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重賞(特別)回顧 アーカイブ

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7/14北斗賞回顧

2013年7月15日(月)

インフィニティー古馬戦線の主役に名乗り!

 14日(日)は重賞・北斗賞(4歳オープン)が行われ、単勝5番人気のインフィニティーが優勝。同馬のみならず、手綱を取った浅田達矢騎手も悲願の重賞初制覇を果たしました。

 馬場水分は0.7%と、極端に重い馬場でレースはスタートしました。先行したのはキタノタイショウ、トレジャーハンターあたりで、インフィニティーもこの一角。しかし、シベチャタイガーが行く気を見せると一気に先頭に躍り出て、2馬身ほど差を広げて第2障害下にたどり着きました。
 各馬、砂煙が流れるのを待つかのように障害下でじっくりと脚をためます。しかしトレジャーハンターが仕掛けると、堰を切ったように登坂を開始。重い馬場に苦戦を強いられますが、ホリセンショウがようやく登り切って先頭でクリア。インフィニティー、トレジャーハンターが続き、やや遅れてシベチャタイガー、ホッカイヒカルも難関を突破しました。
 残り30メートルを切ってからもホリセンショウがしぶとく歩き続けますが、残り20メートル標識付近でストップ。その隙にインフィニティーが並びかけ、さらに障害7番手からいつの間にかここまで位置取りを上げてきたキタノタイショウも内から先頭をうかがいます。この3頭にホッカイヒカルも加わり、横一線の叩き合いとなりました。しかし残り10メートルでキタノタイショウの脚が止まって脱落。勝負のゆくえは3頭に絞られましたが、各馬一歩も譲らない好レースに。結局そのまま3頭が小差のまま、ゴールになだれ込みました。わずかに先着したのはインフィニティー。0秒3差でホッカイヒカルが2着で入り、さらに0秒3差でホリセンショウが3着。1番人気のギンガリュウセイは障害6番手から押し上げたものの、4着までが精一杯でした。

 インフィニティーは今年のばんえい十勝オッズパーク杯(3着)、旭川記念(4着)に続く、3度目の重賞挑戦。これまで特別でもなかなか勝ちきれなかった同馬が、216戦目にして重賞初制覇を果たしました。この力の要る馬場を最後まで歩き通したレース内容もよく、今後も古馬重賞戦線の主役級として活躍してくれることでしょう。

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浅田達矢騎手「なかなか重賞で勝てなかったですが、やっと勝つことができました。障害を下りてからがしぶとい馬なので、それさえうまくクリアできればチャンスがあると思っていました。きょう勝てたのは馬主さん、調教師、厩舎スタッフのおかげ。まだ重賞を勝ったことがないのに乗せてもらえて、本当にうれしかったです。まだこれからの馬なので、もっともっと強いところを見せたいと思います」

6/23柏林賞回顧

2013年6月24日(月)

ホクショウユウキ重賞初挑戦・初制覇!

 23日は重賞・柏林賞(4歳オープン)が行われ、単勝2番人気のホクショウユウキが優勝。重賞初挑戦で、いきなりタイトルをゲットしました。

 アサヒリュウセイが出走を取り消して9頭立て。馬場水分は1.6%というコンディションでスタートが切られました。ペースを握ったのはワールドピサで、テンカムソウも差なく追走。しかし、それほど大きな差はつかず、ほぼ横一線で第2障害を迎えました。
 ひと呼吸おいて、最初に仕掛けたのはホクショウユウキ。それを見る形でワールドピサも動きます。しかし、ホクショウユウキがあっさり障害をクリアすると単独先頭。4馬身ほどの差で、ワールドピサも突破します。さらに2馬身差でテンカムソウとニシキエーカンもクリアしました。
 先頭のホクショウユウキは残り20メートル付近で徐々に脚いろが鈍り、2番手集団から抜け出してきたニシキエーカンが猛追。しかしホクショウユウキも粘りを見せ、1馬身ほどの差がなかなか詰まりません。そのうちニシキエーカンの脚いろが悪くなり、残り10メートルを切ったところでストップ。先頭を行くホクショウユウキは呪縛から解き放たれた格好で、そのまま1着でゴールを果たしました。立て直したニシキエーカンが4秒8差で2着。ジワジワと脚を伸ばしたテンカムソウが3着で入線しました。

 勝ったホクショウユウキは昨シーズンの最終戦クリスタル特別で勝利を挙げていますが、前述したとおり、これが重賞初制覇。デビューから【20・7・9・10】で、掲示板を外したのは5回だけという安定ぶりを見せています。今回はニシキエーカンとの30キロのハンデ差が味方した印象ですが、この安定ぶりは実力の証明。今後、重量を課せられても活躍が期待できそうです。

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鈴木恵介騎手「重賞初挑戦でしたが、デキもよかったですし、馬がよくがんばってくれたと思います。ニシキエーカンが追い上げてきたときは結構キツイな、と感じましたが最後までよく辛抱してくれました」

6/16旭川記念回顧

2013年6月16日(日)

キタノタイショウが重賞連勝!

 16日(日)は重賞・旭川記念(3歳以上オープン)が行われ、単勝4番人気のキタノタイショウが優勝。4月のばんえい十勝オッズパーク杯に続き、重賞連勝を果たしました。

 基礎重量770キロとはいえ、馬場水分は2.1%と重い馬場だけに、前半はゆったりとしたペース。しかし中間点あたりからギンガリュウセイ、インフィニティー、ホリセンショウあたりがノンストップで歩き続け、ややバラけた展開で第2障害を迎えました。
 ひと呼吸入れて、最初に第2障害に挑んだのはホリセンショウ。一気に天板近くまで登ります。それを見る形でギンガリュウセイが仕掛け、インフィニティーも登坂を開始します。どれも決め手を欠きましたが、ようやくギンガリュウセイが天板まで登り切ると、ほぼ同時にホリセンショウも荷物を曳き上げ、併せ馬のような状態で第2障害をクリアしました。以下、インフィニティー、トレジャーハンター、キタノタイショウがこれを追う形で、追撃態勢に入ります。
 残り30メートルを切って先頭はホリセンショウ。1馬身ほどの差でギンガリュウセイが食い下がり、追走組からはキタノタイショウがジワジワ伸びて先行する2頭に迫ります。残り20メートルでは2頭とキタノタイショウの脚の差は歴然。1歩ごとにキタノタイショウがグングン迫り、残り10メートル付近で先頭へ。最後はそのまま突き抜け、2秒1差で荷物を運び切りました。最後まで競り合いを演じたホリセンショウとギンガリュウセイは、結局ギンガリュウセイに軍配が上がり2着を確保しました。

 勝ったキタノタイショウは、ここ2戦は7、8着に敗れていましたが、重賞の舞台で復活。ホリセンショウとギンガリュウセイが飛ばす展開を、完璧なレース運びで差し切りました。第2障害後の直線を余裕たっぷりに差を詰めてきた姿は、まさに貫禄。今後も重賞戦線で上位をにぎわせてくれるに違いありません。

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大河原和雄騎手「なんとか仕事ができました。第2障害を下りた時には正直"届くかな?"と思っていました。厩舎スタッフが、絶好調と言えるほどに立て直してくれました」

4/28ばんえい十勝オッズパーク杯回顧

2013年4月29日(月)

キタノタイショウが頂点へ名乗り!

 28日(日)は重賞・ばんえい十勝オッズパーク杯(4歳以上、前年度収得賞金順選抜)が行われ、単勝2番人気のキタノタイショウが優勝。昨年のばんえい記念で3着に奮闘した力量馬が重賞7勝目を挙げ、頂点奪取へ向けて好ダッシュを決めました。

 馬場水分は2.0%と力の要る状態。道中はアアモンドヤワラがハイラップを刻み、これをキタノタイショウ、インフィニティーなどが追う展開。ギンガリュウセイもこの一角で追走し、上位勢はほぼ離れず一団の状態で第2障害を迎えました。
 真っ先に動いたのはギンガリュウセイ。それを見てインフィニティー、マルモスペシャルなど、先行勢も仕掛けます。しかし、各馬とも決め手を欠き、苦戦を強いられました。それでもジワジワと荷物を曳き上げたのは、地力に勝るギンガリュウセイ。貫禄の先頭クリアで、リードを広げにかかります。そうはさせじと続いたのはインフィニティーで、さらに遅れてホッカイヒカル、キタノタイショウもクリアして追撃態勢に入りました。
 先頭を行くギンガリュウセイはきっちり歩き続け、追うインフィニティーもしぶとくこれに食い下がります。しかし抜群の伸びを見せて一気に先団に取りついたのがキタノタイショウで、大河原騎手の叱咤に応えてグイグイ肉薄。そして3頭が横一線でゴールになだれ込み、結果的に1着から3着まで、わずか0秒7差という大激戦となりました。リザルトはキタノタイショウが2分09秒5で差し切り勝ち。0秒3差の2着にギンガリュウセイ、さらに0秒4差でインフィニティーが3着で入線しました。1番人気のホッカイヒカルはゴール線上で脚が止まり、ニシキエースにかわされて5着となりました。

 今季初戦こそ7着に敗れたキタノタイショウですが、きっちり変わり身を見せて勝利。鋭く脚を伸ばす上々の内容で、古馬の頂点に名乗りを上げました。700キロでも1トンでも、コンスタントに荷物を運べるのが魅力で、今シーズンも目が離せない存在となりそうです。

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大河原和雄騎手「ばんえい記念後は、軽めの調整をしてきました。今回のデキに関していうと本来のものではなかったです。第2障害前で行きたがらないそぶりを見せましたが、無理をせずに馬の呼吸を合わせて騎乗しました。今日1着を獲れたのは、馬のセンスに助けられた部分が大きいですね。この馬はこれからのばんえい界を引っ張っていく馬だと思いますし、そうなってもらいたいと思っています。大切に騎乗して、少しでも盛り上げていけるよう頑張ります」

3/24ばんえい記念回顧

2013年3月25日(月)

カネサブラック有終の美を飾る!

 24日(日)は年度末の頂上決戦・ばんえい記念(4歳以上オープン)が行われ、単勝1.0倍の圧倒的1番人気でこれが引退レースのカネサブラックが優勝。重賞21勝の金字塔を打ち立て、引退の花道を飾りました。

 馬場水分は1.8%とやや重めの状態で、ばんえい記念恒例の新旧重賞ファンファーレが鳴り響きました。そろったスタートからゆったりと各馬が第1障害へ。ホッカイヒカルを最後に、まずは障害を突破します。キタノタイショウ、カネサブラック、ホクショウダイヤあたりが馬群をリード。いつも以上に進んでは止まり、進んでは止まり、を繰り返し、ほぼ各馬横一線で第2障害にたどり着きました。
 真っ先に動いたのはカネサブラックで、やや遅れてギンガリュウセイも登坂開始。ホッカイヒカル、ホクショウダイヤも果敢に挑み、キタノタイショウも仕掛けます。しかし先頭で天板に脚をかけたのはカネサブラック。少し間を置いたのち、グッと腰を入れると荷物を曳き上げると、次第に馬体が前傾。先頭で障害を突破しました。やや遅れてキタノタイショウもクリア。そしてさらにギンガリュウセイが続きます。
 しかし先頭のカネサブラックは残り30メートル付近でいったん脚を止め、これにキタノタイショウが迫る展開。これに勢いよく伸びてきたギンガリュウセイが追いつき、三つどもえの様相を呈します。カネサブラックとキタノタイショウがスピードを生かしてギンガリュウセイを突き放すと、脚を止めているうちにギンガリュウセイが追いつくという、一進一退の攻防。しかしキタノタイショウが脚を止めるインターバルが早くなり、残り10メートルを切ってカネサブラックが単独先頭。ギンガリュウセイが歩き続けて2番手に浮上し、先頭をうかがう勢い。キタノタイショウは脚を出しては止まるという苦しい状況となります。
 そして残り5メートル。脚を止めていたカネサブラックに、ギンガリュウセイが並び掛けて前に出ようか、という勢い。しかし、ここからが王者の底力でした。渾身の力を振り絞って歩きはじめたカネサブラックは、一歩ごとにギンガリュウセイより前に出始め、わずかに1秒9だけ先に荷物を運び切りました。ギンガリュウセイは王者を苦しめたものの、惜しくも2着。つねにこの2頭に食い下がる勝負根性を見せたキタノタイショウが3着となりました。なお、カネサブラックと同じくこれが引退レースだったナリタボブサップは5着で入線。無事、全馬完走を果たしました。

 カネサブラックは前述のとおり、これが重賞21勝目。スーパーペガサスの20勝を上回るタイトルを獲得しました。5、6歳時に重賞で勝ち切れなかったのが、今となってはうそのようにも感じられる、この金字塔。紛れもなく、ばんえい史上に残る名馬と言えるでしょう。通算成績は186戦72勝。25日第6レース終了後、ナリタボブサップとともに引退式を行ったのち、種牡馬として第2の馬生を送ることとなります。
 その王者を最後まで苦しめたのがギンガリュウセイ。今季はばんえいグランプリ、北見記念を制し、帯広記念でも2着に健闘しました。高重量戦でもきっちり歩けるところが最大の武器で、今後もパワー優先のレースで力を発揮してくれるでしょう。
 キタノタイショウは今回もいわゆる"善戦止まり"でしたが、この重量で終始2頭に食い下がったレース内容は素晴らしいの一語。まだ7歳だけにさらなる飛躍が望めそうで、今後も重賞戦線を沸かしてくれるに違いありません。

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松田道明騎手「調教師、厩務員もこのレースを勝とうと思って力を入れてやってきて、最高の状態で馬を出走させてくれました。ギンガリュウセイもキタノタイショウも最後にかなり攻めてきていましたし、カネサブラックもだいぶ辛くなってきて止めてもバックしなくなりました。余力がなくなっていたんです。一瞬どうしようかな、と思ってゴール前でも迷っていましたが、なんとか一生懸命追って、馬に助けてもらって勝つことができました。この馬に騎乗したことですごく勉強になったし、育ててもらいました。この経験を生かして、ほかの馬もうまく乗れるようになりたいですね。
 役目を果たした、安心した、というのが今の気持ちです。ゴールするまで勝ったか負けたかわかりませんでしたが、『やった!』という厩務員の一言で勝利を知りました。ゴール前20メートルでスタミナが切れて思うように動かない場面があり、こんなアクシデントは今までありませんでした。焦りましたね。こんなところで負けられない、という強い思いで乗り切りました。スーパーペガサスの記録を抜くことができて、しみじみとうれしく思います」

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