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12/3ばんえいオークス回顧

充実一途のナカゼンガキタが戴冠!

 3日(日)は重賞・ばんえいオークス(3歳牝馬オープン)が行われ、単勝2番人気のナカゼンガキタが優勝。4回目の重賞挑戦で初タイトルをゲットし、3歳女王の座に就きました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.メヂカラ 35.1
  2.マツノビューティ 29.9
  3.コウシュハサマー 2.3
  4.サクラニシキヒメ 35.0
  5.ナカゼンガキタ 2.6
  6.シンエイボブ 4.2
  7.キタノサカエヒメ 19.8
  8.ライデンメルテイ 145.6
  9.フェアリースズ 19.4
 10.サカノイサムヒメ 116.0

 注目は、ばんえい菊花賞で1、2着となったコウシュハサマーとナカゼンガキタ。当時はそれぞれ7、10番人気でしたが、牝馬同士となれば話は別。2頭で人気を分け合い、3番人気にもばんえい菊花賞5着のシンエイボブ。牡馬相手の重賞で健闘を続けている各馬が人気を集めました。

 馬場水分1.4%でゲートオープン。ナカゼンガキタが積極的に先行し、コウシュハサマー、シンエイボブがこれをマークするように追走。後方勢は追走に手間取り、多少ばらけた展開で進みます。それに構うことなく、ナカゼンガキタは強気の競馬を演じ、先頭で第2障害にたどり着きました。
 全馬を待つこともなく、ひと息入れたナカゼンガキタが登坂を開始。続けてシンエイボブ、コウシュハサマーも動きます。ナカゼンガキタとシンエイボブは馬体を併せる形で障害を突破。コウシュハサマーは2頭からやや遅れてクリアしますが、勝負圏内で最後の平坦路に向かいます。少し離れた4番手でキタノサカエヒメが障害を越え、マツノビューティもこの一角で続きました。
 先頭の2頭は早くも残り20メートル。びっしりと併せたまま、ゴールへ向けて歩を進めます。残り10メートルを切っても互いに譲らず、手に汗を握るマッチレースを展開。しかし、残り5メートル付近で、ナカゼンガキタがクビほど先行。そのままゴール線まで押し切り、念願の初重賞を手にしました。3着はしまいに脚を伸ばしたキタノサカエヒメ。コウシュハサマーは伸びを欠き、4着に敗れました。

 ナカゼンガキタはここまでの10戦で【5・2・2・1】と、目覚ましい充実ぶりと成長を見せています。前半から強気に運んで、最後の叩き合いを制したあたり、精神力の強さもうかがえました。ばんえい菊花賞2着の実績からは、牡馬相手でも力は互角以上。ばんえいダービーを含めた今後の重賞戦線での活躍が、おおいに期待できそうです。
 わずかの差で敗れたシンエイボブにとっては悔しい一戦。ただ、今回ばかりは勝ち馬が充実ぶりを見せつけて完璧なレースをした印象で、この馬自身のレースぶりは非常に良かったと言えます。これだけのレースができれば、いくらでもチャンスは巡ってくるでしょう。
 3着のキタノサカエヒメは黒ユリ賞2着以来の重賞挑戦でしたが、やはり同世代の牝馬では力上位。さらなる成長次第で、タイトルも見えてくるはずです。

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西将太騎手「1年ぶりに重賞を勝てて嬉しいです。道中はこの馬のペース通りにいけたと思います。第2障害を越えてからどこまで脚がもつかと思いましたが、厩舎関係者がしっかり仕上げてくれたおかげで、最後まで進むことができました。ゴールする瞬間に少し抜き出ているかな、と感じました」

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