・疾風賞で2着に好走。前走の秋雲特別(オープン-2組混合)では7着に敗れていましたが、叩き3走目の今回、トップハンデをモノともせず、圧巻の歩みで同世代を完封。ナナカマド賞、翔雲賞、イレネー記念に続き4つ目のタイトルを獲得しました。12月のばんえいダービーは定量戦だけに、2歳シーズンに続く二冠制覇も大いに期待できるでしょう。

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鈴木恵介騎手「終わってみればやっぱり強かったです。どうしてもハンデ面が心配でした。ずっと(レースを)使ってない分、どこまでレース感覚が戻っているかなと心配していましたが、工藤厩務員が最高の仕上げをしてくれました。ハンデがある分、馬も少ししんどそうでしたが、それなりに対応してくれました。障害は結構スムーズに上がれました。降りてからは相当反応も良かったので、逆に乗ってる方がびっくりさせられました。今日は勝てて自分がびっくりしているのですが、あとは(一番の目標である)ばんえいダービーを狙ってなんとか優勝したいです」

10/30北見記念回顧

2022年11月 1日(火)

アオノブラックが連覇達成

 10月30日(日)には重賞・北見記念(3歳以上オープン)が行われ、単勝1番人気のアオノブラックが優勝。昨年に続く連覇を達成し、重賞10勝目を挙げました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.カイセドクター(860) 31.0
 2.キタノユウジロウ(850) 8.1
 3.アオノブラック(870) 2.5
 4.メジロゴーリキ(860) 3.7
 5.ミノルシャープ(860) 5.2
 6.マツカゼウンカイ(850) 28.7
 7.ゴールデンフウジン(860) 13.2
 8.コマサンブラック(850) 45.0
 9.キョウエイリュウ(850) 63.0
 10.インビクタ(870) 10.7

 重賞2勝を含む今季5勝の実力馬メムロボブサップが不在となりましたが、フルゲート10頭が参戦。今季重賞2勝で、このレース連覇を狙うアオノブラックがトップハンデながら単勝2.5倍で1番人気。20年1着、21年2着とこのレースと相性がよいメジロゴーリキが2番人気。ばんえいグランプリ3着、岩見沢記念2着と復調うかがえるミノルシャープ、昨季重賞2勝の実績馬キタノユウジロウが人気で続き、ここまでが単勝ひと桁台のオッズとなりました。

 アオノブラックが第1障害でバランスを崩したものの先頭で越え、カイセドクター、ミノルシャープ、キタノユウジロウらが差なく追走。850~870キロの高重量戦ともあって、各馬慎重に歩を刻み、何度も先頭が入れ替わりながら進んでいきます。中間点を過ぎてからも前はほとんど横一線で、カイセドクター、キタノユウジロウ、ミノルシャープ、ゴールデンフウジンがほぼ同時に第2障害下に到達。ここまで71秒とゆったりとしたペースで流れました。
 障害下で各馬じっくりと脚を溜め、まずインビクタが最初に仕掛けますが、登坂途中で膝をついてしまいます。連れて仕掛けた内の5頭のなかからアオノブラックがひと腰先頭でクリア。少し離れてキタノユウジロウ、ゴールデンフウジン、ミノルシャープ、コマサンブラックの順で障害を通過しました。
 逃げるアオノブラックは残り20メートルで止まると、キタノユウジロウとゴールデンフウジンが迫ります。しかし立て直したアオノブラックがそのまま押し切って勝利。2番手のキタノユウジロウはゴールを通過する寸前で一杯になり、ゴールデンフウジンが交わして2着。立て直したキタノユウジロウが3着に入りました。なお障害で遅れたメジロゴーリキは6着。インビクタは第2障害を越えられず、競走中止となりました。

 勝ったアオノブラックは、今季ばんえい十勝オッズパーク杯、北斗賞に続く重賞3勝目、通算では重賞10勝となりました。トップハンデでの価値ある勝利で、このあと帯広記念、ばんえい記念と続く高重量戦では、あらためてライバル・メムロボブサップとの再戦が楽しみになりました。

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藤野俊一騎手「馬場が少し落ち着いたので、慌てないで他の馬と一緒に行こうと考えていました。(第1障害の)上のほうで、少しぐらつきましたが我慢して登ってくれました。(残り20メートルで止まったことについて)ハンデも一番重いので辛抱はできないかなと思っていましたが、計算には入っていました。今年は夏場はレースを休ませて、秋口には順調に回復してくれました。障害力と降りてからの力強さが特徴の馬です。今日の賞金加算でハンデが増えますのでまた頑張っていきます」

10/16ナナカマド賞回顧

2022年10月17日(月)

タカラキングダムが2歳一冠目を制覇

 10月16日(日)には重賞・ナナカマド賞(2歳オープン)が行われ、単勝2番人気のタカラキングダムが優勝。障害先頭から後続を寄せ付けず、2歳シーズン三冠の初戦を制しました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ホクセイスーパー(570) 46.8
 2.タカラキングダム(580) 2.5
 3.ジェイヒーロー(580) 24.7
 4.コーワクイーン(560) 17.6
 5.マルホンリョウユウ(570) 4.7
 6.ニシキエース(570) 106.1
 7.タイヨウ(570) 43.4
 8.アバシリモミジ(550) 58.4
 9.コーワホープ(570) 62.5
 10.キョウエイプラス(580) 2.1

 2歳世代最初の重賞にフルゲート10頭が参戦。1番人気に支持されたのは牡馬限定の特別戦・青雲賞の勝利を含め最多の7勝を挙げるキョウエイプラスで単勝2.1倍。近3戦で同馬と1、2着を分け合っているタカラキングダムが差のない2番人気。近2戦で上記2頭に続く3着も10キロ軽いマルホンリョウユウが4.7倍の3番人気で、この3頭が人気を集めました。

 第1障害を降りて先行したのはタカラキングダムで、ジェイヒーロー、マルホンリョウユウ、コーワクイーンらが追走。1.9%の馬場水分のなか各馬軽快に歩を進めますが、中間点を過ぎたあたりからタカラキングダムが後続を引き離して先頭で第2障害下に到達。ここまで40秒と比較的速いペースで流れました。
 2番手以下が続々と障害下に到達するなか、ひと息入れたタカラキングダムが仕掛けると難なくひと腰で障害をクリア。やや離れてキョウエイプラス、ジェイヒーローもひと腰で続き、その後ろはタイヨウ、アバシリモミジという順で追いかける展開となりました。
 タカラキングダムはその後も脚色は衰えず、十分なリードをとったまま押し切って勝利。2番手のキョウエイプラスも止まらず歩いたものの、差を詰めることができず2着。3着争いは5頭による接戦となりましたが、障害9番手から追い上げたマルホンリョウユウが制し、人気上位3頭による決着となりました。

 勝ったタカラキングダムは、ここ2走キョウエイプラスに惜敗していましたが、見事重賞の舞台で雪辱を果たしました。また父キタノオーロラにとっては3世代目の産駒で重賞初制覇となりました。
 2着のキョウエイプラスは、1番人気に応えられなかったものの、デビューから9戦連続で連対。3着以下に差をつけたレース内容から、タカラキングダムとともに今後も2歳戦線を沸かしてくれそうです。

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島津新騎手「重量自体そんなに心配してなくて、馬もまっすぐさえ走ればいいところまでいけるなと思っていました。最近障害の下で結構落ち着いてくれることが多かったので、道中で止めるよりも障害の下で待った方が良いなという作戦で行きました。ここを目標にしていたので獲れてうれしいです。障害はスムーズに越えることができて、降りてからも衰えることなく、全然心配なくゴールできました。結構やんちゃなところがありますが、それが今はいい方向に向いているので、これから落ち着きも出てくればレースに集中できるし、力も発揮できると思います」

9/25銀河賞回顧

2022年9月26日(月)

牝馬ミソギホマレが重賞初制覇

 9月25日(日)には重賞・銀河賞(4歳オープン)が行われ、単勝3番人気のミソギホマレが優勝。障害先頭から難なく押し切る圧勝で、4歳シーズン二冠目を制しました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.オーシャンウイナー(740) 1.6
 2.マサタカラ(720) 10.2
 3.ミソギホマレ(710) 4.9
 4.アルジャンノオー(710) 16.0
 5.イワキダイヤ(720) 72.5
 6.リアンドノール(710) 73.7
 7.ネオキングダム(720) 83.3
 8.アバシリサクラ(690) 47.4
 9.コウシュハハリアー(710) 4.9
 10.マルモタイショウ(710) 45.5

 4歳シーズン一冠目・柏林賞を制し、世代最多の重賞4勝を挙げているオーシャンウイナーがトップハンデながら単勝1.6倍と断然の人気。前哨戦・山鳩賞3着など4戦連続で馬券圏内を確保しているコウシュハハリアー、3連勝で山鳩賞を勝利した牝馬ミソギホマレが単勝4.9倍で並びましたが、票数の差でコウシュハハリアーが2番人気に。柏林賞2着のマサタカラ、2歳時にヤングチャンピオンシップを制したアルジャンノオーが続き、あとは離れた人気となりました。

 オーシャンウイナーとミソギホマレが先行し、マサタカラが追走。アルジャンノオーとイワキダイヤもこれに続きます。中間点を過ぎてからは前は激しく入れ替わりながら進み、わずかにイワキダイヤが先頭で第2障害下に到達。前日までの降雨の影響で1.9%の馬場水分のなか、前半は51秒というペースで進みました。
 アバシリサクラとマルモタイショウが第2障害下に到達する前に、イワキダイヤが最初に登坂を開始しますが、途中で一息。連れて仕掛けたオーシャンウイナーも止まり、ミソギホマレがすんなりとひと腰で通過。立て直したイワキダイヤが2番手で、ネオキングダム、オーシャンウイナー、アルジャンノオーの順で続きます。
 ミソギホマレは障害を降りた勢いで後続に差をつけると、その後も脚色は衰えず。むしろ残り20メートルを過ぎてからは2番手のイワキダイヤをさらに引き離して圧巻のゴール。イワキダイヤは粘りを見せましたが、残り10メートルで一杯になると、止まらずに歩いたオーシャンウイナーがこれを交わして2着。立て直したイワキダイヤは3着でした。

 勝ったミソギホマレは、黒ユリ賞、ばんえい菊花賞で2着、イレネー記念、柏林賞で3着と好走歴はあったものの、これが重賞初制覇。10度目の重賞挑戦で悲願達成となりました。また牝馬としては04年サダエリコ以来、18年ぶりの銀河賞制覇となりました。残る一冠は翌年1月の天馬賞。同世代の牡馬相手に互角の勝負を続けているこの馬なら16年キサラキク以来、史上2頭目の牝馬による天馬賞制覇も期待できそうです。
 2着に敗れたオーシャンウイナーは、一冠目・柏林賞同様、最大50キロ差のトップハンデながら崩れなかったのは力がある証拠。定量の天馬賞で巻き返しを狙います。

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阿部武臣騎手「少し障害が苦手なところがあったので、重賞で重たい荷物を曳いたら膝を折ったりしてなかなか勝つことができなかったのですが、今日は上手くひと腰で越えてくれたので良かったです。(障害を)降りてからはいい脚が使えるので、(他の馬に)差されることはないと思っていたので降りた時点で勝ったな、とは思っていました。710キロだったのですが、夜になって馬場も軽くなってきたのでその分カバーもできるかなと思っていました。(残る一冠・天馬賞について)レースなのでやってみないと分かりませんが、優勝目指して頑張りたいと思います」

9/18岩見沢記念回顧

2022年9月20日(火)

最低人気インビクタが粘る

 9月18日(日)には重賞・岩見沢記念(3歳以上オープン)が行われ、9頭立て単勝9番人気のインビクタが優勝。障害先頭から最後まで粘りを見せて重賞初制覇を飾りました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ミノルシャープ(820) 4.3
 2.インビクタ(820) 68.4
 3.マツカゼウンカイ(820) 13.6
 4.コウシュハレガシー(840) 14.7
 5.キョウエイリュウ(820) 61.8
 6.アオノブラック(840) 2.5
 7.メムロボブサップ(850) 2.7
 8.コマサンブラック(820) 55.0
 9.メジロゴーリキ(830) 12.0

 アオノブラックは今季ばんえい十勝オッズパーク杯、北斗賞を制覇。8月のばんえいグランプリを回避し、叩き2走目を迎える今回はライバル・メムロボブサップより10キロ重量が恵まれたことから1番人気に推されました。そのメムロボブサップは今季旭川記念、ばんえいグランプリの重賞2勝で、連対を外していないことからトップハンデながら差のない2番人気。前走での今季初勝利で復調がうかがえるミノルシャープが3番人気で、オッズでは三つ巴の様相になりました。

 夕方から小雨が降り、馬場水分は2.1%。まずアオノブラック、メムロボブサップの人気2頭が先行しますが、後続も差のない展開。各馬800キロ台前半の高重量戦ともあって慎重に刻みながら歩を進めますが、中間点を過ぎたあたりからインビクタが先頭に立ってそのまま最初に第2障害下に到達。ここまで52秒というペースでした。
 全馬が2障害下に揃う前にインビクタが果敢に仕掛けると、すんなりとひと腰で通過。後続はキョウエイリュウを除く7頭が一斉に仕掛けますが、そのなかからミノルシャープが2番手でクリアし、メジロゴーリキ、メムロボブサップと続きました。
 逃げるインビクタに一気に迫ったのがミノルシャープで、残り30メートルを過ぎたあたりで先頭に立ちます。しかし残り20メートルに差し掛かったところで一杯になると、再び先頭に立ったインビクタが粘り強い走りを見せ、そのまま押し切って勝利。立て直したミノルシャープが再び迫りましたがわずかに届かず2着。ミノルシャープに一旦は並びかけたメムロボブサップでしたが、ゴール直前で脚色が鈍ったところをメジロゴーリキがわずかにとらえて3着。結果的に上位は障害通過順での決着となりました。なお、1番人気のアオノブラックは障害6番手から追い上げるも5着でした。

 勝ったインビクタは、20年のポプラ賞、柏林賞で2着、今季の旭川記念でも3着と好走していましたが、これが重賞初制覇。ばんえいグランプリの競走中止もあってか、今回は9番人気でしたが、その評価を覆す粘り強さを見せました。メムロボブサップ、アオノブラックと同じ6歳で、今季力をつけている印象だけに、今後も古馬重賞戦線を賑わす存在になりそうです。

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船山蔵人騎手「先行馬なので前の方でレースができるように、また(障害の)天板で膝を折らないように気を付けていました。早くゴールが来てくれと思って追っていました。(ゴール前では)横に馬がいましたが、なんとか1番で駆け抜けてすごくうれしかったです」

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