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7/20ばんえい大賞典回顧

2025年7月22日(火)

スターイチバンが3歳一冠目を制す

 7月20日(日)には重賞・ばんえい大賞典(3歳オープン)が行われ、最後まで粘り強く歩いたスターイチバンが1番人気に応えて優勝。3歳三冠の一冠目を制しました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右は単勝オッズ
 1.サッコ(630) 78.9
 2.ホクセイヒラリ(630) 85.7
 3.ウンカイダイマオー(660) 17.5
 4.キョウエイエース(690) 3.0
 5.アバシリタカラコマ(660) 69.7
 6.ホクセイテンリュウ(660) 91.6
 7.スターイチバン(670) 2.1
 8.ココロノニダイメ(660) 8.9
 9.アルイテイコウ(660) 78.0
 10.スーパーシン(670) 4.6

 3歳三冠の一冠目にはフルゲート10頭が出走。2歳シーズンの翔雲賞を優勝し今季4連勝で挑むスターイチバンが単勝2.1倍で1番人気。イレネー記念など重賞2勝、実績上位のキョウエイエースがトップハンデでも3.0倍で2番人気。ヤングチャンピオンシップの優勝馬スーパーシンが4.6倍、前哨戦のとかちダービーで2着好走のココロノニダイメが8.9倍で、ここまでが単勝一桁台の人気となりました。

 各馬一斉のスタートで第1障害はほぼ一団でスムーズに越えていきます。道中では各馬が息を入れる中、アバシリタカラコマが抜け出して積極的な先行策。前半53秒で後続を離したまま第2障害に到達。やや遅れてウンカイダイマオー、スターイチバン、ココロノニダイメ、キョウエイエースと続きました。
 果敢な先行策をとったアバシリタカラコマが全馬揃う前に第2障害で仕掛けるも坂の途中で一旦止まります。それを見て2番手で仕掛けたウンカイダイマオーが、立て直したアバシリタカラコマとほぼ同時に先頭でクリア。1馬身半ほど遅れてスターイチバン、キョウエイエース、さらに遅れてスーパーシン、ココロノニダイメと続きます。一旦は抜け出したウンカイダイマオーですが徐々に脚色が鈍り、残り20メートルではスターイチバン、スーパーシンがこれを交わして先頭争い。ゴール前は2頭の接戦となりましたが、スーパーシンがゴール線上で脚が止まったところ、止まらず歩き続けたスターイチバンが先頭でゴール。着実に差を詰めてきたキョウエイエースが2着、立て直したスーパーシンが3着で、人気順の決着となりました。

 勝ったスターイチバンは翔雲賞に続いて重賞2勝目。3歳一冠目を制して三冠馬のチャンスをつかみました。しかしながらキョウエイエース、スーパーシンら重賞実績馬も互角のレース内容で、ココロノニダイメ、ウンカイダイマオーなども成長とともに、3歳重賞路線は目が離せない戦いが続いていきそうです。

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西謙一騎手
(西騎手は2週連続重賞制覇)自分のことより、この馬が勝てたことが良かったです。暑さで本調子ではなかったのですがギリギリ持ちこたえてくれました。まわりのペースが速かったし、馬も弱っていたので、そのあたりを考えながら乗りました。障害は上手な馬なので心配していませんでした。最後まで辛抱強く歩いてくれて、止まらなければ大丈夫と思っていました。三冠はこの馬だけのチャンスなので、全部獲れるように狙って行きたいです。暑い中、応援ありがとうございました。また次も勝てるように頑張りますのでよろしくお願いします。

7/13旭川記念回顧

2025年7月14日(月)

接戦を制しクリスタルコルドが連覇

 7月13日(日)にはばんえい4市記念競走の第一弾、重賞・旭川記念(3歳以上オープン)が行われ、クリスタルコルドが接戦を制して2連覇を飾りました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右は単勝オッズ
 1.インビクタ(790) 5.0
 2.クリスタルコルド(790) 6.2
 3.ヤマカツエース(790) 15.4
 4.コウテイ(790) 13.1
 5.コマサンエース(800) 1.4
 6.オーシャンウイナー(790) 24.5
 7.キングフェスタ(790) 出走取消

 キングフェスタの出走取消で6頭立てとなった旭川記念。ばんえい十勝オッズパーク杯、北斗賞と重賞2連勝のコマサンエースが単勝1.4倍の断然人気に支持されました。今季未勝利も北斗賞2着のインビクタが5.0倍、同3着のクリスタルコルドが6.2倍と、北斗賞上位3頭が単勝ひと桁台で人気を集めました。

 第1障害はコウテイがやや遅れますが、他の5頭はほぼ一団でクリアします。インビクタ、コマサンエース、クリスタルコルドが先行してペースを作りますが、追いついたコウテイも含めてほとんど差なく追走。道中は全馬がほぼ一団で進むなか、クリスタルコルド、コマサンエースが僅かに先頭で第2障害手前に到達。ここまで70秒というペースでした。
 第2障害で最初に仕掛けたのはコマサンエースですが、以下も遅れず動き出します。スムーズに下りたインビクタが先頭でクリアし、クリスタルコルド、コマサンエースもほとんど差なく続きます。この3頭が横一線の追い比べとなり、残り20メートルでクリスタルコルドが半馬身抜け出すと、そのまま後続を振り切ってゴール。1馬身ほどの差でインビクタが2着。人気の中心コマサンエースは僅かに遅れて3着でした。

 今季の初勝利を重賞で飾ったクリスタルコルドは、昨年に続いての旭川記念制覇で、重賞6勝目。北斗賞上位3頭での決着となりましたが、クリスタルコルドは3着からの見事な巻き返しでした。今回は出走取消でしたが、同じ6歳のキングフェスタとともに、ばんえい競馬の古馬戦線を牽引する次世代の代表格として今後も注目となりそうです。

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西謙一騎手
普段の動きでも厩舎内でも調子が上がってきているのが分かっていたので、勝てて良かったです。ロータリーハローが掛かった馬場の方が良かったと思っていましたが、結果的に(ロータリーハローが入らなくても)勝てたので良かったです。道中はすぐ横にコマサンエースがいて遅れずついていけたので、障害さえ上がれば間に合うかなと思っていました。下りてからは経験値のある年上の馬との競り合いでしたが、焦らず、いつも通りでした。夏にはばんえいグランプリもありますが、シーズン最後の大きいレースを目標に進めていきたいと思います。これからも応援よろしくお願いします。

6/29柏林賞回顧

2025年6月30日(月)

4歳一冠目は牝馬カフカに

 6月29日(日)には4歳シーズン三冠の第一弾・柏林賞(4歳オープン)が行われ、牝馬のカフカが3連勝で、カーネーションカップから重賞連勝としました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右は単勝オッズ
 1.ホクセイポルシェ(680) 94.2
 2.ライジンサン(710) 9.1
 3.アヤノダイマオー(690) 63.6
 4.スマイルカナ(690) 39.8
 5.ウルトラコタロウ(690) 8.9
 6.ショータイム(690) 5.2
 7.ユーフォリア(690) 25.7
 8.ホクセイハリアー(690) 2.9
 9.フレイムファースト(690) 32.0
 10.カフカ(680) 2.6

 一昨年はキングフェスタ、昨年はタカラキングダムと2年連続で三冠馬が誕生している4歳シーズンの一冠目。牝馬限定のカーネーションカップで重賞初制覇を果たし、続く前哨戦のライラック賞も勝って2連勝中のカフカが単勝2.6倍で1番人気に支持されました。ライラック賞では0秒1差でカフカの2着に敗れたホクセイハリアーが2.9倍で2番人気、同0秒8差で3着のショータイムが5.2倍と、ライラック賞の上位馬が人気を集めました。

 各馬スタート良く飛び出し、第1障害ではカフカ、ユーフォリアがやや遅れましたが、間もなく追いついて道中は全馬ほぼ一団の展開。馬場水分0.6%の影響もあり各馬何度も刻みながら進みます。第2障害下には、ホクセイハリアー、フレイムファースト、カフカがわずかに抜け出して到達しますが、後続もそれほど差はなく揃います。前半は66秒と落ち着いた流れとなりました。
 第2障害は最初に仕掛けたカフカがひと腰先頭で下りますが、ホクセイハリアー、フレイムファーストも差なく下りてすぐにカフカに並びかけます。少し遅れてホクセイポルシェ、ウルトラコタロウ、ショータイムが下り、さらに遅れてライジンサン、スマイルカナと重賞実績馬が続いて上位に迫ります。
 残り30メートルを過ぎたあたりでホクセイハリアー、フレイムファーストの脚が止まってカフカが単騎先頭に。ショータイム、ウルトラコタロウが徐々に差を詰めますが、止まらず歩ききったカフカがそのまま押し切って勝利。ショータイムがじわじわと差を詰めてきますが1秒2差で2着、差なく続いたウルトラコタロウが3着に入りました。

 人気にこたえて勝ったカフカは、2019年ミスタカシマ以来、2頭目の牝馬による柏林賞制覇となりました。4歳シーズン三冠は、9月の銀河賞、年明け1月の天馬賞へと続きますが、確たる中心馬がいないこの世代で、今後のさらなる成長が注目されます。

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金田利貴騎手
牡馬相手の重賞で、折合い面が難しい馬なので、厳しいレースになると思ってましたが勝ってくれて嬉しいです。馬の行く気が強く、道中の折合いはうまくいきませんでしたが、障害は絶対に上がってくれるだろうと思っていました。障害を下りてからの直線はつらいかなと思っていましたが一定のペースで歩いて最後まで頑張ってくれました。重い馬場の方が軽過ぎるよりは良いのかなと思います。あまり速い脚はないですが、その分パワーはあるので、上のクラスと差が縮まってきて成長してるなと感じます。(二冠、三冠に向けては)折り合いを付けて進化して臨みたいと思います。

6/15北斗賞回顧

2025年6月16日(月)

人気にこたえコマサンエースが重賞連勝

 6月15日(日)には重賞・北斗賞(3歳以上オープン)が行われ、5月に行われたばんえい十勝オッズパーク杯で重賞初制覇を飾ったコマサンエースが、1番人気に応えて重賞連勝となりました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右は単勝オッズ
 1.タカラキングダム(770) 10.9
 2.インビクタ(770) 14.9
 3.ヤマカツエース(770) 107.5
 4.コマサンエース(780) 2.3
 5.サクラヒメ(750) 8.5
 6.ツガルノヒロイモノ(770) 20.9
 7.マルホンリョウユウ(770) 58.2
 8.クリスタルコルド(770) 69.6
 9.キングフェスタ(770) 3.4
 10.コウテイ(770) 5.9

 5月に日程変更されたばんえい十勝オッズパーク杯で重賞初制覇を遂げたコマサンエースが単勝2.3倍で1番人気、前走スタリオンカップを勝利したキングフェスタが3.4倍で2番人気。ばんえい十勝オッズパーク杯の2着馬コウテイは5.9倍、唯一の牝馬サクラヒメが8.5倍で続きました。

 第1障害はタカラキングダムとコウテイがわずかに遅れるも大きなは差なくほぼ一団で越えていきます。道中抜け出したコマサンエースが後続を引っ張る展開で、インビクタ、後方から差を詰めたタカラキングダムの3頭が、前半54秒でほぼ同時に第2障害に到達。差なくマルホンリョウユウ、クリスタルコルド、コウテイらが続きました。

 全馬が第2障害下に揃う前にコマサンエースとインビクタが仕掛けると、ほぼ同時にクリア。徐々に前に出たコマサンエースがインビクタに半馬身ほどの差で先頭に立ちます。キングフェスタ、タカラキングダムといった差し馬が障害で手間取るなか、快調に歩を進めたコマサンエースがじわじわとインビクタを引き離し、そのまま押し切ってゴール。インビクタは必至に食い下がったものの2秒2差で2着。3着には離れた3番手の一線で障害を下りた昨年度の優勝馬クリスタルコルド。2番人気のキングフェスタは障害7番手から必死に追い込むも4着でした。

 コマサンエースはメンバー中唯一別定10キロ増のトップハンデ780キロでも、勢いそのままに重賞連勝。今回、同世代で現役最強のメムロボブサップは不在でしたが、2着のインビクタも含め強い現9歳世代を改めて認識させられる一戦でした。

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金田利貴騎手「重賞で勝ち負けできる馬に乗ってレースができる状況に、オーナー、厩舎、スタッフ、獣医など関わってくれた方々に感謝を言いたいです。調子は良かったのでゲートの出だけ気を付けていましたが、うまくいったのでいい流れでレースができました。道中は並べていくより前に行くことを意識していました。馬場は軽過ぎるのはあまり良くなく、今日の馬場はちょうど良かったと思います。9歳馬ですが衰えはみられずまだまだ若々しいので、今後も重賞を勝てるように頑張りますので応援よろしくお願いします」

5/18ばんえい十勝オッズパーク杯回顧

2025年5月19日(月)

コマサンエースが念願の重賞初制覇

 5月18日(日)には重賞・ばんえい十勝オッズパーク杯(4歳以上選抜)が行われました。当初はシーズン最初の重賞として4月27日(日)に行われる予定が、馬インフルエンザによる開催取止めで日程を変更して開催されました。レースはコマサンエースが単勝1番人気に応えて念願の重賞初制覇を飾りました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右は単勝オッズ
 1.インビクタ(720) 19.1
 2.マルホンリョウユウ(720) 7.8
 3.オーシャンウイナー(720) 3.4
 4.キングフェスタ(720) 出走取消
 5.ジェイホース(710) 83.0
 6.コマサンエース(720) 2.5
 7.タカラキングダム(720) 7.9
 8.コウテイ(720) 4.6
 9.クリスタルコルド(720) 30.4

 昨年度の収得賞金順で選抜されるばんえい十勝オッズパーク杯ですが、昨年の優勝馬で収得賞金1位のメムロボブサップは出走を回避。4歳シーズン三冠馬キングフェスタも出走取消で8頭立てとなりました。出走していれば人気になっていたであろう実績馬2頭が不在となって、重賞未勝利ながらばんえい記念2着のコマサンエースが2.5倍で1番人気。前走の青葉特別で2に着好走したオーシャンウイナーが3.4倍で2番人気。帯広記念で王者メムロボブサップを破ったコウテイが4.6倍で続きました。

 レースはオーシャンウイナーが第1障害を先頭でクリア。マルホンリョウユウ、コマサンエース、インビクタ、ジェイホースの4頭がほぼ同時に続きます。これらの先行争いに道中止まらず加わったコウテイとクリスタルコルドが先に第2障害に到達。ここまで48秒というペースで、オーシャンウイナー、コマサンエース、インビクタ、マルホンリョウユウもほとんど差なく続きました。
 第2障害はコウテイが先頭で下りると、コマサンエース、インビクタ、マルホンリョウユウが差なく続きます。4頭の追い比べからまず脚色良くコマサンエースが抜け出します。ほか3頭も必死に食い下がりますが、コマサンエースは脚色衰えず残り20メートル付近からじわじわ引き離してそのまま先頭でゴール。2着争いは接戦となりましたが、コウテイが粘って2着、0秒2差でインビクタが3着に入り、タカラキングダムが後方から強襲したものの4着でした。

 重賞挑戦18回目で初制覇となったコマサンエースは、4歳シーズンまでの重賞出走は銀河賞と天馬賞の2戦のみ。メムロボブサップ、アオノブラック、インビクタなど強い馬がいる世代重賞には恵まれませんでしたが、7歳で出走した旭川記念では3着と力を見せていました。障害力に定評があり、ばんえい記念では昨年3着、今年2着に好走するなど9歳でもまだまだ元気で、今後の活躍にも注目です。

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金田利貴騎手「この馬はいろいろな意味で特別な馬なので重賞を勝てて嬉しいです。強い馬ばかりの世代に生まれてなかなか勝てなかったので夢のようです。昨日の雨はあまり好ましくなく、登坂力が使える展開になってくれればと思っていたところ、意外とそんな感じになったので結果としては良かったと思います。道中は先頭で行くつもりでしたが行けず、強い馬たちがいるので五分ぐらいで障害を下りればと思っていました。下りてからは本当に強くなったなという歩きで、たれることなく歩いてくれました。がむしゃらでぐちゃぐちゃになりましたが、ゴールに入って止まった時に勝ちを確信しました。勝った時は感慨深く、駆け寄った厩務員の顔は見れませんでした。今日はチャンピオン(メムロボブサップ)がいないメンバーで、恵まれたところもあったと思いますが、(メムロボブサップが)戻ってきた時にどこまでやれるか、簡単ではないですがいつかは勝ちたいと思います。9歳でも衰えていなのでまだ楽しみです。ばんえい競馬は感染症で休みがあった分、楽しい白熱したレースをお見せ出来ればと思います。応援よろしくお願いします」

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