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12/5ばんえいオークス回顧

2021年12月 7日(火)

サクラヒメが3歳女王の座に輝く

 12月5日(日)には重賞・ばんえいオークス(3歳牝馬)が行われ、単勝1番人気のサクラヒメが優勝。断然人気に応え、ばんえい菊花賞から重賞連勝となりました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ミソギホマレ(670) 3.5
 2.ニュクス(670) 82.6
 3.イオン(670) 7.3
 4.サクラシュンカ(670) 32.2
 5.ミラクルクイーン(670) 78.3
 6.アバシリサクラ(670) 13.0
 7.コウシローレディ(670) 210.5
 8.ミススマイル(670) 119.3
 9.サクラヒメ(670) 1.4
 10.レッツゴーリータン(670) 127.5

 4連勝で一気にばんえい菊花賞を制したサクラヒメが、牝馬同士の定量戦ならと単勝1.4倍の圧倒的支持を集めました。ばんえい菊花賞2着を含め7戦連続で連対中のミソギホマレが2番人気。黒ユリ賞、ばんえい大賞典と重賞2勝のイオンが3番人気で、ナナカマド賞を制したアバシリサクラが4番人気と、実績上位馬が人気を集めました。

 第1障害を勢いよく越えたイオンが先手を取ると、内からミソギホマレが追走。サクラヒメも押し上げ、上位人気3頭が先行します。各馬慎重に刻みながら歩を進めますが、ミススマイルが少し離れた最後方を追走し、縦長の展開になりました。
 前3頭は第2障害手前ではほとんど横並びとなりましたが、イオンが障害下で止まらずそのままの勢いで登坂を開始すると、ひと腰先頭でクリア。2番手で仕掛けたミソギホマレは障害で苦戦し、続いたサクラヒメがひと腰で越え、イオンを追いかけます。
 サクラヒメが第2障害を越えた時点では、イオンとの差は10メートル近くありましたが、徐々にその差を縮めます。イオンは懸命に歩を進めるものの、残り20メートルで一杯に。一方のサクラヒメは止まらず一気に交わして先頭に立つと、そのまま押し切って勝利。ゴール前でもう一度苦しくなったイオンですが、立て直して11秒3差で2着。障害4番手からしぶとく伸びたサクラシュンカが3着。ミソギホマレは障害を越えられず競走中止となりました。

 勝ったサクラヒメはこれで5連勝。前走のばんえい菊花賞は重量にも恵まれての勝利でしたが、定量戦の今回は圧巻のレースぶりで勝利を飾りました。次の目標はダービー馬の称号で、03年サダエリコ以来となる変則三冠制覇も十分期待できそうです。なお、手綱を取った渡来心路騎手は、9月の銀河賞から、ばんえい菊花賞、ドリームエイジカップ、そして今回と、この秋以降で重賞を4勝。今季の重賞勝利数では、藤野俊一騎手、鈴木恵介騎手の3勝を上回り単独トップに立ちました。

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渡来心路騎手「前回菊花賞を勝ってからここでも人気になると思っていたので、なんとか勝てて良かったです。(2カ月少々で重賞4勝の自身について)特にはないですが、何回勝っても嬉しいですね。特に何も考えず、全部馬に任せてレースをしました。馬場もそこまで重くなかったので前回の菊花賞のようなレースができれば勝てると思っていました。内側の馬(イオン)が結構前に行ってましたが、気にせずに自分のレースをしただけです。気持ちが強いというのがこの馬の良いところだと思います」

11/28ドリームエイジカップ回顧

2021年11月30日(火)

伏兵シンザンボーイが接戦を制す

 11月28日(日)には重賞・ドリームエイジカップ(4歳以上馬齢選抜)が行われ、単勝7番人気の10歳馬シンザンボーイが優勝。逃げ粘る5歳馬メムロボブサップとの叩き合いを制し、重賞2勝目を飾りました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.メジロゴーリキ(780) 33.5
 2.アオノブラック(780) 3.0
 3.カイセドクター(760) 94.5
 4.シンザンボーイ(760) 33.2
 5.マツカゼウンカイ(760) 16.8
 6.センゴクエース(790) 8.6
 7.ミスタカシマ(740) 36.5
 8.キョウエイリュウ(750) 27.1
 9.メムロボブサップ(790) 2.2
 10.アアモンドグンシン(780) 5.8

 単勝1番人気に推されたのは5歳馬メムロボブサップ。今季はばんえいグランプリ制覇を含め12戦連続で3着以内と抜群の安定感を誇っており、高い支持を集めました。同世代のライバル・アオノブラックにとっては連覇がかかる一戦。前走の北見記念ではばんえい十勝オッズパーク杯以来の勝利を挙げており、僅差で2番人気に。19年のこのレースの覇者で、前走のオープン特別でメムロボブサップを下した6歳馬アアモンドグンシン、北見記念は競走中止も実績上位の9歳馬センゴクエースが人気で続きました。

 第1障害を先頭で越えたのはアオノブラックも、ほぼ横一線の展開。中間点あたりからはミスタカシマ、アアモンドグンシン、シンザンボーイと先頭が入れ替わりながら進み、第2障害手前で再び先頭に立ったミスタカシマが最初に障害下に到達。前半は46秒というペースでした。
 ミスタカシマはひと呼吸入れてすぐに障害に仕掛けますが、登坂途中で膝をついてしまいます。少し間を置いてアアモンドグンシンが続きますが、最初にクリアしたのは3番手で仕掛けたメムロボブサップ。シンザンボーイが2番手で、カイセドクター、キョウエイリュウ、ミスタカシマの順で続々と障害をクリアします。
 メムロボブサップは力強くゴールに向かって歩みを進めますが、シンザンボーイがじわじわと差を詰めると残り20メートルで並びかけます。その後は2頭の激しい叩き合いとなりましたが、ゴール前でもうひと伸びしたシンザンボーイが差し切って勝利。メムロボブサップは1秒2差で2着。3着には障害8番手から追い上げたセンゴクエースが入りました。なお、人気上位のアオノブラックは8着、アアモンドグンシンは10着でした。

 勝ったシンザンボーイは19年の北見記念に続いて重賞2勝目。今季初戦は8月と遅れ、重賞も岩見沢記念(9着)のみと結果を残せておらず、今回は7番人気でしたが、その評価を覆す勝負強さを見せました。また、手綱を取った渡来心路騎手は今年9月の銀河賞が重賞初制覇でしたが、11月のばんえい菊花賞、そして今回と約2カ月で重賞3勝を挙げています。

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渡来心路騎手「重賞は何回勝っても嬉しいですね。結構ハンデをもらえていて、馬場も軽そうだったので先行していこうかなと思っていました。出だしが遅いタイプの馬なので、そこさえ頑張ってくれればと思っていましたが、今日はスタートから走ってくれたので良い位置でレースができました。先に行っていた馬が障害で止まっていたので、障害の下でしっかり息を入れれば障害を上がってくれると思っていたので上手くいきました。障害を降りてから歩いてくれる馬なので、ハンデも結構あったので、最後まで頑張ってくれればなんとか良い結果になるんじゃないかと思って真剣に追いました。(シンザンボーイの良いところは)ハナは遅れますが、障害はしっかり上がってくれますし、降りてからもしっかり歩いてくれるところですね」

11/14クインカップ回顧

2021年11月16日(火)

4歳女王の座はニセコヒカル

 11月14日(日)には重賞・クインカップ(4歳牝馬オープン)が行われ、単勝1番人気のニセコヒカルが優勝。障害先頭から押し切り、重賞初制覇を飾りました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.アーティウィング(690) 10.8
 2.アバシリルビー(690) 5.0
 3.ニセコヒカル(690) 4.1
 4.フォルテシモ(700) 4.7
 5.エンゼルフクヒメ(700) 4.6
 6.ヒメトラマジック(690) 25.6
 7.ドラゴンチナツ(690) 46.6
 8.ゲッカビジン(690) 6.9
 9.コウシュハハイジー(690) 22.8
 10.ヒメミヤ(690) 21.6

 ニセコヒカルは競走除外明けでしたが、昨年のばんえいオークス2着馬で、前哨戦の紅バラ賞でも僅差2着の実績を買われ、単勝1番人気に支持されました。2歳シーズンに黒ユリ賞を制し、紅バラ賞1着のエンゼルフクヒメが2番人気。銀河賞3着の実績があり、格付け上位のフォルテシモ、ばんえいオークス馬アバシリルビーが人気で続き、ここまで4頭が単勝4.1倍~5.0倍と上位拮抗の様相になりました。

 馬場水分3.4%と軽い馬場のなか、全馬がスタートから勢いよく歩きます。第1障害を先頭に越えたのはアバシリルビーで、ニセコヒカル、アーティウィングが追走。フォルテシモも続き内の4頭が先行するかたちになります。中間点を過ぎたあたりでゲッカビジンも位置取りも上げますが、間もなく第2障害というところでニセコヒカルが抜け出してそのまま最初に障害下に到達。レース前半は46秒というペースで流れました。
 ひと息入れたニセコヒカルは全馬が第2障害下に揃う前に仕掛け、すんなりと障害をひと腰先頭でクリア。連れて仕掛けたなかからフォルテシモが2番手で通過。さらにゲッカビジン、アバシリルビー、ヒメトラマジック、ヒメミヤの順で続きます。
 残り30メートルを切って2番手に上がったアバシリルビーが前との差を詰めてきますが、軽快に歩を進めたニセコヒカルの脚色は衰えず、最後はアバシリルビーに1秒8差をつけて先頭でゴール。粘りを見せたフォルテシモが3着に入りました。

 勝ったニセコヒカルはこれが重賞初制覇。ばんえいオークスではアバシリルビーの2着でしたが、見事雪辱を果たしました。また、藤野俊一騎手と平田義弘調教師のコンビは昨年のジェイカトレアに続いての連覇となりました。

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藤野俊一騎手「とても嬉しいです。馬場が軽い分先に行こうと考えていました。降りてから脚のいい馬がいるので、なるべく早く障害を昇って先に降りようと考えていました。障害は完ぺきに越えてくれました。(レース前に降雨があり)少し馬場が軽くなった分辛いかな、と思っていましたが、それも良かったと思います。前々回(紅バラ賞)もあとちょっとのところで負けたり、その前にも負けたりしていたのでようやく勝ててよかったです」

11/7ばんえい菊花賞回顧

2021年11月 9日(火)

牝馬サクラヒメが4連勝で重賞初制覇

 11月7日(日)には重賞・ばんえい菊花賞(3歳オープン)が行われ、単勝1番人気のサクラヒメが優勝。障害先頭から押し切る圧勝で重賞初制覇を飾りました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.オーシャンウイナー(710) 4.5
 2.タカナミ(700) 31.5
 3.ネオキングダム(700) 5.7
 4.アバシリサクラ(670) 34.4
 5.イワキダイヤ(700) 50.4
 6.アルジャンノオー(700) 28.6
 7.ミソギホマレ(680) 5.3
 8.サクラヒメ(680) 2.8
 9.シュトラール(690) 56.3
 10.イオン(690) 5.4

 単勝1番人気はサクラヒメ。今年2月の黒ユリ賞(10着)以来の重賞挑戦となりましたが、前哨戦の秋桜賞を含め目下3連勝の勢いから2.8倍と高い支持を集めました。イレネー記念を制し、3歳一冠目・ばんえい大賞典でも2着だったオーシャンウイナーが2番人気。近2走がともにサクラヒメと僅差2着のミソギホマレ、ばんえい大賞典を制したイオン、2歳シーズン三冠すべて2着のネオキングダムが差のない人気で続きました。

 第1障害先頭はイオンでしたが、タカナミ、オーシャンウイナー、ネオキングダムの内3頭も差なく追走。サクラヒメも位置取りを上げると、中間点あたりで先頭に替わり、そのまま最初に第2障害下に到達します。ここまで49秒と比較的速いペースで流れました。
 2番手で第2障害下に到達したイオンが先に仕掛けますが、サクラヒメも差なく続いて2頭がほとんど同時に障害をクリア。後続は少し離れてミソギホマレ、オーシャンウイナー、ネオキングダムの順で続きます。
 障害を越えた勢いでサクラヒメが抜け出すと、軽快に歩を進めてイオンとの差を広げにかかります。イオンは残り20メートル手前で一杯になると、追い上げてきたミソギホマレが2番手に押し上げますが、サクラヒメは脚色が衰えることなく押し切って先頭でゴール。ミソギホマレは8秒5差の2着。障害9番手から追い上げたアバシリサクラが3着に入り、牝馬が1~3着を独占する結果となりました。

 勝ったサクラヒメは4連勝で一気に重賞タイトルを獲得。前哨戦の秋桜賞からハンデ差は詰まっていたものの後続を寄せ付けない圧勝で3歳二冠目を制しました。この世代はここまで重賞を複数勝っているのがイオンの2勝だけ。新たな重賞勝ち馬の誕生で、ますます混戦となりそうです。

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渡来心路騎手「チャンスはあるかなと思っていたので(勝てて)ホッとしました。凄い乗りやすい馬なので相性は良いと思います。(馬場も)結構軽かったのでそれも良かったのかなと思います。気持ちがすごく強い馬なので前半から凄く走ってくれますが、降りてからもゴールまでしっかり歩いてくれるので凄い乗りやすいです」

10/31北見記念回顧

2021年11月 1日(月)

アオノブラックが今季重賞2勝目

 10月31日(日)には重賞・北見記念(3歳以上オープン)が行われ、単勝2番人気のアオノブラックが優勝。5月のばんえい十勝オッズパーク杯以来となる勝利を飾りました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.マルミゴウカイ(860) 出走取消
 2.メジロゴーリキ(860) 3.3
 3.センゴクエース(880) 3.2
 4.キタノユウジロウ(860) 7.4
 5.アオノブラック(860) 3.2
 6.アアモンドグンシン(860) 4.7

 マルミゴウカイが出走取消となり、今年の北見記念は5頭立てと少し寂しいメンバー構成に。7月の旭川記念を制したセンゴクエースと、前走2着で復調気配のアオノブラックが単勝3.2倍で並びましたが、票数の差でセンゴクエースが1番人気に。前走岩見沢記念で久々の勝利を飾ったメジロゴーリキが3.3倍と差のない3番人気で、他2頭も単勝はひと桁台と実力伯仲の人気となりました。

 第1障害先頭はアオノブラックで、メジロゴーリキ、アアモンドグンシンが追走。センゴクエースも加わり、キタノユウジロウだけが少し置かれる展開となりました。800キロ台後半の重量で各馬前半は慎重な脚取り。アアモンドグンシンがわずかに先頭で第2障害に到達し、ここまで81秒とスローペースになりました。
 前4頭が第2障害下に集まると、まずアオノブラックが仕掛けますが、登坂途中でひと息。続いたアアモンドグンシンも坂の中腹で止まり、3番手で仕掛けたメジロゴーリキがふた腰先頭で障害をクリア。立て直したアオノブラックが2番手で続きます。
 後ろ3頭は障害で苦戦し、前2頭のマッチレース。残り30メートルあたりでアオノブラックがとらえると、メジロゴーリキも懸命に食い下がりますが、じわじわと引き離したアオノブラックが先頭でゴール。メジロゴーリキは2秒0差で2着。メジロゴーリキがゴールしたあとようやく障害を越えたアアモンドグンシンが3着で入線。センゴクエースとキタノユウジロウは第2障害を越えられず競走中止となりました。

 勝ったアオノブラックは、5月のばんえい十勝オッズパーク杯以来の勝利で、7つ目のタイトルを獲得。オッズパーク杯のあとはハンデ増加や、夏場は馬体減などもあって成績が振るいませんでしたが、今回はセンゴクエース以外の馬と同重量となり、その力を遺憾なく発揮しました。シーズン終盤に向けても活躍が期待されます。

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藤野俊一騎手「春先の重賞を勝ったことでハンデを背負う立場になって、また夏負けして調子が悪かったので焦らずじっくりとやってきました。少し涼しくなって馬もだいぶ調子が上がってきていい感じになってきました。(レースプランは)ゲートが開いてからでぼちぼちと考えながら行きました。練習で軽い荷物で走らせたことがよかったかなと思いますが、重量が重量なので途中でちょっと堪えていました。(メジロゴーリキとの競り合いについて)向こうも強い馬なので頑張って止まらずにゴールしてくれることを祈っていました」

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