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重賞(特別)回顧 アーカイブ

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2/11黒ユリ賞回顧

2018年2月12日(月)

ミスタカシマ断然人気に応える!

 11日(祝・日)は重賞・黒ユリ賞(3歳牝馬オープン)が行われ、単勝1番人気のミスタカシマが優勝。ナナカマド賞勝ちの実力をいかんなく発揮し、重賞2勝目を挙げました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.ジェイフラワー 23.2
  2.カイセリュウキ 46.2
  3.サンシルクラポピー 8.9
  4.サトクィーン 21.3
  5.センリョウバコ 48.5
  6.クイーンドリーマー 22.2
  7.ミスタカシマ 1.9
  8.プランセス 2.6
  9.アフロディーテ 46.5
 10.ウィナーサラ 24.5

 牡馬を相手に互角のレースを見せているミスタカシマが、単勝1.9倍の断然人気。白菊賞勝ちなど高いレベルで安定しているプランセスが2.6倍と、この2頭が人気を二分します。やや離れた3番人気のサンシルクラポピーが8.9倍で、単勝ひと桁台はここまで。ただ、1戦ごとに成長を見せる明け3歳馬だけに、単勝最低人気のセンリョウバコでも48.5倍と、どの馬にもチャンスがありそうな戦前予想となりました。

 馬場水分は2.2%でスタート。全馬未経験となる640キロの定量戦でしたが、道中は各馬とも軽快に飛ばします。ジェイフラワー、ミスタカシマ、サトクィーンあたりが先行態勢も、他馬も離れず追走し、横一線の状態で第2障害を迎えました。
 ひと息入れて、最初に仕掛けたのはジェイフラワー。続けてミスタカシマ、サトクィーンと積極的なレースを見せていた3頭が、ここでも早めの登坂。なかでも軽快に駆け上がったのがミスタカシマで、スピードに任せて障害を下りていきます。多少遅れてジェイフラワーが続き、サトクィーンもさほど遅れずに突破。以下、サンシルクラポピー、アフロディーテ、プランセス、センリョウバコが、次々と障害をクリアし、追撃態勢に入りました。
 残り30メートル標識を過ぎると、ミスタカシマが独走態勢を築き、苦しくなったジェイフラワーにアフロディーテとプランセスが迫ります。特に軽快な末脚を見せたのはアフロディーテで、残り20メートル付近で2番手に浮上します。しかし、先頭のミスタカシマは余力十分。懸命に追うアフロディーテを尻目に、ゆうゆうとゴール線を通過し、結果4秒6差をつけて2度目のタイトル奪取を果たしました。2着はアフロディーテで、さらに14秒差の3着にはサンシルクラポピーが入りました。

 勝ったミスタカシマは、これが重賞2勝目。やはり牝馬同士なら一枚上の存在で、その実力を存分に発揮しての勝利となりました。難なく障害を突破したことに加え、しまいまで軽快に脚を伸ばした内容からも、レースセンスは相当。今後、牡馬相手の重賞でも好勝負が期待できそうです。
 アフロディーテは9番人気を覆しての2着。じっくりため、ひと腰で駆け上がった第2障害が印象的で、最後の平坦路もきっちり歩ききる好内容。これだけスムーズな競馬ができれば、重賞制覇のチャンスも巡ってくるはず。今後も軽視は禁物でしょう。

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鈴木恵介騎手「牝馬の中では力が抜きん出ているので、負けられないレースだと思っていました。スタートや道中も手応えが良く、障害は本当に上手な馬なので、楽に上がれました。これからも活躍する馬だと思います」

1/21ヒロインズカップ回顧

2018年1月22日(月)

キサラキクが牝馬ナンバー1の力を示す!

 21日(日)は重賞・ヒロインズカップ(4歳以上牝馬オープン)が行われ、単勝1番人気のキサラキクが優勝。トップハンデ790キロをものともせず、重賞5勝目を挙げました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
 1.アアモンドセブン 5.3
 2.ファイトガール 20.0
 3.フェアリードール 13.5
 4.コウシュハサマー 9.7
 5.ヒカルナナヒメ 17.5
 6.キサラキク 1.6
 7.メムロコマチ 56.5
 8.セイコークイン 6.3

 最重量を課せられたキサラキクでしたが、今シーズンも北見記念で3着に食い込むなど、牡馬相手に互角の立ち回りを披露。牝馬ナンバー1という評価が、そのまま単勝1.6倍というオッズに反映されました。昨年のこのレースの覇者で、前哨戦のレディースカップで2着に入ったアアモンドセブンが2番人気。昨年の2着馬セイコークインが差のない3番人気と、牝馬戦線で実績を残してきた各馬が上位人気に推されました。

 馬場水分は1.4%と、乾いたなかでスタート。道中はキサラキク、セイコークイン、ファイトガールあたりがペースを握りますが、力の要る馬場だけあって、ゆったりと歩を進めます。これにアアモンドセブン、フェアリードールも続き、5頭が並んだ状態で第2障害を迎えました。
 最初に仕掛けたのはセイコークイン。天板近くまで駆け上がりますが、越えるには至らず脚を止めます。その間、じっくり脚をためたのがキサラキクで、満を持して動くと抜群の登坂を見せ、ひと腰で障害を突破します。これに続いたのがフェアリードールとアアモンドセブンで、さらにコウシュハサマーとヒカルナナヒメも並んで先頭を追いかけます。
 しかし、キサラキクの末脚は衰えるどころか、さらに勢いを増す一方。10メートル以上の差をつけて独走すると、そのままゴールまで他馬を問題にせず、トップで荷物を運び切りました。4頭による2番手争いから抜け出したのはアアモンドセブンで、残り10メートル付近で差を広げにかかると、キサラキクから11秒差でゴール。さらに6秒差の3着にはセイコークインが入りました。

 トップハンデながら、女王の名にふさわしい圧倒的なレースを見せたキサラキク。強豪牡馬にもまれてきた実力をいかんなく発揮し、牝馬の頂点に君臨しました。重い馬場を考慮して仕掛けを遅らせた阿部武臣騎手の手綱さばきも特筆すべき点で、今後もこのコンビに注目です。
 勝ち馬には突き放されたアアモンドセブンでしたが、他馬には決定的な差をつけて2着。特に残り20メートルを切ってからの末脚には見どころがあり、今後も牝馬同士なら好勝負が期待できそうです。

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阿部武臣騎手「ばんえい最強牝馬として君臨してきているので、トップハンデでしたが負けられないレースでした。優勝できてホッとしています。馬場が重たかったので障害に不安はありましたが、障害を重点的に調教してきました。ここさえうまく越せたら、末脚のある馬なので勝機はあると思って騎乗しました」

1/3天馬賞回顧

2018年1月 4日(木)

マルミゴウカイが王座を堅守!

 3日(火)は重賞・天馬賞(5歳オープン)が行われ、単勝1番人気のマルミゴウカイが優勝。重賞5勝目を挙げ、世代王者の地位を不動のものとしました。また、藤本匠騎手は前日の帯広記念に続き、2日続けての重賞制覇となりました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.ホクトノホシ 53.8
  2.フウジンライデン 8.3
  3.プレザントウェー 26.2
  4.タカラシップ 5.8
  5.ホクショウディープ 8.9
  6.ツルイテンリュウ 49.9
  7.タフガイ 39.2
  8.ヒカルナナヒメ 21.0
  9.マルミゴウカイ 1.4
 10.ブルーオーシャン 出走取消

 ブルーオーシャンが出走を取り消して9頭立て。ばんえいダービーのほか、柏林賞、銀河賞と、世代限定重賞を数多く制してきたマルミゴウカイが圧倒的な1番人気に推されました。目下、連勝中のタカラシップがこれに続き、3番人気はA1戦で好勝負を演じているフウジンライデン。ばんえいダービー、柏林賞、銀河賞でマルミゴウカイの2着となっているホクショウディープまでが、単勝ひと桁台の人気となりました。

 馬場水分は2.7%でスタート。道中はタカラシップが積極的に運び、多少ばらけた展開。それぞれの思惑を胸に、中間点を通り過ぎます。その後も、けれん味のない逃げでタカラシップが馬群をリード。早々と第2障害下にたどり着き、仕掛けのタイミングを計りはじめました。
 5、6頭が追いついたところで、タカラシップが満を持して登坂。ひと腰で障害を登り切り、ゆうゆうと最後の平坦路に向かいます。これを見て他馬も続々と障害に挑みはじめ、マルミゴウカイ、フウジンライデン、ホクショウディープ、プレザントウェーがほぼ横一線でクリア。後続は障害に手間取り、その後はほぼ5頭による争いとなりました。
 先頭で突破したタカラシップでしたが、前半のハイペースが響いたか、残り30メートル付近で脚いろが鈍りはじめます。代わってマルミゴウカイが先頭に立ち、ホクショウディープも2番手に浮上。ただ、タカラシップも極端に失速することはなく、隣枠のホクショウディープに食い下がって3番手をキープし、残り10メートルを迎えます。しかし、先頭のマルミゴウカイの脚いろは衰えるどころか、より勢いを増した印象。そのままゴール線を先頭で突き抜け、世代トップの座を守り抜きました。ホクショウディープが2着で、懸命に食い下がったタカラシップが3着で入線。結果的に人気サイドでの決着となりました。

 タカラシップの積極策こそあったものの、マルミゴウカイが危なげないレース運びで世代王者の地位を堅守しました。やはり定量戦なら力は一枚上で、落ち着き払ったレースぶりには風格すら感じられました。今後の重賞は年長馬が相手となりますが、通用の下地は十分。引き続き注目の存在です。
 ホクショウディープは、今回もマルミゴウカイに屈して2着。レースぶりは悪くなかったですが、それだけに勝ち馬との力の差を見せつけられた印象です。ただ、まだ5歳だけに、いくらでも成長の余地は残っているはず。今後の逆転に期待したいと思います。
 今回のレースで、もっとも見せ場を作ったのはタカラシップ。積極的に運びながら3着に粘った内容に、着実な成長がうかがえました。今後のさらなる成長、そして馬場や展開次第で、重賞制覇のチャンスもありそうです。

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藤本匠騎手「柏林賞と銀河賞をトップハンデで勝ったので、今回のノーハンデ戦は負けられないと、自分にプレッシャーをかけて騎乗しました。道中は少し反応が鈍くて流れに追いつくのがやっとでしたが、障害を上手に越えて最後までしっかり歩いてくれました。これからは古馬重賞戦でも活躍できるように育ってほしいです」

1/2帯広記念回顧

2018年1月 3日(水)

コウシュハウンカイが持ち味発揮!

 2日(月)は新年恒例の大一番、重賞・帯広記念(4歳以上オープン)が行われ、単勝3番人気のコウシュハウンカイが優勝。ニュータカラコマと並んでの最重量920キロをものともせず、重賞7勝目を挙げました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.カンシャノココロ 45.5
  2.トレジャーハンター 18.2
  3.ソウクンボーイ 85.5
  4.ニュータカラコマ 11.6
  5.オレノココロ 2.1
  6.フクドリ 29.4
  7.フジダイビクトリー 2.7
  8.シンザンボーイ 73.2
  9.コウシュハウンカイ 6.1
 10.サクラリュウ 20.9

 混戦が続くオープン戦線だけに、説得力のある"よりどころ"があるかどうかがオッズに表れた印象。このレースを連覇中で、高重量戦で力を発揮しているオレノココロが1番人気。2016年のばんえい記念馬で、復調を示すフジダイビクトリーが続き、北見記念勝ちのコウシュハウンカイは堅実に走れるのが魅力で3番人気。軽い馬場なら障害巧者のニュータカラコマと、馬場水分2.7%のなかで、それぞれの強みがどう発揮されるか注目されました。

 軽めの馬場とはいえ、900キロ前後の重量が積まれているだけに、各馬は慎重な脚どり。それぞれのペースで歩を進め、多少ばらけた展開で第2障害を迎えました。
 真っ先に第2障害に挑んだのはトレジャーハンター。差なくサクラリュウが続き、フジダイビクトリー、コウシュハウンカイも早めの登坂。なかではサクラリュウが鋭いかかりを見せ、先頭で突破。コウシュハウンカイも圏内で続き、3番手クリアは仕掛けを遅らせていたニュータカラコマ。さらにフジダイビクトリーも3頭を追いかける形で最後の平坦路に向かいました。
 残り30メートル付近で先頭に立ったのはコウシュハウンカイ。サクラリュウも懸命に食い下がりますが、その差はジワジワと広がりはじめます。こうなれば堅実に歩けるコウシュハウンカイの勝ちパターン。そのまま最後まで確かな脚どりを見せ、先頭で荷物を運び切りました。サクラリュウが4秒1差の2着で、さらに3秒2差の3着にフジダイビクトリー。1番人気のオレノココロは障害6番手から追い上げたものの、4着までとなりました。

 コウシュハウンカイは昨年の北見記念勝ちに続く重賞7勝目。旭川記念を15、16年に連覇しており、四市冠競走は残すところ岩見沢記念のみとなりました。多少勝ちみに遅い面もありますが、どんな競馬、馬場にも対応できる点が強みで、高重量戦もこなせるオールラウンダー。今後も混戦に拍車がかかるようなときには要注目でしょう。
 惜しかったのはサクラリュウ。これまで重賞勝ちこそありませんが、下級条件から着実に力をつけ、昨年の岩見沢記念で2着。そして、BG1でも好勝負を演じられるほど力をつけてきました。高重量にも慣れてきた印象で、初タイトルも時間の問題。さらなる活躍が期待できそうです。
 フジダイビクトリーは"完全復活"とはなりませんでしたが、レースぶりそのものは悪くなかった印象。もう少し力の要る馬場だったら違ったはずで、今後の重賞戦線でも好勝負が期待できそうです。

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藤本匠騎手「松井調教師が自ら調教をつけていて、仕上がりは十分でした。トップハンデが心配でしたが焦らずに行こうと考えていました。道中の流れはスムーズで障害も思ったより簡単に上がってくれましたから、あとはゴールまで脚がもってくれ、と思いました。最後まで勢いがあって、常に前に行こうとする馬なので僕自身、頭が下がります。大一番のばんえい記念に向けて、皆の期待に応えられるように頑張ります」

12/29ヤングチャンピオンシップ回顧

2017年12月30日(土)

オレワヤングチャンピオン!

 29日(金)は重賞・ヤングチャンピオンシップ(2歳、産地選抜)が行われ、北央産駒のオレワチャンピオンが優勝。ナナカマド賞2着の雪辱を果たし、手綱をとった鈴木恵介騎手もこのレース4連覇を達成しました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
  1.アアモンドグンシン 9.1
  2.コウシュハレガシー 14.5
  3.フレイムゴールド 76.1
  4.センショウブルー 49.1
  5.バンリュウブラック 4.9
  6.インターセプト 163.9
  7.ジェイコマンダー 11.2
  8.オレワチャンピオン 1.4
  9.キンツルモリウチ 18.3
 10.コウシュハギョイ 139.9

 ナナカマド賞を制したミスタカシマが不在となれば、デビューから【6・6・2・1】のオレワチャンピオンが有力。前走の北央産駒特別を制して勢いにも乗っており、単勝1.4倍の圧倒的な1番人気に支持されました。以下バンリュウブラックが4.9倍、アアモンドグンシンが9.1倍。今回ばかりはオレワチャンピオンの勝ち方が焦点といった戦前予想となりました。

 馬場水分は1.5%でしたが、2歳戦らしく全馬が元気よく飛び出し、第1障害を難なく突破。コウシュハギョイがやや遅れ気味も、他馬は横一線の状態で中間点を通過し、そのまま第2障害を迎えました。
 初の600キロながら、オレワチャンピオンが真っ先に障害に挑みます。これを見てバンリュウブラック、ジェイコマンダー、キンツルモリウチ、アアモンドグンシンも登坂を開始します。しかし、オレワチャンピオンは手間取ることなく軽快に障害を突破。ジェイコマンダーとアアモンドグンシンも差なくクリアし、キンツルモリウチ、コウシュハレガシーも圏内で障害を下りていきました。
 最後の平坦路を迎えてジェイコマンダーがオレワチャンピオンに肉薄。しかしオレワチャンピオンもこれを抜かせず、白熱した叩き合いを演じます。残り20メートル標識を過ぎても、残り10メートルを切っても、2頭のクビほどの差はそのまま。結局1秒7の差を保って、オレワチャンピオンが先頭で荷物を運び切りました。接戦となった3着争いは、障害5番手から伸びたコウシュハレガシーに軍配が上がりました。

 終始ジェイコマンダーに追われる厳しい展開となったオレワチャンピオンでしたが、最後までその猛追をしのぎ切りました。積極的に運びながらの粘り腰だけに、その勝負根性は相当なもの。安定感のある障害とともに、今後も大きな武器となりそうです。
 2着のジェイコマンダーはナナカマド賞(3着)に続く好走。前3戦の案外な競馬からは一変し、復調気配がうかがえる好内容でした。今後も状態次第で、タイトルをうかがうことができるでしょう。

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鈴木恵介騎手「1番人気に応えられてほっとしています。障害の上手な馬なので自信を持っていましたが、スタートの出だしも道中の手ごたえもいつも以上に良く、障害を下りてからどこまでもってくれるかなと思っていました。ジェイコマンダーに差されるかと思いましたが、よく粘ってくれました。この4連覇の記録も馬に恵まれたおかげだと思います」

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