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重賞(特別)回顧 アーカイブ

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3/11ポプラ賞回顧

2018年3月11日(日)

マルミゴウカイがトップハンデをはねのける!

 11日(日)は重賞・ポプラ賞(4、5歳オープン)が行われ、単勝2番人気のマルミゴウカイが優勝。800キロのトップハンデをものともせず、重賞6勝目を挙げました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
 1.マルミゴウカイ 3.4
 2.ミノルシャープ 26.3
 3.ブルーオーシャン 121.1
 4.ナカゼンガキタ 122.2
 5.フウジンライデン 5.7
 6.タカラシップ 2.5
 7.ホクショウディープ 3.9
 8.カネサスペシャル 17.8
 9.コウシュハサマー 32.1

 昨季の3歳二冠、今季も世代限定重賞で抜群の成績を残してきたマルミゴウカイが、実績的には一枚上。ただ、トップハンデの800キロを課せられ、同世代の牡馬とは20~40キロ、牝馬勢とは60キロの重量差がつきました。それもあってか、1番人気は760キロで近況の安定感も買われたタカラシップ。マルミゴウカイが2番人気となり、以下ホクショウディープ、フウジンライデンと続きました。

 馬場水分は1.8%で、やや力の要る状態。それでも各馬の行き脚は軽快で、なかでもタカラシップが強気のペースで馬群を引っ張ります。これをマルミゴウカイ、ミノルシャープ、フウジンライデン、カネサスペシャルが追う展開で中間点を通過。その後もタカラシップは軽快に飛ばし、先頭で第2障害を迎えました。
 4、5頭が第2障害にたどり着いたところで、早くもタカラシップが登坂を開始。抜群のかかりを見せ、ひと腰で天板まで登り切ります。これを見て他馬も一斉に登坂を開始。マルミゴウカイと藤本匠騎手はやや遅れて仕掛け、多少苦戦を強いられましたものの、極端に詰まることなく2番手で突破。ほぼ同時にカネサスペシャルもクリアし、ミノルシャープ、フウジンライデン、コウシュハサマーと障害を下りていきました。
 大きなリードを保っていたタカラシップでしたが、残り30メートル付近で脚どりが重くなり、ぐんぐんと差を詰められます。迫ってきたのはトップハンデのマルミゴウカイ。残り10メートルでタカラシップに並び掛けると、ゴール前で若干脚いろが鈍りながらもきっちり前に出て、先頭で荷物を運び切りました。タカラシップは1秒3差の2着。さらに8秒1離れた3着には、カネサスペシャルが入線しました。

 結果だけ見れば順当とも思えるマルミゴウカイの勝利ですが、他馬との重量差をはねのけての勝利だけに、その価値は非常に高いといえます。これで世代限定重賞は【6・2・1・1】で、着外に敗れたのは昨年のポプラ賞(9着)だけ。その雪辱を果たし、タイトルリストに加えた今、目指すは年長馬との戦いでしょう。さらなる飛躍を期待したいと思います。

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藤本匠騎手「ハンデがきつかったですが、馬が辛抱して歩いてくれたのでほっとしています。800キロのソリの重量と他馬とのハンデで、どのくらいの動きができるか未知数でしたが、障害では止まりかかったところを立て直してくれてよかったです。最後はタカラシップ号との接戦でしたが、止まらないでほしいと祈りながら騎乗しました」

3/4イレネー記念回顧

2018年3月 4日(日)

カネサダイマオーが世代王者に君臨!

 4日(日)は重賞・イレネー記念(3歳オープン)が行われ、単勝4番人気のカネサダイマオーが優勝。重賞21勝を挙げたカネサブラックの産駒として、初めてのタイトルを手にしました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.アアモンドグンシン 54.7
  2.バンリュウブラック 45.2
  3.ブラックエース 13.1
  4.カネサダイマオー 10.3
  5.キンツルモリウチ 84.4
  6.キタノユウジロウ 2.6
  7.ジェイコマンダー 28.8
  8.オレワチャンピオン 2.2
  9.ハマノダイマオー 43.2
 10.コウシュハレガシー 7.1

 ナナカマド賞、黒ユリ賞を制した牝馬ミスタカシマが回避したとなれば、必然的にヤングチャンピオンシップ勝ちのオレワチャンピオンに注目が集まります。近況は重量を課せられて苦戦を強いられていましたが、重賞勝ちの実績からも地力上位と見られ、1番人気に支持されました。反対にキタノユウジロウは9連続連対中という充実ぶりが買われ、差のない2番人気。この2頭が人気を二分する形で、離れた3番人気がコウシュハレガシーとなりました。

 牡馬690キロ、セン馬680キロの定量戦で、馬場水分は2.0%。それを考慮すればペースは速めで、各馬とも積極的に運びます。それでも、さすがに精鋭10頭。大きく遅れる馬もおらず、ほぼ横一線の状態で第2障害を迎えました。
 最初に仕掛けたのは1番人気のオレワチャンピオン。続けてカネサダイマオー、キンツルモリウチ、コウシュハレガシーなど、各馬がいっせいに登坂を開始します。なかでも抜群のかかりを見せたのはオレワチャンピオン、キタノユウジロウ、コウシュハレガシーの人気3頭。三つどもえの様相を呈し、最後の平坦路を迎えました。この3頭からやや遅れてジェイコマンダーが続き、少し間が開いてキンツルモリウチ。カネサダイマオーは6番手から追撃態勢に入ります。
 残り30メートルを切って、先頭はオレワチャンピオン。ただ、徐々に脚いろが鈍りはじめ、キタノユウジロウが差を詰めにかかります。そして並び掛けたその瞬間に、オレワチャンピオンがストップ。キタノユウジロウが先頭に立ち、今度はコウシュハレガシーが2番手をうかがう展開となりました。しかし、さらにそこへ襲いかかったのがカネサダイマオー。他馬を上回る脚いろで次々とポジションを上げ、残り5メートル付近で2番手に浮上。さらに脚を伸ばすとゴール線上でキタノユウジロウにも並び掛け、一気にこれをかわしてフィニッシュ。豪快な追い込みで、重賞初制覇を飾りました。懸命に粘ったキタノユウジロウが2着で、しまいに苦しくなりながらもオレワチャンピオンが3着を確保しました。

 勝ったカネサダイマオーはナナカマド賞こそ5着でしたが、その後はA-1戦で堅実なレースを見せ、2歳のシーズンチャンプ決定戦で大輪をゲット。カネサブラック産駒として初の重賞制覇を果たしました。障害で若干斜行するなど、まだまだ完成していない印象もありますが、それだけに今後の伸びしろがあると見ていいでしょう。思えばカネサブラックも2歳シーズンは今ひとつの成績。今後の成長次第で、父を上回るような成績を残す可能性も秘めています。
 惜しかったのはキタノユウジロウ。ゴール前で踏ん張りきれなかったとはいえ、ハイペースを早めに先頭に立つ積極的な競馬で2着に粘った内容は、地力の高さの証明と言えます。展開次第でタイトル奪取の期待も十分でしょう。
 オレワチャンピオンも人気を背負って終始レースをリードしたぶん、最後に失速しましたが、それでも大きく崩れなかったのは力のある証拠。立場が変われば違うはずで、巻き返しの期待も十分です。

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藤野俊一騎手「重量が重い割にレースの流れは速かったです。第2障害を降りてからが強い馬なので、差せる自信はありました。障害は思ったより苦戦したのでゴール前までどうなるかわかりませんでしたが、差し切れそうな手応えは感じました。馬体がある馬なので、将来はオープン馬になってほしいです」

2/25チャンピオンカップ回顧

2018年2月26日(月)

大一番へ向け、オレノココロが復調!

 25日(日)は重賞・チャンピオンカップ(4歳以上オープン)が行われ、単勝1番人気のオレノココロが優勝。昨年のばんえい記念馬が上昇気配を見せ、年度末の大一番へ向け、照準を合わせてきました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
 1.ニュータカラコマ 11.7
 2.センゴクエース 2.4
 3.キサラキク 10.1
 4.コウシュハウンカイ 4.7
 5.オレノココロ 2.2
 6.ナカゼンガキタ 出走取消

 ナカゼンガキタが出走を取り消し、5頭での争いとなりましたが、実力、実績ともに今のばんえいを代表する馬が集結。わずかにオレノココロが1番人気に推されたものの、オッズは拮抗し、最低人気のニュータカラコマですら11.7倍。どの馬にもチャンスがあるという戦前予想になりました。

 馬場水分は1.6%でスタート。高重量も難なくこなす今回のメンバーではありますが、少頭数ということもあり、各馬様子をうかがいながら中間点を通過。大きく遅れる馬もなく、差なく第2障害を迎えました。
 最初に仕掛けたのは、障害巧者のニュータカラコマ。他馬は静観の構えでしたが、ニュータカラコマがひと腰で天板に達したのを合図とするように、オレノココロ、コウシュハウンカイ、センゴクエースが動きます。ニュータカラコマは難なく突破してリードを広げにかかりますが、オレノココロがスムーズに障害を突破して追撃態勢。遅れてセンゴクエースもクリアし、前の2頭を追いかけます。同じような差でコウシュハウンカイが4番手。キサラキクは障害で詰まり、絶望的な差となってしまいました。
 リズム良く逃げていたニュータカラコマでしたが、徐々にその差は詰まりはじめ、残り10メートル付近で脚いろが鈍ります。そこへ襲いかかったのがオレノココロ。こうなればこの馬の勝ちパターンで、自慢の末脚は最後まで衰えることなく、一直線にゴール線を突破しました。ただ、それ以上の脚いろで追い込んできたのがセンゴクエース。オレノココロには届かなかったものの、ゴール線上でニュータカラコマを捉えて2着を確保しました。最終的にニュータカラコマはソリの後端が残った状態でストップし、2着から10秒8離れた3着となりました。

 勝ったオレノココロはこれが重賞16勝目。ゆったりとしたペースが幸いしたのか、第2障害をすんなり突破できたのが今回の勝因でしょう。岩見沢記念以来、約5カ月ぶりの重賞勝ちとなり、ばんえい記念へ向けて勢いづいたはず。引き続き要注目の存在です。
 センゴクエースは1秒7だけ届かず2着に敗れましたが、鋭い末脚は目をみはるものがありました。今年で6歳を迎え、着実に力をつけている印象。今後の重賞でも好勝負が期待できそうです。

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鈴木恵介騎手「第2障害で最初にニュータカラコマが仕掛けたのを見て、天板まで登ったあたりで自分も仕掛けようと考えていました。障害を越えてからは先頭と結構離れていたので、なんとか頑張ってくれと思いながら追いました。ゴール前20メートルあたりでかわせそうな手応えを感じましたね。来月のばんえい記念に向けて2連覇を目指しますので、応援よろしくお願いします」

2/11黒ユリ賞回顧

2018年2月12日(月)

ミスタカシマ断然人気に応える!

 11日(祝・日)は重賞・黒ユリ賞(3歳牝馬オープン)が行われ、単勝1番人気のミスタカシマが優勝。ナナカマド賞勝ちの実力をいかんなく発揮し、重賞2勝目を挙げました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.ジェイフラワー 23.2
  2.カイセリュウキ 46.2
  3.サンシルクラポピー 8.9
  4.サトクィーン 21.3
  5.センリョウバコ 48.5
  6.クイーンドリーマー 22.2
  7.ミスタカシマ 1.9
  8.プランセス 2.6
  9.アフロディーテ 46.5
 10.ウィナーサラ 24.5

 牡馬を相手に互角のレースを見せているミスタカシマが、単勝1.9倍の断然人気。白菊賞勝ちなど高いレベルで安定しているプランセスが2.6倍と、この2頭が人気を二分します。やや離れた3番人気のサンシルクラポピーが8.9倍で、単勝ひと桁台はここまで。ただ、1戦ごとに成長を見せる明け3歳馬だけに、単勝最低人気のセンリョウバコでも48.5倍と、どの馬にもチャンスがありそうな戦前予想となりました。

 馬場水分は2.2%でスタート。全馬未経験となる640キロの定量戦でしたが、道中は各馬とも軽快に飛ばします。ジェイフラワー、ミスタカシマ、サトクィーンあたりが先行態勢も、他馬も離れず追走し、横一線の状態で第2障害を迎えました。
 ひと息入れて、最初に仕掛けたのはジェイフラワー。続けてミスタカシマ、サトクィーンと積極的なレースを見せていた3頭が、ここでも早めの登坂。なかでも軽快に駆け上がったのがミスタカシマで、スピードに任せて障害を下りていきます。多少遅れてジェイフラワーが続き、サトクィーンもさほど遅れずに突破。以下、サンシルクラポピー、アフロディーテ、プランセス、センリョウバコが、次々と障害をクリアし、追撃態勢に入りました。
 残り30メートル標識を過ぎると、ミスタカシマが独走態勢を築き、苦しくなったジェイフラワーにアフロディーテとプランセスが迫ります。特に軽快な末脚を見せたのはアフロディーテで、残り20メートル付近で2番手に浮上します。しかし、先頭のミスタカシマは余力十分。懸命に追うアフロディーテを尻目に、ゆうゆうとゴール線を通過し、結果4秒6差をつけて2度目のタイトル奪取を果たしました。2着はアフロディーテで、さらに14秒差の3着にはサンシルクラポピーが入りました。

 勝ったミスタカシマは、これが重賞2勝目。やはり牝馬同士なら一枚上の存在で、その実力を存分に発揮しての勝利となりました。難なく障害を突破したことに加え、しまいまで軽快に脚を伸ばした内容からも、レースセンスは相当。今後、牡馬相手の重賞でも好勝負が期待できそうです。
 アフロディーテは9番人気を覆しての2着。じっくりため、ひと腰で駆け上がった第2障害が印象的で、最後の平坦路もきっちり歩ききる好内容。これだけスムーズな競馬ができれば、重賞制覇のチャンスも巡ってくるはず。今後も軽視は禁物でしょう。

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鈴木恵介騎手「牝馬の中では力が抜きん出ているので、負けられないレースだと思っていました。スタートや道中も手応えが良く、障害は本当に上手な馬なので、楽に上がれました。これからも活躍する馬だと思います」

1/21ヒロインズカップ回顧

2018年1月22日(月)

キサラキクが牝馬ナンバー1の力を示す!

 21日(日)は重賞・ヒロインズカップ(4歳以上牝馬オープン)が行われ、単勝1番人気のキサラキクが優勝。トップハンデ790キロをものともせず、重賞5勝目を挙げました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
 1.アアモンドセブン 5.3
 2.ファイトガール 20.0
 3.フェアリードール 13.5
 4.コウシュハサマー 9.7
 5.ヒカルナナヒメ 17.5
 6.キサラキク 1.6
 7.メムロコマチ 56.5
 8.セイコークイン 6.3

 最重量を課せられたキサラキクでしたが、今シーズンも北見記念で3着に食い込むなど、牡馬相手に互角の立ち回りを披露。牝馬ナンバー1という評価が、そのまま単勝1.6倍というオッズに反映されました。昨年のこのレースの覇者で、前哨戦のレディースカップで2着に入ったアアモンドセブンが2番人気。昨年の2着馬セイコークインが差のない3番人気と、牝馬戦線で実績を残してきた各馬が上位人気に推されました。

 馬場水分は1.4%と、乾いたなかでスタート。道中はキサラキク、セイコークイン、ファイトガールあたりがペースを握りますが、力の要る馬場だけあって、ゆったりと歩を進めます。これにアアモンドセブン、フェアリードールも続き、5頭が並んだ状態で第2障害を迎えました。
 最初に仕掛けたのはセイコークイン。天板近くまで駆け上がりますが、越えるには至らず脚を止めます。その間、じっくり脚をためたのがキサラキクで、満を持して動くと抜群の登坂を見せ、ひと腰で障害を突破します。これに続いたのがフェアリードールとアアモンドセブンで、さらにコウシュハサマーとヒカルナナヒメも並んで先頭を追いかけます。
 しかし、キサラキクの末脚は衰えるどころか、さらに勢いを増す一方。10メートル以上の差をつけて独走すると、そのままゴールまで他馬を問題にせず、トップで荷物を運び切りました。4頭による2番手争いから抜け出したのはアアモンドセブンで、残り10メートル付近で差を広げにかかると、キサラキクから11秒差でゴール。さらに6秒差の3着にはセイコークインが入りました。

 トップハンデながら、女王の名にふさわしい圧倒的なレースを見せたキサラキク。強豪牡馬にもまれてきた実力をいかんなく発揮し、牝馬の頂点に君臨しました。重い馬場を考慮して仕掛けを遅らせた阿部武臣騎手の手綱さばきも特筆すべき点で、今後もこのコンビに注目です。
 勝ち馬には突き放されたアアモンドセブンでしたが、他馬には決定的な差をつけて2着。特に残り20メートルを切ってからの末脚には見どころがあり、今後も牝馬同士なら好勝負が期待できそうです。

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阿部武臣騎手「ばんえい最強牝馬として君臨してきているので、トップハンデでしたが負けられないレースでした。優勝できてホッとしています。馬場が重たかったので障害に不安はありましたが、障害を重点的に調教してきました。ここさえうまく越せたら、末脚のある馬なので勝機はあると思って騎乗しました」

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