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重賞(特別)回顧 アーカイブ

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3/17ポプラ賞回顧

2013年3月18日(月)

ニュータカラコマがパワー勝負を制す!

 17日(日)は重賞・ポプラ賞(4、5歳オープン)が行われ、単勝5番人気のニュータカラコマが優勝。11年イレネー記念、12年銀河賞以来となる重賞3勝目を挙げました。

 馬場水分は2.1%で、砂煙がもうもうと上がる状態。道中はオイドン、フジダイビクトリーの5歳勢2頭が先行し、ワールドピサ、テンカムソウあたりがこれを追走。各馬ゆったりと歩を進め、第2障害を迎えました。
 真っ先に障害下にたどり着いたフジダイビクトリーが登坂を開始し、ひと呼吸置いてワールドピサも仕掛けます。この2頭がそのまま天板まで登り切り、先頭、2番手で障害をクリアしました。やや遅れてテンカムソウ、ニュータカラコマが続く展開。
 先頭3頭が横一線で競り合うなか、ニュータカラコマがやや後ろからギャロップで追いつきます。そして並ぶまもなく一気に先頭に躍り出ると、そこは早くも残り10メートル。そのまま押し切って、先頭ゴールを果たしました。フジダイビクトリーとテンカムソウは激しい攻防を繰り広げましたが、0秒5差でフジダイビクトリーが先着。1番人気のワールドピサは、テンカムソウから1秒5差の4着に敗れました。

 ニュータカラコマは前述した通り重賞3勝目となりましたが、思えばこれまでもゴール前での接戦が多く、しかも力の要る馬場での消耗戦でタイトルを獲得してきました。いかにもパワータイプといった印象で、今後も重量を課せられるようなパワー優先のレースでは軽視できない存在となるでしょう。

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藤野俊一騎手「10コースとハンデが厳しかったですが、今日は上手に障害を越えられましたし、障害を越えてしまえばこの馬は実力があるので、あの位置だったら差せるかなと思っていました。来年度もまた頑張りたいと思います」

3/10イレネー記念回顧

2013年3月10日(日)

ショウチシマシタ名実ともに世代王者に!

 10日(日)は2歳シーズン王者を決める重賞・イレネー記念(3歳オープン)が行われ、単勝2番人気のショウチシマシタが優勝。ナナカマド賞以来となる重賞2勝目を挙げ、世代王者の称号を手にしました。

 午前中に降った雪の影響で、馬場水分は7.6%と軽め。勢いよく飛び出した10頭は一気にトップスピードに乗せ、一目散に第2障害を目指します。フクミツ、ショウチシマシタ、ソウクンボーイあたりが先行するも、ほぼ横一線。各馬ノンストップで障害下にたどり着きました。
 真っ先に仕掛けたのはショウチシマシタとセイコークイン。さらにソウクンボーイもこれに反応し、コウシュハウンカイもこれに続きます。しかしショウチシマシタが重量を感じさせない力強い登坂を見せ、先頭でクリア。やや遅れてソウクンボーイも障害を下り、以下セイコークイン、コウシュハウンカイも追撃態勢に入ります。
 しかしこの馬場水分だけに先行勢の脚いろも軽快。ショウチシマシタは2馬身半ほどの差を保ったまま歩き続けます。またソウクンボーイも、3番手のコウシュハウンカイとの差をキープ。残り20メートルを切ってからもそのままの態勢が続き、結局この3頭で決着しました。

 ショウチシマシタはナナカマド賞に続く重賞制覇となりましたが、当時はダイコクパワーの降着による繰り上がりでの勝利でした。世代チャンプ決定戦の今回をきっちり勝ち切ったことで、名実ともにナンバーワンの座に就いたと言えます。軽馬場が味方したのは否めませんが、終始馬群をリードしながら、失速することなく歩き続けたのは実力の証明。来シーズン以降の活躍が十分に期待できそうです。
 ソウクンボーイは持ち前のそつのないレースを演じたものの、今回ばかりは展開と馬場に泣いた格好。それでも崩れなかったのは評価でき、こちらも成長次第でさらに活躍してくれることでしょう。
 3着のコウシュハウンカイは大外枠ということもあって外へ逃げたり、物見をするような場面もありました。それで3着なら上々で、精神面の成長があれば頂点をうかがう存在となりそうです。

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大河原和雄騎手「初コンビを組ませてもらいましたが、スタートの出だしも良く、この早いレース展開で良い結果が残せた一番の理由は、馬の調子が良かったからだと思います。第2障害を降りて独走に見えたかもしれませんが、ソウクンボーイや他の馬の追い上げも気になっていました」

3/3チャンピオンカップ回顧

2013年3月 4日(月)

ホッカイヒカル混戦に断!

 3日(日)は重賞・チャンピオンカップ(4歳以上、今年度重賞競走優勝馬)が行われ、単勝2番人気のホッカイヒカルが優勝。08年柏林賞、12年ばんえい十勝オッズパーク杯に続く、重賞3勝目を挙げました。

 馬場水分は3.0%で、標準的な水分量。とはいえ、やはり800キロ前後の重量を曳いているだけに、道中はゆったりしたペースとなりました。馬群をリードしたのはキタノタイショウ、ニュータカラコマ、フジダイビクトリーといった面々。各馬もこれに遅れじと追走し、一団のまま第2障害を迎えました。
 ひと息入れて、最初に障害に挑んだのはフジダイビクトリー。ギンガリュウセイもこれに反応するかのように登坂を開始。その直後、他馬が堰を切ったように仕掛け、大混戦の様相を呈します。その中から抜け出したのはフジダイビクトリー。天板に脚をかけると荷物を曳き上げ、先頭で障害を下っていきました。続いたのはギンガリュウセイで、その後ろからブラックパール、キタノタイショウ、ホッカイヒカル、そして1番人気のカネサブラックが並んで追撃態勢に入りました。
 なかでも脚いろよく伸びてきたのはキタノタイショウで、残り20メートル付近で早くも先頭をうかがう勢い。さらにホッカイヒカルとブラックパールも脚を伸ばしてこれに食い下がります。先頭のフジダイビクトリーは失速気味で、カネサブラックも840キロの荷物が響いているのか、今ひとつ伸びを欠いている状況。残り10メートルを切って先頭はキタノタイショウ。懸命に逃げ込みを図りますが、追ってくるホッカイヒカルもジワジワと差を詰めます。そしてゴール線上でホッカイヒカルが並びかけると、そのままキタノタイショウを抜き去り、先頭で荷物を運びきりました。その瞬間、後端がギリギリ入ったか微妙なところでキタノタイショウがストップ。ジャッジは未入線で、その隙にブラックパール、フジダイビクトリーがゴールイン。レースをおおいに盛り上げたキタノタイショウは、奮闘及ばず4着という結果になりました。なおカネサブラックは、その後ろの5着でゴールしました。

 年度最初の重賞、ばんえい十勝オッズパーク杯でこのレースの出走権を手にしていたホッカイヒカルが、年末の大一番を前に復調気配。シーズン中盤は不振に陥っていましたが、このレースの直前にオープンで3連続連対を果たしており、軌道修正に成功した印象です。思えば昨年のばんえい記念ではニシキダイジン、フクイズミ、ナリタボブサップに次ぐ4着で、地力の高さは折り紙つき。今年もばんえい記念での上位争いが期待できそうです。
 2着のブラックパールはハンデに恵まれた面もありますが、地力がなければこのメンバーで2着に食い込むことは不可能でしょう。重賞で常に上位争いを演じる底力は特筆もので、これからも大舞台での活躍が期待できそうです。
 単勝1番人気で5着に敗れたカネサブラックは、この重量差だけに仕方のない結果。定量、しかも実績のある1トンの重量なら話は別で、ばんえい記念での巻き返しも十分に期待できるでしょう。

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阿部武臣騎手「スタートは遅れるのですが中盤で追いつき、ゴール前で差し切るこの馬らしい勝ち方ができました。普段よりゆったりしたペースだったので、早めに追いついて息を入れられたのもよかったのでしょう。荷物も重かったですが、馬の力を信じて追いました。このまま調子よくいってくれれば来年度も活躍できると思います」

2/17黒ユリ賞回顧

2013年2月18日(月)

ナナノチカラが激戦を制す!

 17日(日)は重賞・黒ユリ賞(3歳牝馬オープン)が行われ、単勝1番人気に推されたナナノチカラが優勝。この世代初となる牝馬重賞を制しました。

 馬場水分は2.1%と重めでしたが、各馬630キロの重量をものともせず、軽快に第1障害を突破。コウシュハクィーン、ミドリユーあたりが先行し、速めのペースで進みます。センショウエースがやや集団から水をあけられたものの、他馬はほぼ一団で第2障害を迎えました。
 ひと呼吸置いて仕掛けたのはミドリユー。それに呼応するようにして、コウシュハクィーンも登坂を開始します。遅れてアグリナデシコ、フジノルビーあたりも仕掛けますが、どれも今ひとつ決め手を欠く展開。しかし、さらに遅れて仕掛けたクインフェスタがひと腰で天板まで上がりきり、他馬を尻目に先頭で突破。立て直したアグリナデシコもクリアし、以下コウシュハクィーン、1番人気のナナノチカラの順で障害を下りていきました。
 単独先頭はクインフェスタ。ゆうゆうと歩みを進めますが、その後方で4番手クリアのナナノチカラがギャロップで2番手まで浮上。さらに脚を伸ばして、残り20メートルでクインフェスタを射程圏に捉えます。徐々にその差を詰め残り5メートルで並び掛けると、2頭が並んだままゴールイン。手に汗握る攻防は、わずかに0秒2だけ、ナナノチカラが先着。クインフェスタもよく粘ったものの、最後はナナノチカラの決め手に屈しました。この2頭から遅れること25秒差の3着には、コウシュハクィーンが入線しました。

 ナナノチカラはこれで5連続連対。目下のデキのよさと、持ち前の決め手の鋭さを生かして、初タイトルを手にしました。牡馬相手のA-1で好勝負を演じ続ける力はダテではなく、今後も牝馬限定戦はもちろん、重量面で恵まれる牡馬相手の重賞でも勝ち負けが期待できそうです。

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鈴木恵介騎手「スタートしてから1コースを嫌がって逃げた動きをみせましたが、障害を降りてから歩く馬なので信じて乗っていました。ゴール際は本当にきわどかったですね。これから期待できる馬だと思いますので、今後も応援をお願いいたします」

1/27ヒロインズカップ回顧

2013年1月28日(月)

ブラックパール悲願の重賞初制覇!

 27日(日)は重賞・ヒロインズカップ(4歳以上牝馬オープン)が行われ、単勝1番人気のブラックパールが優勝。これまで重賞で2着3回と苦杯をなめてきた同馬が、悲願の重賞初制覇を果たしました。

 馬場水分は3.6%と若干力の要る馬場状態。道中はダイリンビューティ、ユーファンタジー、ワタシハキレイズキなどが先頭をうかがいますが、全体的には横一線。ゆったり歩を進めて、ほとんど差なく第2障害を迎えました。
 ひと呼吸置いて仕掛けたのはエンジュオウカン、ワタシハキレイズキ、タケノビジン、ブラックパールの4頭。なかでも抜群のかかりを見せたのがブラックパールで、真っ先に障害をくだります。2馬身ほどの差で続いたのはワタシハキレイズキとタケノビジンで、さらに2馬身ほど遅れてコマクイン、1馬身差でユーファンタジーが追撃態勢に入りました。
 先頭のブラックパールの脚いろは、決して抜群とは言えないものでしたが、追走勢もほぼ同様の歩み。わずかにユーファンタジーのみが、馬体を躍動させながら位置取りを上げ、2番手集団に取りつきます。結果的に早めの仕掛けが奏功したか、各馬追走に脚を使わされ、徐々に脱落。セーフティーリードを保ったブラックパールが最後まで他馬を寄せ付けず、先頭でゴールを果たしました。2番手まで進出していたユーファンタジーは、最後に脚を止めましたが、立て直して2着を確保。残り10メートルで脚を止めながら、ゴールまでしぶとく脚を伸ばしたタケノビジンが3着で入線しました。

 ブラックパールはこれが重賞初制覇となりましたが、そうは思わせない堂々とした勝ちっぷりが印象的でした。重量面で恵まれていたとはいえ、自分でレースを作って勝ち切ったあたりに成長がうかがえます。今後は重量を課せられてどんなレースをするかに注目です。
 2着のユーファンタジーは牡馬オープンにもまれてきた実力を、いかんなく発揮しました。まだまだ安定感に欠ける面はありますが、今回の結果が示すとおり、牝馬では力上位の存在。重量面で恵まれれば、あっと言わせる場面もありそうです。

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藤本匠騎手「今まで重賞を獲れそうで獲れず情けなかったけど、今日は良いレースができたし、馬主さんにも恩返しができました。スタートからしっかり出てくれたし、馬場が渋かったので道中は焦らず、最後の直線は必ず伸びると信じて騎乗しました。本当に馬が頑張ってくれました。間隔の短いローテーションが気になっていたのですが、10キロの馬体増で出走できていたし、厩舎サイドの管理が結果につながったのかなと思います」

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