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重賞(特別)回顧 アーカイブ

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7/12北斗賞回顧

2015年7月13日(月)

フジダイビクトリーが昨年の雪辱を果たす!

 12日(日)に行われた重賞・北斗賞(3歳以上オープン)は、単勝1番人気のフジダイビクトリーが優勝。昨年のばんえいグランプリ以来となる重賞5勝目を挙げました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.ニュータカラコマ 5.4
  2.フクドリ 117.6
  3.ホリセンショウ 70.1
  4.インフィニティー 12.2
  5.ホクショウユウキ 45.2
  6.オレノココロ 12.5
  7.フジダイビクトリー 3.4
  8.オイドン 6.2
  9.コウシュハウンカイ 3.7
 10.キタノタイショウ 7.0

 旭川記念2着を含め、3連続2着と好調のフジダイビクトリーが1番人気。ただ、混戦模様のばんえいオープン戦線を示すように、差のないオッズで各馬が続きます。勢いか、若さか、実績か。馬場水分0.4%と乾いた状態のなか、スタートが切られました。

 およそ800キロの重量に、乾いた馬場ということもあり、各馬とも慎重に歩みを進めます。一進一退を続けて、ほぼ横一線のまま第2障害を迎えました。
 じっくりためたのち、動いたのはインフィニティーとオレノココロ。さらにフジダイビクトリーも仕掛けます。ただ、インフィニティーとオレノココロは天板近くでヒザ折り。その隙を突いて、フジダイビクトリーが先頭で障害を突破します。立て直したオレノココロが2番手で下り、3番手にインフィニティー。ニュータカラコマもこの一角で障害をクリアしました。
 その後もこの4頭は、さすがオープン馬といった変わらぬ脚いろを披露。それだけに4頭の差もいっこうに変わらず、先頭を行くフジダイビクトリーが2馬身ほど抜けたまま残り10メートル。そして、さらに力強く加速するとリードを広げ、先頭で荷物を運び切りました。2着争いは、ゴール前でやや苦しくなりながらもオレノココロが粘り切って先着。インフィニティーが流れ込んで3着で入線しました。

 昨年のこのレースで2着だったフジダイビクトリーが雪辱。その昨年は、直後のばんえいグランプリを制しており、この時期に調子を崩さず走れるのが強み。今年もばんえいグランプリでの活躍が十分に期待できそうです。

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松田道明騎手「ここ最近暑い日が続いていましたが、厩舎の管理がしっかりしていて、安定した走りができました。流れはそれほど速くなく、いい位置取りができていたと思います。先頭で障害をクリアしましたが、末脚がいい馬もいたので、最後まで気を抜かずに騎乗しました。この馬は高重量戦に向いていると思うので、今後の重賞も頑張りたいです」

6/28柏林賞回顧

2015年6月29日(月)

カゲホウトウが重賞初制覇!

 28日(日)は重賞・柏林賞(4歳オープン)が行われ、単勝6番人気のカゲホウトウが優勝。3度目の重賞挑戦で栄冠を勝ち取り、世代の頂点に名乗りを上げました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.キサラキク 15.1
  2.アサヒメイゲツ 14.2
  3.ホクショウメジャー 4.5
  4.ホクショウマサル 11.0
  5.アアモンドセブン 32.0
  6.カゲホウトウ 13.8
  7.カンシャノココロ 3.8
  8.ハクタイホウ 5.5
  9.カイシンゲキ 4.4
 10.センゴクイチ 26.9

 上位4頭は拮抗したオッズでしたが、重賞ウイナーながら690キロで出走できたカイシンゲキ、ホクショウメジャーに、好調カンシャノココロが挑むかたち。これに4番人気のハクタイホウを筆頭とした、重量を課せられた実績馬がどう絡んでくるか。見どころ満載の一戦となりました。

 馬場水分1.8%のなかでスタート。カゲホウトウが勢いよく飛び出し、アアモンドセブン、カンシャノココロも積極的に先行。多少速めのペースで引っ張り、他馬はやや離れて追走する形で第2障害を迎えました。
 全馬がそろいきる前にアアモンドセブンが仕掛け、カンシャノココロもこれに追随。しかし、掛かりが今ひとつと見るや、ひと呼吸置いたカゲホウトウが満を持して仕掛けます。そして抜群の登坂を見せると先頭で障害を突破。立て直してクリアしたアアモンドセブンがこれに続き、ホクショウメジャーも追撃態勢に入ります。
 しかし、先頭を行くカゲホウトウは余裕の手応え。大河原騎手の叱咤を受け、グングンと加速していきます。残り10メートルを過ぎても確かな脚どりで歩き続け、結局14秒1もの差をつけてゴールしました。
 白熱したのは2着争い。懸命に脚を伸ばすアアモンドセブンを後続が強襲。なかでも障害7番手から追い上げたカイシンゲキが猛烈な伸びを見せ、アアモンドセブンに並び掛けたところがゴール。わずかにアアモンドセブンが粘り切って2着を確保。その0秒1差3着にカイシンゲキが入線しました。

 カゲホウトウは今回が重賞初制覇でしたが、そのレースぶりは圧巻のひとこと。ハイペースで先行しながら、障害もひと腰でまとめ、そして最後の平坦路でもゆうゆうと荷物を曳いていたあたりに、今の充実ぶりがうかがえました。それとともに、第2障害下で仕掛けを遅らせ、しっかりと呼吸を整えさせた大河原騎手の手綱さばきも冴え渡っていた印象。息の合ったレースぶりを見せるこのコンビに、今後も注目です。

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大河原和雄騎手「スピードの出る馬場で、この馬にとっては有利な状態で臨めました。勝ちタイムは1分50秒くらいかと想定していましたので、それを切ったらなんとか行ける、とは思っていました。いつも障害に強い馬なので、ゴールまで何とか粘り込めたらと騎乗しました。この馬は年を重ねるにつれて、身体の芯がしっかりしてきており、来年くらいからまだまだ良くなるかと思います」

6/14旭川記念回顧

2015年6月14日(日)

コウシュハウンカイが古馬タイトルを奪取!

 14日(日)は重賞・旭川記念(3歳以上オープン)が行われ、単勝4番人気のコウシュハウンカイが優勝。はまなす賞以来となる重賞3勝目を挙げるとともに、古馬重賞初制覇を果たしました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.オイドン 9.2
  2.インフィニティー 10.6
  3.オレノココロ 4.9
  4.ホクショウユウキ 14.1
  5.コウシュハウンカイ 6.7
  6.ホリセンショウ 61.3
  7.ニュータカラコマ 3.6
  8.フジダイビクトリー 5.3
  9.フクドリ 37.7
 10.キタノタイショウ 7.9

 実績馬ニュータカラコマ、昨年のこのレースの覇者フジダイビクトリーに、5歳馬のオレノココロとコウシュハウンカイが挑む構図。ただ、基礎重量770キロ、馬場水分0.8%という、スピードとパワー両面が問われる条件が混戦に拍車をかけ、出走馬10頭のうち、6頭が単勝ひと桁台と、割れたオッズとなりました。

 乾ききった馬場ということもあり、道中は各馬とも慎重。ペースを作ったのはインフィニティー、フジダイビクトリー、ホリセンショウあたりですが、息を入れながら進み、各馬とも横一線の状態で第2障害を迎えました。
 真っ先に仕掛けたのはホリセンショウ。差なくニュータカラコマ、フジダイビクトリー、インフィニティー、コウシュハウンカイなど、一気に登坂を開始します。その中で抜群の登坂を見せたのはインフィニティー、コウシュハウンカイ、フジダイビクトリー、そしてニュータカラコマ。この4頭が並んで最後の平坦路に向かいました。
 さらにその中からニュータカラコマが鋭い伸びを見せ、一気に先頭を奪う勢い。しかしコウシュハウンカイもこれを抜かせず、併走状態で残り10メートル標識を通過。ここでニュータカラコマの脚いろが若干鈍り、コウシュハウンカイが突き放しにかかります。そして3番手からフジダイビクトリーが猛追。もつれたゴール前でしたが、先頭で荷物を運び切ったのはコウシュハウンカイ。そしてニュータカラコマが流れ込もうとしたところへフジダイビクトリーが強襲し、同タイムゴールの結果、フジダイビクトリーが2着入線を果たしました。

 コウシュハウンカイは今季のばんえい十勝オッズパーク杯で2着に食い込み、古馬重賞でも互角の力を見せていましたが、今回のタイトル奪取で名実ともにトップクラス入り。今年で5歳ということもあり、いかにも伸び盛りの印象です。高重量を積まれてどうかという不安はありますが、今後も要注目の1頭です。

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藤本匠騎手「今年一年はオープンの中でどこまでできるかが課題だったので、こんなに早く古馬重賞を獲ることができて、本当にうれしいです。調教から調子が良い状態でこのレースに出られました。ゴール前に甘さが出てしまうところがありましたが、近走で解消できていました。道中は多少後ろから行っても、障害を越えてから脚を使えると思っていたので、今日のレースは本当に思い描いたレース内容だったと思います。古馬戦で戦えるように大切に乗ってきたので、ここ2~3年でオープンクラスで実績を残せるように頑張ります」

4/26ばんえい十勝オッズパーク杯回顧

2015年4月27日(月)

オレノココロが好発進!

 26日(日)は今シーズン初の重賞・ばんえい十勝オッズパーク杯(4歳以上選抜)が行われ、単勝3番人気のオレノココロが優勝。重賞6勝目を挙げるとともに2015年シーズン最初の重賞を勝利し、さい先のいいスタートを切りました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.イッキフジ 29.9
  2.オレノココロ 4.8
  3.インフィニティー 6.2
  4.オイドン 6.8
  5.セイコークイン 57.6
  6.コウシュハウンカイ 10.1
  7.キタノタイショウ 4.6
  8.フジダイビクトリー 12.4
  9.フクドリ 84.6
 10.ニュータカラコマ 3.5

 昨シーズンのばんえい記念2着馬で、今季初戦を快勝したニュータカラコマが1番人気。そのばんえい記念を制したキタノタイショウが2番人気と、古馬重賞で実績を残してきた2頭が上位人気。ただ、オレノココロも差なく続いており、拮抗したオッズとなりました。重量700キロ台前半のスピード決戦に、1.4%の馬場水分がどう作用するか。各馬の仕上がり具合も含め、見どころ満載の一戦となりました。

 前半は各馬とも砂煙を巻き上げ、ほぼ横一線で推移。軽量とはいえ、やはり乾ききった馬場が影響しているようで、ゆったりとしたペースで進みました。
 じっくりとためたのち、最初に動いたのはコウシュハウンカイで、インフィニティーとオレノココロもすぐさま反応。なかでもインフィニティーが抜群の登坂を見せ、先頭でクリアします。しかし、コウシュハウンカイとオレノココロも差なく続き、最後の平坦路を迎えました。
 上位3頭のなかではオレノココロとコウシュハウンカイの脚いろが良く、インフィニティーは苦戦。残り20メートル付近でオレノココロが先頭に立ち、これにコウシュハウンカイが食い下がります。そしてニュータカラコマが3番手に並び掛け、勝負はこの4頭に絞られました。ただ、各馬の脚いろはほぼ同じ。結局オレノココロが押し切り、先頭で荷物を運び切りました。コウシュハウンカイが3秒4差の2着で、さらに0秒9差の3着にニュータカラコマが入線しました。

 オレノココロはこれで古馬重賞2勝目。昨シーズンのチャンピオンカップを制しているように、ある程度の重量を積んでも古馬一線級と互角以上のレースを見せています。さらなる高重量への対応がカギとなりますが、まだ5歳と若いだけに伸びしろは十分。今後も目が離せない1頭です。


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鈴木恵介騎手「一線級の馬もいましたが、この馬が力をつけてきているのが実感できる、いいレースができたと思います。馬場は重たかったのですが、積極的に自分からレースを作っていきました。前走から1週間しか間は開いていませんでしたが、厩舎がベストな状態に仕上げてくれた結果だと思います」

3/22ばんえい記念回顧

2015年3月23日(月)

キタノタイショウが頂点奪取!

 22日(日)は重賞・ばんえい記念(4歳以上オープン)が行われ、単勝2番人気のキタノタイショウが優勝。悲願のばんえい記念制覇を果たして頂点に君臨するとともに、管理する服部義幸調教師に初のばんえい記念のタイトルをプレゼントしました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.インフィニティー 2.5
  2.ホッカイヒカル 15.6
  3.アオノレクサス 28.1
  4.ファーストスター 23.7
  5.フクドリ 5.5
  6.ニュータカラコマ 7.1
  7.トレジャーハンター 49.6
  8.キタノタイショウ 4.0
  9.ホリセンショウ 26.2
 10.フジダイビクトリー 9.9

 昨年の優勝馬インフィニティーが1番人気で、地力を買われて2番人気にキタノタイショウ。しかしフクドリとニュータカラコマ、フジダイビクトリーも単勝ひと桁台で続いており、今の混沌としたオープン戦線を象徴するオッズとなりました。午前中の降雪で馬場水分は2.4%に上昇し、それがどう影響するか注目のなか、スタートが切られました。

 第1障害を先頭で越えたのはキタノタイショウ。インフィニティー、フジダイビクトリーあたりがこれに続き、ファーストスターとホッカイヒカルはやや苦戦。各馬ゆったりと進みますが、思ったよりもソリの滑りは悪くなさそうに見えます。中間点あたりでもペースを握るのはキタノタイショウで、有力どころはつかず離れず追走。ファーストスターとホッカイヒカルは少し離れましたが、そのほかはほぼ横一線で第2障害を迎えました。
 じっくりためたのち、最初に動いたのはフジダイビクトリー。それを見る形でホリセンショウ、インフィニティーも動きます。なかでもかかりが良かったのはインフィニティーでしたが、天板近くでヒザを折ってしまいます。その間隙を突いてニュータカラコマが天板に脚をかけ、フジダイビクトリーもジワジワと荷物を曳き上げます。そして、先頭でクリアしたのはフジダイビクトリー。大歓声に送られ、障害を下っていきました。やや遅れてニュータカラコマとインフィニティーが突破。さらに遅れてキタノタイショウが4番手で障害を下り、ホリセンショウが5番手で続きました。
 フジダイビクトリーの逃げ脚は軽快で、むしろ追いかけるニュータカラコマが苦しい展開。これにインフィニティーが並びかけようとしますが、それを上回る脚でグングンと差を詰めてきたのがキタノタイショウ。1度脚を止めたものの、立て直してさらに加速すると残り20メートル付近で2番手に躍り出て、さらにフジダイビクトリーを追いかけます。10メートル標識でフジダイビクトリーが脚を止めると、それとほぼ同時にキタノタイショウもストップ。一進一退の攻防が続き、いよいよ最後の正念場となる残り5メートル。ここでフジダイビクトリーが止まってしまい、その隙にキタノタイショウが先頭へ。フジダイビクトリーも懸命に食い下がりますが、奮闘もここまで。大歓声を背中に受けてキタノタイショウがゴール線を切り、第47代チャンピオンに輝きました。
 フジダイビクトリーはゴール寸前で力尽き、あと数十センチのところから動くことができません。松田騎手の懸命の扶助も実らず、細かく刻んできたニュータカラコマが2番手で入線。さらにインフィニティーもこれに続いてフィニッシュ。フジダイビクトリーは結局4着でゴールしました。

 これまで重賞10勝を誇っていたキタノタイショウですが、ばんえい記念はこれが初制覇。多少軽めの馬場で、持ち味であるスピードを生かしきれたのが勝因でしょう。そうはいっても1トン戦。パワーがなければ克服できない重量であり、高いレベルでバランスの取れたオールラウンダーといえるでしょう。イレネー記念、ばんえいダービーを制して将来を嘱望されていた逸材が、9歳にしてようやくつかんだ頂点。王者として望む来シーズンも活躍してくれるに違いありません。
 ニュータカラコマが昨年の4着から前進。あきらめることなくジワジワと押し上げてきたレース内容が良く、これなら今後も頂点をうかがう存在として、重賞戦線をにぎわせてくれることでしょう。7歳世代の筆頭格として、来季も要注目です。
 インフィニティーは2度のヒザ折りが響いた印象ですが、しまいまでしっかり脚を伸ばした内容に、この馬の不屈の闘志がかいま見えました。やはり高重量戦では軽視できない存在。来年のリベンジも十分に期待できそうです。

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大河原和雄騎手「この中間は普通どおりにやろう、変わったことはしないようにしよう、と心がけていました。昨年、自分の不注意でケガをしてばんえい記念に騎乗できず、調教師や関係者に迷惑をかけてしまったけど、ようやく借りを返すことができました。午前中の雪でタイムは速くなるかな、4分はかからないだろうな、と想定していました。先に行く馬がいたけど、手綱に手ごたえが残っていて追いつけると感じました。騎乗していて楽しかったですね」

服部義幸調教師「30年以上調教師をやっていて、オープンという壁が厚いことを知っていた。若くして頂点になりその壁にぶつかってしまう馬もたくさんいる。どんなに大きなレースでも、馬も人も緊張せず平常心で取り組むことを心掛けていた。そうも長くないだろう自身の調教師人生で、大河原騎手や厩舎のみんながばんえい記念を私に獲らせてあげたい、という思いが伝わってきた。本当にこのレースだけは勝ちたかった。騎手と厩舎みんなに勝たせてもらった。ありがとう」

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