ナナノチカラが牝馬重賞完全制覇!
24日(日)は重賞・ヒロインズカップ(4歳以上牝馬オープン)が行われ、単勝2番人気のナナノチカラが優勝。昨シーズンのポプラ賞以来となる重賞5勝目を挙げ、牝馬重賞全制覇を成し遂げました。
【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
1.キュートエンジェル 77.1
2.フェアリードール 75.6
3.キサラキク 1.8
4.センゴクイチ 21.6
5.セイコークイン 4.4
6.アアモンドセブン 36.3
7.ナナノチカラ 4.1
8.アアモンドマツカゼ 15.7
9.コウシュハクィーン 65.9
10.マゴコロ 13.2
天馬賞で同世代の牡馬を一蹴したキサラキクが1.8倍の1番人気。6歳のナナノチカラ、セイコークインがともに4倍台で続き、780キロを課せられた3頭に人気が集中。馬場水分2.1%のなか、女王の座をかけた戦いがスタートしました。
道中はゆったりとしたペースで、各馬ほぼ横一線。わずかにアアモンドセブン、アアモンドマツカゼが先頭で障害下にたどり着いたものの、他馬も差なく続いて勝負どころを迎えました。
最初に仕掛けたのはアアモンドセブンとセイコークイン。ひと呼吸入れてからアアモンドマツカゼが動き、さらにセンゴクイチも障害に挑みます。どの馬も決定力を欠く中、アアモンドマツカゼがようやく突破。そして、じっくりとためていたナナノチカラがひと腰でクリアし、追撃態勢に入ります。さらに遅れてセンゴクイチ、マゴコロが障害を登り切り、勝負は最後の平坦路に持ち込まれました。
ここで抜群の末脚を発揮したのがナナノチカラ。残り30メートル付近でアアモンドマツカゼを捉えると、小気味よいピッチを刻んでゴールを目指します。アアモンドマツカゼもしぶとく食い下がりますが、いったん許した半馬身程度の差を詰めることができません。そのままの態勢でゴールを迎え、ナナノチカラが牝馬の頂点に君臨しました。アアモンドマツカゼから8秒遅れた3着にはセンゴクイチが流れ込み、0秒5差の4着にマゴコロが入線。第2障害を5番手で突破したキサラキクは、しまいに良く脚を伸ばしたものの、結局5着止まりでした。
トップハンデを背負いながらも、しまいまでジワジワと脚を伸ばしたナナノチカラ。障害を難なく突破したレースぶりも良く、いかにも軌道に乗ってきた印象です。黒ユリ賞、ばんえいオークス、クインカップに続く今回の勝利で、ばんえいの牝馬重賞を完全制覇。今のデキなら今後、牡馬が相手でも好勝負が期待できるでしょう。
アアモンドマツカゼは10キロの斤量差が味方したのもありますが、それを割り引いても優秀な内容。牡馬相手でも重量や展開次第でチャンスがありそうです。
安部憲二騎手「トップハンデで馬場も重い条件でしたが、他馬も重量が重いのは同じなので、まずはこの馬の良さを引き出せるよう心掛けました。昨年のこのレースはゴール前で止まって負けてしまったので、追い込みを図る際も気持ち良く走ってもらうよう、あまり追い込みすぎないように騎乗しました。今回は止まらないよう走らせるのがポイントでした」