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3/24ばんえい記念回顧

センゴクエースがついに頂点へ
槻舘調教師は3連覇を達成!


 24日(日)は重賞・ばんえい記念(4歳以上オープン)が行われ、単勝2番人気のセンゴクエースが優勝。2歳時から将来を嘱望されていた素質馬が、ばんえい記念初挑戦で頂点を極めました。

【出走馬】※馬名右の数字は単勝最終オッズ
 1.コウシュハウンカイ 13.6
 2.オレノココロ 1.5
 3.ドルフィン 73.0
 4.フジダイビクトリー 7.1
 5.センゴクエース 3.5
 6.ソウクンボーイ 78.3
 7.カンシャノココロ 61.6
 8.シンザンボーイ 19.0

 極限の重量だけに、このレースを連覇中のオレノココロに人気が集中。単勝1.5倍と、圧倒的な1番人気に支持されました。続くのは超良血センゴクエースで3.5倍。今回が引退レースとなるフジダイビクトリーが7.1倍の3番人気で、この3頭が単勝ひと桁台に推されました。

 馬場水分は1.2%でスタートしましたが、雪がちらついたこともあってか、有力どころはすんなりと第1障害を突破します。ただ、そうはいっても1トン戦。各馬、慎重に歩を進め、ゆったりとしたペースで中間点を進みます。オレノココロ、フジダイビクトリー、センゴクエースといった上位人気馬が先行し、そのうしろからコウシュハウンカイ、シンザンボーイ、ソウクンボーイが追走。第2障害にはフジダイビクトリー、センゴクエース、オレノココロ、コウシュハウンカイの順でたどり着きました。
 行きたがるのをなだめつつ、じっくりためる各ジョッキー。普段よりも静寂の時間が長く続きましたが、コウシュハウンカイ、オレノココロ、フジダイビクトリーが同時に動き、センゴクエースもこれに続いてレースが活性化。ファーストアプローチで天板近くまで上がったのはオレノココロとセンゴクエースで、フジダイビクトリーも二の腰を入れて天板付近へ。しかし、ここからが1トン戦の正念場。センゴクエースがヒザ折りを喫するなど、各馬苦戦を強いられました。しかし、経験豊富なベテラン・フジダイビクトリーが天板まで登り切り、そのまま障害を突破。最後の勇姿を見せるべく、先頭で最後の平坦路へ向かいました。やや遅れて、立て直したセンゴクエース、障害巧者コウシュハウンカイ、慎重に登坂を進めたオレノココロがクリア。勝負の行方は実績のあるこの4頭に絞られました。
 なかでも抜群の末脚を発揮したのはセンゴクエース。1トンを曳いているとは思えない、軽快なスピードを見せてフジダイビクトリーに襲いかかります。対するフジダイビクトリーは行き脚が鈍り、残り30メートル付近でストップ。労せずしてセンゴクエースが先頭を奪います。
 しかし、オレノココロも4番手から切れのある末脚を繰り出すと、コウシュハウンカイ、フジダイビクトリーをかわし、残り10メートルの手前で単独2番手に浮上。さらにセンゴクエースを捉えるべく懸命に脚を伸ばし、徐々に差を詰めにかかります。しかし、センゴクエースもしぶとい粘りを発揮し、わずかなリードを懸命に守り抜きます。頂点を争うにふさわしい、ゴール前のしのぎ合い。結局、2秒4差でセンゴクエースが先頭で荷物を運び切り、第51代ばんえいチャンプの座に君臨しました。オレノココロが2着で、さらに12秒5差の3着には、引退レースのフジダイビクトリーが入線しました。

 素質馬センゴクエースが、とうとう頂点奪取を果たしました。いわずと知れた父ウンカイ、母サダエリコの超良血。父母も果たせなかったばんえい記念制覇を、7歳にして成し遂げました。第2障害ではヒザをつく場面もありましたが、即座に立て直し、障害を越えてからは1トンを曳いているとは思えない軽快なフットワークを発揮。ひと皮むけたレースぶりで、ばんえいチャンプにふさわしい勝ち方だったと言えるでしょう。いかにも円熟期を迎えたようなレースぶりに、よりいっそうの活躍が期待できそうです。
 オレノココロは3連覇ならず。今回ばかりはセンゴクエースに強い競馬を演じられてしまった印象ですが、障害を越えてからの脚は、この馬本来のものでした。馬場水分のわりには若干速い3分35秒の決着になったのも向かなかった印象で、展開や馬場次第で頂点を奪い返す可能性も十分です。
 ラストランで見せ場十分のレースを演じたフジダイビクトリー。2016年にばんえい記念を制して以降も随所で存在感を示してきただけに、その勇姿を見られなくなるのは一抹の寂しさも感じさせます。通算218戦39勝、重賞は10勝。その数字のみならず、ばんえいを沸かせた名馬として、今後も記憶に残ることでしょう。

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工藤篤騎手「レースは先行しながら進めたので、あとは第2障害をうまく越えてくれればと思いました。状態としては、槻舘調教師がばっちり仕上げてくれたので調子は良かったです。この馬を称えたいですね。本当に強い馬です。騎乗している間に馬場はだいぶ乾いてきたと感じました。かえって落ち着いて良かったです。ペースとしては、思っていたとおりと感じました。第2障害で膝をついた時は少し焦りましたが、その分、呼吸を入れてあげたら何とかなると思い、立て直して騎乗しました。手ごたえは良く、止まりそうになかったので、このままいけば勝てると確信しました」

槻舘重人調教師「本当に嬉しいです。今年は重賞を1個も勝てていなかったので、本当に良かったです。第2障害でヒザが甘いので、その部分を重視しながら調教をしてきました。レースの流れは思ったより落ち着いた感じだったと思います。第2障害で膝をついたのはやっぱりついたかと思いました。調教師として3連覇できて嬉しいです」

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