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重賞(特別)回顧 アーカイブ

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1/2帯広記念回顧

コウテイが悲願の重賞初制覇

 1月2日(木)には重賞・帯広記念(4歳以上オープン)が行われ、単勝2番人気のコウテイが障害を先頭で越えると、現役最強馬メムロボブサップをしりぞけ、重賞初制覇を飾りました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.インビクタ(900) 14.7
 2.メムロボブサップ(930) 1.1
 3.コマサンエース(900) 8.5
 4.コウテイ(900) 8.1
 5.コマサンブラック(890) 21.8

 正月開催恒例の古馬重賞はやや寂しい5頭立て。今季8戦8勝で負けなしのメムロボブサップにとってこのレースは、22年9着、23年2着、24年2着と未勝利で、古馬重賞完全制覇がかかる今回はトップハンデ930キロでも単勝1.1倍と圧倒的支持を集めました。昨年のこのレース3着、北見記念2着など高重量戦で好走歴のあるコウテイが2番人気も単勝は8.1倍。ばんえいグランプリ2着をはじめ今季の重賞で3着以内4回のコマサンエースが8.5倍で続きました。

 第1障害を先頭で越えたメムロボブサップが先行しますが、コマサンエース、コウテイ、インビクタも差なく追走。コマサンブラックはやや離されての追走となりました。中間点あたりではコウテイが先頭に替わりましたが、4頭がほとんど横並びで、第2障害下にはコマサンエースがわずかに先頭で到達。前半は71秒と、高重量戦らしくじっくりと時計を要す展開となりました。
 第2障害では最初に仕掛けたコウテイがすんなりひと腰でクリア。先行したほか3頭も一斉に仕掛け、メムロボブサップ、コマサンエースが続き、インビクタは障害で苦戦し離れます。
 降りてからはメムロボブサップの脚色がよく、一歩一歩前との差を詰めにかかりますが、馬場水分2.3%という軽馬場のなか、コウテイが懸命に先頭で粘ります。残り20メートルからは2頭の脚色が同じになると、ゴール前ではコウテイが1馬身ほど引き離し先頭でゴール。メムロボブサップは2秒2差で3年連続の2着。コマサンエースも止まらず歩き切って3着に入りました。

 コウテイは昨年のこのレース3着のあと古馬重賞で勝ちきれないながら善戦を続けていましたが、今回は軽馬場を味方に現役最強馬を振り切り、8歳にして重賞初制覇となりました。高重量戦での適性の高さから、ばんえい記念でも昨年の5着以上の成績が期待できそうです。

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西将太騎手「嬉しいのとホッとしたなという感じです。いつも足りない部分がありましたが、今日は1着でゴールできてよかったです。スタートからあまり(先頭と)離されないで行けたので、良いレースができると思いました。あまり周りのことは気にせずに、この馬のレースをしたいと心掛けていました。(ゴール前は)差も広がらず、縮まらずという感じだったので、頑張ってくれと思いました。高重量戦でどんどん力を発揮してくれると思うので頑張ります」

12/30ばんえいダービー回顧

2024年12月31日(火)

ダービーの舞台でライジンサンが復活

 12月30日(月)には重賞・ばんえいダービー(3歳オープン)が行われ、単勝3番人気のライジンサンが障害先頭から押し切り、3月のイレネー記念以来となる勝利を挙げました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ライジンサン(730) 5.6
 2.カフカ(710) 37.0
 3.フレイムファースト(730) 99.3
 4.ミチシオ(730) 1.8
 5.ホクセイハリアー(730) 6.5
 6.ホクセイポルシェ(730) 101.6
 7.アヤノダイマオー(730) 55.4
 8.スマイルカナ(710) 4.7
 9.ユーフォリア(730) 13.8
 10.ウルトラコタロウ(730) 23.0

 定量730kg(牝馬20kg減)で争われる3歳三冠の最終戦。ミチシオはここまで重賞未勝利ながらばんえい大賞典2着、ばんえい菊花賞3着など実績上位で、定量戦で条件有利になる今回は単勝1.8倍と圧倒的な支持を集めました。ばんえい菊花賞、ばんえいオークスと重賞連勝中のスマイルカナが4.7倍で2番人気。2歳シーズンに重賞3連勝でイレネー記念を制したライジンサンが5.6倍で3番人気。ばんえい大賞典の勝ち馬で、ばんえい菊花賞でも2着のホクセイハリアーが6.5倍の4番人気で続きました。

 ライジンサンが第1障害を勢いよく越えて先行すると、後続は2馬身ほど離れてホクセイハリアー、フレイムファースト、ユーフォリアらが続きます。何度も刻みながら進むライジンサンに対して、ホクセイハリアーが徐々に差を詰めると、ミチシオも位置取りを上げてきます。第2障害下にはホクセイハリアーがわずかに先頭で到達。前半は60秒というペースで流れました。
 ホクセイハリアーとライジンサンがほとんど同時に障害に仕掛けると、ライジンサンがすんなりとひと腰先頭で通過。ホクセイハリアーは1馬身ほどの差でクリア。ミチシオとウルトラコタロウがやや離れた3、4番手で続き、ユーフォリアが5番手から追いかけます。
 軽快に逃げていたライジンサンの脚色がゴール前で鈍ると、ミチシオが一気に差を詰めてきますが、半馬身ほどまで迫ったところで止まります。その間に立て直したライジンサンが先頭でゴール。ミチシオは2秒4差で2着。止まらず歩いたウルトラコタロウが迫ったもののわずかに3着。障害6番手のスマイルカナは差を詰めたまでで5着、ホクセイハリアーは7着でした。
 勝ったライジンサンは、今季は7月からの始動でここまで勝利がありませんでしたが、ダービーの舞台で見事復活。イレネー記念以来となる重賞4勝目を挙げました。手綱をとった鈴木恵介騎手は、22年キングフェスタ以来となるばんえいダービー6勝目となりました。

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鈴木恵介騎手「徐々に馬の調子が上がって、定量戦だったので、そこまで焦る必要はないと思ってレースに挑みました。道中の手ごたえが良かったので、思ったより前で競馬ができたと思います。障害もきれいにひと腰で上がってくれて、気持ち的には楽勝かなと思いましたが、730kgという重量もあり、馬の手ごたえが悪くなって(ゴール前で)止まってしまいましたが、最後はよく頑張ってくれました。今年はなかなか使える場面が少なかったですが、最後は大河原調教師が最高の仕上げをしてくれました」

12/29ヤングチャンピオンシップ回顧

十勝産駒スーパーシンが逃げ切り圧勝

 12月29日(日)には重賞・ヤングチャンピオンシップ(2歳、産駒特別選抜)が行われ、スーパーシンが障害先頭から後続を引き離す圧勝で、断然人気に応えました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.アバシリタカラコマ(600) 7.3
 2.アグリホープ(590) 30.4
 3.プロサングエ(570) 124.0
 4.コウイッテン(570) 135.4
 5.キョウエイエース(610) 2.5
 6.ジェイオージョ(570) 154.4
 7.ウンカイダイマオー(590) 28.3
 8.スーパーシン(600) 1.6
 9.ビックコンボ(590) 41.5
 10.シンザンパワー(590) 59.3

 産地を5つに分けての予選上位2頭に出走権が与えられる2歳シーズンの二冠目。今年は南北海道産駒特別の勝ち馬ブラックウンカイが回避し、同3着ビックコンボが繰り上がっての10頭立てとなりました。例年産地レベルの高い十勝産駒特別で権利を獲ったスーパーシンとキョウエイエースは、一冠目・ナナカマド賞でも2、1着と実力が抜けており、なかでも十勝産駒特別を快勝したスーパーシンが単勝1.6倍で1番人気。二冠を目指すキョウエイエースは、スーパーシンより10キロ重いトップハンデ610キロともあり、2.5倍で2番人気。ナナカマド賞は9着も、北見産駒特別を制したアバシリタカラコマが7.3倍とやや離れた3番人気。以下は、北央産駒特別2着のウンカイダイマオー、北見産駒特別2着のアグリホープが単勝30倍前後と離れての人気となりました。

 スーパーシンが勢いよく第1障害を越え先行しますが、アバシリタカラコマ、プロサングエ、キョウエイエースも差なく追走。スーパーシンがひと息入れると、アバシリタカラコマが替わって先頭に立ちます。中間点を過ぎてから一旦はプロサングエが先頭に立つ場面もありましたが、キョウエイエースがこれを交わし、わずかに先頭で第2障害下に到達。レース前半は43秒で、2歳重賞らしくスピードある展開となりました。
 最初に仕掛けたスーパーシンが一気に障害を駆け上がりひと腰先頭でクリア。ウンカイダイマオーとキョウエイエースが2、3番手で続き、アバシリタカラコマとシンザンパワーがさらに1馬身ほど離れた4、5番手で続きます。
 先頭のスーパーシンはぐんぐんと後続との差を広げ、危げなく先頭でゴール。キョウエイエースが残り10メートル手前で一杯になり、じわじわと伸びてきたアバシリタカラコマが交わして2番手に立ちましたが、ゴール直前で一杯になると、最後まで止まらず歩き切ったウンカイダイマオーが2着に入線。キョウエイエースはゴール直前でまた一杯となり、立て直したアバシリタカラコマが3着。キョウエイエースは4着という結果でした。

 スーパーシンは世代最多の7勝目が重賞初制覇。三冠目のイレネー記念で二冠制覇を目指します。
 一方、2番人気で4着に敗れたキョウエイエースは、14戦目で初めて3着以内を外す結果となりました。スーパーシンとは10キロ差のトップハンデだっただけに、定量戦のイレネー記念で巻き返しに期待がかかります。

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藤野俊一騎手「前回の重賞(ナナカマド賞)は勝ったつもりでいたんですが、最後に止まって負けてしまったので、それからの重賞は全部勝つような気持ちで調整して挑みました。休み休み(レースを)使えばこのような良いレースをすると思っていました。自分で毎日調教をつけて、体調面は良いと思っていました。今日はレベルの違うレースを見せたいなと思っていました。これから(2歳シーズン重賞)2つとも(翔雲賞、イレネー記念)勝つつもりでいます」

12/1ばんえいオークス回顧

2024年12月 3日(火)

スマイルカナが圧倒的人気に応える

 12月1日(日)には重賞・ばんえいオークス(3歳牝馬オープン)が行われ、単勝元返しのスマイルカナが障害2番手から早め先頭に立って押し切り、重賞3勝目を挙げました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.シンエイファイト(670) 65.3
 2.カツエアリー(670) 24.8
 3.ホクショウレディー(670) 117.4
 4.ヨシノヒメ(670) 44.0
 5.オオネガイキンヒメ(670) 38.0
 6.ヤマノヒメ(670) 101.3
 7.スマイルカナ(670) 1.0
 8.カフカ(670) 6.0
 9.イワキエンジェル(670) 35.1
 10.ジェイミユウ(670) 67.1

 昨季黒ユリ賞を制し、世代女王となったスマイルカナは今季、牡馬相手にばんえい菊花賞を勝利。今回は牝馬限定の定量戦で、自身はA2格付けに対し、ほかの9頭はB3またはB4格付けと実績・実力ともに抜けていることから単勝1.0倍と圧倒的支持を集めました。今季15戦して5勝、2着6回、3着2回で、着外の2回もともに4着と安定感魅力のカフカが6.0倍で2番人気。以下は単勝20倍以上とさらに離れ、今季5勝のカツエアリー、2歳時に牝馬限定のいちい賞で3着があるイワキエンジェル、黒ユリ賞3着の実績があるオオネガイキンヒメと人気で続きました。

 第1障害を最初に越えたのはオオネガイキンヒメでしたが、ひと息入れる間にカツエアリーが先頭に立つと、カフカも位置取りを上げてきます。馬場水分は1.9%で前2頭はそれほど息を入れることなく歩を進め、道中は後続に1、2馬身ほど差をつけて先行。中間点を過ぎてからは人気のスマイルカナ、オオネガイキンヒメが位置取りを上げてきますが、第2障害下にはカツエアリーが先頭で到達。レース前半は66秒というペースで進みました。
 第2障害にはカフカが最初に仕掛け、ぐいぐいと力強くひと腰先頭でクリア。差なく仕掛けたカツエアリーは障害の天板で膝をつき、スマイルカナがひと腰で2番手。立て直したカツエアリーはやや離れた3番手で、その後ろはイワキエンジェル、ヨシノヒメ、オオネガイキンヒメの順で障害を越えていきます。
 障害を越えた勢いでスマイルカナが早々に前をとらえ、残り30メートル手前で先頭に立つと、そのまま押し切って勝利。カフカは2秒4差で2着。障害5番手から脚を伸ばしたヨシノヒメが離れて3着に入りました。

 スマイルカナはこれで重賞3勝目。牡馬相手のばんえい菊花賞を制した実力を考えれば牝馬同士の定量戦では力が違いました。次はばんえいダービーとなりますが、03年サダエリコ以来の、菊花賞、オークス、ダービーという変則三冠制覇の偉業がかかります。

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西謙一騎手「まず勝ててほっとしています。格付けでいえば(圧倒的な人気に)なるとは思っていました。"負けられない"のが一番難しいので勝ててよかったです。展開は馬に任せて、(第2障害を)降りてからは差せるかなと思って乗っていました。(道中は)前の馬が少し速かったので、そこを見ながらレースを進めました。障害を降りて、先頭と並んだ時にはもう大丈夫かなと思いました。女の子ですが、今後も頑張ってくれたら嬉しいです。次のダービーも勝てたら嬉しいです」

11/24ドリームエイジカップ回顧

2024年11月25日(月)

メムロボブサップが重賞21勝目

 11月24日(日)には重賞・ドリームエイジカップ(4歳以上馬齢選抜)が行われ、断然人気のメムロボブサップが障害先頭から押し切っての勝利。ドリームエイジカップは4度目の挑戦で初制覇となりました。

【出走馬】※カッコは負担重量、右の数字は単勝最終オッズ
 1.ツガルノヒロイモノ(770) 25.9
 2.キングフェスタ(760) 6.2
 3.マルホンリョウユウ(760) 112.1
 4.インビクタ(770) 65.8
 5.コウテイ(770) 39.0
 6.オーシャンウイナー(770) 60.4
 7.メムロボブサップ(790) 1.5
 8.タカラキングダム(770) 7.7
 9.ゴールドハンター(760) 101.2
 10.サクラヒメ(750) 4.8

 4、5、6、7歳、そして8歳以上の各世代の通算収得賞金上位馬各2頭によって争われる一戦。8歳馬メムロボブサップは前走北見記念では2着に24秒7もの差をつける圧勝で今季7戦7勝としており、今回は最大40キロ差のトップハンデとなりましたが、それでも単勝1.5倍と断然人気に支持されました。6歳牝馬サクラヒメは昨年、740キロでこのレースを制覇。今回は750キロですが、メムロボブサップより40キロ軽いこともあって2番人気。夏場を休養に充て、復帰3走目の前走で今季初勝利と復調うかがえる5歳馬キングフェスタが3番人気。重賞3勝を含め9戦連続連対中と充実の4歳馬タカラキングダムが4番人気で続きました。

 キングフェスタが第1障害を最初に越えて先行しますが、ひと息入れたところでマルホンリョウユウ、インビクタが並びかけ、コウテイ、メムロボブサップ、サクラヒメらも位置取りを上げてきます。8頭がほとんど横並びで進むと、メムロボブサップが一旦は抜け出しますが、第2障害にはサクラヒメがわずかに先頭で到達。前半は58秒というペースで流れました。
 ゴールドハンターを除く9頭が第2障害下に並ぶと、メムロボブサップが最初に仕掛けてすんなり先頭で通過。サクラヒメとオーシャンウイナーが差なく続き、後続は障害で苦戦します。
 メムロボブサップは障害を越えた勢いでサクラヒメに1馬身ほど差をつけると、最後まで力強く歩を進め先頭でゴール。2番手サクラヒメはゴール手前で一杯になり、オーシャンウイナーも一杯になると、離れた障害7番手から一気に追い上げたキングフェスタが2頭をまとめて交わし2着。すぐに立て直したオーシャンウイナーが3着に入り、サクラヒメは4着でした。

 メムロボブサップはこれで通算重賞21勝目。ドリームエイジカップは、20年2着、21年2着、22年3着、昨年は不出走でしたが、4度目の挑戦で初制覇となりました。次の古馬重賞は年明けの帯広記念となりますが、メムロボブサップにとっては古馬重賞完全制覇の偉業がかかります。

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阿部武臣騎手「(レース前は)いつも通りのレースができればいいなと思っていました。ハンデはありましたが、イメージした通りのレースができたと思います。重量は軽いですが、道中の馬場が重く、障害を降りてから最近は速いタイムが出ているようだったので、そこが(メムロボブサップに)どうかなと思いましたが、他の馬が詰まってくれたので。次は休養をとって帯広記念だと思いますが、優勝できればと思います」

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