最低人気インビクタが粘る
9月18日(日)には重賞・岩見沢記念(3歳以上オープン)が行われ、9頭立て単勝9番人気のインビクタが優勝。障害先頭から最後まで粘りを見せて重賞初制覇を飾りました。
【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
1.ミノルシャープ(820) 4.3
2.インビクタ(820) 68.4
3.マツカゼウンカイ(820) 13.6
4.コウシュハレガシー(840) 14.7
5.キョウエイリュウ(820) 61.8
6.アオノブラック(840) 2.5
7.メムロボブサップ(850) 2.7
8.コマサンブラック(820) 55.0
9.メジロゴーリキ(830) 12.0
アオノブラックは今季ばんえい十勝オッズパーク杯、北斗賞を制覇。8月のばんえいグランプリを回避し、叩き2走目を迎える今回はライバル・メムロボブサップより10キロ重量が恵まれたことから1番人気に推されました。そのメムロボブサップは今季旭川記念、ばんえいグランプリの重賞2勝で、連対を外していないことからトップハンデながら差のない2番人気。前走での今季初勝利で復調がうかがえるミノルシャープが3番人気で、オッズでは三つ巴の様相になりました。
夕方から小雨が降り、馬場水分は2.1%。まずアオノブラック、メムロボブサップの人気2頭が先行しますが、後続も差のない展開。各馬800キロ台前半の高重量戦ともあって慎重に刻みながら歩を進めますが、中間点を過ぎたあたりからインビクタが先頭に立ってそのまま最初に第2障害下に到達。ここまで52秒というペースでした。
全馬が2障害下に揃う前にインビクタが果敢に仕掛けると、すんなりとひと腰で通過。後続はキョウエイリュウを除く7頭が一斉に仕掛けますが、そのなかからミノルシャープが2番手でクリアし、メジロゴーリキ、メムロボブサップと続きました。
逃げるインビクタに一気に迫ったのがミノルシャープで、残り30メートルを過ぎたあたりで先頭に立ちます。しかし残り20メートルに差し掛かったところで一杯になると、再び先頭に立ったインビクタが粘り強い走りを見せ、そのまま押し切って勝利。立て直したミノルシャープが再び迫りましたがわずかに届かず2着。ミノルシャープに一旦は並びかけたメムロボブサップでしたが、ゴール直前で脚色が鈍ったところをメジロゴーリキがわずかにとらえて3着。結果的に上位は障害通過順での決着となりました。なお、1番人気のアオノブラックは障害6番手から追い上げるも5着でした。
勝ったインビクタは、20年のポプラ賞、柏林賞で2着、今季の旭川記念でも3着と好走していましたが、これが重賞初制覇。ばんえいグランプリの競走中止もあってか、今回は9番人気でしたが、その評価を覆す粘り強さを見せました。メムロボブサップ、アオノブラックと同じ6歳で、今季力をつけている印象だけに、今後も古馬重賞戦線を賑わす存在になりそうです。
船山蔵人騎手「先行馬なので前の方でレースができるように、また(障害の)天板で膝を折らないように気を付けていました。早くゴールが来てくれと思って追っていました。(ゴール前では)横に馬がいましたが、なんとか1番で駆け抜けてすごくうれしかったです」