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7/13北斗賞回顧

2014年7月14日(月)

ニュータカラコマがワンサイドレースで勝利!

 13日(日)は重賞・北斗賞(3歳以上オープン)が行われ、単勝2番人気のニュータカラコマが優勝。昨年の岩見沢記念以来となる、重賞5勝目を挙げました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
 1.フクドリ 90.2
 2.キタノタイショウ 6.7
 3.ニシキエーカン 10.3
 4.ホッカイヒカル 32.4
 5.ホリセンショウ 40.3
 6.ニュータカラコマ 3.4
 7.インフィニティー 16.5
 8.ホクショウユウキ 33.9
 9.フジダイビクトリー 3.9
10.オイドン 3.2

 混迷しているばんえいオープン界を象徴するような人気の割れ方で、状態の良し悪しが結果に直結しそうな印象。馬場水分2.5%という多少力の要る中でゲートが開きました。

 ホッカイヒカルの行き脚がつかず後方からとなりましたが、他馬は砂煙を巻き上げながら横一線。キタノタイショウ、ホリセンショウ、フジダイビクトリーあたりが入れ替わりながらゆったりと進み、勝負どころの第2障害を迎えました。
 じっくりと脚をためたのち、フジダイビクトリーとホリセンショウが登坂を開始。インフィニティーもこれに続きます。しかし遅れて仕掛けたニュータカラコマが抜群のかかりを見せて一気に天板まで駆け上がると、そのままひと腰で障害を突破しました。多少遅れてホリセンショウがクリアし、これにフジダイビクトリー、インフィニティーが続きました。
 しかし、ニュータカラコマの逃げ脚は軽快。藤野騎手の手綱もほとんど動かない状態で着実に歩を進め、他馬をまったく相手にしないワンサイドレースを展開。結局ゴールでは10秒近い差をつけ、先頭で荷物を運び切りました。2番手追走のホリセンショウはその後苦しくなり、残り20メートル付近でこれをかわしたフジダイビクトリーが2着。障害6番手から追い込んできた1番人気のオイドンが3着で入線しました。

 ばんえい十勝オッズパーク杯と旭川記念でともに4着に敗れたニュータカラコマですが、大きく崩れていなかったのも確か。今回見せた抜群の登坂、そして障害後の軽快な脚どりからも今の状態の良さがうかがえました。今後も状態をキープできれば、さらにタイトルを積み重ねていくに違いありません。

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藤野俊一騎手「先行する馬もいましたが、気にすることなくこの馬のペースでレースをすることができました。今日は考えていた通りのレースを行うことができましたので次のレースでも頑張りたいと思います」

6/22柏林賞回顧

2014年6月23日(月)

ダイコクパワーが世代上位の力を示す!

 22日(日)は重賞・柏林賞(4歳オープン)が行われ、単勝4番人気のダイコクパワーが優勝。悲願の重賞初制覇を果たしました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
 1.オレノココロ 16.3
 2.ショウチシマシタ 27.1
 3.クインフェスタ 6.0
 4.セイコークイン 13.5
 5.オホーツクノタカラ 76.1
 6.コウシュハウンカイ 4.1
 7.コウシュハクィーン 1.8
 8.ナナノチカラ 27.7
 9.ダイコクパワー 10.2

 もっとも重量を課せられたオレノココロが720キロ、最低重量がコウシュハクィーン、クインフェスタ、セイコークインの680キロ(牝馬20キロ減を含む)と、最大40キロ差がついた一戦。このハンデ差が、馬場水分2.7%の舞台でどう作用するかが焦点となりました。

 道中はオレノココロ、ダイコクパワー、コウシュハクィーンあたりが先行。オホーツクノタカラとナナノチカラがやや離れて追走しましたが、他馬はほぼ横一線で第2障害を迎えました。
 各馬じっくりためたのち、最初に動いたのはショウチシマシタ。それを合図に他馬もいっせいに仕掛けます。ヒザを折る馬も出ているなか、最初に登り切ったのはコウシュハウンカイ。やや遅れてダイコクパワー、オレノココロ、コウシュハクィーンもクリアし、追撃態勢に入りました。
 先頭を行くコウシュハウンカイの脚いろは上々でしたが、追ってきたダイコクパワーがそれを上回る瞬発力を発揮。1歩ずつ差を詰めにかかります。そして残り10メートルでコウシュハウンカイに並び掛けると、勢いそのままにこれを抜き去り、1馬身ほどの差をつけてゴールしました。1秒3差の2着にコウシュハウンカイ。障害7番手から猛追したナナノチカラが3着で入線しました。

 ダイコクパワーは今回、牡馬のなかでは最低重量の690キロでした。牝馬20キロ減を考慮すれば、もっとも軽い重量で出走したことになり、そのハンデ差が末脚の差に直結したといえるでしょう。ただ、これまでもはまなす賞で2着、ばんえいダービー4着などがあり、この世代での力上位は疑いのないところ。今後の重賞でも、重量や展開次第で好勝負を演じてくれることでしょう。

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大口泰史騎手「直前の雨で馬場が軽くなりタイムも速くなりましたが、よく差し切ってくれました。ゴール前では軽ハンデと、その湿った馬場が味方してくれました」

6/15旭川記念回顧

2014年6月15日(日)

フジダイビクトリーが今後へ飛翔!

 15日(日)は重賞・旭川記念(3歳以上オープン)が行われ、単勝1番人気のフジダイビクトリーが優勝。2012年の柏林賞以来、重賞3勝目を挙げました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
 1. ホクショウユウキ 10.4
 2. ニュータカラコマ 6.5
 3. オイドン 4.2
 4. フジダイビクトリー 2.4
 5. ニシキエーカン 59.4
 6. ホッカイヒカル 43.4
 7. キタノタイショウ 6.1
 8. ホリセンショウ 20.4
 9. インフィニティー 12.7
 10.フクドリ 48.2

 基礎重量770キロ、馬場水分3.6%という、ややスピード優先の舞台設定。フジダイビクトリーやオイドンといった、これから充実期を迎える6歳馬に対し、8歳馬キタノタイショウ、インフィニティーなど古豪がどう対峙するかが焦点となりました。

 勢いよく飛び出したのはフジダイビクトリー、ニシキエーカン、キタノタイショウあたり。ホクショウユウキもこの一角でレースを進めます。オイドン、ホッカイヒカルが多少離れて追走していたものの、それ以外の8頭はほぼ横一線のまま、第2障害を迎えました。
 ひと呼吸入れて仕掛けたのはホリセンショウで、ほぼ同時にフジダイビクトリーも登坂を開始。ニシキエーカン、ホクショウユウキ、ニュータカラコマも積極的に運びます。しかし、フジダイビクトリーが難なく障害を突破し、ゆうゆうとトップで坂を下り始めます。やや遅れてニュータカラコマ、ニシキエーカンがクリアし、以下オイドン、キタノタイショウと続きました。
 ニュータカラコマとニシキエーカンが一気に先頭との差を詰めますが、まるで相手を待っていたかのようにフジダイビクトリーが再加速。残り10メートルからジワジワと追撃勢を引き離しにかかります。追撃する2頭も懸命に食い下がりますが、結局は馬体を併せるところまでも行かず、フジダイビクトリーが3秒0のリードを保って勝利しました。2着争いは追撃2頭に、ゴール前で鋭く脚を伸ばしたオイドンが加わって横一線。結局ニシキエーカンが先着し、0秒1差の3着にオイドン、さらに0秒4差の4着にニュータカラコマとなりました。

 フジダイビクトリーは3歳時のばんえい菊花賞、4歳時の柏林賞に続く重賞3勝目。古馬重賞は今回が初勝利で、今季【3・3・1・0】という成績からも、これからの飛躍を感じさせます。当然、重量を背負ってどうか、というのはありますが、今回のような安定したレース運びができれば、今後もタイトルを積み重ねていくに違いありません。

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西謙一騎手「もともと障害が良いタイプなのはわかっていました。770キロという荷物と、雨で馬場が軽くなったことが功を奏しました。ゴール前に詰まってしまうことがありますが、しっかり力強い歩きを見せてくれました。気持ちが前に前に行きすぎてしまうタイプでしたが、だいぶ我慢できるようになったと感じます」

4/27ばんえい十勝オッズパーク杯回顧

2014年4月28日(月)

キタノタイショウ圧巻の走りで重賞10勝目!

 27日(日)は今季最初の重賞・ばんえい十勝オッズパーク杯(4歳以上選抜馬)が行われ、単勝2番人気のキタノタイショウが優勝。昨年に続くこのレース連覇を果たすとともに、重賞10勝目を挙げました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ


  1. テンカムソウ 15.4

  2. ニュータカラコマ 8.3

  3. ホクショウユウキ 5.3

  4. インフィニティー 2.4

  5. キタノタイショウ 5.1

  6. ホリセンショウ 16.7

  7. ホクショウダイヤ 20.7

  8. オレノココロ 15.6

  9. フクドリ 11.2

  10. ダイリンビューティ 49.7


 昨年度のばんえい記念を制したインフィニティーを筆頭に、同レースの上位馬がこぞって参戦した今回の一戦。基礎重量700キロ台前半ながら馬場水分が0.8%と力の要る馬場となり、スピードとパワー両面が問われるレースとなりました。

 砂煙を巻き上げ、各馬いっせいにスタート。道中は横一線のまま推移し、中間点でもほぼ差のない展開。他馬の出方をうかがっているのか、そのままの態勢で第2障害を迎えました。
 最初に動いたのはホリセンショウでしたが、それを見て各馬が登坂を開始。抜群のかかりを見せたのはオレノココロで、ほぼ同時にホクショウユウキ、インフィニティーも障害を突破。キタノタイショウ、ニュータカラコマ、ホリセンショウ、ホクショウダイヤと続き、ここまでが勝負圏内。混戦模様を呈して、最後の我慢比べに挑みます。
 先行各馬も軽快に脚を伸ばしますが、それ以上の豪脚を見せたのはキタノタイショウ。みるみる先団に取りつき、残り30メートル付近で一気に先頭に躍り出ます。そして、そこからはまるで後続との差を測るかのように、大河原騎手の手がまったく動かない状態で先頭をキープ。そのままの"体勢"で余力十分にゴールまで荷物を運び切りました。キタノタイショウから遅れること4秒1差の2着争いは、4頭が並んだままゴールに飛び込み、目視では判別が難しくなりました。ジャッジはインフィニティーが先着。さらに0秒2差の3着にホクショウユウキが入り、同タイムの4着にニュータカラコマ。さらに0秒9差の5着にオレノココロが入線するという大激戦で幕を閉じました。

 キタノタイショウは前述の通り重賞10勝目。2009年のイレネー記念を皮切りに6年連続(暦年)で重賞制覇を果たしており、タイトル数をふた桁に乗せました。特に今回の勝ちっぷりは圧巻で、さらなる飛躍を感じさせる好内容。今シーズンはこの馬の動向から目が離せそうにありません。

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大河原和雄騎手「無事に勝ててホッとしました。120%の力を出してくれましたね。この馬はとても臆病で、テンションが高いと逆に力が出せません。レース前に落ち着かせるようにしていますが、今回はパドックに入る時点で"大丈夫だ"と感じました。あとはレース展開次第だけでしたが、この馬の良さが出た内容で勝てました。自身も昨日復帰して、今は一勝一勝積み重ねていきたいです。このあとは3003勝目が目標です」

3/23ばんえい記念回顧

2014年3月24日(月)

インフィニティー王座を射止める!

 23日(日)はばんえい競馬の最高峰レース・ばんえい記念(4歳以上オープン)が行われ、単勝6番人気のインフィニティーが優勝。4分以上に渡って繰り広げられた究極のパワー勝負を制し、ばんえい界の頂点に君臨しました。

 馬場水分は2.7%と多少力の要る馬場でスタート。好ダッシュを決めたのは1番人気のキタノタイショウで、ニュータカラコマもこれに続き、人気2頭が先行態勢。シベチャタイガーを最後に、全馬順調に第1障害を突破。その後は、例によって脚を止めながら、じっくりと進んで行きます。中間点もほぼ横一線。各馬互いに相手の出方をうかがいながら進んで行きました。それでも、終始ペースを握ったのはキタノタイショウ。正攻法で進み、第2障害を先頭で迎えました。
 静寂の時間が続いたのち、シャンシャンという音とともに動いたのはホリセンショウ。インフィニティーもそれを追いかける形で仕掛けます。他馬はそれでもためていましたが、ここで満を持してニュータカラコマとキタノタイショウが動きます。ホッカイヒカルも上々の登坂を見せ、各馬も徐々に仕掛け始めました。
 しかし、ここからの攻防が長いのがばんえい記念。キタノタイショウ、ホリセンショウがヒザを折り、立て直しては腰を入れ、を繰り返して懸命に荷物を曳き上げます。そうして、ようやく天板に脚をかけたのはホリセンショウとインフィニティー。そしてこの2頭が馬体を併せたまま登り切り、並んで障害を下りていきました。やや遅れてフクドリも突破。キタノタイショウも争覇圏内でクリアしました。
 障害を下りて先頭に立ったのはインフィニティーですが、その脚どりは重く、3番手クリアのフクドリが先頭へ。しかし、そのフクドリも脚を止め、今度はインフィニティーが前へ。西謙一騎手と浅田達矢騎手、ともにデビューから10年に満たない2人による、懸命な扶助が続きます。3番手のホリセンショウ、そしてキタノタイショウも食い下がろうと歩を進めますが、差はいっこうに詰まりません。
 そして残り20メートルを切ったあたりから、なにかきっかけをつかんだようにインフィニティーがリズムよく歩きはじめ、フクドリを突き放します。しかし、フクドリもあきらめません。インフィニティーに食らいつくように、再度半馬身差まで差を詰めます。そして残り10メートルを切ったところからは総力戦。3歩進んでは止まり、また歩き出してはすぐ止まり...。しかし、残り5メートル付近。浅田騎手が全身使って繰り出す渾身の手綱にこたえ、またインフィニティーがリズムをつかみます。そして、最後は確かな脚どりでゴール板を通過し、4分超の死闘にピリオドを打ちました。フクドリはすばらしい追撃を見せたものの、7秒6差及ばず2着。ホリセンショウも酷量に苦しみながら最後まで粘りを見せ、3着入線を果たしました。2番人気のニュータカラコマは障害での遅れが響いた格好で4着、1番人気のキタノタイショウもしまいの伸びを欠き5着と、ともに精彩を欠きました。

 勝ったインフィニティーは昨年の北斗賞に続く重賞2勝目。浅田騎手とともに、これがばんえい記念初出走、初制覇となりました。多少力の要る馬場だけに早めの競馬をしながら粘り切った内容は高く評価でき、この馬の能力の高さを示したといえるでしょう。人馬ともにニューヒーローの誕生。今後もこのコンビの活躍から目が離せそうにありません。
 2着のフクドリは昨年のこのレースで7着でしたが、飛躍的なジャンプアップを見せました。500キロ台のスピードレースも、1トンのパワー勝負もこなせる究極のオールラウンダー。来季もさまざまな舞台で、アッと言わせてくれるに違いありません。
 ホリセンショウが3着で、帯広記念制覇に次ぐ好走を見せました。当時は9番人気での勝利でしたが、今回の結果から見ても底力はばんえいトップクラス。ジワジワ歩き続けた内容も良く、今後も消耗戦では台頭してきそうです。
 なお、この3頭による決着で、3連単は53万4500円の高配当となりました。

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浅田達矢騎手「感無量です。騎手になった時からあこがれていた夢のようなレースだったので、優勝してもまだ実感はありません。1トンというソリなので、早目に何回か止めようと思いましたが、辛抱強く歩いてくれました。さすがにゴール際では切なくなって動かなくなりましたが、この馬の底力を見せてくれましたね。初めてばんえい記念に乗らせてもらいましたが、他の騎手が乗りたい、勝ちたい、という気持ちが良くわかりました。とてもワクワクして、最高のレースだと思います。来年もまたインフィニティーと出たいと思っています」

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