ばんえい競馬情報局とは?

ばんえい競馬の最新情報を提供します。重賞を中心に予想や回顧のほか、ばんえい競馬に関するコラムなどもご覧いただけます。
カレンダー
リンク
おすすめコンテンツ

メイン

重賞(特別)回顧 アーカイブ

<<前へ 4849505152535455565758

3/15ポプラ賞回顧

2015年3月16日(月)

ナナノチカラがスピードで押し切る!

 15日(日)は重賞・ポプラ賞(4、5歳オープン)が行われ、単勝3番人気のナナノチカラが優勝。2着にはセイコークインが入り、5歳牝馬によるワンツー決着となりました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.コウシュハウンカイ 3.3
  2.ナナノチカラ 3.9
  3.ホクショウメジャー 17.0
  4.ハクタイホウ 9.6
  5.カイシンゲキ 26.3
  6.ソウクンボーイ 25.4
  7.キサラキク 3.3
  8.ホクショウマサル 16.6
  9.セイコークイン 25.4
 10.ダイコクパワー 16.2

 コウシュハウンカイとキサラキクが並んで1番人気というオッズが示すとおり混戦模様。最大50キロのハンデ差も頭を悩ませる要因で、展開や仕掛けのタイミングがカギを握りそうな一戦となりました。馬場水分2.7%のなかゲートオープン。

 各馬ともゆったり進み、道中は横一線。大きな動きはなく、ほぼ同時に第2障害下にたどり着きました。
 ひと呼吸入れて最初に動いたのはハクタイホウ。グイグイと荷物を曳き上げますが、天板でヒザを折ってしまい、その隙を突いてカイシンゲキが突破。やや遅れてナナノチカラがクリアし、立て直したハクタイホウ、人気の一角コウシュハウンカイが続きます。
 先頭を行くカイシンゲキは上々の歩みを見せますが、ナナノチカラが目を見張る末脚を発揮し、残り30メートル付近で先頭へ。あっという間にリードを広げ、独走態勢を築きます。その後、10メートル付近とゴール線上で脚を止めたナナノチカラでしたが、抜群のスピードを武器にセーフティーリードを作っており、危なげなく先頭で荷物を運び切りました。苦しくなったのはカイシンゲキで、2度3度脚を止めて後退。障害5番手から止まることなく押し上げてきたセイコークインが2着に食い込みました。3着はコウシュハウンカイか、と思われたところ、ゴール線上でストップ。抜群の伸びを見せたソウクンボーイが3着入線を果たしました。

 後続の激しい争いを尻目に、先頭で荷物を運び切ったナナノチカラ。前走のヒロインズCではゴール線上で脚を止めて3着に敗れましたが、今回は早めにリードを広げて粘り切りました。しまいの確実さが欲しいのは確かですが、伸びしろがまだ残っているということは、今後の成長が見込める証し。来シーズンは、よりたくましくなったナナノチカラを見せてくれるに違いありません。

成績はこちら
映像はこちら

工藤篤騎手「牡馬に比べると軽ハンデだったので、このハンデを生かして馬の良さを引き出せたと思います。ゴール前で止まってしまいましたが、レースは何があるかわからないものなので、腹を決めて立て直すことに専念しました」

3/8イレネー記念回顧

2015年3月 9日(月)

限りない未来へ! センゴクエースが圧勝

 8日(日)は重賞・イレネー記念(3歳オープン)が行われ、圧倒的1番人気に推されたセンゴクエースが優勝。デビュー以来9戦9勝とし、世代チャンピオンの座に就きました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.サカノメイホウ 70.5
  2.センゴクエース 1.2
  3.ホクセイボス 16.4
  4.ホクショウキズナ 8.6
  5.キンメダル 14.8
  6.コウシュハスパーク 38.7
  7.タキニシサンデー 34.9
  8.メムロコマチ 21.1
  9.テンカトウイツ 24.3
 10.エーチャン 32.2

 1にも2にもセンゴクエース。単勝1.2倍のオッズからも、問題は相手探しといった様相を呈しました。ホクショウキズナが8.6倍で離れた2番人気。さらに離れてキンメダル、ホクセイボスと続きます。馬場水分3.1%のなか、注目のスタートが切られました。

 第1障害を通過して、先頭は早くもセンゴクエース。サカノメイホウ、コウシュハスパーク、メムロコマチあたりが離れた後方を進みましたが、そのほかはほぼ横一線で第2障害を迎えました。
 真っ先に仕掛けたのはキンメダルとホクショウキズナ。特にキンメダルが抜群の登坂を見せ、先頭で障害を登り切ります。しかし、それを上回る登坂を見せたのがセンゴクエース。じっくりためたのち一気に駆け上がり、キンメダルと並んで障害を突破しました。他馬は690キロの重量も響いたか苦戦を強いられ、相当離れてコウシュハスパーク、そしてタキニシサンデーと続きました。先頭は完全なマッチレースとなりましたが、残り20メートルを切ったあたりでキンメダルが失速。そして10メートル標識手前で完全に脚を止めてしまい、勝負あり。最後まで脚どり乱れず歩き続けたセンゴクエースが実力の違いを見せつけました。キンメダルはゴール線上でもストップしましたが、3番手以下にはセーフティーリードをつけていたため2着入線。逆に熾烈を極めた3着争いは、コウシュハスパークが先着しました。

 父ウンカイ、母サダエリコの良血センゴクエースが無敗で現3歳世代の頂点に輝きました。抜群の登坂力、そしてしまいまできっちり歩き続けるレースぶり。初めて課せられた690キロも問題なくこなし、限りない未来を感じさせました。連勝をどこまで伸ばせるのかにも注目が集まりますが、それ以上にこの馬に課せられた使命は、ばんえいの未来。その成長が楽しみでなりません。
 キンメダルは2着。センゴクエースという宿敵こそいるものの、この馬もヤングチャンピオンシップ3着に続く好走で、世代上位の力を示しました。しまいが甘くなったのは気がかりですが、今後の成長次第でタイトル奪取の期待は十分です。
 9番人気のコウシュハスパークが3着。だいぶ離されての結果だけに過大評価はできませんが、ある程度早めに障害を越えながら激しい3着争いを制した内容は悪くありません。今後も世代重賞で上位をにぎわしてくれることでしょう。

成績はこちら
映像はこちら

鈴木恵介騎手「イレネー記念にあわせたスケジュールを厩舎が組んでおり、レース間が空いていたので少し不安がありましたが、能力の高い馬でしたので、焦らず挑みました。第2障害では他の馬が行ってもこの馬のペースで仕掛けても大丈夫だと考えていました。これからのばんえい競馬のスターホースになると期待しています」


※当初、一部不適切な表現がありました。関係者の方にお詫び申し上げます。

3/1チャンピオンカップ回顧

2015年3月 1日(日)

オレノココロが低評価を覆す!

 1日(日)は重賞・チャンピオンカップ(4歳以上、今年度重賞競走優勝馬)が行われ、今季の銀河賞、天馬賞を制した5歳馬オレノココロが勝利。単勝最低人気を覆し、古馬重賞初制覇を果たしました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
 1.ホクショウユウキ 20.4
 2.オレノココロ 26.5
 3.フクドリ 20.5
 4.インフィニティー 7.6
 5.キタノタイショウ 3.7
 6.コウシュハウンカイ 5.2
 7.ハクタイホウ 6.5
 8.フジダイビクトリー 14.5
 9.ニュータカラコマ 3.2

 オッズは多少割れ加減でしたが、近況のレースぶりがいいニュータカラコマや、実績上位のキタノタイショウ、堅実に走るコウシュハウンカイなどが上位人気。ただ、最低人気のオレノココロでも26.5倍で、どの馬にもチャンスがあると見られました。

 折りからの雪で、馬場水分は4.1%に上昇してスタート。各馬とも早めの競馬を意識してか、中間点では軽く息を整える程度で進みます。フクドリ、ニュータカラコマあたりは後方でじっくり脚をためましたが、他馬はほぼ横一線で第2障害を迎えました。
 ひと息入れて、真っ先に仕掛けたのはハクタイホウ。これにコウシュハウンカイ、インフィニティー、オレノココロも続き、4頭が並んで障害を突破。やや遅れてホクショウユウキ、ニュータカラコマもクリアしていきました。
 4頭横並びのなかから抜け出したのはオレノココロ。グイグイと脚を伸ばし、一気に突き放しにかかります。これに食い下がったのはコウシュハウンカイとハクタイホウで、インフィニティーはやや後退。勝負はこの3頭に絞られましたが、1馬身ほど抜け出したオレノココロの脚いろは衰えを見せず、そのまま先頭で荷物を運び切りました。馬体を併せての追い比べとなったコウシュハウンカイとハクタイホウの叩き合いは、コウシュハウンカイに軍配が上がりました。

 オレノココロは近2走が今ひとつで、トップハンデ820キロも嫌われたか、単勝は最低人気。しかし、結果は正攻法で押し切る圧巻の内容でした。古馬一線級が相手でも互角以上の力があることを証明したことで、今後の重賞戦線でも目が離せない存在。さらなる飛躍が期待できそうです。
 2着はコウシュハウンカイ。結果的に5歳馬によるワンツーフィニッシュとなりました。重量面で恵まれていたとはいえ、さらに軽ハンデだったハクタイホウの追撃を凌いだ内容がよく、こちらも今後の活躍が楽しみです。

成績はこちら
映像はこちら

阿部武臣騎手「トップハンデの820キロでしたが、馬の調子がずっと良く、世代チャンピオンなので自信を持って騎乗しました。初の重量でしたが雪が降って馬場が軽くなったこともプラス要素でした。全体的にレースも落ち着いてできたし、ポプラ賞(3月15日)も期待できると思います」

2/15黒ユリ賞回顧

2015年2月15日(日)

シリウスが3歳牝馬の一番星!

 15日(日)は重賞・黒ユリ賞(3歳牝馬オープン)が行われ、単勝3番人気のシリウスが優勝。牡馬オープン相手でも互角の立ち回りを見せていた好素材が、初タイトルを手にしました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.アアモンドハナビ 14.2
  2.タキニシサンデー 2.4
  3.アキバビジン 45.4
  4.メムロコマチ 20.7
  5.シリウス 5.4
  6.サンノハヤヒメ 22.0
  7.アスリート 16.3
  8.ホクショウモモ 8.0
  9.ワタシハサクランボ 3.6
 10.キタクリーン 90.3

 昨秋の牝馬特別・いちい賞を制し、2歳A-1戦でも勝ち鞍を挙げているタキニシサンデーが1番人気。ナナカマド賞3着のワタシハサクランボが続き、以下シリウス、ホクショウモモまでが単勝ひと桁台となりました。ただ、3歳牝馬戦で、未知の重量640キロ。どの馬にも十分にチャンスがある一戦となりました。

 馬場水分も3.3%と、多少力の要る状態。ただ、ペースを握ったアアモンドハナビが軽快に進み、他馬もそれに引っ張られるように早め早めの競馬。これが後半にどう影響してくるか、目の離せない展開となりました。
 真っ先に障害にたどり着いたアアモンドハナビが、最初に登坂を開始。しかし、じっくりとためたタキニシサンデーが抜群の登坂力を発揮し、ひと腰で突破します。遅れて仕掛けたメムロコマチとシリウスが、やや離れてクリア。以下アアモンドハナビ、サンノハヤヒメと続きました。
 先頭を行くタキニシサンデーでしたが、障害を下りた直後から進みは今ひとつ。併せ馬の状態で追いかけてきたメムロコマチとシリウスが、残り30メートル付近でこれを捕らえます。しかし残り15メートルでシリウスがストップ。さらに残り10メートルを切ったところで、メムロコマチも脚を止めてしまいます。そこへスルスルと伸びてきたのがタキニシサンデー。2頭をかわして先頭に立ち、これで勝負あったかと思われたところ、立て直したシリウスが強襲。メムロコマチも最後の力を振り絞って脚を伸ばします。一進一退の攻防の末、先頭で荷物を運び切ったのはシリウス。0秒7差でメムロコマチが入線し、タキニシサンデーはさらに0秒7差の3着となりました。

 勝ったシリウスはこれが重賞初制覇。力の要る馬場のなか未知の重量を曳き、追い比べの末に勝利をもぎ取る好内容でした。この勝負根性は、のちの重賞戦線においても大きな武器となることでしょう。今後の成長が楽しみです。
 同じく最後まで我慢したメムロコマチも好内容のレースでした。勝ち馬との力差は感じられないだけに、今後も展開次第で好勝負を演じてくれるに違いありません。

成績はこちら
映像はこちら

藤本匠騎手「朝から馬場が渋めで展開はあまり早くならないだろうと想定していたので、シリウスには都合が良いと思っていました。障害は3番手、4番手で降りて追い比べになるかと思っていましたが、早めにクリアできました。ゴール付近では危ない場面もありましたが、最後は本当に馬が我慢して良い結果をもたらしてくれました」

1/25ヒロインズカップ回顧

2015年1月26日(月)

クインフェスタ有終の美を飾る!

 25日(日)は重賞・ヒロインズカップ(4歳以上牝馬オープン)が行われ、単勝3番人気のクインフェスタが優勝。引退レースで見事に重賞初制覇を果たしました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.タケノビジン 58.5
  2.アアモンドマツカゼ 5.6
  3.ナナノチカラ 2.8
  4.タカラハヤヒメ 72.3
  5.セイコークイン 17.1
  6.クインフェスタ 5.1
  7.ダイリンビューティ 4.1
  8.ニシキエース 19.1
  9.コウシュハクィーン 27.9
 10.キュートエンジェル 8.8

 ばんえいオークスなど重賞3勝を誇る5歳馬ナナノチカラが1番人気。しかし2番人気以降は混戦で、ダイリンビューティからアアモンドマツカゼまではほぼ実力差がないという評価。それらにA2で連続連対中のキュートエンジェルがどこまで迫れるか。馬場水分2.7%のなか、注目のスタートが切られました。

 積極的に先行したのはナナノチカラ。第1障害を抜けて、やや後続を引き離します。しかし、レースはまだ序盤。各馬も徐々に差を詰め、ほぼ横一線の状態で第2障害を迎えました。
 最初に仕掛けたのはダイリンビューティ。ニシキエースがこれに続き、他馬もいっせいに登坂を開始します。しかしダイリンビューティは抜群の登坂を見せ、先頭でこれを突破。リードを広げにかかりますが、そうはさせじとナナノチカラ、キュートエンジェルが続き、その直後にタカラハヤヒメ、クインフェスタ、セイコークイン、アアモンドマツカゼと、続々と障害をクリアしていきました。
 最初に突破したダイリンビューティでしたが思ったほど進まず、障害を下りた直後にナナノチカラが先頭へ。快調に飛ばしたナナノチカラは、残り20メートル付近でも2~3馬身ほどのリードを保ちます。ダイリンビューティも懸命に前進するものの徐々に苦しくなり、代わってクインフェスタが2番手に浮上。クインフェスタはさらに脚を伸ばして、ナナノチカラに迫ります。そしてゴール線上での逆転劇。怒濤の末脚を発揮したクインフェスタが寸前でナナノチカラを捕らえ、悲願の重賞初制覇を果たしました。
 さらにナナノチカラは寸前で脚を止めてしまい、そこへしぶとく歩き続けたダイリンビューティが肉薄。そのままかわし去ったダイリンビューティが、2番手でゴールを果たしました。ナナノチカラはさらに遅れること1秒6差の3着となりました。

 クインフェスタは今回が引退レース。これまで重賞ではナナノチカラの後塵を拝してきましたが、ラストチャンスでリベンジを果たしました。牝馬での力上位を示しただけに引退は残念ですが、今後は仔に夢を託したいところです。
 ダイリンビューティは昨年のこのレースを制して以来となる重賞連対。勝ったクインフェスタには完敗でしたが、その他の5歳勢に先着を果たしたように、8歳を迎えた今年も衰えのないことを証明しました。古馬の牝馬重賞はこの一戦だけですが、これまでと同様に条件戦なら、牡馬相手でも好勝負を演じ続けてくれることでしょう。

成績はこちら
映像はこちら

浅田達矢騎手「このレースで引退が決まっていたので、勝ちたかったです。レースではもう少しタイムがかかるかと思っていましたが速い展開でしたね。障害を降りてから、あんなに走るとは正直思っていませんでした。クインフェスタは自分の恋人みたいな存在。馬主さん、生産者、調教師、厩舎関係者のみなさん、なかなか結果を出せずにすみませんでした。最後に結果を残せて良かったです。ありがとうございました」

<<前へ 4849505152535455565758
Copyright (C) OddsPark Banei Management Corp. All Rights Reserved.