ばんえい競馬情報局とは?

ばんえい競馬の最新情報を提供します。重賞を中心に予想や回顧のほか、ばんえい競馬に関するコラムなどもご覧いただけます。
カレンダー
リンク
おすすめコンテンツ

メイン

重賞(特別)回顧 アーカイブ

<<前へ 3738394041424344454647

12/25ばんえいダービー回顧

2016年12月26日(月)

第45代ばんえいダービー馬はマルミゴウカイ!

 25日(日)は重賞・ばんえいダービー(3歳オープン)が行われ、単勝2番人気のマルミゴウカイが優勝。ばんえい大賞典に続く重賞勝ちを収めて3歳二冠を達成し、この世代の頂点に君臨しました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
 1.アアモンドヒューマ 31.3
 2.プレザントウェー 10.6
 3.ホクトノホシ 33.8
 4.フウジンライデン 23.8
 5.アラワシキング 78.4
 6.マルミゴウカイ 2.6
 7.ツルイテンリュウ 6.4
 8.キタノリュウキ 15.5
 9.ホクショウディープ 2.2

 2歳時から素質の高さを示し、9月に戦線復帰後も安定したレースを見せているホクショウディープが1番人気。ばんえい大賞典馬で、菊花賞でも2着に食い込んだマルミゴウカイも差のないオッズで続き、一騎打ちの様相となりました。とはいえ、ばんえい菊花賞を制したツルイテンリュウも争覇圏内といった戦前評価。頂上決戦を制すのはどの馬か――。馬場水分2.3%のなか、決戦の火ぶたが切られました。

 第1障害こそ各馬まとまって越えたものの、中間点が近づくにつれてホクショウディープが先行態勢。これをマルミゴウカイとツルイテンリュウが追いかけ、淀みない流れ。障害下にはツルイテンリュウ、ホクショウディープ、マルミゴウカイの順で到達し、三つどもえの展開で勝負どころを迎えました。
 全馬が到達するのを待たず、ホクショウディープが登坂を開始。続いてマルミゴウカイ、ツルイテンリュウが動き、キタノリュウキも仕掛けます。なかでも切れのある登坂を見せたのはマルミゴウカイで、他馬に先んじて荷物を天板に曳き上げ、難関を突破しました。しかし、ホクショウディープも差なくクリアし、ツルイテンリュウ、キタノリュウキもこの一角。実績のある4頭が抜け出し、最後の我慢比べに駒を進めました。
 先頭を行くマルミゴウカイの脚いろは軽快で、ホクショウディープも同様の歩みを見せます。苦しくなったのはキタノリュウキで、ツルイテンリュウも置かれ加減。徐々にホクショウディープも苦しくなり、残り10メートルでの脚いろの差は歴然。マルミゴウカイはリズム良く歩き続け、結果7秒4差をつけて第45代ばんえいダービー馬に君臨しました。懸命に食い下がったホクショウディープでしたが、最後は及ばず2着。激しくなった3着争いは、ツルイテンリュウが気力を振り絞って先着。キタノリュウキが同タイムの4着となりました。

 マルミゴウカイはこれで3歳三冠を1、2、1着。4歳馬が相手のはまなす賞でも2着に食い込んでおり、世代を代表する存在となりました。余力を感じさせたゴール前からも期待は高まるばかりで、今後の世代限定重賞はもちろん、年長馬相手の重賞でも好勝負できそうです。
 ばんえい菊花賞3着のホクショウディープが、一歩前進して2着。これで復帰後は【2・2・4・0】と、抜群の安定感を見せています。着実に復調しているのも明らかで、今後も存在感を示してくれることでしょう。
 ツルイテンリュウは最後の決め手勝負に屈した印象もありますが、キタノリュウキの猛追をしのぎ切ったあたりは実力の証明。馬場や展開次第で、チャンスが巡ってきそうです。

成績はこちら
映像はこちら

藤本匠騎手「前走のA2クラスで715キロのソリを曳いたときに良い具合だと感じたし、このレースまで結構乗り込んで攻め馬ができたので、仕上がりは完璧でした。ばんえい大賞典の後に出た重賞は2着が2回続きましたが、ダービーというBG1レースを勝てて良かったです。障害を降りてからは必ず良い脚を使ってくれると信じていたので、障害をうまくまとめてゴール前で末脚を伸ばしてくれた時に勝利を確信しました。馬が徐々に成長してきているのが、レースに表れています」

12/4ばんえいオークス回顧

2016年12月 5日(月)

9番人気ホクトノホシが女王戴冠
村上章騎手も悲願の重賞初勝利!

 4日(日)は重賞・ばんえいオークス(3歳牝馬オープン)が行われ、単勝9番人気の伏兵ホクトノホシが優勝。重賞初制覇を果たし、手綱をとった村上章騎手もデビュー21年目で初のタイトルを手にしました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.コウシュハローヤル 44.7
  2.フジノウンカイ 34.4
  3.ビュウティハート 88.4
  4.ヒカルナナヒメ 2.8
  5.タナボタチャン 8.4
  6.スギヤマ 14.9
  7.ラッセルクイン 1.7
  8.ホクトノホシ 67.4
  9.グレースゴールド 32.0
 10.コウシュハアレッポ 45.2

 重賞勝ち馬が不在でしたが、目下10連勝中のラッセルクインが勢いを買われて1倍台の人気。8連続連対中のヒカルナナヒメが続き、黒ユリ賞2着のタナボタチャンが3番人気。スギヤマが14.9倍の4番人気で、ほぼこの4頭が中心という戦前予想となりました。馬場水分1.5%のなか、女王の座をかけてスタートが切られました。

 各馬とも様子をうかがいながらの追走で、道中は横一線の態勢。中間点を過ぎても変わらず、一進一退を繰り返しながら運びます。そして、その態勢のまま障害下を迎え、じっくりと息を整えはじめました。
 真っ先に動いたのはヒカルナナヒメ。それに少し遅れてフジノウンカイとコウシュハローヤル、ラッセルクイン、グレースゴールドも仕掛けます。抜群のかかりで先頭突破を果たしのはヒカルナナヒメ。差なくフジノウンカイが続き、コウシュハローヤルとラッセルクインもクリア。ホクトノホシも障害を下り、最後の平坦路に勝負をかけます。
 先頭の3頭が懸命に脚を伸ばし、ラッセルクインもこれに食い下がる展開。しかし5番手クリアのホクトノホシが、外から一気に差を詰めに掛かります。残り30メートル付近でラッセルクインが脚を止めて脱落すると、残り20メートルでコウシュハローヤル、フジノウンカイも失速。さらに、先頭を行くヒカルナナヒメも脚が止まってしまい、残り10メートルで敢然と抜け出したのはホクトノホシ。立て直してきたヒカルナナヒメの追撃をものともせず、抜群の末脚で重賞初挑戦・初制覇を果たしました。ヒカルナナヒメが4秒8差の2着に入り、さらに7秒差の3着にコウシュハローヤル。1番人気のラッセルクインは6着に敗れました。

 圧巻の末脚を見せたホクトノホシが3歳女王に君臨。これまで、特別戦の白菊賞やフクジュソウ特別でともに4着したのが目立つ程度でしたが、この頂上決戦でいきなり存在をアピールしました。他馬の追随を許さなかった切れ味は目をみはるものがあり、展開次第でタイトルを積み重ねる可能性も十分です。
 2着のヒカルナナヒメは残り15メートルあたりでいったん脚を止めましたが、立て直してからはしっかり歩けており、この一瞬だけが悔やまれます。ただ、自分で競馬を作ってきた内容は悪くなく、タイトル奪取のチャンスもまた巡ってくるでしょう。
 コウシュハローヤルが3着。ヒカルナナヒメと同じく、立て直してからの脚は悪くなく、懸命に3着に押し上げた内容も上々。仕掛けのタイミングや展開次第で、さらなる活躍も期待できそうです。

成績はこちら
映像はこちら

村上章騎手「重賞を獲りたいとずっと思っていたので、感無量です。レースでは障害をひと腰で上げようと考えていたので、ためて一気に行こうと決めていました。まわりの馬の動きを見て障害を仕掛けました。今回が初騎乗でしたが、ずっとレースを見ていたので、障害をうまく越せたら勝負だと考えていました」

11/27ドリームエイジカップ回顧

2016年11月28日(月)

キサラキクがスピードを見せつける!

 27日(日)は重賞・ドリームエイジカップ(4歳以上馬齢選抜)が行われ、単勝6番人気、5歳牝馬のキサラキクが優勝。今年の天馬賞以来となる重賞4勝目を挙げました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.コウシュハウンカイ 6.8
  2.カイシンゲキ 20.6
  3.キサラキク 16.8
  4.オレノココロ 11.6
  5.ニシキエーカン 4.7
  6.センゴクエース 4.0
  7.フジダイビクトリー 2.8
  8.キタノタイショウ 76.5
  9.アスリート 18.3
 10.ホクショウユウキ 29.6

 4歳、5歳、6歳、7歳、8歳以上の各世代で収得賞金上位2頭が選抜されるこの一戦。重量差もありましたが、それでも近況が充実しているフジダイビクトリーが貫禄の1番人気。若武者センゴクエースがこれに続き、重量面で恵まれた印象のニシキエーカンが3番人気。ただ、そのほかも地力のある馬がそろっており、オッズからも一筋縄ではいきそうにない戦前予想となりました。

 雪の影響でこの日は2.7%の馬場水分で始まり、メインレースを迎えるころも2.4%。全体的に軽い馬場のなか、スタートが切られました。キサラキクが引っ張るも、その他は横一線で追走。中間点を過ぎてからホクショウユウキが少し先頭をうかがいますが、各馬離れず追走し、第2障害を迎えました。
 ひと呼吸入れてホクショウユウキが仕掛けると、呼応するようにキサラキクとカイシンゲキ、さらにコウシュハウンカイも動きます。他馬も登坂態勢に入りましたが、内枠の3頭、キサラキク、カイシンゲキ、コウシュハウンカイが一足先に突破。ホクショウユウキがこれに続き、さらにニシキエーカン、フジダイビクトリーもクリアして最後の平坦路に入りました。
 先頭を行くのはキサラキク。激しく尾っぽを振りながらも、しっかりとした末脚を見せます。コウシュハウンカイとカイシンゲキも懸命にこれに食い下がり、ニシキエーカンも猛追。しかし、軽い馬場もあってか、先行する3頭の脚いろは衰えず、結局最後までしのぎきったキサラキクが先頭でゴールを果たしました。わずか1秒2差の2着に、同じく5歳のカイシンゲキ。さらに0秒1差の3着には6歳馬のコウシュハウンカイが入線しました。

 最後までしぶとい粘りを発揮したキサラキクが、4度目の重賞制覇。重量と馬場に恵まれたのもありますが、持ち前の勝負根性は牡馬相手でも魅力十分です。今後もスピード優先の舞台で好勝負が期待できるでしょう。

成績はこちら
映像はこちら

阿部武臣騎手「今朝の雪で馬場が軽かったので、先行力を生かしながら障害をきっちり越えようと思い、先行策を取りました。第2障害は重量のハンデと馬場の軽さがあったので、気持ちよく越えられました。障害を降りても詰まらずに速く歩いていたので、差されないだろうと思って追いました」

11/13クインカップ回顧

2016年11月13日(日)

4歳女王はアスリート!

 13日(日)は重賞・クインカップ(4歳牝馬オープン)が行われ、単勝2番人気のアスリートが優勝。牡馬相手の銀河賞で3着に食い込んだ力を発揮し、悲願の重賞初勝利。手綱をとった大河原和雄騎手は6日のばんえい菊花賞に続く、重賞2連勝を果たしました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.タキニシサンデー 9.7
  2.メムロコマチ 23.2
  3.キタノレッドルビー 37.9
  4.ウメノスピード 54.6
  5.シリウス 2.3
  6.アスリート 3.1
  7.アサヒカツヒメ 4.6
  8.レジーナ 15.3
  9.ヤマノホシ 60.8
 10.サンノハヤヒメ 53.7

 黒ユリ賞、ばんえい大賞典を制しているシリウスが、牡馬A2相手で連勝している近況も評価されて1番人気。今シーズン、安定したレースぶりを見せるアスリートがこれに続きます。さらに3連勝中のアサヒカツヒメも、勢いを買われたか3番人気に支持され、三つどもえの様相でスタートを迎えました。

 馬場水分は2.4%。道中は思い思いのペースで進み、バラついた展開。ただ、中間点過ぎてからは徐々に差がなくなり、障害下にはメムロコマチを除く9頭がほぼ横一線で到達しました。
 最初に仕掛けたのはヤマノホシで、アサヒカツヒメとレジーナもこれに反応。その直後にシリウス、アスリート、ウメノスピードあたりも仕掛けます。なかでも切れのある登坂を見せたのはアスリート。ひと腰で障害を上がりきり、先頭で最後の平坦路に向かいます。ただ、2番手以下も混戦で、6、7頭がほぼ並んで障害をクリアしました。
 ここからは各馬の我慢比べ。1馬身ほどリードしているアスリートを巡り、2番手グループからシリウスが抜け出して追撃。3番手以降も懸命に食い下がります。しかし、アスリート、シリウスともにしぶとい末脚を見せ、両頭の間隔も、3番手以下との間隔も詰まりません。力の入るゴール前でしたが、結局2頭の差はそのまま。アスリートが悲願の重賞初制覇を果たしました。2着のシリウスから3秒0差の3着にはアサヒカツヒメが入り、人気サイドでの決着となりました。

 しぶとい粘りを発揮したアスリート。シリウスと同重量の700キロを曳いての勝利だけに価値が高く、障害の切れ、しまいの脚ともに文句のつけようがない好内容。世代女王の座にふさわしいレースだったと言えるでしょう。今後の牝馬戦線でも要注目の1頭です。

成績はこちら
映像はこちら

大河原和雄騎手「馬場は軽かったですが、1着になれたのでこの馬には合っていると思います。道中は馬なりに進んで、第2障害のかかりが良かったのですんなりいけました。良い馬に恵まれて幸せです」

11/6ばんえい菊花賞回顧

2016年11月 7日(月)

ツルイテンリュウが二冠目を制す!

 6日(日)は重賞・ばんえい菊花賞(3歳オープン)が行われ、単勝4番人気のツルイテンリュウが優勝。悲願の重賞初制覇を果たすとともに、世代上位の力を証明しました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.マルミゴウカイ 2.5
  2.ツルイテンリュウ 13.1
  3.オトコギ 43.5
  4.キタノリュウキ 12.5
  5.サクラダイチ 18.4
  6.アラワシキング 70.9
  7.プレザントウェー 18.8
  8.ムサシブラザー 118.3
  9.ホクショウディープ 2.0
 10.テンノイノリ 14.6

 オッズからは、9月に戦線復帰しフレッシュなホクショウディープと、ばんえい大賞典を制したマルミゴウカイの一騎打ちムード。これに、重賞でも堅実なレースを見せてきたキタノリュウキやツルイテンリュウなどがどう立ち向かうか。さらに、ほぼ拮抗した重量設定や、前日の雪による軽い馬場(2.5%)がどう影響してくるか。さまざまな要素が絡んだなかで、三冠第2弾のゲートが切られました。

 水分を含んでいることもあり、各馬軽快にスタート。難なく第1障害を突破し、早くも中間点に向かいます。道中は横一線のまま推移。第2障害下にも、ほとんど差のない状態で全馬が到達しました。
 ツルイテンリュウとサクラダイチがほぼ同時に動き、マルミゴウカイ、アラワシキング、プレザントウェーも即座に反応。他馬も続々と登坂を開始します。なかでもマルミゴウカイとツルイテンリュウが切れのある登坂を見せ、ほぼ並んで突破。プレザントウェー、サクラダイチ、キタノリュウキもこれに続き、さらにオトコギ、ホクショウディープ、ムサシブラザーも追撃態勢に入るなど、混戦模様を呈して最後の平坦路に入りました。
 ここからはしまいのスピード比べ。先頭の2頭マルミゴウカイとツルイテンリュウは馬体を併せるかたちで逃げ、やや遅れて下りたホクショウディープがギャロップで追走。以下は置かれ加減となり、各馬が一斉に下りた障害から一転。勝負は3頭に絞られました。ただ、マルミゴウカイは若干苦しくなり、ツルイテンリュウが単独先頭。ホクショウディープも懸命に追い上げますが、マルミゴウカイまで届くかどうかといったところ。結局、最後までスピードが落ちなかったツルイテンリュウが逃げ切り、初の重賞タイトルを手にしました。しまいに苦しくなったマルミゴウカイでしたが、何とか追撃をしのいで2着を確保。そのわずか0秒2差の3着に、ホクショウディープが入線しました。

 ツルイテンリュウは昨年のヤングチャンピオンシップで2着、今年のばんえい大賞典3着など、随所で力を発揮してきましたが、三冠第2弾のここで悲願の重賞初制覇。持ち前のスピードをフルに発揮してタイトルをもぎ取りました。世代限定戦では安定して走れており、これなら定量戦のばんえいダービーでも好勝負が期待できそうです。
 マルミゴウカイはしまいに甘くなったものの、かろうじて2着を確保。そうは言っても粘り切ったことは賞賛に値するもので、ばんえい大賞典制覇、はまなす賞2着など、今季の充実ぶりは目を見張るばかり。二冠奪取の可能性も十分です。

成績はこちら
映像はこちら

大河原和雄騎手
「ファン、馬主、スタッフの期待に応えることができ、嬉しい勝利となりました。昨日降った雪で湿った馬場もこの馬には合っていました。道中は馬なりで走ることができ、余裕を持ちながら第2障害を越えることができました。これからも頑張りますので、熱い応援をよろしくお願いします」

<<前へ 3738394041424344454647
Copyright (C) OddsPark Banei Management Corp. All Rights Reserved.