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11/29ばんえいオークス回顧

2015年11月30日(月)

ホクショウモモが女王戴冠!

 29日(日)は重賞・ばんえいオークス(3歳牝馬オープン)が行われ、単勝4番人気のホクショウモモが優勝。2月の黒ユリ賞では10着だった同馬が成長ぶりを示し、3歳牝馬の頂点に君臨しました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
 1.メムロコマチ 4.3
 2.ワタシハサクランボ 5.7
 3.シリウス 2.1
 4.タキニシサンデー 7.6
 5.レジーナ 37.1
 6.ホクショウモモ 6.1
 7.アスリート 47.7
 8.サンノハヤヒメ 41.4
 9.サカノメイホウ 132.1

 黒ユリ賞馬で、牡馬相手のばんえい大賞典も制しているシリウスが1番人気。以下ばんえい菊花賞4着のメムロコマチ、5連続連対中のワタシハサクランボが続き、ホクショウモモ、タキニシサンデーまで5頭が単勝ひと桁台と、上位は拮抗したオッズになりました。一筋縄ではいきそうにない、という戦前予想に、馬場水分2.5%の馬場がどう作用するか注目が集まりました。

 軽めの馬場とあって、各馬とも積極的なレース運び。ホクショウモモが軽快に飛ばし、タキニシサンデー、メムロコマチも遅れず追走。これにシリウスも加わり、レース序盤から激しい争いが繰り広げられました。やや縦に長い展開の中、ホクショウモモが先頭で第2障害にたどり着き、タキニシサンデー、シリウス、メムロコマチの順で勝負どころを迎えました。
 ここで勝負に出たのは松田道明騎手とホクショウモモ。5頭がまだ障害にたどり着いていない段階で、いち早く登坂を開始します。これに3頭も素早く反応。各馬とも鋭い登坂を見せ、次々と障害を突破していきました。
 ここから先は、しまいの我慢比べ。残り15メートル付近からは各馬の脚いろが鈍りはじめ、唯一、障害でひと息入れていたメムロコマチがジワジワと脚を伸ばします。そして残り5メートルを切ったあたりでホクショウモモのスピードが落ち、タキニシサンデーが猛追。そして2頭が並んだところでゴール。結果はわずか0秒2差、ホクショウモモが粘り切りました。タキニシサンデーが2着で、さらに1秒9差の3着にメムロコマチが入線しました。

 道中は完全にペースを掌握し、仕掛けのタイミングも絶妙。馬場と重量を考慮しながら、強気に運んだ松田騎手の好騎乗でした。そして、その叱咤に応えてゴールまで粘り通したホクショウモモの、比類なき勝負根性。女王の座にふさわしい、力強いレースを見せてくれました。ひと夏を越してのパワーアップは明らかで、今後の牝馬戦線でも軽視できない存在となりそうです。
 タキニシサンデーは悔しい2着。多少後手に回った面は否めませんが、それ以上に勝ち馬にうまく乗られてしまった印象です。ただ、ハイペースを追走しながら、しまいまでしぶとく脚を伸ばした内容は高く評価できるもの。今後もタイトル奪取のチャンスがありそうです。
 3着のメムロコマチは中間点あたりから大事に刻んでおり、それが最後の伸びにつながった印象を受けました。馬場や重量、多少の展開利さえあれば、引き続き好勝負ができるでしょう。

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松田道明騎手「今日は馬場も湿っているし、速い決着のレースが続いていたので、前の位置取りでレースを進めていこうと考えていました。第2障害も早めに仕掛けようと狙っていました。ゴール際は少ししんどくなりましたが、厩舎関係者がしっかり仕上げてくれた結果が最後の一押しにつながったと思います。本当に良い結果を残せてよかったです」

11/22ドリームエイジカップ回顧

2015年11月23日(月)

オレノココロがスピードを見せつける!

 22日(日)は重賞・ドリームエイジカップ(4歳以上馬齢選抜)が行われ、単勝2番人気の5歳馬オレノココロが優勝。今年のばんえい十勝オッズパーク杯に続く重賞7勝目を挙げ、冬の重賞戦線へ向け、さい先のいいスタートを切りました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.インフィニティー 12.8
  2.オレノココロ 5.9
  3.アサヒリュウセイ 23.5
  4.ニュータカラコマ 2.3
  5.フジダイビクトリー 7.6
  6.ホクショウユウキ 7.8
  7.ソウクンボーイ 104.8
  8.キサラキク 6.1
  9.カイシンゲキ 27.5
 10.キタノタイショウ 16.1

 昨シーズンのばんえい記念2着馬ニュータカラコマが重量面で恵まれたうえ、前走できっちり勝利して臨むこともあって、1番人気に支持されました。少し離れた2番人気に5歳のオレノココロ、ほぼ並ぶような形で4歳牝馬キサラキクと、若駒が続くオッズ。実績馬か新鋭か、まさに今後のばんえいを引っ張っていく"ドリームエイジ"決定戦の様相を呈しました。

 馬場水分1.5%でスタート。馬群を引っ張ったのはオレノココロ。ハイペースで逃げる形となりましたが、他馬は慎重に歩を進め、1頭を除いてほぼ横一線という態勢。第2障害の手前で若干差が詰まりましたが、結局はオレノココロがリードして障害を迎える形となりました。
 真っ先に仕掛けたのもオレノココロ。抜群の登坂を見せ、一気に障害を駆け上がります。天板に乗ったところで一瞬ヒザを付きかけますが、これを何とかこらえると、そのまま先頭で突破しました。他馬は少し後手にまわるような展開となりましたが、やや遅れてニュータカラコマ、フジダイビクトリー、ホクショウユウキとクリア。勝負はこの4頭に絞られました。
 先頭を行くオレノココロに迫ってきたのは、実績馬ニュータカラコマ。ハンデ差も10キロあるだけに、みるみるうちに差が詰まります。ところが残り20メートルを切ってから、オレノココロが再加速。軽快なピッチでニュータカラコマを引き離しにかかり、結局これに3秒8差をつけて先頭で荷物を運び切りました。さらに4秒1差の3着にはフジダイビクトリーが入り、人気サイドでの決着となりました。

 冬場を前に、オレノココロが持ち前のスピードを見せつけて勝利。みずからレースを作って押し切ったレース内容は圧巻でした。今後は重量が増えるために障害での立ち回りがカギとなりますが、混戦が続く古馬戦線にまた1頭、楽しみな存在が現れたと言えるでしょう。

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鈴木恵介騎手「いつもの重賞より軽い770キロで、馬場も軽めだったので、条件はちょうど良かったです。道中は軽ハンデの馬もいたので、自分でレースを作るよう積極的に行きました。障害でヒザが甘いところがあり、そこさえうまくできればと思っていましたが、よく立て直してくれました」

11/8クインカップ回顧

2015年11月 9日(月)

フェアリードールが重賞初制覇!

 8日(日)は重賞・クインカップ(4歳牝馬オープン)が行われ、単勝1番人気のフェアリードールが優勝。目下のデキの良さを生かし、重賞初制覇を果たしました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.キタノカツヒメ 99.3
  2.アサヒメイゲツ 7.4
  3.フェアリードール 2.0
  4.キサラキク 7.1
  5.アアモンドセブン 6.8
  6.ツルマキイチバン 7.1
  7.センゴクイチ 10.9
  8.マルタウンカイ 117.9
  9.センショウレディー 15.6
 10.キクノカンターレ 30.3

 牝馬重賞2勝を誇るキサラキクが720キロのトップハンデ。最大40キロのハンデ差があるだけに、キサラキクの取捨がまずはキーポイントとなりました。A2、B1で好勝負を演じているアアモンドセブン、アサヒメイゲツ、フェアリードールなどとは10~20キロの差。これがレースにどう作用するか、注目を集めました。

 小雨の降る中、馬場水分は2.8%でスタート。道中はアアモンドセブン、センゴクイチが飛ばし、キサラキクもこの一角。フェアリードール、アサヒメイゲツも差なく追走します。先行勢は快調に飛ばし、アアモンドセブン、センゴクイチ、フェアリードールが先頭で第2障害にたどりつきました。
 ひと呼吸入れただけでアアモンドセブンとフェアリードールが登坂開始。あっさりと荷物を曳き上げ、ゴール前の平坦路に向かいます。遅れて仕掛けたセンゴクイチは、いったん止まったものの、すぐに立て直して3番手で突破。キサラキクも直後に下り、勝負権を持ったまま最後の攻防に備えます。
 先頭を行くフェアリードールの脚いろは軽快でしたが、それ以上の末脚で迫ってきたのがキサラキク。残り20メートル付近から馬体を併せにかかり、懸命に脚を伸ばします。しかし、フェアリードールもしぶとい粘りを発揮。クビほどの差を保って先頭をキープします。残り10メートルを切っても、そのままの差。そしてゴール前でも激しい叩き合いが演じられましたが、結局その差は縮まらず、0秒7差だけフェアリードールが先着しました。キサラキクから5秒2差の3着にはセンゴクイチが入線しました。

 勝ったフェアリードールは昨年のばんえいオークス(2着)の雪辱を果たし、重賞初制覇。ハンデ差が味方したのは否めませんが、最後までキサラキクの猛追をしのぎきったのは、たぐいまれな勝負根性のたまものでしょう。自分でレースを作った内容も良く、今後も活躍が期待できそうです。

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安部憲二騎手「朝から雪や雨が降って馬場が軽く、あまり速いレースは得意ではないのですが、結果を出せて良かったです。今日はハンデがあったので恵まれた部分はありましたが、油断せず気を引き締めて騎乗しました。若い馬なので、これからも力をつけていいレースをしていきたいと思っています。そして何より、馬主になって30年以上のオーナーに優勝をとってあげることができて良かったです」

11/1ばんえい菊花賞回顧

2015年11月 2日(月)

センゴクエースが豪脚で"奪冠"!

 1日(日)は重賞・ばんえい菊花賞(3歳オープン)が行われ、単勝1.4倍の断然人気に推されたセンゴクエースが優勝。三冠初戦のばんえい大賞典で競走除外となり、出走できなかった無念をここで晴らしました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.アスリート 36.5
  2.コウシュハシンザン 59.7
  3.バウンティハンター 22.6
  4.エーチャン 7.0
  5.メムロコマチ 24.1
  6.タキニシサンデー 23.8
  7.キンメダル 5.6
  8.センゴクエース 1.4
  9.テンカトウイツ 107.8
 10.コウリキ 13.9

 注目はやはり昨季9戦無敗のセンゴクエース。今シーズンはばんえい菊花賞こそ競走除外となりましたが、前走で古馬A1を相手に3着に食い込むなど、随所で3歳馬とは思えないようなレースを見せています。それだけに重量も720キロと、最大50キロのハンデ差。この厳しい条件を克服できるか、注目が集まりました。

 馬場水分は1.0%と乾ききった状態でスタート。とはいえ700キロ前後の重量だけに、各馬軽快に第1障害を突破します。多少の出入りはあったものの、ほぼ横一線で推移し、各馬とも差なく第2障害を迎えました。
 最初に動いたのはキンメダルで、タキニシサンデーとコウシュハシンザン、コウリキも登坂を開始。やや遅れてセンゴクエースが仕掛けますが、天板で痛恨のヒザ折りを喫します。その間にキンメダルが余力十分に障害をクリア。一気に差を広げ、独走態勢を築きます。じっくりためていたメムロコマチがひと腰で上がり、離れた2番手から追撃態勢。立て直したセンゴクエースが3番手で、以下バウンティハンター、タキニシサンデー、テンカトウイツ、コウリキと続きました。
 先頭を行くキンメダルは楽勝ムード。残り10メートル標識付近で多少脚いろが鈍りましたが、セーフティリードを保ちます。1度脚が止まり、センゴクエースに差を詰められますが、それでも先頭をキープ。なんとか逃げ切るか、と思われたところ、センゴクエースがゴール寸前で渾身の追い込みを見せ、2頭がなだれ込むようにしてゴール。結果、わずかに0秒1差、センゴクエースに軍配が上がりました。メムロコマチとコウリキの3番手争いも激しい叩き合いとなりましたが、ゴール線上でメムロコマチがストップし、コウリキが3着で入線しました。

 センゴクエースはこれで重賞4勝目。世代限定戦では10戦無敗と、無類の強さを誇っています。今回は辛勝でしたが、三冠馬ウンカイ、女傑サダエリコの遺伝子が生み出す底力。ばんえいダービーはもちろん、その後の重賞戦線でも要注目の存在です。
 惜しかったのはキンメダル。悲願の重賞初制覇が、ゴール寸前でこぼれ落ちてしまいました。ただ、障害を難なく越えたレースセンスは今後も武器となるでしょう。馬場や重量次第で、またチャンスが巡ってくるに違いありません。

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鈴木恵介騎手「ハンデがきつかったので条件は厳しかったですね。ヒザをついてしまったのは想定外で、その後の返事(手ごたえ)が遅かったので、降りたときは届かないかな、と。結果は勝てましたがギリギリのレースでした。これでオープンクラスに上がったので、使うところを調教師と考えながら、12月のばんえいダービーを視野に入れて調整していきたいと思います」

10/25北見記念回顧

2015年10月26日(月)

キタノタイショウが意地を見せる!

 25日(日)は重賞・北見記念(3歳以上オープン)が行われ、単勝7番人気のキタノタイショウが優勝。3月のばんえい記念以来となる重賞12勝目を挙げ、古豪健在を示しました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.フジダイビクトリー 6.8
  2.インフィニティー 7.8
  3.キタノタイショウ 9.2
  4.フクドリ 68.4
  5.オイドン 9.0
  6.ホクショウユウキ 14.3
  7.オレノココロ 2.5
  8.ニュータカラコマ 7.8
  9.コウシュハウンカイ 6.7
 10.ホリセンショウ 122.7

 今のばんえい古馬戦線の混迷ぶりを示すように、7頭が単勝ひと桁台。なかでも1番人気に推されたのは5歳馬オレノココロで、2番人気にも同じく5歳のコウシュハウンカイ。7歳のニュータカラコマやフジダイビクトリー、オイドンも上位人気に推されており、世代交代なるか注目が集まりました。

 馬場水分は1.2%と力の要る状態でスタート。道中はフジダイビクトリー、ホクショウユウキが先行。差なくインフィニティー、オレノココロ、キタノタイショウあたりが続きます。ただ、力の要る馬場での高重量戦。各馬とも慎重に、何度も刻みながら第2障害にたどり着きました。
 真っ先に動いたのはインフィニティー。続けてホクショウユウキ、ホリセンショウも障害に挑みます。その後に仕掛けたオレノココロとコウシュハウンカイが切れのある登坂を見せますが、2頭ともヒザを折り、立て直しに苦戦。そうした中、先頭でクリアしたのは、最初に仕掛けたインフィニティー。やや離れてキタノタイショウとコウシュハウンカイも突破し、さらに離れた4番手でフジダイビクトリーが続きました。
 先頭を行くインフィニティーは残り30メートル付近で立ち止まり、追ってきたキタノタイショウとコウシュハウンカイに交わされます。ところが今度はキタノタイショウが脚を止め、またしても横一線で3頭が並ぶ展開。しかし、残り10メートル標識の手前でインフィニティーとキタノタイショウの脚が止まり、コウシュハウンカイが抜け出して2馬身ほどリードを広げます。これで勝負あったかと思われましたが、ゴール手前で今度はコウシュハウンカイの脚いろが一気に鈍り、そこへキタノタイショウが急追。2頭がなだれ込むように同時にゴール線を切りましたが、結果は0秒6差だけ、キタノタイショウが先着していました。インフィニティーは、コウシュハウンカイから1秒5差の3着でゴールしました。

 重鎮キタノタイショウがばんえい記念以来となる重賞制覇。重量面で恵まれたのもありますが、第2障害でじっくりとためた分が、しまいの切れに生かされた印象です。今年で9歳とはいえ、やはり高重量戦やタフな馬場では軽視できない存在。今後の重賞戦線でも活躍が期待できそうです。
 2着のコウシュハウンカイは、ゴール寸前で勝利がするりと抜け落ちてしまいました。ただ、勝ったキタノタイショウより20キロも余計に曳いていたことを考えれば上々の結果。まだ5歳と若い分、チャンスはいくらでもあるはず。今後のレースぶりに注目です。

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大河原和雄騎手「ばんえい記念以降、重賞を勝つまでに時間がかかってしまいましたね。時おり雪がちらついたので、これ以上降らなければ良いなと思っていましたので、なんとか持ってくれて良かったです。(コウシュハウンカイとのきわどい勝負に)今回はゴールするまでわかりませんでした。今後もまたスタッフと相談しながら頑張っていきたいと思います」

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