オレノココロが実力を見せつける!
14日(日)は重賞・ばんえいグランプリ(3歳以上オープン)が行われ、単勝4番人気のオレノココロが優勝。旭川記念、北斗賞(ともに3着)の雪辱を果たし、重賞11勝目を飾りました。
【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
1.フジダイビクトリー 3.2
2.カイシンゲキ 69.1
3.サクラリュウ 67.3
4.キタノタイショウ 41.6
5.キサラキク 63.0
6.ニュータカラコマ 3.5
7.オレノココロ 4.8
8.コウシュハウンカイ 3.4
9.アオノレクサス 24.7
10.オイドン 18.5
このレースを連覇中のフジダイビクトリーが1番人気に推されましたが、コウシュハウンカイ、ニュータカラコマも差のないオッズ。オレノココロも4.8倍で続き、この4頭の争いと見られました。馬場水分は0.8%と、乾いた馬場でゲートが切られました。
重い馬場もあってか、第1障害を越えたあたりから各馬が刻みはじめます。キタノタイショウ、ニュータカラコマなどが交互に先頭に立ち、馬群をリード。幾度も脚を止めながら、ようやく第2障害にたどり着きました。
息を整えたのち、最初に動いたのはコウシュハウンカイ。さらにひと呼吸入れて、フジダイビクトリー、ニュータカラコマ、サクラリュウが仕掛けます。そしてカイシンゲキやオレノココロも登坂を開始したあたりで、コウシュハウンカイが荷物を天板まで曳き上げ、難関を突破します。さらにニュータカラコマもクリア。そして3番手で越えたのが、ひと腰で登り切ったオレノココロ。フジダイビクトリーも4番手で障害を下りました。
先頭を行く2頭は激しいデッドヒートを展開。やや鈍った脚いろながらも、しぶとく脚を前に出します。しかし、それを上回る脚いろでオレノココロが差を詰めにかかり、残り20メートル付近でニュータカラコマを、そして残り10メートルでコウシュハウンカイを捕らえます。あとは、ゴールまで突き進むのみ。結局2着に8秒5差をつけ、夏のばんえい王者に輝きました。コウシュハウンカイは残り5メートルで脚が止まり、その隙にニュータカラコマが交わして2着。立て直したコウシュハウンカイが3着で、1番人気のフジダイビクトリーは僅差の4着となりました。
ばんえい十勝オッズパーク杯こそ制したものの、その後は今ひとつだったオレノココロ。しかし、この大一番を制し、昨シーズン終盤に見せた強さが本物であることを証明しました。障害さえ克服できれば、頂点もうかがえる存在。今後の活躍がさらに楽しみとなりました。
ニュータカラコマは残り15メートル付近でいったん脚を止めたものの、最後にコウシュハウンカイを交わして2着。連続連対を6に伸ばし、今の充実ぶりを示しました。その堅実なレースぶりからも、目が離せない存在です。
コウシュハウンカイは積極的に運んだ分で、むしろそのレースぶりに好感が持てました。今後も中心勢力の1頭として、要注目です。
鈴木恵介騎手「ニュータカラコマとコウシュハウンカイが先頭にいたので、この2頭を見ながらレースを運びました。この2頭が自分の予想より速いペースだったので、慌てないでこの馬のペースで進めました。障害だけが心配でしたが、天板まで一気に登り、ヒザを折らないでくれたのが勝因だと思います」