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重賞(特別)回顧 アーカイブ

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3/6イレネー記念回顧

2016年3月 6日(日)

フウジンライデンが栄冠奪取!

 6日(日)は重賞・イレネー記念(3歳オープン)が行われ、単勝8番人気のフウジンライデンが優勝。ナナカマド賞に次ぐ重賞勝利を収め、世代の頂点に君臨しました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.ツルイテンリュウ 6.7
  2.プレザントウェー 8.0
  3.グレースゴールド 74.1
  4.サクラダイチ 15.5
  5.アラワシキング 20.7
  6.ホクショウディープ 1.5
  7.フウジンライデン 52.3
  8.ムサシブラザー 45.3
  9.キタノリュウキ 6.6
 10.ショウヘイ 53.1

 ヤングチャンピオンシップ勝ちを含め、デビューから【7・3・2・5】のホクショウディープが単勝1.5倍の圧倒的1番人気。2番人気のキタノリュウキが6.6倍と離された2番人気で、ほぼ一強態勢という戦前予想になりました。前走もハンデを課せられながら快勝しているだけに、定量戦の今回はホクショウディープがどう勝つかが焦点となりました。

 馬場水分は2.6%でスタート。各馬とも初めて曳く重量ながら、軽快に第1障害を突破していきます。中間点あたりで思い思いに脚を止め、多少ばらつきが出はじめますが、上位6、7頭はほぼ横一線で進み、勝負どころの第2障害を迎えました。
 ひと息入れて、最初に仕掛けたのはプレザントウェー。それを見てホクショウディープが動き、ツルイテンリュウ、グレースゴールド、サクラダイチなどが次々と障害に挑みます。先頭で天板に脚をかけたのはホクショウディープで、懸命に腰を入れて登り切ります。じっくりためていたキタノリュウキも抜群の登坂を見せ、この2頭が並んで障害を突破。さらにアラワシキング、グレースゴールドが続き、フウジンライデンもこの一角で障害を下りていきました。
 軽快に歩き続けるホクショウディープが、残り30メートル付近でさらにリードを広げて先頭。2番手争いが激化し、グレースゴールド、アラワシキング、フウジンライデン、キタノリュウキが横並びで追いかけます。先頭のホクショウディープは残り20メートルを切ったあたりでいったん脚を止めますが、再度歩き始め、リードを保ったまま残り10メートル標識を通過。
 この時点で勝負あったかと思われましたが、ホクショウディープは再び脚を止めてしまい、後続が一気に接近。何とか立て直し、先頭でゴールに馬体をねじ込みますが、荷物をゴール線の向こうに残した状態でストップ。その隙に、しぶとく歩き続けてきた3頭がゴール線を突破し、激戦に終止符が打たれました。先頭でゴールしたのはフウジンライデン。わずか0秒6差でアラワシキングが2着で入線し、さらに1秒1差の3着にキタノリュウキ。結局ホクショウディープは4着に終わりました。

 勝ったフウジンライデンは重賞2勝目。近況が振るわなかっただけに低評価(単勝8番人気)でしたが、この大一番でタイトルウィナーの底力を見せつけました。障害5番手からジワジワと追い込んだレースぶりも良く、今後重量を課せられても活躍が期待できるでしょう。
 アラワシキングは多少勝ち切れない面がありますが、ここで2着に食い込み、地力の高さを証明しました。馬体を絞って臨んできたことも、陣営の並々ならぬ意欲の現れ。今後の大舞台でも好勝負できるでしょう。
 キタノリュウキはヤングチャンピオンシップに続く重賞3着。690キロながら障害をあっさり突破したレースぶりが良く、重量を積まれる一戦では要注目の存在となりそうです。

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安部憲二騎手「正直、近走は絶好調という走りではありませんでしたが、このレースに向けてうまく調整ができたと思います。初めての荷物なのでどこまで頑張れるか未知数でしたが、今までも腰を入れて障害を越せる力はあったので、あとはゴールまでが勝負だと思っていました。道中はこんなに速い展開になるとは思ってなく、後ろからついていくかたちとなりましたが、それがゴール際での粘りにつながったのだと思います」

2/28チャンピオンカップ回顧

2016年2月28日(日)

オレノココロが連覇達成!

 28日(日)は重賞・チャンピオンカップ(4歳以上、今年度重賞競走優勝馬)が行われ、単勝1番人気のオレノココロが優勝。昨年に続く連覇を果たし、頂点奪取へ向け、さらに前進しました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
 1.オイドン 5.7
 2.フェアリードール 141.3
 3.フジダイビクトリー 4.3
 4.キタノタイショウ 10.3
 5.オレノココロ 2.4
 6.コウシュハウンカイ 6.3
 7.カゲホウトウ 155.2
 8.ナナノチカラ 6.2
 9.カイシンゲキ 172.2

 トップハンデ830キロのオレノココロとフジダイビクトリーが、その実力を買われて1、2番人気。主にハンデを課された馬が上位人気に推されましたが、そうしたなかで790キロのナナノチカラが4番人気に推され、重量がどう作用するか、注目を集めました。

 馬場水分1.8%でスタート。この時期にしては軽めの800キロ前後の重量ですが、道中は各馬とも刻みながらゆったり運びます。フジダイビクトリー、キタノタイショウ、オレノココロあたりが先行し、コウシュハウンカイもこの一角。オイドンもつかず離れず追走し、有力どころが固まったまま、第2障害を迎えました。
 じっくりためたのち、フジダイビクトリーが登坂を開始。それを見て、コウシュハウンカイとオレノココロも仕掛けます。この3頭が切れのある登坂を見せ、横並びで第2障害を突破。少し離れてキタノタイショウもクリアし、以下フェアリードール、オイドンと続きます。
 先頭を行く3頭からフジダイビクトリーが後退し、最後の平坦路はオレノココロとコウシュハウンカイのマッチレース。ただ、それも残り20メートル付近までで、オレノココロがスピードを見せつけて1馬身ほど抜け出し、そのまま先頭で荷物を運び切りました。残り10メートルあたりで3番手に上がったキタノタイショウが3着で入線しました。

 勝ったオレノココロは、ばんえい十勝オッズパーク杯、ドリームエイジカップ、帯広記念に続く、今季重賞4勝目。昨年のこのレースは最低人気での勝利でしたが、今回は1番人気に応えるかたち勝利し、1年間の成長と充実ぶりを見せつけました。明けて6歳と若いぶん、さらなる成長も望めそう。さらなる活躍を期待したいと思います。
 2着のコウシュハウンカイは勝ち馬のスピードに屈したかたちですが、この馬もまだ6歳。もう一段のパワーアップが期待でき、オレノココロとともに今後のばんえいを牽引する存在となってくれることでしょう。

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鈴木恵介騎手「昨年は自分の騎乗ではなく、今年はオーナーに自分から騎乗させてくれと伝えました。言ったからには勝たなくてはならなかったので、優勝できてホッとしています。道中の手ごたえがよく、先頭集団でレースを進めることができました。あとは障害をひと腰で越せたらと考えていて、思い通り越すことができました。コウシュハウンカイも降りてからしっかり歩く馬なので、最後まで油断しないで追い込みました」

2/14黒ユリ賞回顧

2016年2月15日(月)

ブルーオーシャンが世代女王に名乗り!

 14日(日)は重賞・黒ユリ賞(3歳牝馬オープン)が行われ、単勝2番人気のブルーオーシャンが優勝。この世代最初の牝馬重賞を制し、存在をアピールしました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.セイリュウヒメ 13.0
  2.ブルーオーシャン 4.5
  3.タカラファミリー 42.4
  4.アンビシャス 50.6
  5.グレースゴールド 2.1
  6.リアン 33.3
  7.イレマルビリーヴ 4.9
  8.タナボタチャン 7.1
  9.ヒカルナナヒメ 30.3
 10.フジノウンカイ 31.5

 2歳牝馬戦とはいっても、A級からC級までそろっての定量戦。やはり実績のあるA級馬に人気が集まり、グレースゴールドが2.1倍の1番人気で、ブルーオーシャンが4.5倍で続き、イレマルビリーヴが4.9倍の3番人気。これら実績馬が力を見せつけるのか、それとも波乱の決着になるのか。馬場水分3.4%と軽めの馬場で、注目のスタートが切られました。

 道中はブルーオーシャン、グレースゴールド、アンビシャスあたりが先行しますが、各馬遅れず追走し、ほぼ横一線で推移します。障害中間点を越えてから、むしろピッチが上がった印象でしたが、リアンを除く9頭は並んだままで第2障害下にたどり着きました。
 一瞬だけ息を入れてイレマルビリーヴが登坂を開始すると、即座にアンビシャスも反応。そして他馬もいっせいに仕掛けはじめます。それでもイレマルビリーヴはしっかりとした脚どりを見せ、先頭で障害を突破。やや遅れてブルーオーシャンとタナボタチャンがクリアし、セイリュウヒメ、グレースゴールド、タカラファミリーなども圏内で障害を下りていきました。
 先頭を行くイレマルビリーヴは若干脚いろが鈍り、残り30メートル付近でブルーオーシャンが先頭へ。タナボタチャンもイレマルビリーヴをかわして2番手に浮上します。先頭に立ったブルーオーシャンは安定した脚どりで歩を進め、残り10メートルを切った時点でほぼセーフティーリード。そのまま先頭で荷物を運び切りました。5秒3差の2着にタナボタチャン。さらに2秒6差で、イレマルビリーヴが3着入線を果たしました。

 障害を越えてからの確かな脚どりが印象的だったブルーオーシャン。A-1で好勝負を演じてきた実績はダテではなく、結果的に牝馬同士なら一枚上の力がありました。昨年のこのレースを制したシリウス(ばんえい大賞典勝ち)のように、牡馬相手の重賞でも活躍を期待したいと思います。
 2着のタナボタチャンもジワジワと脚を伸ばし、上々のレース運びを見せました。相手なりの面もありそうですが、それだけに大舞台でも好走する可能性を秘めています。今後も注目が必要でしょう。

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藤野俊一騎手「初めて引く重さでしたが、どの馬も同じ条件なので気にはしませんでした。雨が降って馬場が湿っていたので、もっと速い展開になるかと想定していましたが思っていたほど速くはありませんでしたね。脚のある馬なので、先頭の馬は捕まえられると思いました。これから体も成長し力をつけてくるので期待したいです」

1/24ヒロインズカップ回顧

2016年1月25日(月)

ナナノチカラが牝馬重賞完全制覇!

 24日(日)は重賞・ヒロインズカップ(4歳以上牝馬オープン)が行われ、単勝2番人気のナナノチカラが優勝。昨シーズンのポプラ賞以来となる重賞5勝目を挙げ、牝馬重賞全制覇を成し遂げました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.キュートエンジェル 77.1
  2.フェアリードール 75.6
  3.キサラキク 1.8
  4.センゴクイチ 21.6
  5.セイコークイン 4.4
  6.アアモンドセブン 36.3
  7.ナナノチカラ 4.1
  8.アアモンドマツカゼ 15.7
  9.コウシュハクィーン 65.9
 10.マゴコロ 13.2

 天馬賞で同世代の牡馬を一蹴したキサラキクが1.8倍の1番人気。6歳のナナノチカラ、セイコークインがともに4倍台で続き、780キロを課せられた3頭に人気が集中。馬場水分2.1%のなか、女王の座をかけた戦いがスタートしました。

 道中はゆったりとしたペースで、各馬ほぼ横一線。わずかにアアモンドセブン、アアモンドマツカゼが先頭で障害下にたどり着いたものの、他馬も差なく続いて勝負どころを迎えました。
 最初に仕掛けたのはアアモンドセブンとセイコークイン。ひと呼吸入れてからアアモンドマツカゼが動き、さらにセンゴクイチも障害に挑みます。どの馬も決定力を欠く中、アアモンドマツカゼがようやく突破。そして、じっくりとためていたナナノチカラがひと腰でクリアし、追撃態勢に入ります。さらに遅れてセンゴクイチ、マゴコロが障害を登り切り、勝負は最後の平坦路に持ち込まれました。
 ここで抜群の末脚を発揮したのがナナノチカラ。残り30メートル付近でアアモンドマツカゼを捉えると、小気味よいピッチを刻んでゴールを目指します。アアモンドマツカゼもしぶとく食い下がりますが、いったん許した半馬身程度の差を詰めることができません。そのままの態勢でゴールを迎え、ナナノチカラが牝馬の頂点に君臨しました。アアモンドマツカゼから8秒遅れた3着にはセンゴクイチが流れ込み、0秒5差の4着にマゴコロが入線。第2障害を5番手で突破したキサラキクは、しまいに良く脚を伸ばしたものの、結局5着止まりでした。

 トップハンデを背負いながらも、しまいまでジワジワと脚を伸ばしたナナノチカラ。障害を難なく突破したレースぶりも良く、いかにも軌道に乗ってきた印象です。黒ユリ賞、ばんえいオークス、クインカップに続く今回の勝利で、ばんえいの牝馬重賞を完全制覇。今のデキなら今後、牡馬が相手でも好勝負が期待できるでしょう。
 アアモンドマツカゼは10キロの斤量差が味方したのもありますが、それを割り引いても優秀な内容。牡馬相手でも重量や展開次第でチャンスがありそうです。

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安部憲二騎手「トップハンデで馬場も重い条件でしたが、他馬も重量が重いのは同じなので、まずはこの馬の良さを引き出せるよう心掛けました。昨年のこのレースはゴール前で止まって負けてしまったので、追い込みを図る際も気持ち良く走ってもらうよう、あまり追い込みすぎないように騎乗しました。今回は止まらないよう走らせるのがポイントでした」

1/3天馬賞回顧

2016年1月 4日(月)

牝馬キサラキクが頂点奪取!

 3日(日)は重賞・天馬賞(5歳オープン)が行われ、単勝2番人気のキサラキクが優勝。昨年のばんえいオークス馬が牡馬を押しのけ、世代の頂点に君臨しました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.カイシンゲキ 15.6
  2.ハクタイホウ 1.6
  3.カゲホウトウ 75.3
  4.カンシャノココロ 7.5
  5.ホクショウマサル 19.4
  6.アアモンドセブン 33.7
  7.シンザンボーイ 16.9
  8.キサラキク 4.3
  9.ホクショウメジャー 30.9
 10.フェアリードール 43.3

 昨シーズンのチャンピオンカップ3着をはじめ、近況も古馬オープンを相手に互角の立ち回りを見せているハクタイホウが圧倒的な1番人気。これに続いたのが牝馬キサラキクで、銀河賞2着のカンシャノココロが3番人気。以下はやや離れたオッズで、上位3頭による争いという事前ジャッジ。実績馬による順当な決着か、伏兵の台頭はあるのか。馬場水分1.7%で、ゲートが開かれました。

 道中はカンシャノココロとハクタイホウが馬群をリード。他馬もほぼ横一線で続き、一進一退の攻防。ただ、第2障害を前にハクタイホウ、カンシャノココロ、アアモンドセブン、シンザンボーイが若干抜け出し、4頭が並んで障害下へ。他馬はやや遅れて到着し、勝負どころでの逆転にかけます。
 真っ先に仕掛けたのはハクタイホウ。ひと呼吸置いてアアモンドセブン、カンシャノココロ、シンザンボーイも登坂を開始します。しかし、ハクタイホウがヒザを折るなど、4頭は苦戦。その間に他馬が仕掛け、なかでもキサラキク、カイシンゲキ、ホクショウメジャーなどが抜群の登坂を見せ、障害を突破します。立て直したハクタイホウ、シンザンボーイもほぼ同時で、カンシャノココロも若干の遅れで追撃態勢に入りました。
 この6頭のなかでも、しっかりとした脚いろを見せたのがカイシンゲキとハクタイホウ、そしてキサラキクの3頭。横に並んだ状態で30メートルを通過します。そこからさらに加速したのがキサラキクで、残り10メートル標識でもきっちり脚を伸ばします。ゴール前では多少スピードが鈍ったものの、リードは十分。そのまま先頭で荷物を運び切りました。2着争いが際どくなり、なんとかリードを保っていたハクタイホウがゴール前でストップすると、カイシンゲキも脚を止めてしまいます。そこへカンシャノココロとホクショウメジャーが急襲。止まった2頭も懸命に立て直し、結果はハクタイホウが先着。カンシャノココロが3着で入線し、以下ホクショウメジャー、カイシンゲキという結果になりました。

 勝ったキサラキクはこれまでイレネー記念3着、ばんえい菊花賞、ばんえいダービーでともに2着がありましたが、牡馬相手の重賞を制したのは今回が初めて。ただ、ゴール前での力強い脚どりからは、貫禄さえ感じられました。今後も牝馬重賞はもちろん、重量次第で牡馬相手でも好勝負になりそうです。
 惜しくも2着に敗れたハクタイホウですが、堅実なレース運びは健在。デビューから【17・18・8・10】と相手なりにレースができる印象で、今後、古馬との対戦になっても軽視できない存在です。
 カンシャノココロはなかなかタイトルに手が届きませんが、地力の高さは証明済み。さらなる成長があれば、重賞制覇のチャンスも巡ってくるでしょう。

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鈴木恵介騎手「障害をひと腰で上げようと思っていました。荷物が重たかったので、最後に止まるかもしれないと想定していましたが、もともと降りてから歩く馬なので、いつも通り力強い脚を見せてくれました。この馬は体格も大きく力もあるので、牡馬にも負けない強い女の子というイメージですね。これからもヒロインズカップなど牝馬限定戦のレースもあるので、頑張っていきたいと思います」

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