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2/12黒ユリ賞回顧

2023年2月14日(火)

スーパーチヨコが断然人気に応える

 2月12日(日)には重賞・黒ユリ賞(3歳牝馬オープン)が行われ、単勝1番人気のスーパーチヨコが勝利。障害2番手から抜け出し、世代女王の座につきました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ベニサクラ(640) 7.9
 2.スーパーチヨコ(640) 1.4
 3.ココロホマレ(640) 7.3
 4.リバティクイーン(640) 25.8
 5.プレシャスキュン(640) 68.9
 6.ミュウ(640) 21.2
 7.タカラヴェルベーヌ(640) 13.7
 8.ルイズ(640) 11.5
 9.ニジイロアオゾラ(640) 120.9
 10.ヤマカツレイナ(640) 27.7

 定量640キロで行われる明け3歳牝馬による女王決定戦。スーパーチヨコは、A級-1組で3戦連続連対中という実績から単勝1.4倍と断然の支持を集めました。前走B級-1組ながら2着に19秒2もの差をつけ勝利したココロホマレが2番人気。前走のA級-2組を含め近4戦で3勝と力をつけているベニサクラが3番人気。以下、前走がA級-1組とここでは格上位のルイズ、昨年9月の2歳牝馬特別戦・いちい賞の勝ち馬タカラヴェルベーヌが人気で続きました。

 第1障害を越えて外2頭を除く8頭がほとんど横並びで、各馬ひと息入れたところでココロホマレが抜け出し、ルイズが続きます。ココロホマレがひと息入れたところでルイズが交わし、そのまま先頭で第2障害下に到達すると、少し持っていかれるようなかたちで登坂を開始。ここまで40秒というペースでした。
 ルイズがひと腰で障害を降り始めたところで2番手以下が仕掛け、その中からスーパーチヨコがすんなりとひと腰、差なくベニサクラが続きます。タカラヴェルベーヌは少し離れた4番手で障害をクリアします。
 ルイズの脚色が鈍ったところ、スーパーチヨコが一気にとらえて抜け出します。内からベニサクラが追いかけますが、スーパーチヨコは並びかけさせず、1馬身ほどの差を保って押し切りました。ベニサクラは2着。3番手のルイズはゴール手前で一杯になり、これを障害6番手から追い上げたミュウが交わして3着に入りました。

 全馬重賞初挑戦というメンバーでしたが、スーパーチヨコは着差以上に強い内容で世代女王の座に就きました。また、管理する山本正彦調教師は2019年の初出走から4シーズン目での重賞初制覇となりました。

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藤野俊一騎手「(状態面は)ここに向けて完璧に仕上がったと思ってました。レース前に少し雪が降ったので、あまり軽くなったら大変かなと思っていましたが、落ち着いて良い感じの馬場になりました。定量なので荷物はあまり気になりませんでした。残り30メートル過ぎたあたりから少しゴールまで遠く感じたので、なんとか止まらずに頑張ってくれという気持ちでした。物音に敏感な馬で、元気も良すぎるくらい良い馬です」

2/5翔雲賞回顧

2023年2月 7日(火)

キョウエイプラスが実力を示す

 2月5日(日)には重賞・翔雲賞(3歳牡馬オープン)が行われ、単勝2番人気のキョウエイプラスが勝利。障害先頭から押し切り、重賞2勝目を飾りました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.イワキクロヒョウ(640) 38.2
 2.ジェイヒーロー(650) 8.9
 3.ホクセイタイヨウ(640) 44.8
 4.マルホンリョウユウ(650) 5.4
 5.キョウエイプラス(670) 3.3
 6.コーワホープ(650) 55.4
 7.タカラキングダム(660) 1.7
 8.コウシュハメジャー(650) 108.3
 9.アカネリュウ(640) 65.8

 今年の3歳世代はナナカマド賞、ヤングチャンピオンシップともにタカラキングダムとキョウエイプラスが着順を入れ替えてのワンツーで、二強の構図。特にタカラキングダムは出走9頭中6頭が出走した前走の3歳A級-1組を快勝したこともあって単勝1.7倍と高い支持を集めました。キョウエイプラスはその3歳A級-1組では5着とデビュー以来初めて連対を外しましたが、世代最多10勝の実績からトップハンデながら2番人気。以下、ナナカマド賞3着のマルホンリョウユウ、ヤングチャンピオンシップ3着のジェイヒーローと人気で続きました。

 出走全馬が勢いよくスタートを切って第1障害を越え、各馬ほぼ横並びの展開。中間点を過ぎたあたりでコーワホープがやや遅れたものの、全馬1度も息を入れることなく第2障害に向かいます。
 障害下にはわずかにイワキクロヒョウが先頭で到達。前半29秒と速いペースのなか、タカラキングダムが少し持っていかれるようなかたちで息を入れることなく仕掛けると、続いたキョウエイプラスが勢いよく先頭でクリア。タカラキングダムが2番手で、ジェイヒーロー、マルホンリョウユウと続き、以下は離れます。
 抜け出したキョウエイプラスは力強く歩を進め、2番手のタカラキングダムが追いすがるものの、脚色衰えることなく押し切って勝利。タカラキングダムはゴール線上で一杯になり、マルホンリョウユウがこれを交わして2着。立て直したタカラキングダムが3着に入り、人気3頭での決着となりました。

 勝ったキョウエイプラスは、ヤングチャンピオンシップに続いて重賞2勝目。今回は最大30キロ差があるトップハンデを克服しての快勝でした。三冠最終戦・イレネー記念は定量で行われるだけに、当然最有力となるでしょう。

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菊池一樹騎手「10キロ(のハンデが)相手(タカラキングダム)とあったので不利かなと思っていましたが、レースに出てからは関係なく行ってくれました。前回は1分切るようなレースだったのであまり気にせず、(今回は)一度障害の下でちゃんと刻むようなレースを心掛けました。思った以上に(展開が)速かったですね。ハンデを背負っていたのでわからなかったですが、手応えはばっちりだったので頑張ってくれました。(イレネー記念は)獲りたい重賞で、目標にしているレースなので頑張りたいです」

1/29ヒロインズカップ回顧

2023年1月30日(月)

女王の座にナカゼンガキタ

 1月29日(日)には重賞・ヒロインズカップ(4歳以上牝馬オープン)が行われ、単勝3番人気のナカゼンガキタが優勝。障害3番手から抜け出し、重賞3勝目を挙げました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.シンエイボブ(800) 77.4
 2.ナカゼンガキタ(780) 6.8
 3.ニセコヒカル(780) 6.8
 4.アーティウィング(800) 19.3
 5.ヒメトラマジック(780) 48.4
 6.フォルテシモ(780) 6.0
 7.ミソギホマレ(810) 15.1
 8.ダイヤカツヒメ(770) 17.2
 9.シャンハイオトメ(770) 33.1
 10.サクラヒメ(820) 1.8

 前哨戦・レディースカップを圧勝したサクラヒメは、続く4歳シーズン三冠目の天馬賞も快勝。目下5連勝と勢いがあることからトップハンデながら単勝1.8倍と断然の支持を集めました。昨年の覇者フォルテシモが2番人気。20年のカーネーションカップを勝利したナカゼンガキタと、昨年のカーネーションカップ2着のニセコヒカルが単勝6.8倍で並びましたが、票数の差でナカゼンガキタが3番人気に。以下は単勝10倍以上と離れた人気となりました。

 第1障害を最初に越えたのはダイヤカツヒメで、ニセコヒカルとナカゼンガキタが追走。アーティウィングも位置取りを上げてきます。道中は前後ばらけた展開で、中間点を過ぎたあたりでニセコヒカルが一旦は先頭に立つも、ダイヤカツヒメがこれを交わしてそのまま第2障害下へ最初に到達。ここまで49秒というペースで進みました。
 第2障害には2番手で到達したニセコヒカルが最初に仕掛け、すんなりひと腰で通過。フォルテシモが続き、ナカゼンガキタ、アーティウィングと差なく障害をクリア。その後ろはやや離れてダイヤカツヒメが追いかける展開となりました。
 脚色が目立っていたのはナカゼンガキタで、残り30メートル手前でニセコヒカルを交わして先頭に立ちます。ニセコヒカルは懸命に食い下がるも、抜け出したナカゼンガキタが最後まで止まらずに歩き切って快勝。ニセコヒカルは2着。アーティウィングがフォルテシモとの3着争いを制し、断然人気のサクラヒメは障害7番手から追い上げるも5着が一杯でした。

 勝ったナカゼンガキタは、20年カーネーションカップ以来となる重賞制覇。昨年のこのレースでは追い上げ届かず4着でしたが、今回は早めの抜け出しで、9歳にして見事女王の座に就きました。

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藤本匠騎手「本当にホッとしています。馬の状態は悪くないと調教師さんも言っていたので、自分なりに工夫しながら乗りました。今開催から1と2(障害)の間に多少砂を入れたということで、展開的には遅くなるだろうなと思っていたので、それはこの馬にはピッタリはまったという感じでした。(道中)1回余計に止めましたが、障害の下で行きたがっていたので思ったより障害も軽く上がってくれました。余裕で上がってくれたので、ゴールまで保つだろうと思っていました」

1/3天馬賞回顧

2023年1月 4日(水)

牝馬サクラヒメが世代の頂点に

 1月3日(火)には重賞・天馬賞(5歳オープン)が行われ、単勝1番人気のサクラヒメが優勝。第2障害先頭から悠々逃げ切り、4歳シーズン三冠最終戦を圧勝で飾りました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.コウシュハハリアー(760) 33.3
 2.ミソギホマレ(740) 14.4
 3.サクラヒメ(740) 1.6
 4.アバシリサクラ(740) 84.9
 5.マルモタイショウ(760) 50.8
 6.マルホンリョウダイ(760) 12.5
 7.マサタカラ(760) 15.2
 8.オーシャンウイナー(760) 2.9
 9.ネオキングダム(760) 60.6

 単勝1番人気に推されたのはサクラヒメ。昨年7月の柏林賞は競走中止となりましたが、目下4連勝と勢いもあることから単勝1.6倍と圧倒的な支持を集めました。イレネー記念、ばんえいダービーなど重賞4勝のオーシャンウイナーが単勝2.9倍の2番人気。あとは単勝10倍以上で、近5走で4勝と充実のマルホンリョウダイ、9月の銀河賞を制したミソギホマレ、柏林賞2着のマサタカラの順で続きました。

 第1障害を越えた勢いで先行したのはオーシャンウイナーで、サクラヒメが差なく追走。マルホンリョウダイ、アバシリサクラも続き、ミソギホマレも位置取りを上げてきます。中間点を過ぎてミソギホマレが先頭に立ちますが、サクラヒメが交わすとそのまま先頭で第2障害下に到達。前半は43秒というペースで進みました。
 サクラヒメは第2障害下でじっくり息を入れて最初に仕掛けると、すんなりとひと腰先頭でクリア。やや離れてオーシャンウイナー、ミソギホマレも通過し、マルホンリョウダイが4番手で続きました。
 サクラヒメは軽快に歩を進めると、残り20メートルあたりから渡来心路騎手は手綱を持ったまま、余裕十分のゴール。残り20メートルあたりで2番手に上がったミソギホマレが止まらず歩き切って牝馬のワンツー。世代頂点競走全制覇がかかったオーシャンウイナーは3着でした。

 サクラヒメは、ばんえい菊花賞、ばんえいオークス、クインカップに続く重賞4勝目。牝馬による天馬賞制覇は16年キサラキクに次ぐ、史上2頭目の快挙となりました。この後は年上の馬との戦いになりますが、牝馬限定の重賞はもちろん、牡馬一線級が相手の重賞でも活躍が楽しみになる結果となりました。

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渡来心路騎手「馬場も軽かったし、馬の調子も良かったのか、前走よりも荷物は重かったですが、軽そうに引っ張っていたので良かったです。道中2回刻むことができて、先頭で障害に着けたので、多分障害は上がると思っていたので、障害の下に着いたくらいで勝ったかな、と思っていました。(この馬の強さは)スタートの良さと、スピードがあるところですね。降りてからの切れ味も凄いものがあるのでこれからが楽しみです」

1/2帯広記念回顧

アオノブラックが今季重賞4勝目

 1月2日(振・月)には重賞・帯広記念(4歳以上オープン)が行われ、単勝2番人気のアオノブラックが、1番人気に支持されたライバル・メムロボブサップを振り切っての勝利となりました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.キョウエイリュウ(890) 競走除外
 2.インビクタ(910) 9.2
 3.メムロボブサップ(930) 2.9
 4.ミノルシャープ(900) 46.4
 5.ゴールデンフウジン(910) 39.5
 6.コマサンブラック(900) 20.1
 7.メジロゴーリキ(910) 4.3
 8.キタノユウジロウ(890) 5.0
 9.マツカゼウンカイ(900) 23.7
 10.アオノブラック(920) 4.3

 正月恒例の高重量戦で、単勝1番人気に支持されたのはメムロボブサップ。帯広記念初挑戦だった昨年は9着でしたが、昨年と同じトップハンデ930キロでも上積みが見込める今回は単勝2.9倍の支持を集めました。同じく昨年初挑戦で5着だったアオノブラックに、2年連続2着のメジロゴーリキが単勝4.3倍で並びましたが、票数の差でアオノブラックが2番人気。昨年の覇者キタノユウジロウが4番人気で続きました。

 レースはインビクタとメムロボブサップが先行しますが、ミノルシャープ、ゴールデンフウジン、コマサンブラック、メジロゴーリキも位置取りを上げてきます。中間点を過ぎたあたりからは、コマサンブラックとメジロゴーリキが先行し、コマサンブラックが先頭で第2障害下に到達。ここまで53秒というペースで流れました。
 第2障害下に全馬そろう前にコマサンブラックが登坂を開始。坂の八分どころで一旦は止まりますが、立て直してふた腰先頭でクリア。やや離れてアオノブラックが2番手で障害を通過し、メムロボブサップ、ミノルシャープが続きます。昨年の1、2着馬キタノユウジロウとメジロゴーリキはさらに離れた5、6番手から追いかける展開となりました。
 障害で後続に差をつけたコマサンブラックですが、残り10メートルあたりで苦しくなったところ、じわじわと差を詰めてきたアオノブラックが力強い脚取りで交わすと、そのまま先頭でゴール。止まらず歩いたメムロボブサップが2着。コマサンブラックは立て直して3着に入りました。

 勝ったアオノブラックは、ばんえい十勝オッズパーク杯、北斗賞、北見記念に続いて今季重賞4勝目。通算では重賞11勝目となりました。昨年3着だったばんえい記念に向けて弾みがつく結果となりました。
 またメムロボブサップもトップハンデ930キロと厳しい条件ながら2着を確保。こちらもばんえい記念でのリベンジに期待がかかります。

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藤野俊一騎手「ハンデ面を考えてレースを使わずここまできましたが、馬は調教師がしっかり仕上げてくれてたので、大丈夫だと思っていました。前に行く馬はどんどん前へ行っていましたが、自分のペースを考えて行きました。2番目に障害を降りたんですけど、勝てるなという意識で乗っていました。(この馬の強さは)登坂力の強いところと、障害を降りてから辛抱強いところです。去年のばんえい記念では失敗した部分があったので、今年はその部分をカバーして頑張ります」

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