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重賞(特別)回顧 アーカイブ

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9/15岩見沢記念回顧

2024年9月16日(月)

今季無敗のメムロボブサップが力を示す

 9月15日(日)には重賞・岩見沢記念(3歳以上オープン)が行われ、メムロボブサップが障害先頭通過から後続を引き離す圧勝で、単勝1.0倍の断然人気に応えました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ゴールドハンター(820) 55.2
 2.インビクタ(830) 14.4
 3.コマサンブラック(820) 108.8
 4.コマサンエース(830) 16.7
 5.ヤマカツエース(820) 157.1
 6.メムロボブサップ(840) 1.0
 7.ブラックサファイア(820) 91.5
 8.クリスタルコルド(830) 8.8

 秋シーズン最初の古馬重賞に8頭が出走。注目は今季5戦5勝で、前走ばんえいグランプリでは4連覇を達成したメムロボブサップ。今回もトップハンデながら最大20キロの重量差ならと単勝は1.0倍となりました。そのメムロボブサップ不在の北斗賞、旭川記念を連勝した5歳馬クリスタルコルドが8.8倍で2番人気。単勝ひと桁台の人気はこの2頭のみで、今季1勝ながら北斗賞2着など大崩れのないインビクタ、ばんえいグランプリ2着のコマサンエースと続きました。

 第1障害を最初に越えたのはゴールドハンターでしたが、ひと息入れるとメムロボブサップ、コマサンエースが位置取りを上げ、インビクタが追走。3頭が先行する形で、やや離れてクリスタルコルドが続きます。中間点を過ぎてからは前3頭が入れ替わりながら進みましたが、コマサンエースがわずかに先頭で第2障害下に到達。前半は72秒というペースで進みました。
 第2障害では最初にコマサンエースが仕掛けましたが、続いたメムロボブサップが障害の天板あたりで膝をつきながらもすぐに立て直して先頭でクリア。コマサンエースが差なく続き、インビクタが3番手で越えると、その後ろは離れます。
 先頭のメムロボブサップは徐々に2頭との差を広げると、その後も力強く歩を進め、断然人気に応える圧勝。残り20メートルを過ぎたあたりでコマサンエースをとらえたインビクタが2着。コマサンエースもなんとか粘って3着。クリスタルコルドは離れた4番手から追い上げてきましたが届かず4着でした。

 メムロボブサップはこの勝利が通算重賞19勝目。岩見沢記念は4着に敗れた22年以来2度目の挑戦で初制覇。今季はこれで6戦6勝と王者としてふさわしい歩みを続けています。次の古馬重賞、北見記念もまだ獲れていないタイトルで、昨年2着だったリベンジなるか注目です。

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阿部武臣騎手「(2開催空きましたが)練習を使いながら過ごしていたので、良い状態で(レースを)迎えられたと思います。朝晩涼しくなってきたので、少しきつい調教をしても体力面の回復が早くなってきていました。トップハンデで、ロータリーハローの効果もあって、道中結構重い感じで行くと思ったので、道中たっぷりと息を入れ、障害を上手く越えることができたらと思っていました。(障害の)天板で少し膝を折りかけましたが、降りてからはしっかりと歩ける馬なので自信をもって乗りました。(障害を)降りれば、このくらいの重量で負けるわけにはいかないと思いました」

8/25はまなす賞回顧

2024年8月27日(火)

4歳タカラキングダムが断然人気に応える

 8月25日(日)には重賞・はまなす賞(3、4歳オープン)が行われ、断然人気に支持されたタカラキングダムが優勝。逃げ粘るクリスタルゴーストを一気に交わし、重賞4勝目を挙げました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ジェイライフ(680) 8.5
 2.フレイムファースト(660) 120.2
 3.ウルトラコタロウ(670) 73.6
 4.クリスタルゴースト(690) 7.0
 5.タカラキングダム(710) 1.7
 6.ジェイヒーロー(690) 135.9
 7.スマイルカナ(650) 54.1
 8.マルホンリョウユウ(710) 6.9
 9.ミチシオ(670) 5.4
 10.ライジンサン(680) 21.9

 夏の終わりを告げる3・4歳混合重賞。今年は3歳馬5頭、4歳馬5頭の10頭立て。単勝1番人気は柏林賞を制した4歳タカラキングダム。その後の2戦もともに2着と好調がうかがえることもあり、最大60キロ差のトップハンデながら単勝1.7倍と圧倒的な支持を集めました。2番人気はばんえい大賞典2着で、前走A2級混合を勝利した3歳ミチシオで5.4倍。3番人気は昨年3歳二冠を制し、柏林賞3着の4歳マルホンリョウユウで6.9倍。柏林賞2着で前走4歳オープンの山鳩賞を制した4歳クリスタルゴースト、4連勝で臨んだ山鳩賞は3着だった4歳ジェイライフまでが単勝ひと桁台の人気となりました。

 第1障害を越えて先手を取ったのはクリスタルゴーストで、ジェイライフ、ジェイヒーローが追走。マルホンリョウユウ、ミチシオも位置取りを上げ、好位につけます。馬場水分1.7%と前日(馬場水分2.6~2.3%)より乾いたものの、先行馬は軽快に歩を進め、クリスタルゴーストが道中一度も先頭を譲らずに第2障害下に到達。前半は60秒で流れました。
 第2障害では最初に仕掛けたクリスタルゴーストがすんなりとひと腰先頭で通過。後続からジェイライフ、タカラキングダムがひと腰で続くと、ミチシオも止まりかけながら差のない4番手で続きます。
 逃げるクリスタルゴーストに一気に迫ったのがタカラキングダムで、残り30メートルを過ぎたあたりで先頭に立ちます。クリスタルゴーストも懸命に食い下がりましたが、徐々に差を広げたタカラキングダムが最後は止まりかけながらも押し切って先頭でゴール。クリスタルゴーストはコンマ9秒差で2着。3着にはジェイライフが入り、4歳馬が上位を独占しました。

 タカラキングダムはこれで今季2勝がともに重賞。大舞台で能力を発揮しています。4歳シーズン二冠制覇が期待される9月22日の銀河賞では、引き続き負担重量との戦いとなりそうです。

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金田利貴騎手「勝てたことは嬉しく思います。本当に厩舎の皆さんとオーナーに感謝します。ゲートをスムーズに出すということを一番に考えて、あとは普段通りにやりたいと思っていました。(道中は後ろになりましたが)目標にする馬を頭で考えていたので、そこまで離されないでレースを進められたかなと思います。今季1回目の重賞(柏林賞)を獲った時から第2障害手前ぐらいになってからどんどん(馬に)気合が入ってくる感じがあり、今日もその感じがあったのでいいなとは思いましたが、(障害降りた時は)案外楽ではなかったです。(ゴール前では)急に失速してかなり焦りました。良い状態できているのでまた活躍を見せられるように頑張りたいと思います」

8/11ばんえいグランプリ回顧

2024年8月12日(月)

メムロボブサップが4連覇の快挙

 8月11日(祝・日)には重賞・ばんえいグランプリ(3歳以上ファン選抜)が行われ、ファン投票1位のメムロボブサップが障害先頭から押し切り、断然人気に応えました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ヤマカツエース(790) 49.3
 2.コマサンエース(790) 26.8
 3.インビクタ(790) 12.7
 4.クリスタルコルド(800) 6.1
 5.サクラヒメ(780) 7.6
 6.メムロボブサップ(800) 1.2

 恒例のファン投票で出走馬を選抜する真夏のグランプリレース。今年は6頭立て。21年から3連覇中で、4年連続でファン投票1位のメムロボブサップが単勝1.2倍と断然の人気。北斗賞、旭川記念と重賞連勝中の5歳馬クリスタルコルドが6.1倍で2番人気。重賞通算6勝で、昨年7月から14戦連続で馬券圏内を確保している牝馬サクラヒメが7.6倍で続き、北斗賞2着など今季6戦すべて4着以内と安定しているインビクタが12.7倍で4番人気となりました。

 第1障害を越えてコマサンエースが抜け出しますが、ひと息入れるとクリスタルコルドとメムロボブサップが位置取りを上げ、インビクタも差なく追走。馬場水分は1.9%でしたが、金曜日にロータリーハローを掛けた影響か各馬慎重な脚取り。中間点を過ぎたあたりでは前4頭がほとんど横一線で、メムロボブサップがわずかに先頭で第2障害下に到達。前半は76秒で進みました。
 第2障害ではコマサンエースが最初に仕掛けましたが、差なく仕掛けたメムロボブサップがすんなりとひと腰先頭で通過。コマサンエース、インビクタも差なく通過。少し離れた4番手からクリスタルコルドが追いかける展開となります。
 残り20メートルあたりからメムロボブサップが徐々にコマサンエースを引き離すと、最後まで力強く歩き切って快勝。コマサンエースは2着。クリスタルコルドが迫って3着争いは接戦となりましたが、インビクタがわずかにしのぎました。

 勝ったメムロボブサップは、1994年のアサギリ以来史上2頭目のばんえいグランプリ4連覇を達成。重賞は通算18勝目としました。今季はばんえい十勝オッズパーク杯を制したあと、北斗賞、旭川記念を回避。賞金別定10キロ増だけではさすがに力が違いました。これで今季5戦5勝、秋以降の古馬重賞でも引き続き中心なりそうです。

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阿部武臣騎手「(勝てて)ほっとしています。そこまでプレッシャーはなかったです。テンションはいつもと同じような感じでいました。いつも通りのレースをすればいいかなと思っていて、それだけを考えていました。雨が降ったのですが、その割に軽くはなく、結構ふかふかして重いような感じでした。道中息を入れていけたので(ロータリーハロー掛けは)プラスになったかと思います。コマサンエースが降りて動いていたのでドキッとしましたが、ここは負けられないと思って騎乗しました。暑さに強い馬なのですが、年齢も重ねてきているので堪えるところもあったと思います」

7/14旭川記念回顧

2024年7月16日(火)

クリスタルコルドが重賞連勝を決める

 7月14日(日)には重賞・旭川記念(3歳以上オープン)が行われ、単勝2番人気のクリスタルコルドが優勝。逃げ粘る3番人気コウテイとの接戦を制しました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.センリョウボス(790) 43.6
 2.コマサンブラック(790) 82.8
 3.アオノブラック(790) 出走取消
 4.ゴールドハンター(790) 21.4
 5.クリスタルコルド(790) 3.7
 6.コウテイ(790) 3.8
 7.インビクタ(790) 1.9
 8.コマサンエース(790) 8.8
 9.オーシャンウイナー(790) 51.4

 人気が予想されたアオノブラックが出走を取消して8頭立て。前走北斗賞で僅差2着と好走したインビクタが単勝1.9倍で1番人気。その北斗賞で古馬重賞初制覇となったクリスタルコルドが3.7倍で2番人気。北斗賞は7着でしたが、帯広記念3着など力をつけているコウテイが3.8倍と差のない3番人気。前走のオープンで3着と復調がうかがえるコマサンエースが8.8倍の4番人気で続きました。

 全馬790キロの争いで、第1障害を最初に越えたのはゴールドハンターでしたが、ひと息入れると、インビクタ、コウテイ、クリスタルコルド、コマサンエースと人気馬が先行します。馬場水分は0.8%と6月の北斗賞(2.1%)とは打って変わって、砂が舞う重い馬場を各馬慎重に刻みながら歩を進めます。インビクタが一旦先頭に立つ場面もありましたが、中間点を過ぎてからはコウテイが先頭に立って最初に第2障害下に到達。ここまで64秒というペースで進みました。
 上位人気4頭が2障害下に揃うと、最初に障害に仕掛けたコウテイが難なくひと腰で通過。差なく仕掛けたインビクタは天板の手前で膝をつき、その間にコマサンエース、クリスタルコルドが2、3番手でクリア。立て直したインビクタは離れた4番手から追いかける展開となります。
 懸命に粘るコウテイに、3番手からじわじわと差を詰めたクリスタルコルドが残り20メートルを過ぎたところで並びかけての一騎打ちは、ゴール前でクリスタルコルドがわずかにとらえて勝利。コウテイはコンマ6秒差で2着。コマサンエースが3着で、1番人気のインビクタは追い上げるも4着でした。

 勝ったクリスタルコルドは、6月の北斗賞では、軽馬場を生かして8番人気の評価を覆す勝利を挙げましたが、今回は2番人気に支持され、重い馬場となってもその能力を遺憾なく発揮し、古馬重賞連勝を決めました。

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西謙一騎手「本当は(今開催)前半の5歳の特別戦(瑞鳳賞)を予定していましたが、調子が良かったのでこちらを選択して、結果が出て良かったです。5歳で未知な部分もいっぱいあるので半信半疑でした。(道中は)楽に追走できていたので、障害だけ上がればなんとかなるという感じでした。(第2障害の)天板で少し危ないところがあり、ゴール前は少し苦しかったでしたが、頑張ってくれました。(今後は)馬の体調面を一番に考えていきたいと思います」

7/7ばんえい大賞典回顧

2024年7月 8日(月)

ホクセイハリアーが3歳一冠目を制す

 7月7日(日)には重賞・ばんえい大賞典(3歳オープン)が行われ、障害を先頭で越えた単勝4番人気ホクセイハリアーが、1番人気ミチシオとの一騎打ちを制しました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ミチシオ(670) 2.2
 2.スマイルカナ(650) 7.6
 3.ウルトラコタロウ(660) 18.3
 4.ライジンサン(680) 2.3
 5.アヤノダイマオー(660) 41.2
 6.ショータイム(660) 25.9
 7.グランドスターダム(660) 74.5
 8.フレイムファースト(660) 27.8
 9.ホクセイハリアー(660) 12.0

 ばんえい3歳三冠の一冠目に9頭が出走。翔雲賞2着の実績で、前哨戦のとかちダービーを制するなど今季充実を見せたミチシオが単勝2.2倍で1番人気。昨季ヤングチャンピオンシップ、翔雲賞、イレネー記念と重賞3連勝のライジンサンは、ここが今季初戦でトップハンデながら2.3倍で、この2頭が人気を分け合いました。黒ユリ賞を制し、イレネー記念でも2着と健闘した牝馬スマイルカナが3番人気で、ここまでが単勝ひと桁台の人気になりました。

 グランドスターダム、フレイムファーストが先頭で第1障害を越えますが、すぐにスマイルカナが先行し、ウルトラコタロウとライジンサンも位置取りを上げてきます。ミチシオは最後方からとなりましたが、徐々に位置取りを上げ、第2障害の手前で9頭全馬がほとんど横一線。グランドスターダムとフレイムファーストがわずかに先頭で、前半は49秒というペースで流れました。
 第2障害では、最初に仕掛けたホクセイハリアーがすんなりとひと腰先頭でクリア。同時に仕掛けたウルトラコタロウもひと腰で続き、ミチシオが3番手で通過。そのあとはライジンサン、グランドスターダム、スマイルカナの順で障害を越えていきます。
 障害を降りた勢いでミチシオがホクセイハリアーに迫ると、残り30メートルからは2頭の一騎打ちになります。しかしホクセイハリアーがしぶとく粘り、最後まで先頭を譲らずに勝利。ミチシオは1秒3差で重賞2度目の2着。ウルトラコタロウがスマイルカナとの3着争いを制し、重賞では4戦連続の3着となりました。なお、2番人気ライジンサンは残り20メートル過ぎで一杯になり7着でした。

 勝ったホクセイハリアーは、重賞では翔雲賞4着、イレネー記念7着でしたが、3度目の挑戦で初制覇。馬場水分2.0%の軽馬場を生かしての見事な逃げ切りとなりました。世代実績上位のライジンサンとともに二冠目・ばんえい菊花賞でも楽しみな存在となりそうです。

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渡来心路騎手「2歳馬の時から能力はあるなと思っていたので、いつか重賞を勝ちたいなと思っていた1頭です。スタートが良くて、障害も良くて、降りてからは少し甘いところがありますが、今年になってからだいぶ力をつけてきてくれたので、これからもっと成長してくれるかなと思います。馬場も軽く、ハンデもあって、先行しようかなと思っていたので、上手くいって良かったです。(障害を降りた)あとはゴールまで保ってくれればと思い、一生懸命追いました。これからもまだまだ成長していくと思いますし、頑張って二冠目、三冠目も狙っていきたいと思います」

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