ナナノチカラが実力を見せつける!
9日(日)は重賞・クインカップ(4歳牝馬オープン)が行われ、単勝1番人気のナナノチカラが優勝。黒ユリ賞、ばんえいオークスに続く重賞3勝目を挙げ、世代牝馬の頂点を極めました。
【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
1.セイコークイン 5.0
2.アグリナデシコ 159.2
3.エーマン 24.3
4.クインフェスタ 3.0
5.キタノシャネル 48.8
6.フジノルビー 11.9
7.センショウパワー 65.5
8.ナナノチカラ 2.0
9.カネサエクセル 88.0
10.コウシュハクィーン 15.2
710キロを課せられた実績馬4頭が上位人気に推され、これに690キロのフジノルビーがどこまで食い込めるか、といった構図。馬場水分1.5%のパワーを要する馬場が、この重量差でどう作用するかが焦点となりました。
各馬とも曳き慣れた700キロ前後の重量ということもあって、行き脚は軽快。特にキタノシャネルが抜群の行きっぷりを見せて、グイグイと引っ張ります。セイコークイン、コウシュハクィーンがこれを追走し、馬群は伸び縮みを繰り返しながら第2障害を迎えました。
真っ先に仕掛けたのはキタノシャネル。一気に天板まで登り詰め、ゆうゆうと障害を下りていきます。しかし、差なくクインフェスタが続き、やや遅れてナナノチカラ、セイコークイン、コウシュハクィーンがクリア。キタノシャネルを巡って、710キロ勢が追撃態勢に入りました。
しかし、勝負はあっけなく終幕を迎えます。キタノシャネルは障害を越えたところでクインフェスタにかわされて失速。そこへ1番人気のナナノチカラがギャロップで襲いかかり、残り20メートル付近で先頭に立ちます。こうなれば、末脚に絶対の自信を持つナナノチカラの独壇場。クインフェスタも懸命に食い下がろうとしますが、脚いろの差は歴然で、そのまま1秒6差をつけてナナノチカラが先頭でゴールしました。2着クインフェスタから8秒8差の3着にセイコークインが入り、4着にはコウシュハクィーンが入線。710キロ勢の4頭が上位を独占しました。
抜群の切れ味を発揮して重賞3勝目を挙げたナナノチカラ。これでこの世代の牝馬重賞は総なめにしたことになります。柏林賞でも3着があるように牡馬混合重賞でも好勝負ができる器で、1月の天馬賞でも要注目の存在となりそうです。
鈴木恵介騎手「第2障害下でいい位置につけることができたので、あとは障害を越すことができればなんとかなると思いました。710キロという重量は、正直なところ自信がなかったのですが、調教師や厩務員と話しながら、このレースに向けて完全に仕上げてきました。とても良い状態で臨めたと思いますし、結果が出せて良かったです」