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12/29ばんえいダービー回顧

2020年12月30日(水)

3歳世代王者はキョウエイリュウ

 12月29日(火)は重賞・ばんえいダービー(3歳オープン)が行われ、単勝1番人気のキョウエイリュウが優勝。11月のばんえい菊花賞に続き、二冠制覇となりました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.カイセドクター(730) 9.1
 2.ダイナマイト(730) 47.2
 3.キョウエイリュウ(730) 1.6
 4.コマサンダイヤ(730) 5.3
 5.キタノボブサップ(730) 24.9
 6.エンゼルフクヒメ(710) 84.1
 7.ブラックサファイア(730) 26.1
 8.ヤマトタイコー(720) 8.4
 9.ゴールドハンター(730) 11.6
 10.アバシリルビー(710) 25.8

 11月のばんえい菊花賞を快勝したしたキョウエイリュウは、2歳時には重賞2勝を含めデビューから10連勝の逸材で、定量戦ならと単勝は1.6倍。イレネー記念、ばんえい大賞典を制しているコマサンダイヤが5.3倍の2番人気で続き、この世代を牽引している実績馬が人気を集めました。目下3連勝中の勢いがあるセン馬ヤマトタイコーが3番人気、3歳二冠ともに2着など世代重賞の常連カイセドクターが4番人気で続きました。

 コマサンダイヤとキョウエイリュウが先行すると、第1障害を越えてから最内カイセドクターも先団に加わります。中間点を過ぎたあたりでヤマトタイコーも先団にとりつきますが、カイセドクターが先頭で第2障害下に到達。ここまで62秒というペースでした。
 全馬が第2障害に到達する前にカイセドクターが仕掛けると、ヤマトタイコーとコマサンダイヤも続きます。障害を先頭で越えたのはヤマトタイコーで、ほぼ同時にカイセドクターも通過。1番人気のキョウエイリュウは3番手でクリアし、障害でヒザを折ったコマサンダイヤは4番手から。以下は離れる展開となりました。
 障害を降りてすぐに先頭に立ったのはキョウエイリュウで、そのまま押し切りを図ります。後続は内からカイセドクター、外からヤマトタイコーがじわじわと差を詰めますが、キョウエイリュウがゴール前で苦しくなりながらも歩き切って勝利。2着争いは接戦でしたが、脚色が鈍ったカイセドクターをゴール上で交わしたヤマトタイコーが制しました。

 勝ったキョウエイリュウは、2歳シーズンにはナナカマド賞、ヤングチャンピオンシップの二冠を制し、3歳でもばんえい菊花賞に続いて二冠を制しました。

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松田道明騎手「(ゴール前は)少し焦りました。流れは思った通りで、馬場も重いし、この馬に合ったレースをしようと心掛けました。もう少し後続との差を離せるかと思っていましたが、それでも脚を使わせない分ゴール前保ってくれたんだと思います。(オープンを)一戦使って馬の調子を見ることができました。(キョウエイリュウの期待感について)今日一緒にレースしたほかの馬も十分強くなっていたので一緒に頑張りたいと思います」

12/6ばんえいオークス回顧

2020年12月 7日(月)

充実アバシリルビーが重賞初制覇

 12月6日(日)は重賞・ばんえいオークス(3歳牝馬オープン)が行われ、単勝2番人気のアバシリルビーが優勝。3回目の重賞挑戦で初タイトルを奪取し、3歳女王の座に就きました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.アーティウィング(670) 46.9
 2.コウシュハハイジー(670) 12.6
 3.キラリ(670) 60.8
 4.エンゼルフクヒメ(670) 1.8
 5.アヴエクトワ(670) 33.0
 6.フォルテシモ(670) 12.8
 7.ヒメトラマジック(670) 20.5
 8.ドラゴンチナツ(670) 67.6
 9.アバシリルビー(670) 2.6
 10.ニセコヒカル(670) 20.8

 今年2月の黒ユリ賞を制しているエンゼルフクヒメが1.8倍で1番人気。B3昇級後も堅実に駆けるアバシリルビーが2.6倍で2番人気。地力強化がうかがえるコウシュハハイジーが12.6倍と離れた3番人気で、上位2頭に人気が集中しました。

 勢いよくアバシリルビーが先頭で第1障害を越えると、後続も差なく追走。キラリが少し置かれて最後方からとなります。ペースが落ち着くとアヴエクトワが先頭に替わり、アーティウィング、エンゼルフクヒメらも位置取りを上げてきます。各馬慎重に刻みながら歩を進め、アヴエクトワがわずかに先頭、57秒というぺースで第2障害に到達しました。
 アヴエクトワが最初に登坂を開始するもひと息。差なく仕掛けたヒメトラマジックがふた腰先頭でクリアすると、止まりかけながらもひと腰で越えたフォルテシモとニセコヒカルが続きます。人気を集めたエンゼルフクヒメとアバシリルビーはそれぞれ4、5番手から追う展開となりました。
 障害を越えた後、脚勢が目立ったのがアバシリルビー。すぐに先行勢にとりつき、残り30メートル手前で先頭に立ちます。外からニセコヒカルもじわじわと脚を伸ばしますが、ゴール手前で脚色は同じになり、アバシリルビーがこれを振り切って勝利。エンゼルフクヒメもゴール前で迫りましたが3着でした。

 勝ったアバシリルビーは、黒ユリ賞では1番人気に推されるも3着に敗れましたが、見事雪辱を果たし世代女王の座に就きました。これで7戦連続連対となり、1078キロという馬格からもまだまだ上を目指せそうな存在。同世代の牡馬相手には今年3月のイレネー記念は7着でしたが、今後は牡馬相手でも好勝負を期待したいところです。

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西将太騎手「素直に嬉しいです。みんな重たい荷物だと思っていたので、いつも通りで変わったことをしないように乗りました。障害も降り口の切れもいい感じで、辛抱強くゴールまで保ってくれたと思います。最後まで油断できないと思っていたので、ゴールに入っても油断しないようにしました。調子を崩さないようにここ(ばんえいオークス)まで持っていけたらと思っていました」

11/29ドリームエイジカップ回顧

2020年11月30日(月)

アオノブラックが重賞3勝目

 29日(日)は重賞・ドリームエイジカップ(4歳以上馬齢選抜)が行われ、単勝5番人気のアオノブラックが優勝。障害2番手から抜け出して快勝となりました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.アアモンドグンシン(760) 15.0
 2.コウシュハウンカイ(790) 10.9
 3.ミノルシャープ(790) 60.5
 4.メムロボブサップ(770) 3.1
 5.オレノココロ(770) 1.5
 6.キタノユウジロウ(760) 43.1
 7.アオノブラック(760) 21.0
 8.フナノクン(740) 186.2
 9.ブチオ(750) 68.4
 10.メジロゴーリキ(770) 30.7

 オレノココロは、今季重賞では未勝利ながら2着3回、3着1回と安定。770キロで重量にも恵まれ単勝1.5倍で1番人気に支持されました。そのオレノココロと前走で好勝負を演じたメムロボブサップが3.1倍で2番人気。以下は単勝10倍以上と2頭に人気が集中しました。

 メムロボブサップが果敢に先行し、6月の北斗賞以来となるアアモンドグンシンが差なく追走。ミノルシャープ、アオノブラック、オレノココロなどが続きます。中間点を過ぎたあたりでキタノユウジロウも位置取りを上げますが、メムロボブサップは歩みを緩めずわずかに先頭で第2障害下に到達。ここまで55秒というペースでした。
 全馬が第2障害に到達する前にアアモンドグンシン、メムロボブサップ、キタノユウジロウと一斉に仕掛けますが、その中からメムロボブサップがすんなりとひと腰先頭でクリア。4番手で仕掛けたアオノブラックが続き、差なくキタノユウジロウも通過。オレノココロは4番手から追いかける展開となりました。
 粘るメムロボブサップに、徐々に差を詰めたのがアオノブラックで、4歳馬2頭の一騎打ちになります。脚勢で勝るアオノブラックは残り20メートルで先頭に立つと、一歩一歩、差を広げて先頭でゴール。メムロボブサップが2着に粘り込み、オレノココロはゴール前で追い上げるも、コンマ1秒差で3着でした。なお、アアモンドグンシンはゴール上で転倒し、競走中止となりました。

 勝ったアオノブラックは、3月のポプラ賞以来となる重賞3勝目で、昨年のアアモンドグンシンに続き、4歳でのドリームエイジカップ制覇。2着メムロボブサップとともに4歳世代の強さを証明する結果となりました。また、藤野俊一騎手は15日のクインカップに続き、重賞連勝となりました。

 一方、3着に敗れたオレノココロは若馬のスピードについて行けなかったという印象。それでも大きくは崩れなかっただけに、自身の持つばんえい重賞最多勝記録の更新も期待できそうです。

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藤野俊一騎手「前回北見記念で乗せてもらった時に障害で転倒してしまったので、今回は障害を重点として注意して乗りました。それが勝ちに繋がったと思います。メムロボブサップが少し速いなと思うペースで行きましたが、それを見ながら行きました。障害を降りた時点で勝てるかなと思いました。この馬は馬格も大きいので、これから一流馬になってくれるような馬です」

11/15クインカップ回顧

2020年11月16日(月)

ジェイカトレアが世代別の牝馬重賞全制覇

 15日(日)は重賞・クインカップ(4歳牝馬オープン)が行われ、単勝1番人気のジェイカトレアが優勝。障害先頭クリアから押し切り、底力の違いを見せました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ドルバコ(680) 29.8
 2.マオノクイーン(690) 5.1
 3.ナカゼンダッテ(680) 66.4
 4.シャンハイオトメ(690) 78.2
 5.サクラユウシュン(690) 4.3
 6.ジェイセリナ(690) 8.7
 7.オージョ(680) 21.4
 8.シンエイジョッパリ(680) 11.0
 9.クイーンヴォラ(690) 31.5
 10.ジェイカトレア(690) 2.0

 牝馬重賞を2勝と実績断然のジェイカトレアが単勝2.0倍で1番人気。そのジェイカトレアと同じB1格付けで力量上位のサクラユウシュン、前哨戦の紅バラ賞を制したマオノクイーン、自己条件の前走を快勝したジェイセリナまでが単勝ひと桁台の人気となりました。

 第1障害を先頭で越えたのはサクラユウシュンですが、ナカゼンダッテが交わすと、シャンハイオトメなど内の4頭が先団を形成。道中は各馬慎重に刻みながら歩を進めます。中間点を過ぎたあたりで位置取りを上げてきたのがクイーンヴォラで、先頭に替わるとそのまま第2障害下に到達。ここまで64秒というペースでした。
 ひと息入った後、10頭全馬が第2障害下に集まったところで最初に仕掛けたのはクイーンヴォラでしたが、中腹あたりでひと息。続いたジェイカトレアが力強く駈け上がって先頭で障害を越えると、マオノクイーンとドルバコも続き、少し離れてシャンハイオトメ、ジェイセリナ、オージョの順で障害を通過します。
 一歩一歩、力強く歩みを進めるジェイカトレアを後続が追いかけますが、中でも脚勢が目立ったのがジェイセリナ。残り20メートルあたりで並びかけようとします。しかし、ジェイカトレアはゴール前で勝負強さを発揮し、最後はジェイセリナに2秒2差をつけて1番人気に応える勝利となりました。さらに1秒1差の3着には7番人気のドルバコが入りました。

 勝ったジェイカトレアは、黒ユリ賞、ばんえいオークスに続く重賞3勝目で、昨年のミスタカシマに続いて世代別の牝馬重賞を完全制覇。同世代の牡馬相手の重賞では善戦までという成績でしたが、世代女王の座を譲ることはありませんでした。牝馬同士なら年長馬が相手でも、展開や馬場次第では好勝負を演じてくれるでしょう。

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藤野俊一騎手「余裕があった勝利ではなかったです。10コースが重いような気がしましたが、この世代では一番強いと思っていました。(ジェイカトレアは)登坂力が強いです。あまりハンデ差もなかったので、このままの馬場状態であまり軽くならなければ大丈夫だと思っていました。馬格がある馬なのでもっと上に行けると思います」

11/8ばんえい菊花賞回顧

2020年11月 9日(月)

2歳二冠馬キョウエイリュウが復活

 11月8日(日)は重賞・ばんえい菊花賞(3歳オープン)が行われ、単勝2番人気のキョウエイリュウが優勝。今季苦戦を強いられた実績馬が逃げ切っての快勝で、見事復活を遂げました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ゴールドハンター(700) 5.7
 2.ブラックサファイア(700) 2.6
 3.カイセドクター(710) 8.6
 4.キタノボブサップ(690) 26.0
 5.キョウエイリュウ(720) 3.6
 6.コマサンダイヤ(740) 16.7
 7.コウテイ(690) 33.7
 8.ダイナマイト(700) 13.5
 9.エンゼルフクヒメ(680) 53.8
 10.ヤマトタイコー(680) 12.0

 単勝1番人気に支持されたのはブラックサファイア。ヤングチャンピオンシップ2着、ばんえい大賞典3着の実績から、700キロの重量は恵まれただけに重賞初制覇に期待がかかりました。前走2着と復調がうかがえる2歳二冠馬キョウエイリュウが2番人気。以下、はまなす賞を制したゴールドハンター、ばんえい大賞典2着のカイセドクターが人気で続きました。

 第1障害を越えてキョウエイリュウが先頭に立つと、中間点過ぎではブラックサファイアが交わして一旦は単独で先頭に立ちますが、すぐにほぼ横一線の展開に。第2障害下にはわずかにブラックサファイアが先頭で到達。ここまで53秒というペースでした。
 各馬ひと息入れると、最初に仕掛けたブラックサファイアを皮切りにカイセドクター、コウテイ、キョウエイリュウと一斉に登坂を開始。ブラックサファイアが膝をついて苦戦するところ、障害を勢いよく先頭でクリアしたのがキョウエイリュウ。そのあとはカイセドクター、コウテイ、コマサンダイヤ、ゴールドハンターの順で続きます。
 キョウエイリュウが後続を離して押し切りを図るところ、ゴールドハンターとカイセドクターが差を詰めましたが、キョウエイリュウはそのまま止まることなく歩き切って先頭でゴール。粘り強さを見せたカイセドクターが2着。ゴールドハンターがゴール線上で止まったところ、障害6番手だったキタノボブサップが3着に入りました。1番人気のブラックサファイアは最下位の入線でした。

 勝ったキョウエイリュウはナナカマド賞、ヤングチャンピオンシップの2歳二冠を含めデビューから10連勝した素質馬。今季ここまではとかちダービーの1勝のみでしたが、大舞台で見事復活となりました。初の720キロを課されながら障害をひと腰先頭で越えたレースぶりからも、このあとばんえいダービーでも期待となりそうです。

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松田道明騎手「いつも通りの騎乗をしました。他の馬に比べると後肢に力があります。(今後は)いつも通り健康で走れるように頑張ります」

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