メジロゴーリキが逃げ切って頂点へ
3月20日(日)には重賞・ばんえい記念(4歳以上オープン)が行われ、単勝4番人気のメジロゴーリキが優勝。2度目のばんえい記念挑戦で初制覇となりました。
【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
1.キタノユウジロウ(1000) 競走除外
2.マルミゴウカイ(1000) 29.5
3.シンザンボーイ(1000) 37.9
4.アアモンドグンシン(1000) 2.5
5.メムロボブサップ(1000) 2.6
6.アオノブラック(1000) 5.2
7.キンツルモリウチ(1000) 71.0
8.メジロゴーリキ(1000) 5.4
9.ゴールデンフウジン(1000) 35.1
昨年の2着馬キタノユウジロウが競走除外となり、8頭立てとなった年度末の最強馬決定戦。ばんえい記念優勝馬が1頭もいないなか、単勝1番人気となったのはアアモンドグンシン。初挑戦となった20年は競走中止となりましたが、今年に入って5戦4勝で、唯一敗れた帯広記念も3着と好走し、2.5倍と高い支持を集めました。2月のチャンピオンカップで重賞10勝目となった6歳馬メムロボブサップが、初挑戦ながら2.6倍で差のない2番人気。メムロボブサップと同世代のライバルで、同じく初挑戦のアオノブラックが3番人気。初挑戦となった昨年は6着も、今年の帯広記念で僅差2着のメジロゴーリキが4番人気でここまでが単勝ひと桁台の人気。以下は離れて、この4頭に人気が集まりました。
レース前日の降雪により馬場水分4.8%となった今年のばんえい記念。第1障害を先頭で越えたのはメムロボブサップで、アオノブラックが差なく追走。アアモンドグンシンが先頭に替わると、マルミゴウカイとメジロゴーリキも位置取りを上げてきます。各馬何度も刻みながら1トンのソリを曳き、第2障害下にはアオノブラックが最初に到達。前半は97秒とゆったりとしたペースで流れました。
アオノブラックは、じっくり息を入れて最初に第2障害へ挑戦しましたが、坂の中腹でひと息。少し遅れてアアモンドグンシン、さらに続いたメジロゴーリキが障害をひと腰先頭でクリアすると、メムロボブサップがふた腰2番手。その後ろは離れてアオノブラックが3番手で障害を通過しました。
前2頭のマッチレースは、残り10メートルでメムロボブサップが詰まったところ、メジロゴーリキは一度も止まることなく歩き切って先頭でゴール。すぐに立て直したメムロボブサップが2着、差を詰めてきたアオノブラックが3着に入りました。
メジロゴーリキは、ばんえい記念初挑戦となった昨年は6着でしたが、今シーズンは岩見沢記念1着、北見記念、帯広記念でともに2着と高重量戦で結果を残し、2度目の挑戦で見事頂点に立ちました。また、メジロゴーリキの父であるニシキダイジンもばんえい記念を2勝、手綱を取った西謙一騎手の父である西弘美調教師も騎手時代にばんえい記念を5勝しており、人馬ともに親子での制覇となりました。
2着メムロボブサップ、3着アオノブラックにとっては初の1トンでしたが、この6歳馬2頭もまた来シーズンのばんえい競馬を牽引していく存在であることは間違いないでしょう。
西謙一騎手「普段通りに乗ろうということだけを考えていました。(馬の状態は)ずっと良い調子で調教師が仕上げてくれました。昨年よりも(道中は)楽に追走できていたので、あとは障害だけかなと思っていました。障害は最後の天板だけ気を付けるようにしていました。(馬場が)軽い分辛抱して歩いてくれました。これだけ時計がかかるようであれば出番がある馬ですね。(来シーズンは)馬の状態を見ながらまた頑張りたいと思います」
松井浩文調教師「(調整は)普段と変わりなく、岩見沢記念のような重馬場だったら上位に行けると思っていました。(北見記念と帯広記念の2着について)そこはハンデなどいろいろな部分がありますし、全部のレースを勝てるわけではないので我慢しました。昨年は初のばんえい記念で、重い重量には耐えられると思っていましたが、馬場が軽すぎたために持ち味が出せませんでした。今回も前日降雪で軽馬場となりハラハラしていましたが、なんとか勝ってくれて良かったです。メムロボブサップと争っている時は良かったのですが、相手が止まった時には、今度はメジロゴーリキも止まらないようにと応援していました。(来シーズンは)馬体重に気を付けて普段通りにやりたいと思います」