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8/24はまなす賞回顧

2025年8月25日(月)

3歳馬スーパーシンが差し切る

 8月24日(日)には重賞・はまなす賞(3・4歳オープン)が行われ、単勝1番人気のスーパーシンが確かな末脚を発揮し優勝。ヤングチャンピオンシップ以来の重賞2勝目を挙げました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右は単勝オッズ
 1.ウルトラコタロウ(690) 86.9
 2.アルイテイコウ(660) 60.1
 3.ココロノニダイメ(670) 31.7
 4.スマイルカナ(680) 17.7
 5.ショータイム(680) 9.3
 6.ライジンサン(700) 39.8
 7.カフカ(680) 6.4
 8.キョウエイエース(690) 2.8
 9.スーパーシン(670) 2.1
 10.ウンカイダイマオー(660) 28.8

 3歳馬5頭、4歳馬5頭のフルゲートで行われた混合重賞。単勝1番人気は2.1倍で3歳のスーパーシン。ばんえい大賞典3着は首位争いのゴール前で止まる惜しい内容でした。同レース2着のキョウエイエースが単勝2.8倍で2番人気。牝馬ながら柏林賞を制したカフカが6.4倍、同レース2着のショータイムが9.3倍と、4歳馬2頭が続きました。

 各馬一斉のスタートで第1障害は大きな差なくスムーズに全馬クリア。道中は息を入れつつほぼ一団で進みますが、中間点を過ぎたあたりでカフカが徐々に抜け出します。これを見ながらスーパーシン、キョウエイエース、ウンカイダマオー、ショータイムらが追走します。
 第2障害手前5メートルあたりで一旦息を入れたカフカですが、再び動き出すと持っていかれるように直行気味で障害を仕掛けます。そのままカフカが先頭で障害を下りると、少し離れてキョウエイエースが2番手でクリア、差なくスーパーシン、スマイルカナ、さらにショータイムも続きます。粘り込みを図るカフカでしたが、残り30メートル付近で確かな末脚のスーパーシンが交わして先頭に躍り出ます。そまま突き放したスーパーシンは最後まで脚色衰えず1着でゴール。食い下がったキョウエイエースが2着。粘るカフカをゴール際で僅かに交わしたスマイルカナが3着に入りました。

 過去2年、4歳馬が3着まで独占していたはまなす賞ですが、今年は3歳馬がワンツーフィニッシュ。ばんえい大賞典を制したスターイチバンが不在となってのスーパーシンの勝利ですが、上位拮抗の3歳戦線は今後も混戦が予想されます。

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藤野俊一騎手
勝ててほっとしています。ハンデをもらっていたので前の方でレースをしようと思っていました。今日は2障害まで馬がリラックスして折り合いがついて、それが勝てた原因かなと思います。いつもは障害までの折り合いが悪くてゴール前止まったりするのですが、今日は言うことを聞いて我慢してくれました。体が一段と大きくなって力も付いた気がします。夏はもう少しで終わりますが、熱いばんえい競馬はこれからも続きますのでよろしくお願いします。

8/10ばんえいグランプリ回顧

2025年8月11日(月)

メムロボブサップが5連覇の快挙

 8月10日(日)には重賞・ばんえいグランプリ(3歳以上選抜)が行われ、ファン投票1位のメムロボブサップが圧巻の勝利で人気に応えました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右は単勝オッズ
 1.キングフェスタ(790) 7.7
 2.ヤマカツエース(790) 82.5
 3.タカラキングダム(790) 15.6
 4.クリスタルコルド(800) 39.9
 5.インビクタ(800) 28.9
 6.コマサンエース(810) 15.3
 7.メムロボブサップ(790) 1.0

 ファン投票で出走馬を選抜する8月恒例のグランプリレースは7頭立てで行われました。このレース4連覇中でファン投票1位のメムロボブサップが単勝1.0倍の断然人気。4歳シーズン三冠など重賞8勝のキングフェスタが7.7倍で2番人気。ばんえい十勝オッズパーク杯で重賞初制覇、北斗賞も制した好調コマサンエースが15.3倍で3番人気と続きました。

 タカラキングダムがスタートで遅れますが、第1障害はキングフェスタを先頭に6頭ほとんど差なく横一線で下ります。タカラキングダムも徐々に集団に追いつき、息を入れながらほぼ一団で進むと、中間点ではコマサンエースとメムロボブサップが抜け出して先行します。この2頭がほぼ同時に第2障害に到達。雨が降り始めての軽馬場もあり、前半60秒というペースでした。
 第2障害はコマサンエースが先に仕掛けますが、続いたメムロボブサップがすんなり先頭でクリア。コマサンエースが続き、やや離れてインビクタ、ヤマカツエース、キングフェスタも障害をクリアします。メムロボブサップはぐんぐん後続を離しにかかると、最後まで脚色衰えることなく先頭でゴール。障害5番手から懸命に追い上げたキングフェスタが5秒3差の2着。止まらず歩いたコマサンエースが3着に粘り、障害で苦戦し最後方で下りたタカラキングダムが脚を伸ばし4着に入りました。

 勝ったメムロボブサップは史上初のばんえいグランプリ5連覇の快挙を達成。重賞は通算24勝目としました。今季2戦目でハンデに恵まれた面もありますが、現役最強馬の貫禄を感じさせる強い内容でした。今後は古馬重賞で唯一制していない帯広記念へ向けての動向が注目されます。

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阿部武臣騎手
(怪我から復帰までの間は)早く馬に乗りたいという気持ちで頑張っていました。(ファンから多くの拍手をいただいて)騎手冥利に尽きると思います。メムロボブサップより自分の方が調子を上げないといけないと思っていて、馬は調子よく来ていたし、今年はハンデも軽かったので気楽に乗ることができました。今日は少しスタートが遅かったですが、その後はいつものボブサップらしいレースをしてくれたのでよかったです。(今後は)体調に気を付けながら事故なくレースを使っていけば結果はついてくると思います。これから自分の体も少しずつ良くなると思うので、メムロボブサップと阿部武臣、これからもよろしくお願いします。

7/20ばんえい大賞典回顧

2025年7月22日(火)

スターイチバンが3歳一冠目を制す

 7月20日(日)には重賞・ばんえい大賞典(3歳オープン)が行われ、最後まで粘り強く歩いたスターイチバンが1番人気に応えて優勝。3歳三冠の一冠目を制しました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右は単勝オッズ
 1.サッコ(630) 78.9
 2.ホクセイヒラリ(630) 85.7
 3.ウンカイダイマオー(660) 17.5
 4.キョウエイエース(690) 3.0
 5.アバシリタカラコマ(660) 69.7
 6.ホクセイテンリュウ(660) 91.6
 7.スターイチバン(670) 2.1
 8.ココロノニダイメ(660) 8.9
 9.アルイテイコウ(660) 78.0
 10.スーパーシン(670) 4.6

 3歳三冠の一冠目にはフルゲート10頭が出走。2歳シーズンの翔雲賞を優勝し今季4連勝で挑むスターイチバンが単勝2.1倍で1番人気。イレネー記念など重賞2勝、実績上位のキョウエイエースがトップハンデでも3.0倍で2番人気。ヤングチャンピオンシップの優勝馬スーパーシンが4.6倍、前哨戦のとかちダービーで2着好走のココロノニダイメが8.9倍で、ここまでが単勝一桁台の人気となりました。

 各馬一斉のスタートで第1障害はほぼ一団でスムーズに越えていきます。道中では各馬が息を入れる中、アバシリタカラコマが抜け出して積極的な先行策。前半53秒で後続を離したまま第2障害に到達。やや遅れてウンカイダイマオー、スターイチバン、ココロノニダイメ、キョウエイエースと続きました。
 果敢な先行策をとったアバシリタカラコマが全馬揃う前に第2障害で仕掛けるも坂の途中で一旦止まります。それを見て2番手で仕掛けたウンカイダイマオーが、立て直したアバシリタカラコマとほぼ同時に先頭でクリア。1馬身半ほど遅れてスターイチバン、キョウエイエース、さらに遅れてスーパーシン、ココロノニダイメと続きます。一旦は抜け出したウンカイダイマオーですが徐々に脚色が鈍り、残り20メートルではスターイチバン、スーパーシンがこれを交わして先頭争い。ゴール前は2頭の接戦となりましたが、スーパーシンがゴール線上で脚が止まったところ、止まらず歩き続けたスターイチバンが先頭でゴール。着実に差を詰めてきたキョウエイエースが2着、立て直したスーパーシンが3着で、人気順の決着となりました。

 勝ったスターイチバンは翔雲賞に続いて重賞2勝目。3歳一冠目を制して三冠馬のチャンスをつかみました。しかしながらキョウエイエース、スーパーシンら重賞実績馬も互角のレース内容で、ココロノニダイメ、ウンカイダイマオーなども成長とともに、3歳重賞路線は目が離せない戦いが続いていきそうです。

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西謙一騎手
(西騎手は2週連続重賞制覇)自分のことより、この馬が勝てたことが良かったです。暑さで本調子ではなかったのですがギリギリ持ちこたえてくれました。まわりのペースが速かったし、馬も弱っていたので、そのあたりを考えながら乗りました。障害は上手な馬なので心配していませんでした。最後まで辛抱強く歩いてくれて、止まらなければ大丈夫と思っていました。三冠はこの馬だけのチャンスなので、全部獲れるように狙って行きたいです。暑い中、応援ありがとうございました。また次も勝てるように頑張りますのでよろしくお願いします。

7/13旭川記念回顧

2025年7月14日(月)

接戦を制しクリスタルコルドが連覇

 7月13日(日)にはばんえい4市記念競走の第一弾、重賞・旭川記念(3歳以上オープン)が行われ、クリスタルコルドが接戦を制して2連覇を飾りました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右は単勝オッズ
 1.インビクタ(790) 5.0
 2.クリスタルコルド(790) 6.2
 3.ヤマカツエース(790) 15.4
 4.コウテイ(790) 13.1
 5.コマサンエース(800) 1.4
 6.オーシャンウイナー(790) 24.5
 7.キングフェスタ(790) 出走取消

 キングフェスタの出走取消で6頭立てとなった旭川記念。ばんえい十勝オッズパーク杯、北斗賞と重賞2連勝のコマサンエースが単勝1.4倍の断然人気に支持されました。今季未勝利も北斗賞2着のインビクタが5.0倍、同3着のクリスタルコルドが6.2倍と、北斗賞上位3頭が単勝ひと桁台で人気を集めました。

 第1障害はコウテイがやや遅れますが、他の5頭はほぼ一団でクリアします。インビクタ、コマサンエース、クリスタルコルドが先行してペースを作りますが、追いついたコウテイも含めてほとんど差なく追走。道中は全馬がほぼ一団で進むなか、クリスタルコルド、コマサンエースが僅かに先頭で第2障害手前に到達。ここまで70秒というペースでした。
 第2障害で最初に仕掛けたのはコマサンエースですが、以下も遅れず動き出します。スムーズに下りたインビクタが先頭でクリアし、クリスタルコルド、コマサンエースもほとんど差なく続きます。この3頭が横一線の追い比べとなり、残り20メートルでクリスタルコルドが半馬身抜け出すと、そのまま後続を振り切ってゴール。1馬身ほどの差でインビクタが2着。人気の中心コマサンエースは僅かに遅れて3着でした。

 今季の初勝利を重賞で飾ったクリスタルコルドは、昨年に続いての旭川記念制覇で、重賞6勝目。北斗賞上位3頭での決着となりましたが、クリスタルコルドは3着からの見事な巻き返しでした。今回は出走取消でしたが、同じ6歳のキングフェスタとともに、ばんえい競馬の古馬戦線を牽引する次世代の代表格として今後も注目となりそうです。

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西謙一騎手
普段の動きでも厩舎内でも調子が上がってきているのが分かっていたので、勝てて良かったです。ロータリーハローが掛かった馬場の方が良かったと思っていましたが、結果的に(ロータリーハローが入らなくても)勝てたので良かったです。道中はすぐ横にコマサンエースがいて遅れずついていけたので、障害さえ上がれば間に合うかなと思っていました。下りてからは経験値のある年上の馬との競り合いでしたが、焦らず、いつも通りでした。夏にはばんえいグランプリもありますが、シーズン最後の大きいレースを目標に進めていきたいと思います。これからも応援よろしくお願いします。

6/29柏林賞回顧

2025年6月30日(月)

4歳一冠目は牝馬カフカに

 6月29日(日)には4歳シーズン三冠の第一弾・柏林賞(4歳オープン)が行われ、牝馬のカフカが3連勝で、カーネーションカップから重賞連勝としました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右は単勝オッズ
 1.ホクセイポルシェ(680) 94.2
 2.ライジンサン(710) 9.1
 3.アヤノダイマオー(690) 63.6
 4.スマイルカナ(690) 39.8
 5.ウルトラコタロウ(690) 8.9
 6.ショータイム(690) 5.2
 7.ユーフォリア(690) 25.7
 8.ホクセイハリアー(690) 2.9
 9.フレイムファースト(690) 32.0
 10.カフカ(680) 2.6

 一昨年はキングフェスタ、昨年はタカラキングダムと2年連続で三冠馬が誕生している4歳シーズンの一冠目。牝馬限定のカーネーションカップで重賞初制覇を果たし、続く前哨戦のライラック賞も勝って2連勝中のカフカが単勝2.6倍で1番人気に支持されました。ライラック賞では0秒1差でカフカの2着に敗れたホクセイハリアーが2.9倍で2番人気、同0秒8差で3着のショータイムが5.2倍と、ライラック賞の上位馬が人気を集めました。

 各馬スタート良く飛び出し、第1障害ではカフカ、ユーフォリアがやや遅れましたが、間もなく追いついて道中は全馬ほぼ一団の展開。馬場水分0.6%の影響もあり各馬何度も刻みながら進みます。第2障害下には、ホクセイハリアー、フレイムファースト、カフカがわずかに抜け出して到達しますが、後続もそれほど差はなく揃います。前半は66秒と落ち着いた流れとなりました。
 第2障害は最初に仕掛けたカフカがひと腰先頭で下りますが、ホクセイハリアー、フレイムファーストも差なく下りてすぐにカフカに並びかけます。少し遅れてホクセイポルシェ、ウルトラコタロウ、ショータイムが下り、さらに遅れてライジンサン、スマイルカナと重賞実績馬が続いて上位に迫ります。
 残り30メートルを過ぎたあたりでホクセイハリアー、フレイムファーストの脚が止まってカフカが単騎先頭に。ショータイム、ウルトラコタロウが徐々に差を詰めますが、止まらず歩ききったカフカがそのまま押し切って勝利。ショータイムがじわじわと差を詰めてきますが1秒2差で2着、差なく続いたウルトラコタロウが3着に入りました。

 人気にこたえて勝ったカフカは、2019年ミスタカシマ以来、2頭目の牝馬による柏林賞制覇となりました。4歳シーズン三冠は、9月の銀河賞、年明け1月の天馬賞へと続きますが、確たる中心馬がいないこの世代で、今後のさらなる成長が注目されます。

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金田利貴騎手
牡馬相手の重賞で、折合い面が難しい馬なので、厳しいレースになると思ってましたが勝ってくれて嬉しいです。馬の行く気が強く、道中の折合いはうまくいきませんでしたが、障害は絶対に上がってくれるだろうと思っていました。障害を下りてからの直線はつらいかなと思っていましたが一定のペースで歩いて最後まで頑張ってくれました。重い馬場の方が軽過ぎるよりは良いのかなと思います。あまり速い脚はないですが、その分パワーはあるので、上のクラスと差が縮まってきて成長してるなと感じます。(二冠、三冠に向けては)折り合いを付けて進化して臨みたいと思います。

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