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重賞(特別)回顧 アーカイブ

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11/23ドリームエイジカップ回顧

2014年11月23日(日)

王者インフィニティーが復調を示す!

 23日(祝・日)は重賞・ドリームエイジカップ(4歳以上、馬齢選抜)が行われ、単勝9番人気の8歳馬インフィニティーが優勝。今年のばんえい記念以来となる重賞3勝目を挙げ、完全復調を示しました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.ニュータカラコマ 5.4
  2.オレノココロ 8.6
  3.キタノタイショウ 3.7
  4.ホクショウユウキ 6.9
  5.ホクショウバトル 54.8
  6.インフィニティー 21.6
  7.トレジャーハンター 5.0
  8.コウシュハウンカイ 8.2
  9.ニシキエーカン 18.2
 10.オイドン 10.0

 キタノタイショウ、ニュータカラコマがトップハンデながら1、2番人気に推されましたが、6頭が単勝ひと桁という、まれにみる大混戦。展開次第でどの馬にもチャンスがあると見られ、馬場水分2.3%の中、スタートが切られました。

 道中はトレジャーハンターが馬群をリードし、これをインフィニティーがマークする形。以下は多少離れて横一線で、そのままの隊列で第2障害を迎えました。
 ここでもトレジャーハンターが積極的に仕掛け、ほぼ同時にインフィニティーも登坂を開始。2頭がまるでマッチレースをしているかのように、並んだまま障害を突破しました。やや離れた3番手でオレノココロがクリアし、以下コウシュハウンカイ、オイドン、ニュータカラコマが続きます。
 先頭の2頭は併せ馬の状態で一進一退の攻防を繰り広げますが、残り20メートル付近でトレジャーハンターが失速。インフィニティーも多少脚いろが鈍りましたが、追撃する他馬の脚いろも今ひとつ。わずかにオイドンが伸びてきたものの、かわすには至らず、結局1秒8差をつけてインフィニティーが勝利しました。2着のオイドンから2秒差の3着にはオレノココロが入線。3連単は24万超の大波乱となりました。

 今シーズンもばんえい十勝オッズパーク杯2着、北見記念3着と、随所で力を示していたインフィニティー。トップハンデとは20キロ差があり、重量に恵まれた面は否めませんが、積極的に運んで勝ち切ったレースぶりには、いいころの力強さがうかがえました。王者復権なるか、今後の走りに注目です。

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尾ヶ瀬馨騎手「たまたま主戦ジョッキーの馬が重なっていたので、自分にチャンスがまわってきたわけですが、ハンデ差もありましたし、もともと強い馬でしたからね。障害力を生かせて勝つことができて良かったです。騎乗させてもらいましたので、"行くしかないだろう!"と積極的に攻めました」

11/9クインカップ回顧

2014年11月10日(月)

ナナノチカラが実力を見せつける!

 9日(日)は重賞・クインカップ(4歳牝馬オープン)が行われ、単勝1番人気のナナノチカラが優勝。黒ユリ賞、ばんえいオークスに続く重賞3勝目を挙げ、世代牝馬の頂点を極めました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.セイコークイン 5.0
  2.アグリナデシコ 159.2
  3.エーマン 24.3
  4.クインフェスタ 3.0
  5.キタノシャネル 48.8
  6.フジノルビー 11.9
  7.センショウパワー 65.5
  8.ナナノチカラ 2.0
  9.カネサエクセル 88.0
 10.コウシュハクィーン 15.2

 710キロを課せられた実績馬4頭が上位人気に推され、これに690キロのフジノルビーがどこまで食い込めるか、といった構図。馬場水分1.5%のパワーを要する馬場が、この重量差でどう作用するかが焦点となりました。

 各馬とも曳き慣れた700キロ前後の重量ということもあって、行き脚は軽快。特にキタノシャネルが抜群の行きっぷりを見せて、グイグイと引っ張ります。セイコークイン、コウシュハクィーンがこれを追走し、馬群は伸び縮みを繰り返しながら第2障害を迎えました。
 真っ先に仕掛けたのはキタノシャネル。一気に天板まで登り詰め、ゆうゆうと障害を下りていきます。しかし、差なくクインフェスタが続き、やや遅れてナナノチカラ、セイコークイン、コウシュハクィーンがクリア。キタノシャネルを巡って、710キロ勢が追撃態勢に入りました。
 しかし、勝負はあっけなく終幕を迎えます。キタノシャネルは障害を越えたところでクインフェスタにかわされて失速。そこへ1番人気のナナノチカラがギャロップで襲いかかり、残り20メートル付近で先頭に立ちます。こうなれば、末脚に絶対の自信を持つナナノチカラの独壇場。クインフェスタも懸命に食い下がろうとしますが、脚いろの差は歴然で、そのまま1秒6差をつけてナナノチカラが先頭でゴールしました。2着クインフェスタから8秒8差の3着にセイコークインが入り、4着にはコウシュハクィーンが入線。710キロ勢の4頭が上位を独占しました。

 抜群の切れ味を発揮して重賞3勝目を挙げたナナノチカラ。これでこの世代の牝馬重賞は総なめにしたことになります。柏林賞でも3着があるように牡馬混合重賞でも好勝負ができる器で、1月の天馬賞でも要注目の存在となりそうです。

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鈴木恵介騎手「第2障害下でいい位置につけることができたので、あとは障害を越すことができればなんとかなると思いました。710キロという重量は、正直なところ自信がなかったのですが、調教師や厩務員と話しながら、このレースに向けて完全に仕上げてきました。とても良い状態で臨めたと思いますし、結果が出せて良かったです」

11/2ばんえい菊花賞回顧

2014年11月 3日(月)

ハクタイホウが初タイトルを奪取!

 2日(日)は重賞・ばんえい菊花賞(3歳オープン)が行われ、単勝1番人気のハクタイホウが優勝。トップハンデ710キロをものともせず、騎乗した赤塚健仁騎手とともに重賞初制覇を果たしました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.シンザンボーイ 8.8
  2.ハクタイホウ 2.4
  3.オオゾラシンスケ 76.6
  4.アサヒメイゲツ 3.8
  5.キサラキク 6.9
  6.カイシンゲキ 20.2
  7.ホクショウメジャー 42.3
  8.ホクショウマサル 8.1
  9.アアモンドセブン 35.2
 10.カンシャノココロ 10.6

 トップハンデ(710キロ)のハクタイホウ、ホクショウマサルと、最軽量(670キロ)のアサヒメイゲツ、アアモンドセブンとの重量差は40キロ。微妙な重量設定となりましたが、最終的には古馬A2戦でも好勝負を演じているハクタイホウが2.4倍で1番人気。2走前の秋桜賞でハクタイホウを2着に負かしているアサヒメイゲツが3.8倍で、この2頭が実績、ハンデの両面から優勢と見られました。馬場水分は3.5%でゲートオープン。

 軽めの馬場状態ということもあり、ペースはやや速め。第1障害を越えたあたりで各馬とも脚を止めますが、ひと息入れてはすぐに歩き出し、速いテンポで推移。中間点過ぎでシンザンボーイ、アアモンドセブン、アオゾラシンスケ、ホクショウマサルなどが先行。他馬は若干遅れたものの、差なく第2障害にたどり着きました。
 最初に仕掛けたのはシンザンボーイとホクショウマサル。それを見て各馬もいっせいに動き出しますが、なかでも抜群のかかりを見せたのがハクタイホウ。多少体勢を崩しながらも荷物を天板に曳き上げ、先頭で障害を突破しました。やや遅れてシンザンボーイ、オオゾラシンスケ、アアモンドセブンがクリア。そしてカンシャノココロ、キサラキク、カイシンゲキ、ホクショウメジャーも障害を越え、次々と追撃態勢に入りました。
 完全に抜け出したハクタイホウは、けっして切れのある脚を見せているわけではありませんが、それでも後続との差を保ちつつ、懸命に前進。追ってくる2番手以下は横一線も、残り20メートル付近でキサラキクがこの集団から抜け出しにかかります。これにカイシンゲキが食い下がり、さらにアサヒメイゲツもジワジワと差を詰めます。しかし、先頭のハクタイホウは赤塚騎手の鼓舞に応え、しぶとい粘りを発揮。後続の激しく追い上げましたが、結果2着のキサラキクに1秒3差をつけ、ハクタイホウが初の重賞タイトルを手にしました。2着からさらに2秒差の3着にはカイシンゲキが入線しました。

 ハクタイホウはこれまでイレネー記念、ばんえい大賞典でともに2着、ナナカマド賞で3着と世代トップクラスの力を示してきましたが、重賞は今回が初制覇。名実ともに3歳世代のトップクラスとして、名を連ねたことになります。馬場が味方した面もありますが、重量を課せられながらも逃げ切ったあたりは実力の証明。ばんえいダービーも含めて、今後の活躍がおおいに期待されます。
 黒ユリ賞馬キサラキクは切れのある末脚を発揮して2着を確保。牝馬3頭のなかではもっとも重い680キロを課せられていただけに、価値のある2着といえます。今後が楽しみになる好内容だけに、ばんえいオークスでも注目の存在となりそうです。

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赤塚健仁騎手「人馬ともに初の重賞制覇を果たすことができて、とても嬉しいです。重量が少し気になりましたが、このレースに向けてじっくりと調教を積むことができました。馬の調子が良いですから、今後も期待していきたいです」

10/26北見記念回顧

2014年10月27日(月)

フクドリが悲願の重賞初制覇!

 26日(日)は重賞・北見記念(3歳以上オープン)が行われ、単勝6番人気のフクドリが優勝。26度目の重賞挑戦で、悲願の初制覇を果たしました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.ホリセンショウ 20.6
  2.ニシキエーカン 4.3
  3.フジダイビクトリー 44.8
  4.フクドリ 11.7
  5.ホッカイヒカル 98.9
  6.ホクショウユウキ 7.9
  7.インフィニティー 3.9
  8.オイドン 4.0
  9.ニュータカラコマ 12.6
 10.キタノタイショウ 6.6

 基礎重量850キロの高重量戦。これだけ重量が増えてくると、最大ハンデ差30キロというのも重くのしかかります。一長一短があるメンバー構成で、オッズも割れ加減。まれに見る混戦模様のなか、馬場水分2.0%でスタートが切られました。

 高重量戦とあって、道中はゆったりとしたペースで横一線。どの馬がペースを握るということもなく、各馬とも他馬の出方をうかがいながらレースは進みました。
 真っ先に第2障害に挑んだのはホリセンショウ。それを見てインフィニティーも仕掛けます。静観していた各馬ですが、ひと呼吸置いてから一気に仕掛け始めます。しかし、どの馬もなかなか天板に脚をかけることができず大苦戦。それでも渾身の力を振り絞ってインフィニティーが障害を越え、ホクショウユウキもなんとかクリアし、これに食らいつきます。やや離れてキタノタイショウ、ホリセンショウ、フクドリ、さらに離れてニュータカラコマが突破しました。
 先頭を行く2頭の争いは激しく、残り30メートルを切ったところでホクショウユウキが前へ。しかし、その内から次元の違う脚でグイグイと伸びてきたのがフクドリ。持ち前の末脚をフルに発揮し、残り10メートルの手前でインフィニティーを捕らえると、さらにホクショウユウキも射程圏に。そのホクショウユウキは残り5メートルあたりで脚いろが鈍り、ゴール直前では完全に併走状態に。こうなれば、末脚に絶対の自信を持つフクドリのパターン。ゴール線上でグイッと抜け出し、先頭で荷物を運び切りました。ホクショウユウキは0秒6差で入線。さらに2秒7差の3着にインフィニティーが入りました。

 フクドリは重賞に挑戦すること26回目。今年のばんえい記念など、重賞での2着は4回を数えます。実力と、その切れのある末脚は誰しもが認めるところでしたが、これで名実ともに古馬トップクラスの1頭として、堂々と名を連ねることになりました。今後はより馬場が乾燥し、高重量戦も増えてくる季節。さらなるタイトル奪取が期待できそうです。
 惜しかったのはホクショウユウキ。岩見沢記念に続くビッグタイトルが、ゴール寸前でするりと抜け落ちてしまいました。ただ、今回はホクショウユウキとしても完璧な勝ちパターンであり、結果的にそれを差し切った勝ち馬の末脚の鋭さをほめるべき。地力の高さは明らかで、引き続き重賞戦線で活躍してくれるに違いありません。

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安部憲二騎手「他の馬より軽ハンデだったので、障害で負担をかけないレースを考えていました。乗り替わって今回で4戦目となりますが、障害で苦戦していたので、障害の練習を重ねてきました。今日は調子も良さそうだったので、結果を残せて良かったです。これから荷物が重いレースになりますので、この馬の良さを引き出せたらと思います」

10/12ナナカマド賞回顧

2014年10月13日(月)

期待の良血センゴクエースが重賞初制覇!

 12日(日)は重賞・ナナカマド賞(2歳オープン)が行われ、単勝1番人気のセンゴクエースが優勝。デビューからの5連勝で、この世代最初の重賞ウイナーとなりました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.ウィナーエミ 49.4
  2.テンカトウイツ 89.3
  3.コウリキ 30.8
  4.コウシュハシンザン 3.9
  5.センゴクエース 1.5
  6.ワタシハサクランボ 17.2
  7.ホクショウモモ 95.9
  8.タキニシサンデー 42.5
  9.コウシュハスパーク 7.9
 10.ホクショウキズナ 19.5

 キャリアにまさるコウシュハ2騎や重量恩典のある牝馬勢も魅力たっぷりでしたが、注目はやはり無敗の快進撃を続けるセンゴクエース。今シーズン初の2歳重賞で素質の高さを見せつけるか、注目が集まりました。

 馬場水分は1.9%と低めでしたが、基礎重量570キロだけに、各馬の脚どりは軽快。コウシュハスパーク、ホクショウキズナがわずかに遅れていたものの、ほぼ横一線で障害中間点を通過し、第2障害を迎えました。
 最初に仕掛けたのはセンゴクエース、ワタシハサクランボ、ホクショウモモの3頭。なかでもワタシハサクランボが抜群の登坂を見せて先頭で突破。一瞬ヒザを折ったセンゴクエースでしたが、即座に立て直して2番手で続き、仕掛けを若干遅らせたテンカトウイツが3番手でクリア。以下ホクショウキズナ、ホクショウモモと続き、勝負権はほぼこの5頭に絞られました。
 しかし先頭を行く2頭は快調。センゴクエースが障害を下りた直後に先頭に立ち、ワタシハサクランボも懸命にこれに食い下がります。一進一退の攻防が続きましたが、残り20メートルを切ったところで、ワタシハサクランボの脚いろが鈍り始めます。それを尻目にセンゴクエースは差を拡大。逆にワタシハサクランボは9番人気テンカトウイツの追撃に遭う苦しい展開となりました。結局、センゴクエースがそのまま逃げ切り、初タイトルをゲット。ジリジリと差を詰めたテンカトウイツが残り5メートルでワタシハサクランボをかわし、2着入線を果たしました。

 勝ったセンゴクエースは、これで5連勝。父ウンカイ譲りのパワー、母サダエリコ譲りのスピードを武器に、破竹の勢いを見せています。ファン垂涎の良血馬が、今後どのような成長を見せるのか。将来が本当に楽しみな一頭です。

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鈴木恵介騎手「強い勝ち方ができました。前走からレース間隔が空いての重賞挑戦だったので、少し不安はありましたが、調教師が最高の状態に仕上げてくれました。母のサダエリコは自分の初重賞を獲らせてくれた馬(02年ホクレン賞)。その息子の初重賞を獲らせてあげられてうれしいです。能力検査の一番時計を出した馬でまわりの期待も大きいですが、本当に強い馬だと実感できます」

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