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9/26銀河賞回顧

2021年9月28日(火)

伏兵ヤマトタイコーが逃げ切り快勝

 9月26日(日)には重賞・銀河賞(4歳オープン)が行われ、単勝7番人気のヤマトタイコーが優勝。2着に10番人気のコマサンダイヤ、3着には6番人気のフォルテシモが入り、3連単は100万円を超える大波乱の決着となりました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.コマサンダイヤ(730) 104.0
 2.フォルテシモ(690) 14.9
 3.ヤマトタイコー(720) 15.8
 4.ブラックサファイア(730) 14.3
 5.コウシュハボブ(710) 76.0
 6.エンゼルフクヒメ(690) 18.2
 7.キョウエイリュウ(740) 1.8
 8.トワトラナノココロ(730) 8.9
 9.ゴールドハンター(730) 6.0
 10.カイセドクター(750) 7.0

 ばんえいダービーなど重賞4勝の世代王者キョウエイリュウは、柏林賞では6着でしたが、当時より重量面で恵まれた今回こそはと単勝1.8倍と高い支持を集めました。その柏林賞を制したゴールドハンター、前走はまなす賞で重賞初制覇を飾ったカイセドクター、イレネー記念2着の実績があるトワトラナノココロまでが単勝ひと桁台で続きました。

 先行したのはコマサンダイヤとフォルテシモで、ヤマトタイコーも差なく追走。断然人気のキョウエイリュウも続きます。一旦は全馬がほとんど横並びになりましたが、中間点あたりでヤマトタイコーが先頭に替わると、積極的なレースぶりでそのまま第2障害下に先頭で到達。ここまで54秒というペースでした。
 位置取りを下げたコマサンダイヤやゴールドハンターが第2障害下に到達する前に、最初に仕掛けたのはヤマトタイコーで、すんなりひと腰でクリア。続いたフォルテシモは天板で詰まりますが、立て直してふた腰2番手での通過。コウシュハボブが続き、少し離れてキョウエイリュウ、コマサンダイヤ、エンゼルフクヒメの順で障害を通過しました。
 先頭で突き進むヤマトタイコーに後続が一気に押し寄せ、2番手以下は横並びになりますが、ヤマトタイコーの行き脚は衰えることなく、そのまま振り切って勝利。残り20メートルあたりで2番手に押し上げたコマサンダイヤが5頭による2着争いを制し、牝馬フォルテシモが3着。二冠を狙ったゴールドハンターは障害9番手から一気の脚で追い込むも4着が精一杯。キョウエイリュウは伸び切れず7着でした。

 勝ったヤマトタイコーは、重賞初挑戦となったばんえい菊花賞が5着で、ばんえいダービー2着、柏林賞3着と善戦。しかしその後の特別戦で大敗が多く、今回は人気を落としていましたが、その評価を覆す鮮やかな逃げ切り勝ち。手綱を取った渡来心路騎手とともに重賞初制覇を飾りました。
 2着コマサンダイヤは、ばんえい大賞典を制した後、成績が振るいませんでしたが、障害を5番手で越えてからの脚は目を見張るものがありました。タイトル馬の復活となれば、三冠最終戦である1月の天馬賞はより楽しみな一戦となりそうです。

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渡来心路騎手「(自身の重賞初制覇について)結構惜しい時はありましたが、なかなか勝てることができず、それでもいつかは勝てるだろうと思って騎乗していたので勝てて良かったです。真面目な馬なので、馬場も軽そうだったし、馬に任せて行きました。障害は得意なので上がってくれました。切れる脚はありませんが、止まらずに歩いてくれる馬なので、ゴールまでしっかり頑張ってくれました。(勝利を確信したのは)10メートル前くらいです。2歳の時からずっと真面目に引っ張ってくれているので良かったです」

9/19岩見沢記念回顧

2021年9月21日(火)

メジロゴーリキが久々の重賞制覇

 9月19日(日)には重賞・岩見沢記念(3歳以上オープン)が行われ、単勝6番人気のメジロゴーリキが優勝。障害先頭クリアから差なく続いたキタノユウジロウとの接戦を制しました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.シンザンボーイ(820) 11.9
 2.ウンカイタイショウ(830) 72.7
 3.センゴクエース(840) 1.8
 4.ミノルシャープ(820) 6.7
 5.アアモンドグンシン(830) 6.3
 6.ゴールデンフウジン(820) 39.2
 7.アオノブラック(830) 29.2
 8.キタノユウジロウ(830) 5.9
 9.メジロゴーリキ(820) 12.7

 今季、旭川記念を制し、ばんえいグランプリでも2着だったセンゴクエース。ばんえいグランプリの勝ち馬メムロボブサップが不在ならと単勝1.8倍と高い支持を集めました。北斗賞の勝ち馬で、前走が2着と復調がうかがえる内容だったキタノユウジロウが2番人気。以下、旭川記念3着のアアモンドグンシン、重量有利なミノルシャープが差のない人気で続きました。

 馬場水分は前日の雨で3.1%。レースの主導権を取ったのはアアモンドグンシンで、ミノルシャープ、センゴクエース、シンザンボーイが追走。中間点あたりからメジロゴーリキとキタノユウジロウの8枠2頭も位置取りを上げ、各馬何度も刻みながら歩を進めます。アアモンドグンシンが先頭で第2障害下に到達し、レース前半は64秒というペースでした。
 第2障害で最初に仕掛けたのはキタノユウジロウでしたが、天板でひと息。連れて仕掛けたミノルシャープも膝をつき、センゴクエースも障害で苦戦するなか、4、5番手で仕掛けたメジロゴーリキがひと腰先頭でクリア。立て直したキタノユウジロウが差なく続き、以下、ミノルシャープ、アアモンドグンシンの順で障害を通過しました。
 障害を通過後すぐにキタノユウジロウが先頭に立ちますが、メジロゴーリキも懸命に食い下がります。この2頭にミノルシャープが迫まりますが、残り20メートルで一杯に。替わってアアモンドグンシンが追い上げてきましたが、前2頭との差はなかなか詰まりません。キタノユウジロウとメジロゴーリキによる激しい競り合いは、僅かにメジロゴーリキがゴール前で抜け出し先頭でゴール。キタノユウジロウはコンマ2秒差で2着でした。3着にはアアモンドグンシンが入り、単勝1番人気のセンゴクエースは5着でした。

 勝ったメジロゴーリキは、今季重賞では4戦して3着1回、4着3回と善戦止まり。昨年11月の北見記念以来、約10カ月半ぶりの勝利が6つ目のタイトル獲得となりました。続く古馬重賞は11月の北見記念。メジロゴーリキにとっては連覇がかかる注目の一戦となります。

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西謙一騎手「僅差でしたけど勝ててホッとしています。自分のペースで行こうと思っていました。勝ち時計が自分が予想していたものと似ており、(勝因は)その辺かなと思います。(障害が良かったのは)厩舎の方々が仕上げてくれたおかげだと思います。今日は凄く(メジロゴーリキの)元気が良かったです。これから高重量戦になればまた出番が来ると思うので応援してください」

8/29はまなす賞回顧

2021年8月31日(火)

カイセドクターが悲願の重賞初制覇

 8月29日(日)には重賞・はまなす賞(3、4歳オープン)が行われ、単勝3番人気のカイセドクターが優勝。障害2番手から追い上げ、3歳牝馬イオンとの接戦を制しました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ゴールドハンター(700) 3.3
 2.イオン(660) 4.6
 3.イワキダイヤ(660) 12.3
 4.コマサンダイヤ(700) 96.1
 5.カイセドクター(700) 4.1
 6.ネオキングダム(670) 24.4
 7.トワトラナノココロ(700) 競走除外
 8.キョウエイリュウ(710) 3.1
 9.アルジャンノオー(670) 23.7

 昨年のばんえいダービーを含め重賞4勝を挙げ、4歳世代を代表するキョウエイリュウが単勝3.1倍で1番人気。昨年の覇者で柏林賞を制したゴールドハンターが3.3倍で2番人気。柏林賞2着のカイセドクターが4.1倍の3番人気と人気上位は4歳馬が占め、3歳馬で最も人気となったのは、ばんえい大賞典を制した牝馬イオンでした。

 イオンが好スタートから勢いよく第1障害を越えて先行しますが、イワキダイヤが徐々に押し上げて先頭に替わると、カイセドクターも差なく追走します。中間点を過ぎたあたりではキョウエイリュウも加わりますが、イワキダイヤとカイセドクターが並んで第2障害下へ最初に到達。ここまで56秒というペースでした。
 イワキダイヤとカイセドクターがほとんど同時に障害に仕掛けると、連れてキョウエイリュウ、アルジャンノオーに、イオンも登坂を開始。その中からイオンが力強く障害を先頭で降りて、カイセドクターが2番手で通過。その後はキョウエイリュウ、アルジャンノオー、イワキダイヤの順で続きます。
 障害を降りた勢いで後続に差をつけたイオンは一歩一歩、先頭で歩みを進めますが、残り20メートルを過ぎたあたりで脚色が鈍ります。そこに詰め寄ってきたカイセドクターが、残り5メートルあたりでイオンに並ぶと、最後は1秒2差をつけて勝利。3番手から追いかけたキョウエイリュウは、ゴール前で一杯になるも、立て直してそのまま3着での入線。なお、ゴールドハンターは障害で苦戦して8着と連覇とはなりませんでした。

 勝ったカイセドクターは、ここまで重賞で2着3回、3着3回となかなかタイトルには手が届きませんでしたが、4歳夏にして待望の重賞初制覇。4歳馬の重賞路線は9月銀河賞、年明け1月の天馬賞と続きますが、今後はどのようなパフォーマンスを見せてくれるのか楽しみな勝利になりました。
 また2着惜敗だったイオンは、3歳牝馬として2003年のヒーロクイーン以来、史上2頭目のはまなす賞制覇とはなりませんでしたが、1歳上の一線級相手に力を示しました。今後の重賞でも好勝負が期待できそうです。

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阿部武臣騎手「後ろから降りて届かず2着になったり、差されて2着、3着と良いレースはしてましたが、なかなか(タイトルを)獲ることができなかったので、今日は(タイトルを)獲れて本当に良かったです。ハンデはあったのですが、4歳ということもあるし、最近調子がずいぶん上向いていて絶好調の形で今日を迎えられたので自信を持って騎乗しました。道中も先行を取れて、手応えは凄く良かったのですが、2着の馬(イオン)が思ったより歩いたので必死になりました。重くても軽くても自在性のある馬で、降りても結構脚を使ってくれるので良い馬だと思います」

8/15ばんえいグランプリ回顧

2021年8月17日(火)

メムロボブサップが古馬重賞初制覇

 8月15日(日)には重賞・ばんえいグランプリ(3歳以上ファン選抜)が行われ、単勝1番人気のメムロボブサップが優勝。ファン投票1位に応える圧巻の逃げ切りを決めました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ミノルシャープ(800) 26.1
 2.アオノブラック(800) 24.1
 3.ゴールデンフウジン(800) 143.2
 4.メムロボブサップ(800) 2.0
 5.ブチオ(780) 68.0
 6.アアモンドグンシン(800) 7.1
 7.メジロゴーリキ(800) 40.8
 8.センゴクエース(800) 2.4
 9.キタノユウジロウ(800) 15.6
 10.ウンカイタイショウ(800) 61.0

 ばんえい十勝オッズパーク杯2着、北斗賞3着、そして旭川記念2着と重賞で惜敗続きのメムロボブサップ。今度こそはと、単勝2.0倍で1番人気に支持されました。そのメムロボブサップを旭川記念で破り、目下3連勝のセンゴクエースが2.4倍で2番人気。2頭の一騎打ちムードとなり、旭川記念3着のアアモンドグンシンが3番人気で続きました。

 メムロボブサップが先行しますが、差なくアオノブラック、アアモンドグンシンが追走。メジロゴーリキ、キタノユウジロウ、センゴクエースも続きます。中間点ではメムロボブサップが抜け出し、そのまま先頭で第2障害下に到達。ここまで63秒というペースでした。
 全馬が第2障害下に揃う前に最初に仕掛けたのはキタノユウジロウでしたが、差なく続いたメムロボブサップがひと腰先頭でクリア。その後は少し離れてメジロゴーリキ、ミノルシャープと続き、センゴクエースは4番手から追いかける展開になります。
 メムロボブサップは一歩一歩、力強い脚取りで後続を突き放しゴールへ邁進。センゴクエースが残り20メートルを過ぎたあたりで2番手に上りメムロボブサップを追いかけますが、十分なリードを保っていたメムロボブサップが最後まで行き脚衰えず歩き切って勝利。6秒6差のセンゴクエースは18年に続きこのレース2度目の2着。粘りを見せたメジロゴーリキは昨年に続いて3着となりました。

 勝ったメムロボブサップは、これが古馬重賞初制覇で、重賞は通算9勝目。今季初戦こそ4着も、その後の8戦では馬場状態、条件を問わずすべて3着以内と抜群の安定感を誇っています。今後はより重量を課されることになりますが、引き続き重賞戦線で中心的存在となりそうです。
 なお、阿部武臣騎手、管理する坂本東一調教師はともにばんえいグランプリ初制覇となりました。

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阿部武臣騎手「今年春から調子が良くずっと来ていましたが、なかなか重賞を獲ることができなかったので、ここはひとつ(タイトルを)獲りたいなと思っていました。今日は時計が少し速いなと思って、それなりに仕掛けて行こうかなと思っていました。センゴクエースにここ2走は差されて負けていたのでその点は気になっていましたが、今日は(センゴクエースが)少し障害を降りるのが遅かったので助かりました。健康で走ってくれて最後はばんえい記念にも出走できればと思います」

8/1ばんえい大賞典回顧

2021年8月 3日(火)

牝馬イオンが三冠初戦を制す

 8月1日(日)には重賞・ばんえい大賞典(3歳オープン)が行われ、単勝2番人気のイオンが優勝。連勝中の勢いそのままに3歳三冠の一冠目を制しました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ミソギホマレ(650) 競走除外
 2.カイセキングオー(670) 22.8
 3.イワキダイヤ(670) 5.9
 4.タカナミ(680) 出走取消
 5.アルジャンノオー(680) 20.8
 6.イオン(660) 3.0
 7.ネオキングダム(680) 5.6
 8.アバシリサクラ(650) 49.4
 9.オーシャンウイナー(690) 2.6
 10.シュトラール(670) 11.0

 翔雲賞を制したタカナミがレース前日に出走取消となり、当日にはイレネー記念3着馬ミソギホマレが競走除外となって8頭立てに。3連勝でイレネー記念を制したオーシャンウイナーが最大40キロの重量差がありながらも単勝1番人気に支持されました。黒ユリ賞勝ち馬で、2連勝中の牝馬イオンが2番人気。2歳シーズンの三冠すべて2着だったネオキングダム、自己条件の前走を快勝したイワキダイヤまでが単勝ひと桁台の人気となりました。

 イオンが第1障害を勢いよく越えて先行しますが、ひと息入れたところで後続も差を詰め、中間点では全馬がほぼ横並びの展開。雨の影響で馬場水分3.6%と軽い馬場の中、各馬軽快に歩を進めます。カイセキングオー、アルジャンノオー、イオンらが先頭を入れ替わりながら進みますが、わずかにシュトラールが先頭に替わったところが第2障害下となり、前半は54秒というペースでした。
 全馬が第2障害下に揃うと、アルジャンノオー、イオン、ネオキングダムらが一斉に登坂を開始。そのなかでイオンがすんなりと先頭で障害をクリア。アルジャンノオーが2番手で通過し、カイセキングオー、イワキダイヤと続き、単勝1番人気のオーシャンウイナーはその後ろ5番手から追いかける展開となります。
 イオンは第2障害を越えた勢いで後続を突き放して一人旅に。イワキダイヤとオーシャンウイナーがじわじわと差を詰めてきましたが、十分なリードを保ったままイオンが先頭でゴール。2着争いは接戦となりましたが、ゴール前ひと伸びしたオーシャンウイナーがイワキダイヤを交わしてのゴールとなりました。

 勝ったイオンは、牝馬としては15年シリウス以来となるばんえい大賞典制覇。この世代の2歳シーズン三冠はすべて勝ち馬が異なるなど、確固たる中心馬が不在の混戦ですが、今回の勝ちっぷりからこのあとの二冠、そしてばんえいオークスでの好走も期待できそうです。

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鈴木恵介騎手「馬場も軽くなって良い状態で迎えられて嬉しいです。順調に2連勝して馬は最高に良い状態でこのレースに臨めました。重い荷物だったので(馬場が)軽くなればゴール前ももつかなと思って期待はしていました。理想以上の走りをしてくれたと思います。障害が上手で、ハナも速いし、今年に入ってゴール前も辛抱強くなってきたので、今の状態だと言うことがないくらいの状態です。男勝りの牝馬だと思っています」

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