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6/20北斗賞回顧

2021年6月21日(月)

キタノユウジロウが古馬重賞初制覇

 6月20日(日)には重賞・北斗賞(3歳以上オープン)が行われ、単勝7番人気のキタノユウジロウが優勝。障害先頭通過からしぶとく粘り込みました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ミノルシャープ(770) 7.9
 2.メムロボブサップ(780) 2.6
 3.マツカゼウンカイ(770) 41.0
 4.キタノユウジロウ(770) 11.3
 5.コウシュハレガシー(770) 140.4
 6.アアモンドグンシン(770) 4.4
 7.アオノブラック(790) 11.1
 8.ウンカイタイショウ(780) 6.4
 9.メジロゴーリキ(770) 51.1
 10.センゴクエース(770) 7.1

 単勝1番人気に推されたのはメムロボブサップ。2~4歳シーズンで八冠を達成しており、ばんえい十勝オッズパーク杯を制した同世代のライバル・アオノブラックより10キロ軽い今回こそはと高い支持を集めました。昨年のこのレース2着で、前走オープン・A1混合を勝利したアアモンドグンシンが2番人気。今季4戦4勝のウンカイタイショウ、休み明け2走目のセンゴクエースと続き、7番人気のキタノユウジロウでも11.3倍と混戦模様となりました。

 第1障害を越えて先頭に立ったのはアアモンドグンシンで、メムロボブサップ、メジロゴーリキらが追走。馬場水分2.8%で、雨も降る軽い馬場状態の中、先行馬は軽快に歩を進め、中間点を過ぎたあたりではややばらけた展開となりました。第1障害最後方から位置取りを上げたウンカイタイショウ、アアモンドグンシンらが先頭で第2障害下に到達。前半は49秒というペースでした。
 まずメムロボブサップ、ウンカイタイショウがほとんど同時に第2障害を仕掛けますが、ともに登坂途中でひと息。3番手で仕掛けたキタノユウジロウがなんとかふた腰先頭で通過し、差なくミノルシャープ、メムロボブサップがクリア。4番手以降はやや離れ、メジロゴーリキ、マツカゼウンカイの順で続きました。
 前3頭のうち、残り30メートルでミノルシャープが一杯に。替わって追い上げてきたマツカゼウンカイが2番手まで押し上げますが、キタノユウジロウが最後まで止まることなく押し切って勝利。マツカゼウンカイは離れた8番人気でしたが、1秒4差の2着と健闘。1番人気のメムロボブサップはさらに2秒6差で3着でした。

 勝ったキタノユウジロウは、19年のはまなす賞、銀河賞に続く重賞3勝目で、古馬重賞初制覇。昨季終盤には帯広記念で僅差の3着、ばんえい記念では2着と高重量戦で能力を発揮しましたが、シーズン前半の軽量戦からその力を遺憾なく発揮しました。
 怪我で療養していた松田道明騎手は復帰後最初の重賞で見事勝利。人馬ともに今後の活躍に期待です。

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松田道明騎手「勝とうと思って頑張りました。(レースプランなどはなく)馬なりに進めました。(この馬のいいところは)エサをよく食べるところです」

5/9カーネーションカップ回顧

2021年5月10日(月)

シンエイボブが悲願の重賞初制覇

 5月9日(日)は重賞・カーネーションカップ(3歳以上牝馬)が行われ、単勝2番人気のシンエイボブが優勝。障害差のない5番手から抜け出しての快勝でした。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ミスタカシマ(690) 4.3
 2.ナカゼンダッテ(660) 89.8
 3.ペーパンヨシヒメ(660) 45.8
 4.ジェイカトレア(670) 11.9
 5.ヤマノホシ(660) 38.6
 6.アフロディーテ(670) 2.5
 7.フォルテシモ(650) 10.0
 8.マオノクイーン(660) 11.1
 9.シンエイボブ(660) 3.4
 10.アバシリルビー(650) 169.6

 単勝1番人気に推されたのはアフロディーテ。昨季終盤はオープンに在籍していましたが、今季はA2級からスタート。初戦は3着と健闘しており、トップハンデのミスタカシマより20キロ軽い670キロで高い支持を集めました。シンエイボブは4着だった昨年のこのレースよりも10キロ軽い660キロと重量面で恵まれ2番人気。ここまで重賞を6勝し、昨年2着のミスタカシマが3番人気で続きました。

 第1障害を勢いよく先頭で越えたのはナカゼンダッテでしたが、ミスタカシマ、アフロディーテがこれを交わして先行。フォルテシモや、マオノクイーン、ジェイカトレアらも続きます。第1障害で遅れていたヤマノホシが徐々に位置取りを上げるとわずかに先頭で第2障害下に到達。降雨の影響で馬場が軽くなったこともあり、ここまで47秒と速いペースでした。
 ヤマノホシが障害手前から勢いをつけて登坂を開始すると、フォルテシモ、ミスタカシマ、アフロディーテ、シンエイボブらもこれに続いてほとんど差なくクリア。
 障害を通過後、先頭に立ったのはミスタカシマでしたが、残り30メートル手前でシンエイボブが一気に交わして先頭に立つと、後続との差を広げて勝利。4秒4差をつけられたミスタカシマは2年連続で2着。3着争いは接戦で、障害6番手からしぶとく脚を伸ばしたジェイカトレアが、アフロディーテをゴール前でわずかに交わし先着しました。

 勝ったナカゼンガキタは、13回目の重賞挑戦で悲願の初制覇。古馬牝馬戦線では今後も注目の存在となりそうです。また、藤本匠騎手は昨年のナカゼンガキタに続いてこのレース連覇となりました。

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藤本匠騎手「(前走は)少し動きが鈍かったので、早めに調教師に頼んで調教をつけていました。馬体重が減っていたので気になってはいましたが、思った以上に動いてくれました。また、雨が降ってくれたのがこの馬にも良かったのかなと思います。思ったより流れが速くてついて行くのがやっとでしたが、障害さえきちっと折り合えば最後いい脚を使うのがわかっていたので、今日は前半上手く折り合ったのが勝因かと思います」

5/2ばんえい十勝オッズパーク杯回顧

2021年5月 5日(水)

5歳馬アオノブラックが充実ぶりを示す勝利

 5月2日(日)は今シーズン初の重賞・ばんえい十勝オッズパーク杯(4歳以上オープン)が行われ、単勝1番人気のアオノブラックが優勝。障害先頭クリアから押し切り、充実ぶりをアピールしました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ミノルシャープ(720) 14.0
 2.コマサンエース(710) 85.2
 3.ダイリンファイター(700) 88.6
 4.アオノブラック(720) 1.5
 5.メジロゴーリキ(720) 29.7
 6.キタノユウジロウ(720) 8.7
 7.ゴールデンフウジン(720) 128.2
 8.コマサンブラック(710) 51.0
 9.メムロボブサップ(720) 3.1
 10.マツカゼウンカイ(720) 63.9

 古馬重賞戦線を牽引してきたオレノココロ、コウシュハウンカイの両雄が昨シーズン限りで引退。そして19年にばんえい記念を勝利した9歳馬センゴクエースが登録のみで出走を回避したことで、今年のばんえい十勝オッズパーク杯は5~7歳馬によるフレッシュなメンバーでの争いとなりました。昨季古馬重賞を2勝し、ポプラ賞連覇を果たしたアオノブラックと、2季続けて三冠を達成したメムロボブサップの5歳馬2頭が人気の中心。昨季ばんえい記念2着のキタノユウジロウ、前走3着と復調がうかがえるミノルシャープが人気で続きました。

 アオノブラック、メムロボブサップ、メジロゴーリキあたりが勢いよく第1障害を越えて先行。ミノルシャープや、コマサンエース、ダイリンファイターらも続き、前はほとんど差のない展開になりました。第2障害下にわずかに先頭で到達したのはメムロボブサップで、前半は57秒というペースでした。
 ダイリンファイターが最初に登坂を開始すると後続も続きますが、スンナリとひと腰先頭で障害をクリアしたのがアオノブラック。キタノユウジロウ、メジロゴーリキと続き、メムロボブサップは障害でふた腰を要し、4番手から追いかける展開になります。
 障害を越えてからも力強い走りを披露したのがアオノブラック。メムロボブサップがじわじわと差を詰めてきましたが、アオノブラックが2秒6差で振り切り1番人気に応える勝利。さらに2秒差の3着にキタノユウジロウが入り、上位3頭は人気順の決着となりました。

 5歳馬によるばんえい十勝オッズパーク杯制覇は、15年オレノココロ以来6年ぶり3頭目。アオノブラックは、今季から古馬重賞本格参戦となりますが、早くも結果を残しました。昨季後半からの地力強化が目覚ましく、同世代のライバル・メムロボブサップとともに今後も目が離せない存在です。

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藤野俊一騎手「本当に(この馬は)強いですね。馬場は雨が降ったおかげで少し軽くなりましたが、それでも今日の重量で素晴らしい(勝ち)タイムですね。完ぺきなレースをしたと思います。これからたくさん重賞がありますが、最後のばんえい記念で頑張ってくれればいいなと思います。課題は夏場が夏負けして弱いので、その辺を上手くクリアできればいいなと思います」

3/21ばんえい記念回顧

2021年3月22日(月)

ホクショウマサルがついに頂点へ

 3月21日(日)は重賞・ばんえい記念(4歳以上オープン)が行われ、単勝2番人気のホクショウマサルが優勝。2度目のばんえい記念挑戦で初制覇となりました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.メジロゴーリキ(1000) 19.8
 2.シンザンボーイ(1000) 91.7
 3.ミノルシャープ(1000) 45.6
 4.キタノユウジロウ(1000) 8.2
 5.センゴクエース(1000) 6.2
 6.コウシュハウンカイ(1000) 4.1
 7.カンシャノココロ(1000) 45.7
 8.オレノココロ(1000) 2.7
 9.ホクショウマサル(1000) 3.9
 10.ソウクンボーイ(1000) 121.0

 5年ぶりに10頭立てで行われた今年のばんえい記念。オレノココロ、コウシュハウンカイ、ソウクンボーイの11歳馬3頭にとってはこのレースがラストランとなりましたが、なかでもばんえい記念4勝目を目指すオレノココロが単勝1番人気に支持されました。昨年、地方競馬最多連勝記録を更新し、ばんえい記念初挑戦で3着だったホクショウマサルが2番人気。16年から6年連続での出走になるコウシュハウンカイが3番人気、一昨年にばんえい記念を制し、昨年は2着のセンゴクエースが4番人気で、ばんえい記念初挑戦も帯広記念で僅差2着のキタノユウジロウまでが単勝ひと桁台の人気になりました。

 第1障害を先頭で越えて先行したのはミノルシャープとメジロゴーリキの7歳馬2頭で、センゴクエースが追走。中間点あたりではコウシュハウンカイやオレノココロ、ホクショウマサルと有力どころも位置取りを上げ、シンザンボーイとソウクンボーイを除く8頭はそれほど差のない展開。第2障害下にわずかに先頭で到達したのはコウシュハウンカイで、前半は98秒。雪の影響で例年より速いペースになりました。
 後方2番手のシンザンボーイが第2障害下に到達するのとほぼ同時にオレノココロが登坂を開始しますが、差なく仕掛けたコウシュハウンカイがスンナリとひと腰先頭でクリアします。2番手で通過したのがキタノユウジロウで、以下、ホクショウマサル、ミノルシャープの順で障害をクリア。オレノココロは少し離れた5番手から追う展開になりました。
 前の争いは激しくなりますが、なかでも脚色が目立ったのがホクショウマサル。残り20メートルを過ぎたあたりでコウシュハウンカイを交わすと、最後まで止まることなく先頭で1トンの荷物を曳き切りました。2着争いは接戦になりましたが、キタノユウジロウがゴール前でコウシュハウンカイをとらえて2着。コウシュハウンカイはコンマ8秒差で3着でした。1番人気のオレノココロは追い込み届かず4着でした。

 勝ったホクショウマサルは、2014年にイレネー記念、ばんえいダービーを勝利し、世代の頂点に立ちましたが、その後喘鳴症を発症。約2年4カ月もの間、戦線を離脱していましたが、18年7月に復帰後は地方競馬最多連勝記録となる31連勝を達成。昨年3着惜敗だったこのレースを2度目の挑戦で見事初制覇。勝ち時計は2分43秒4とニシキダイジンが勝利した12年以来となる2分台の決着となりました。
 また、阿部武臣騎手、管理する坂本東一調教師ともにばんえい記念初制覇。阿部騎手は続く第10レースも勝利して本年度180勝を挙げ、初の騎手リーディングを獲得しました。

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阿部武臣騎手「嬉しいの一言です。この馬で初めてのイレネー記念、ばんえいダービーを獲らせてもらって最後にばんえい記念を獲らせてもらいました。思い出の馬です。昨年のばんえい記念で連勝記録が途切れて、その後低迷した時期もありましたが、冬につれて調子が上がってきたのでばんえい記念に向けて調整していましたが、昨年より動きが良いような感じでばんえい記念を迎えられました。障害で止まったら返事が重たいところもあるので、(仕掛けるのが)早すぎるかなと思いましたが、気分を良くしてくれれば上手く上がってくれるんじゃないかと思っていましたが、予想以上の動きをしてくれました。馬体もあるので末脚には自信があるので障害さえ上手く越えてくれればと思っていました。なかなかばんえい記念に出走する馬に巡り会えないし、巡り会っても1着を獲ることが難しいレースなのでなんとか獲れてよかったです」

坂本東一調教師「気持ちがなかなか言葉で出てこないです。ただ嬉しいの一言と、阿部騎手とホクショウマサルが頑張ってくれた、それだけです。(今日のホクショウマサルは)最高です。これ以上は望めないと思います。馬場状況はホクショウマサルに向いたんじゃないかと思います。あの位置で(第2障害を)降りた時には捕らえた!と思いました。(ゴールした瞬間は)言葉で表せないくらいに感動しました」

3/20イレネー記念回顧

オーシャンウイナーが世代頂点に

 3月20日(祝・土)は重賞・イレネー記念(3歳オープン)が行われ、単勝2番人気のオーシャンウイナーが優勝。重賞初挑戦での制覇になりました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.シュトラール(690) 29.9
 2.オーシャンウイナー(690) 3.9
 3.アバシリサクラ(660) 45.4
 4.タカナミ(690) 2.5
 5.ミソギホマレ(670) 24.9
 6.ネオキングダム(690) 5.2
 7.アルジャンノオー(690) 7.1
 8.マサタカラ(690) 8.1
 9.ホクセイジョーカー(690) 44.8
 10.カイセキングオー(690) 30.5

 明け3歳世代の頂点を決める一戦で単勝1番人気に支持されたのはタカナミ。1月の牡馬限定の新設重賞・翔雲賞で重賞初制覇を飾っており、2.5倍と高い支持を集めました。これに続いたのがオーシャンウイナー。今回のメンバー中9頭が対戦した3月7日の3歳A-1を勝利しており、重賞初挑戦ながら3.9倍となりました。ナナカマド賞、ヤングチャンピオンシップともに2着のネオキングダムは3番人気で、ヤングチャンピオンシップ勝ち馬アルジャンノオー、翔雲賞2着マサタカラまでが単勝ひと桁台の人気となりました。

 第1障害を先頭で越えたのはタカナミで、アバシリサクラ、オーシャンウイナーが追走。中間点を過ぎたあたりではネオキングダムが先頭に立ち、アルジャンノオーも位置取りを上げてきます。第2障害下にはわずかにネオキングダムが先頭で到達し、前半は67秒というペースになりました。
 ネオキングダムとアルジャンノオーが同時に障害に仕掛け、ネオキングダムがすんなりと先頭でクリア。アルジャンノオーは止まりかけながらも2番手で、オーシャンウイナーとタカナミが続きました。
 障害を降りた勢いで一気に先頭に立ったのはオーシャンウイナーで、一緒に上がってきたタカナミとともに後続との差を広げにかかります。オーシャンウイナーは残り20メートルを過ぎたあたりからタカナミにも差をつけ始めると、最後まで止まらずに歩き切って先頭でゴール。残り10メートル手前で一杯になったタカナミを、障害6番手から追い上げたミソギホマレとネオキングダムが交わしましたが、ともにゴール線上で一杯に。差を詰めてきたアルジャンノオーも一杯になり、混戦になりましたが、先に立て直したネオキングダムが2着を確保。ミソギホマレはコンマ6秒差の3着で、タカナミは4着でした。

 勝ったオーシャンウイナーは、父キタノタイショウと父仔でのイレネー記念制覇。重賞初挑戦で2歳シーズンのBG1を制したことで今後も注目の存在となりそうです。

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菊池一樹騎手「本当に強かったです。半信半疑でしたし、挑戦者という立場で気楽に乗れました。前回から乗せてもらったのですが、本当にいい馬ですし、乗りやすいと思いますし、これから成長する馬かなと思って乗っていました。流れはゆっくりだったと思いますし、降りてからも歩いてくれると思っていたので他の馬が障害を掛けてから仕掛けようと思いました。(障害を降りてからは)キャンターで一気に先頭に出てくれたのでゴールまでもたせようと思いました。(重賞を勝った瞬間は)厩務員さんが本当に喜んでくれたのでそれが嬉しかったです」

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