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重賞(特別)回顧 アーカイブ

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10/28北見記念回顧

2012年10月29日(月)

ギンガリュウセイ本格化を示す!

 28日(日)は重賞・北見記念(3歳以上オープン)が行われ、単勝4番人気のギンガリュウセイが優勝。昨年の北見記念、今年のばんえいグランプリに続き、重賞3勝目を挙げました。

 馬場水分は2.3%と数字上はやや力の要る水分量でしたが、レース直前に降り始めた雨が展開をどう左右するか注目されました。高重量戦だけに道中はゆったりしたペース。カネサブラック、フクドリあたりが先行し、やや後手を踏んでいたシベチャタイガーも巻き返してこの一角。しかし、途中で脚が完全に止まってしまったエンジュオウカンを除けば、各馬ほぼ横一線のまま第2障害を迎えました。
 真っ先に動いたのはギンガリュウセイで、カネサブラックも即座に反応。やや遅れてフクドリ、シベチャタイガーも仕掛けます。なかでも抜群のかかりを見せたギンガリュウセイとシベチャタイガーが、まずは障害を突破。やや遅れて仕掛けたナリタボブサップもこれに続きます。カネサブラックが越えたのち、やや間を置いてキタノタイショウ、ホクショウダイヤが続き、1番人気のフクドリはさらにその後ろという展開になりました。
 レース直前の雨が味方したか、先頭のギンガリュウセイは軽快な脚どり。シベチャタイガーも同じような脚いろで、懸命にこれに食い下がります。それを追っていたナリタボブサップは苦しくなり、残り20メートル付近でストップ。その間にカネサブラックが3番手に浮上しますが、これもトップハンデが響いたか、残り20メートルを切ったところで脚が止まってしまいました。そうした実績馬を尻目に、前を行く2頭は快調。しかし、結局この2頭の差は詰まらず、ギンガリュウセイが先頭でゴールイン。シベチャタイガーが2着となりました。以下は団子状態で、ナリタボブサップが残り5メートルでいったんは抜け出すものの再度脚を止め、その間隙を突いて伸びたフクドリが3着を確保しました。

 勝ったギンガリュウセイは、昨年に続きこのレースを連覇。2年前も2着と好走しているだけに、この北見記念とは好相性です。ただ、ばんえいグランプリ制覇からも"好相性"のひと言では片付けられず、いよいよ本格化を果たしたと見るのが当然。高重量戦が続くこれからの重賞戦線でも要注目です。
 08年の銀河賞制覇以来、重賞での連対から遠ざかっていたシベチャタイガーが2着を確保。岩見沢記念3着に続く好走で、復調気配を示しました。障害後の粘りが増してきており、今後も馬場や重量次第で上位に食い込んでくるに違いありません。

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安部憲二騎手「馬場が極端に軽くなるよりは、これくらいの状態がちょうどよかったですね。岩見沢記念は軽い捻挫で休みましたが、馬の調子はずっと良かったと厩舎から聞いていたので信じて騎乗しました。ある程度セーフティーリードを築けば差されることはないと思っていました」

10/14ナナカマド賞回顧

2012年10月15日(月)

ショウチシマシタが鞍上とともに重賞初制覇!


 14日(日)に行われた重賞・ナナカマド賞(2歳オープン)は単勝2番人気のダイコクパワーが1位入線を果たしましたが、走行妨害により5着に降着。2位入線で単勝4番人気のショウチシマシタが繰り上がり、鞍上の菊池一樹騎手とともに、重賞初制覇を果たしました。

 馬場水分は4.2%で、やや軽め。この時期の2歳戦だけに重量も軽く、各馬とも軽快なピッチで進みました。第2障害手前でコブラウンカイが前に出て、ホクショウサスケがほぼ同位置。あとは横一線で、いよいよ第2障害を迎えます。
 真っ先に仕掛けたのはコブラウンカイで、ショウチシマシタ、コウシュハウンカイも続きます。この3頭がそのまま抜群のかかりで障害を突破。以下、ホクショウサスケ、ダイコクパワー、ソウクンボーイも圏内でクリアしました。
 残り30メートルを切って先頭に躍り出たのはショウチシマシタ。コウシュハウンカイが食い下がり、内からホクショウサスケ、外からはダイコクパワーも鋭い伸びを見せ、これに肉薄します。そして残り10メートル付近でダイコクパワーがさらに脚を伸ばして先頭へ。一気に1馬身ほどの差をつけてゴールを目指しますが、ここで外のソウクンボーイのコースに入ってしまいます。そのまま2位入線のショウチシマシタに2秒2差をつけて先頭ゴールを果たしたものの、ゴール前での斜行が走行妨害と見なされ5着に降着。ショウチシマシタが繰り上がり、世代最初の重賞タイトルを手にしました。しぶとく粘ったコウシュハウンカイが2着で、障害最後方から追い込んだコウシュハクィーンが3着となりました。

 勝ったショウチシマシタはこれで9戦4勝、2着3回。特に近5走はすべて連対と、レースぶりに堅実さが出てきました。まさにこの馬の持ち味が出た一戦であり、それを引き出した菊池騎手の手綱さばきも冴えていたと言えます。今後もこのフレッシュコンビから目が離せそうにありません。

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菊池一樹騎手「今回の状況で優勝できたのは、この馬の力をしっかり出して、自分のレースができたからだと思います。先手先手で仕掛けて、思い切ったレースができるよう心掛けて騎乗しました。スピードがある馬ですが、障害を降りてからはマイペースなタイプなので、気合を入れて追い込みました。まだ2歳で臆病なところもありますが、真面目な性格な馬で騎乗しやすいです。僕自身も重賞初制覇で、うれしいです。これからも精一杯頑張ります」

9/30岩見沢記念回顧

2012年10月 1日(月)

カネサブラックが貫禄の重賞19勝目!

 30日(日)は重賞・岩見沢記念(3歳以上オープン)が行われ、単勝1番人気のカネサブラックが優勝。今年の旭川記念以来となる、重賞19勝目を挙げました。

 馬場水分は4.5%とやや軽め。とはいえ基礎重量が800キロを超える高重量戦だけに、各馬慎重なレース運びとなりました。キタノタイショウ、カネサブラックあたりが先行し、シベチャタイガーもこの一角。立ち遅れたエンジュオウカンを除く各馬が、ほぼ横一線で第2障害下にたどり着きました。
 真っ先に仕掛けたのはカネサブラックで、それと呼応するようにナリタボブサップ、ホクショウダイヤも動きます。シベチャタイガーも抜群の掛かりで、これらに続きました。
 難関を最初に突破したのはナリタボブサップ。やや遅れてカネサブラックが続き、シベチャタイガーも圏内でクリア。以下キタノタイショウ、フクドリらも続いて追撃態勢に入りました。
 快調に飛ばしていたナリタボブサップでしたが、残り30メートル付近から徐々に脚いろが鈍り、カネサブラックが差を詰め始めます。残り20メートルでカネサブラックが並び掛けて2頭のたたき合いとなりましたが、3番手争いの3頭も横一線で、予断を許さない状況。しかし、これが最強馬の底力か、カネサブラックが残り5メートルでグッと前に出ると、さらに追い込んできたフクドリを退け、先頭でゴールを果たしました。ナリタボブサップは懸命にカネサブラックに食い下がっていましたが、ゴール線上で力尽きてストップ。その間にフクドリ、シベチャタイガー、キタノタイショウがなだれ込むようにゴールし、結局ナリタボブサップは5着に敗れました。

 現役最強馬の力を見せつけ、重賞19勝目を飾ったカネサブラック。今季も旭川記念制覇のほか、北斗賞、ばんえいグランプリでともに2着、ばんえい十勝オッズパーク杯3着と、地力の高さを見せつけています。逃げるナリタボブサップを焦らずきっちり差し切ったあたりは、王者の風格。今後も力強いレースを見せてくれることでしょう。
 フクドリが持ち前の末脚を発揮して2着。これまで重賞勝ちはありませんが、天馬賞、北斗賞で2着があるとおり、一線級が相手でも互角のレースぶりを見せています。やや軽めの馬場を追い込んできたレース内容もよく、展開次第でタイトル奪取の可能性も十分です。

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松田道明騎手「楽に勝ったわけではなく、結構つらかったです。馬場に脚を取られていたので時計がかかるかなと思っていたのですが、速いタイムでゴールしたので、たぶん軽かったのではないでしょうか。そういう馬場で、さらに切れ味のある馬が何頭かいたので、引っ張って引きつけながら競馬をしようと思っていました。天板では自分の馬もきつかったですね。ナリタボブサップも持ったままだったし、後ろから来た馬も勢いがよかったので、残り10メートルを切って(自分の馬が)『どこで止まるかな』と思ったら、ゴールに入ったところで止まったと感じでした。精いっぱい頑張ってくれましたね」

9/16銀河賞回顧

2012年9月17日(月)

ニュータカラコマが久々の重賞2勝目!

 16日(日)は重賞・銀河賞(4歳オープン)が行われ、単勝5番人気のニュータカラコマが優勝。昨年のイレネー記念以来となる、重賞2勝目を挙げました。

 クリテンホウが出走取り消しとなり8頭立て。馬場水分は2.6%と、やや力の要る馬場状態で行われました。フジダイビクトリーが先手を奪いますが、以下はほぼ横一線。隊列に大きな変動はなく、そのまま第2障害を迎えました。
 じっくりためたフジダイビクトリーが最初に仕掛け、早くも天板に脚を掛ける勢い。それを見て各馬も一斉に登坂を開始し、なかでもブラックパールが抜群のかかりを見せます。その間にフジダイビクトリーは先頭でクリア。やや遅れてブラックパールが続き、さらに1馬身ほどの差でアグリコトブキも障害を突破。以下オイドン、ニュータカラコマ、タカノテンリュウと続きました。
 先頭を行くフジダイビクトリーは徐々に脚いろが鈍り、追いかけるアグリコトブキ、ブラックパールも重い脚どり。そんな中、軽快に脚を伸ばしてきたのがニュータカラコマ。残り30メートルを切ったあたりで早くも先頭に躍り出て、一気に他馬を突き放しに掛かります。残り5メートルでいったん脚を止めますが、2番手追走のアグリコトブキの脚も止まったために事なきを得て、先頭でゴールを果たしました。立て直したアグリコトブキが2着で、ゴール前で鋭く脚を伸ばしたブラックパールが3着で入線しました。

 各馬が脚を止める、イレネー記念同様のサバイバルレースを制したニュータカラコマ。昨年のはまなす賞2着、そしてばんえい大賞典、ばんえいダービーでともに3着と、世代屈指の力があることはこれまでも証明していました。ただ今回のレースで見えてきたのは、いわゆる消耗戦で底力を発揮するタイプということ。今後、重量が増えてくる古馬の重賞戦線でも活躍が期待できそうです。
 牝馬のアグリコトブキ、ブラックパールがそれぞれ2、3着。消耗戦となったことで牝馬20キロ減が生きた印象もありますが、牡馬一線級を相手に互角以上の立ち回りを見せたことは収穫でしょう。11月のクインカップはもちろんのこと、1月の天馬賞でも互角のレースを見せてくれそうです。

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藤野俊一騎手「馬場水分2.6%のこのレースは、流れは向いていたと思います。この馬は障害をいかにうまく越せるかがポイントで、障害を降りた位置取りでは勝てるかなと思いました。イレネー記念勝ちからも力はあるので、これからも頑張りたいと思います」

8/26ばんえい大賞典回顧

2012年8月26日(日)

ブラックボスが世代の頂点を奪還!

 26日(日)は3歳三冠の初戦、重賞・ばんえい大賞典(3歳オープン)が行われ、単勝2番人気のブラックボスが優勝。ナナカマド賞、ヤングチャンピオンシップに続く重賞3勝目を挙げるとともに、イレネー記念5着の雪辱を果たしました。

 馬場水分は2.4%で、適度に力の要る状態。まずはワールドピサが勢いよく飛び出しますが、おおむねニシキウンカイ、ブラックボスなどが先団を牽引。これにヤマノウンカイも加わるようなかたちで、第2障害を迎えました。
 勢いをつけて、最初に仕掛けたのはニシキウンカイ。続けてタカラハヤヒメ、ヤマノウンカイも障害に挑み、さらに遅れてブラックボスとワールドピサも登坂を開始しました。なかでも抜群の登坂を見せたのがワールドピサで、先に天板に行き着いていたタカラハヤヒメと並んで障害を下りました。1馬身ほど遅れてブラックボス、さらに遅れてニシキウンカイ、テンカムソウもクリアし、単勝1番人気のニシキエーカンは6番手で障害を突破しました。
 この中から、鋭い脚を発揮したのがニシキエーカン。残り30メートルで早くも先団に取りつき、残り20メートルでは先を行くブラックボス、ワールドピサに並び掛けようかという勢い。しかし残り10メートルから徐々に脚いろが鈍り、ゴール手前で痛恨のストップ。その間に、しっかり歩き続けて先頭を譲らなかったブラックボスがゴールし、これに食らいついていたワールドピサが2着で入線。いったんはニシキエーカンに交わされていたニシキウンカイが、盛り返して3着でゴール。結局ニシキエーカンは4着止まりでした。

 ブラックボスはじっくり立て直したのが奏功したのか、今季これで2連勝。デビュー以来、世代ナンバー1として君臨してきた実力を三冠初戦のこの舞台で見せつけました。ただ、今回はイレネー記念馬ニシキエーカンより10キロ軽い重量で出走できたのも大きかった印象。今後、重量を積まれてから真価が問われることになりそうです。

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松田道明騎手「今季2戦目ですが厩舎がしっかり仕上げてきました。前を行くワールドピサの西騎手が、どんなレース展開をしてくるのか予測するのが難しかったですが、ニシキエーカンより10キロ軽かったので、最後はしっかり歩けたと思います。力をつけてきているなと実感しますし、これからも応援よろしくお願いいたします」

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