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永島 太郎 騎手(兵庫)

8月8日に地方通算2000勝を達成した永島太郎騎手。2000回目の先頭でのゴールは地元・園田競馬場ではなく、期間限定騎乗中の門別競馬場でした。デビュー28年目を迎えてもなお「勉強になることばかりだった」という門別での日々や、8年ぶりのJRA遠征、後輩騎手との交流、そして2000勝を達成したことで新たに見えてきたことなど、たっぷりと語っていただきました。

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地方通算2000勝おめでとうございます! 門別競馬場での達成でしたが、まずは門別で期間限定騎乗をした経緯を教えてください。

9年前に門別で期間限定騎乗をさせていただいた時、大きい馬場での競馬で勉強になることがいろいろあったので、翌年から「もう一度行きたい」とずっと思っていました。でも、なかなか行けるタイミングがなくて、さらに父の病気が見つかり関西を離れられませんでした。父は残念ながら今年、亡くなったのですが、時間ができたのでジョッキーの間にもう一度行ってみようと思ったんです。

普段、騎乗している園田競馬場は1周1051メートルで小回りコースと言われます。1周1600メートル(外回り)の門別競馬場はどういった点が違いましたか?

もう、まったくスタイルが違いますね。走る馬は同じでもコース形態によってこんなにも走らせ方が変わるんだな、と衝撃的でした。競馬は決められたルールで乗っていますが、ルール上では収まりきらない位置の取り方などが園田と門別は両極端なくらい違います。ペースも園田だと2ハロン目に時計が一番遅くなるんですが、門別はJRAと同じで2ハロン目が一番速くなって、馬の抑える場所や抑え方もまるで違いました。勉強になりましたね。

そうなると、門別は直線も330メートル(外回り)ありますから、差しも決まりやすそうですね。

テレビで見ていると、4コーナーを先頭で持ったまま回ってきた馬が絶対に伸びるだろうと感じるのですが、後ろの馬に差し切られたりするんですよね。まだ期間限定騎乗は2回目ですが、今回の2カ月でもまだまだ分からない部分がいっぱいありました。

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期間限定騎乗は7月10日からでしたが、前週には重賞・グランシャリオ門別スプリントに騎乗。その日、エキストラ騎乗の1鞍目をマイコートで勝利しました。今回の門別遠征では実質的な初勝利で、同馬とはJRA札幌競馬場でコスモス賞(6着)にも挑みました。2010年以来となるJRAでの騎乗はいかがでしたか?

札幌競馬場なんて乗れることがないので、ありがたかったですね。門別は冬のオフシーズンに騎手やスタッフが1歳馬や2歳馬を乗り慣らして競走馬に育て上げています。だから、仕上げた馬は自分たちが乗りたいっていう気持ちがあるでしょうし、地方競馬のジョッキーはみんなJRAで乗りたい気持ちが強いです。そんな中で僕が乗せてもらえたっていうのは、騎乗できたこと以上に感謝の気持ちが大きかったです。阪神競馬場や京都競馬場でも乗せていただきましたが、その感触とはまた違って、洋芝で生えそろった根付きのいい、1本1本が太い芝のじゅうたんの上を走っている感じでした。馬の脚には優しいけど力もいるであろうクッションのいい芝でした。いい経験をさせてもらいましたね。

貴重な経験といえば、門別競馬場には屋根付きの坂路コースがあります。調教で乗ってみていかがでしたか?

1度だけ美浦の坂路は上ったことがありましたが、日常的に坂路調教をするのは初めてでした。馬が他に気を取られず駈け上っていくことに集中するので、乗りやすかったですね。ウッドチップなので脚にも優しいんじゃないですかね。若馬は骨がまだできていない状態で強い負荷をかけるとどうしても痛みが出たりしますが、脚元への負担が軽くなる分、もっと強い負荷をかけられるんだと思います。そうして若いうちに鍛えられるから基礎体力がついて、ホッカイドウ競馬の2歳馬は早い時期からしっかり結果を残せるのではないかと感じました。

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8月8日門別10レース、ゴッドパイレーツで地方通算2000勝を達成されました。改めておめでとうございます!門別に旅立つ前からこの記録は意識されていましたが、永島騎手にとって2000勝とはどんな数字ですか?

月並みな言葉ですけど、デビューした時は「まさか」って思っていた数字です。後輩で僕より早く2000勝に到達した人もいますし、もっともっとたくさん勝っている人もいますが、僕の騎手人生でひとつの大きな数字まで辿り着けたことは幸せで、素直に嬉しかったです。

達成の瞬間は覚えていらっしゃいますか?

あの日は早いレースに勝ちを強く意識できる馬に乗せていただいていたので、それで決めなきゃなって気持ちがありました。でも、2着に負けてしまったんです。これまでどのレースに対しても「勝ちたい」って気持ちで挑んできましたが、2000勝まであと1つのレースで2着になったことは、今までにないくらい悔しさや脱力感がありました。引きずりはしなかったですが、たくさん2着に負けてきた中で、初めての感覚でしたね。

2000勝目をさせてもらったゴッドパイレーツもチャンスがあったんですが、なかなか勝ちきれない馬でした。何か足りない部分を補って勝ちきるためには、メンバーや枠を考えた末、「スタートを決めて逃げること」と考えました。その通りに逃げて勝てたことで、2000勝目にしてやっと自分が思ったレースができたなって思いました。濃い一日でしたね。

2000勝の記念撮影には多くのホッカイドウ競馬の騎手たちも駆け付けていましたね。

2着に敗れた早いレースでの達成だったら、もっと色んな人が写真に収まってくれると話してくれていました。でも、それを取りこぼしてしまったのでね。門別競馬場は調整ルームまで車で移動しないといけないくらい遠くて、2000勝目を決めたのが最終レースの1つ前。その頃まで乗っている騎手も少なかったんですが、若いジョッキー達も並んでくれました。岩橋(勇二)くんなんかは、自分のレースが終わって帰っていたのに、わざわざ着替えて来てくれたらしくて本当に嬉しかったですね。

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園田競馬場でも行われた2000勝達成セレモニー(9月14日)

2000勝を達成したいま、目標やこれからのビジョンを教えてください。

長年、騎手としてやってきた中でいろんな心境の変化がありました。2000勝というひとつの区切りを達成したことと、門別では今まで自分が20何年乗ってきても分からなかったゲートや道中の運び方など勉強になることが多かったので、帰ってきた園田ではフレッシュな気持ちで乗れるんじゃないかと楽しみです。

そして、2000勝を達成した今、勝つことにすごく貪欲になりました。「乗るレースは全部勝つ!」くらいの気持ちです。

最後にオッズパーク会員のみなさんへメッセージをお願いします。

僕たち競馬人は、衣食住に関わる仕事ではなく、ともすれば世の中に必要のない部分で生きているのかもしれません。そんな中でも競馬の世界で生かさせてもらえているのは、ファンの方が馬券を買って楽しんでくださっているからです。だから、ファンのみなさんに「また買いたいな」って思ってもらえるような競馬をずっと続けていきたいと思っています。ぜひ馬券を買って楽しんでください。

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※インタビュー・写真 / 大恵陽子

2018/10/04
兵庫

打越 勇児 調教師(高知)

現在、調教師部門で全国リーディングを走る打越勇児調教師(高知)。開業7年目、45歳の若きトレーナーは自身初のタイトルに向け日々、奮闘しています。30代の頃は「厩務員のままでいいや」と思っていましたが、調教師だった父が亡くなり、自身も厩舎を構えることを決意しました。父の教えや、同じ高知競馬で全国リーディング常連の雑賀正光調教師を見て感じること、そして所属する宮川実騎手との夢とは。

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厩舎の看板馬ティアップリバティと

8月17日時点で125勝を挙げ、全国リーディングに立っていらっしゃいます。「おめでとうございます」と言うにはまだ早いかもしれませんが、高知競馬には全国リーディングの常連・雑賀正光調教師がいらっしゃる中、開業7年目でこの成績はすごいですね。

ありがとうございます。嬉しいですが、まだ8月だからね。雑賀先生とか角田(輝也)先生(名古屋)なんかはやっぱりすごいですから、いつどこでひっくり返されるか分からないです。今までは追いかける立場で夢中でしたが、初めて自分がこの位置に立って「今が12月だったらな」って毎日思っています。

2012年4月に開業されましたが、調教師になったきっかけは何ですか?

調教師だった父(初男調教師)の厩舎で厩務員をしていました。父に1度、「調教師になったらどうか」と言われたことがありましたが、当時は高知競馬もあまりいい時ではなくて、5年か10年くらい先、いつか父が引退する時に考えようかな、というくらいにしか考えていませんでした。ジョッキー経験者じゃないから、馬を集められないんじゃないかという思いもあって、「厩務員でいいや」という気持ちがどこかにありました。ところが、父が亡くなってしまって...。それで私も調教師になりました。

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お父様は高知初の2000勝ジョッキーで、調教師になられてからも重賞22勝などご活躍されたと聞きます。どんな存在でしたか?

子供の頃からよく怒られていましたが、憧れや尊敬の気持ちも持っていました。父の厩舎で厩務員をしていた頃は「馬を優先しろ」とよく注意されました。当時は人間側の都合で段取りを優先してしまっていたんです。いま責任ある立場になって、父の言っていた意味が分かるようになりました。真面目で、馬の扱いがすごいなぁと尊敬していました。

ご自身も開業1年目に船橋・クイーン賞(JpnIII)でアドマイヤインディが3着に入りました。大健闘と言ってもいいんじゃないでしょうか。

すごくビックリしました! レースを見ていて「なにか来たな...ん?俺んとこか!?」って。クイーン賞の後、TCK女王盃(JpnIII)も4着で「クイーン賞はまぐれじゃなかった」ということを証明できて嬉しかったです。アドマイヤインディのおかげで南関東や全国の人に私の名前を知っていただけましたし、とても思い入れの深い馬です。でもTCK女王盃の後、私の勉強不足でうまく調整ができませんでした。今ならローテーションを工夫するなどもう少し成績を残せていたかもしれないです。当時は経験が少なすぎたし、気負っていた部分もありました。

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大井・TCK女王盃に出走したアドマイヤインディ(2013年1月23日・4着)

開業から6年が経ちましたが、現在はどういったことを大切に管理馬と向き合っていますか?

騎手や厩務員たちの意見を聞いて、個々の馬に少しでも合った調教をすることでしょうか。うーん、でも難しいですね。雑賀厩舎やいろんな厩舎を見て「いいな」と感じる点はマネをしています。何カ月か試して、うちの厩舎に合った形に変えて取り入れます。高知競馬は上位クラスの馬を除いて短いスパンでレースに使うことがほとんどなので、その難しさもあります。でも、その中でもなるべくチャンスのある時に勝てるように状態を持っていこうと考えています。また、スタッフも大切にして、1頭1頭にしっかり手をかけられるようにと思っています。

厩舎看板馬の1頭のティアップリバティは今年、重賞2勝。そのうち福永洋一記念は所属する宮川実騎手とのコンビでした。宮川騎手も現在、高知リーディング1位で、厩舎・騎手ともに好調な印象です。

ティアップリバティはJRAで期待されていた馬です。脚元のことなどがあって順調にレースに使えなかったりもしますが、他厩舎にもどんどんいい馬が入ってきていますから、負けないようにうまく調整していきたいですね。今は休養中ですが、秋以降がんばります。

(宮川)実も昔の落馬事故の影響で片目が見えないハンデがあるのに、素晴らしい結果だと思います。でも、自分が望んでここに帰ってきているから、それを言い訳にはできないですよね。レースでは優しすぎるところもある騎手ですが、2人で一緒にリーディングを獲れれば理想的です。

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福永洋一記念(2018年5月3日)を制したティアップリバティ(写真:高知県競馬組合)

打越師も宮川騎手もリーディングを獲るのは初めてになりますから、期待しています。さて、今の目標は何ですか?

高知には全国リーディング常連の雑賀先生がいらっしゃいます。まずは、雑賀先生より勝ち星を挙げて高知リーディングを獲ることです。それに付随といっては失礼ですが、全国リーディングがついてくればすごく嬉しいですね。年末に1回くらい喜んでみたいなぁ。でも、勝利数では私が勝ったとしても、全国には尊敬する先生方がたくさんいらっしゃいます。中でも田中淳司先生(北海道)はJRAや地方各地に遠征して大きいレースを勝たれていますし、同い年なので「近づけるように頑張ろう」と励みになります。今は最多勝に目標がありますが、先々は遠征をして大きなレースを勝ちたいですね。

最後にオッズパーク会員のみなさんにメッセージをお願いします。

オッズパーク会員のみなさんを含め全国の人が馬券を買ってくださったおかげで売り上げが伸び、昔に比べて賞金が増えました。「高知のレースは面白い」と思ってくれていたら嬉しいです。私たちもいい競馬を提供できるように頑張りますので、応援よろしくお願いします。

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※インタビュー / 大恵陽子

2018/09/06
高知

山本 咲希到 騎手(北海道)

デビュー4年目の山本咲希到騎手は、有望な若手ジョッキーを多数抱えるホッカイドウ競馬の成長株。6月のヒダカソウカップではディナスティーアに騎乗し、待望の重賞初勝利を挙げました。現在行われている2018ヤングジョッキーズシリーズでも、トライアルラウンド船橋・門別で75ポイントを獲得して地方・東日本地区のトップに立っています。

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今年はこれまで22勝を挙げています(8月23日終了時点)。今シーズンの戦いぶりを振り返っていかがでしょうか。

今年は重賞も勝たせてもらったり、楽しみな2歳馬に乗せてもらったりもしていたなか、年間50勝という目標を掲げていたので、物足りなさはちょっと感じていますね。昨シーズンの末に制裁を受けたぶん、今年度最初のひと開催で騎乗停止になってしまったのも痛かったです。

昨年は32勝と、2年前の8勝から大幅に勝ち数を伸ばしました。

2年目までは「勝ちたい」という気持ちが早まってしまい、早仕掛け、止まる、負ける、乗り替わる......みたいな悪循環があったんですけど、いい意味で開き直りの気持ちを持てたのが好結果につながっているんじゃないかと思います。先生方からもよく「あの頃のお前を乗せるのは大変だったんだぞ!」って冗談っぽく言われるんですけど、見捨てずにいてくれたうちの(松本隆宏)先生や、勝てなかったころも我慢して乗せてくださった先生方には感謝しかないですね。

6月のヒダカソウカップでは、ディナスティーアとのコンビで重賞初制覇を成し遂げましたね。

今年の2月頃にうちの厩舎に来たんですけど、最初に調教で跨ったときから、牝馬とは思えないほど力のある馬だと感じていました。ただ、自分がまだ重賞を勝ったことがなく、「重賞を勝つ馬」の手応えをあまりよく知らなかったので、実際のレースでどうなるかはよく分からなかった部分はありましたね。

レースに跨っていくうちに「重賞にも手が届きそうだ」という感触は持てましたか?

短距離だと、本当に速い牡馬たちにはスピードでは一歩及ばないような感じもしたのですが、何回かレースで乗せてもらっているうちに、牝馬同士なら意外と長いところでもいけそうな手ごたえを感じていました。

ヒダカソウカップのときも、前走で1200の交流重賞を使っていたので、スピード負けすることはないと思っていました。ただ、スタートから出していったら行きたがる心配はあったので、調教師とは好位の内々で溜めていこうと。で、終いだけ出せるところに出していこうという話をして。そうしたら、本当にその通りになってくれました。本当にすべてがうまくいってくれた感じでしたね。勝った実感がわいてきたのは、ゴールして検量所へ帰ってくるときでしたね。「重賞を勝った」というよりも、馬に「ありがとう」という感じです。

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重賞初制覇となったヒダカソウカップ

2歳の有力馬にも徐々に乗るようになってきましたね。

昨年ミスターバッハでデビューしてから初めてフレッシュチャレンジを勝たせてもらって、そのあとポンポンと2歳戦で勝つことができたのが自分の中でも大きかったんです。1戦ごとに競馬を覚えさせていって、馬の成長過程を体感できたという意味でも面白かったですし、勉強になりました。イノセントカップではヤマノファイトにクビ差まで迫ってくれましたし、南関東に移籍した後もいい競馬を見せていますからね。

今年の2歳戦線では、ステッペンウルフが有力かと思いますが。

この馬が厩舎に来るという話になったとき、ミスターバッハの馬主さんが「来年はこの馬でがんばれ」と言ってくださったんです。ただ、シーズンオフに馬主さんが亡くなられたので、オーナーのためにも結果を出したいとずっと思っていました。調教の動きからも能力があることは分かっていたのですが、能検で宮崎(光行)さんを落としたり、気の悪さを出すところがあって。でも、基本的には賢い馬なので、馬具で矯正したり、坂路でも馬の後ろに突っ込んでいったりして、おだてるところはおだてて......という感じでだんだんとレースを覚えさせていきました。再検も無事パスして、フレッシュチャレンジでゴールしたときはオーナーさんのことが頭に浮かんで、思わずガッツポーズが出てしまいましたね。

6月のウィナーズチャレンジ2着から栄冠賞へ。結果は3着でしたが、ゴール前の末脚はすばらしかったですね。

2戦目は初めてのナイターでしたが、脚を使えるということが分かったので、栄冠賞では変に出していかず、ミスターバッハのように終いだけしっかりと脚を使っていくようなイメージで臨みました。ところがゲートを少し潜るように出てしまい、脚もどこかにぶつけてしまったのか、思うように出脚がつかなかったので、正直「終わった......」と思いました。でもそんなことも言ってられないし、イチかバチかで内を突こうと思って直線でステッキを入れたら、「お前そんな力あるならもうちょっと出て行けよ!」と思うくらいの末脚を見せてくれて。もう1回夢を見たんですけど、勝った吉原さんの馬(イッキトウセン)とはスムーズに運べたかどうかの差が出てしまいましたね。

レースが終わってから、この馬が持っている力をあらためて感じました。だからこそ、この馬の能力をもってしても栄冠賞を勝てなかったのかと思うと、ふがいなさや情けなさ、無念さといったいろんな感情がこみ上げてきて、涙が出るほど悔しかったですね。ブリーダーズゴールドジュニアカップは5着でしたが、距離が長かった分もあったのかもしれません。まだまだここで終わるような馬じゃないと思っています。

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フレッシュチャレンジを制したステッペンウルフ

今年のヤングジョッキーズシリーズでは、門別ラウンドを終わった時点で75ポイント。地方の東日本地区では首位に立っています。

船橋は1戦目で格上の馬に乗せてもらったこともあり、馬の力を信じて乗った結果勝つことができました。あまり経験したことのない左回りで、騎乗するときのバランスに戸惑うこともありましたが、エキストラで2戦乗せてもらったおかげで、だいたいリズムもつかめたんじゃないかと思います。門別も2着、3着でポイントを稼げたのはよかったんですけど、2戦とも勝つつもりで乗っていたので不満は残ります。特に初戦は人気のある馬に乗せてもらったんですけど、どうしても3コーナーからふかしていかなければならない展開でしたからね......。先行勢のなかでは一番いい着順だったので、馬はよくがんばってくれました。

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今後の目標について教えてください。

一番近い目標で言えば、次に乗るレースを勝つことですね。平場でも重賞でも、100戦100勝を目指すくらいの気持ちで乗っているつもりです。1度リーディングを取ってみたいですね。桑村さんや服部さんなど、リーディングを取ったことのある方の乗り方はやっぱり「違うな」と思います。機会があれば中央や海外でもどんどん乗りたいですね。今年の開幕前にマレーシアのセランゴール競馬場を視察させてもらったんですけど、大きな刺激を受けました。

では最後に、オッズパーク会員の皆さまへメッセージをお願いします。

これからも精いっぱい頑張りますので、応援よろしくお願いします。

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※インタビュー・写真 / 山下広貴

2018/08/31
ホッカイドウ

出水 拓人 騎手(佐賀)

今年4月にデビューした出水拓人騎手(佐賀・中川竜馬厩舎所属)は同期で2番目に初勝利を挙げ、以降も順調に勝ち星を積み重ねています。動物が大好きというアプローチから騎手という職業を知った彼は、デビューした今も毎日馬房に行って馬と触れ合っているといいます。8月11日のレース中の落馬による骨折で休養中ですが、デビューしてからの4カ月間について振り返っていただきました。

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まずは出水騎手ご自身のことを教えていただきたいと思います。ご出身や騎手になろうと思ったきっかけは何でしたか?

出身は神奈川県厚木市です。小学2年生から中学3年生まで野球をやっていたのですが、背が低くてクラスで前から2~3番目でした。動物が大好きで、学校で飼育係をしたり、家では犬、猫、金魚、カブトムシなどいろいろ飼っていました。それを父が見て、僕に合った仕事を調べて、「騎手をやってみないか?」と言ってくれたんです。「騎手って何だろう?」と思って調べていくうちに「なりたい!」と思い、目指しました。

中学卒業と同時に地方競馬教養センターに入学しましたが、どんな思い出がありますか?

毎日怒られっぱなしでした。入学するまで馬に関わってなかったので、僕だけ何もできず分からないことだらけでした。辛いことばかりでしたが、馬が好きなので手入れが楽しかったです。

神奈川県の出身ですが、佐賀競馬所属を選ばれた理由は何ですか?

地元に近い南関東よりもレースに乗せてもらえて、チャンスがあるかなと考えました。実際、1日に9レースも乗せていただけたりと、すごく恵まれた環境です。とにかく数が乗りたかったんです。乗る度に自分の引き出しが増えていって、「この前はこうだったから、今回はこうしよう」ってレース中に考えてできるようになりました。乗ることで勉強になります。

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2018年4月7日佐賀第2レース、アラロケでデビュー戦を迎えました。初めての実戦はどうでしたか?

「ハナを取りに行け」という指示でした。教養センターの競走実習で教わった通りにやろうと思って、ゲートを出てから追っ付けてハナを取りに行ったんですが、逃げることができませんでした。アラロケは小柄な馬であんまり外を回したくなかったので、3~4コーナーはなるべく内々を回りましたが、5着でした。ゴールして「これがレースなんだ」って思いました。それまでは画面上からしか見られなかった景色が、自分で見ることができました。パドックでは家族も応援に来ていて、レースでは実況やお客さんの声が聞こえたり、周りに先輩ジョッキーがいたり、とにかく新鮮でしたね。

初勝利は4月22日の佐賀第5レース、ダークガーランド。同期で2番目に初勝利を挙げましたね。

こんなにたくさん乗せてもらっているから、本当は最初に勝たないといけないんですけど、勝てそうで勝てないレースが多くて焦りがありました。初勝利の前のレースでも逃げたんですが、向正面で後ろから他馬が来たのにジーっとしていたので「それではダメだぞ」と怒られました。だからこのレースでは向正面の早い段階で岡村さん(健司騎手)が来たのが見えた瞬間に追っ付けました。そうしたらそのままスーッと後続を離して勝ちました。馬が強かったですね。31戦目での初勝利で結構遅かったので、「やっと勝ったんだ」とホッとしました。

その後も順調に勝ち星を積み重ね、8月17日時点で18勝です。

強い馬に乗せていただいていますし、プラン通りに上手くレースができた時にだけ勝っています。まだまだ腕がないので、勝てるか勝てないかのギリギリのレースで勝ちを逃すことが多いです。上手く乗って勝つっていうレースを増やしていきたいです。

レースではどんなポイントに気を付けて乗っていますか?

一つは馬場です。佐賀競馬場は内側を空けて走りますが、内が重い日もあれば、梅雨は内を通っても大丈夫だったりしました。半馬幅、通る場所が違うだけで勝ち負けが変わります。経験が浅いので自分では明確に判断できないですが、その日の1レースや2レースを見て、勝った人がどこを通り、どこを通れば伸びるかを考えたり、先生に教えてもらっています。ベテランジョッキーは一瞬で見抜きますし、すごい人は「向正面はそんなに重くないけど、直線は重い」とか細かいところまで分かっているんですよね。教養センターでは馬場状態を気にしてレースをしたことがなかったので、勉強することばかりです。

内ラチ沿いを空けて走る競馬場と言えば高知競馬場もそうです。ヤングジョッキーズシリーズ(YJS)ではトライアルラウンド高知に参戦しましたが、どうでしたか?

佐賀と似ているかなと思ったんですが、仕掛ける場所が違いました。高知は馬場が重たい分、早めに仕掛けても勝てないと感じました。また、普段のレースでは3キロ減で乗っているので、やや速いペースで逃げても勝てることもあるんですが、YJSのように減量がないと「ここから伸びるだろう」と思っても伸びませんでした。いろいろ難しいです。

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目標の騎手は誰ですか?

山口勲さんです。初めて見た時は「よく勝たれるな」くらいにしか思っていなかったんですが、僕もレースに乗るようになって少しづつ...と言ってもまだ全然なんですが分かるようになって、どれだけ繊細に乗ってらっしゃるかというのを感じています。馬場状態を細かく読んでいますし、騎乗馬の特徴だけでなく相手の馬の特徴や状態など全部頭に入っての計算されたような騎乗なのですごいと思います。僕もそういう騎乗ができるようにがんばります。

出水騎手は8月11日の第6レースで前を走っていた馬が故障したのに躓き、ご自身も落馬。いまの状態などはいかがですか? 勝負所でかなり勢いがついた状態での落馬だっただけに心配されているファンも多いと思います。

左鎖骨遠位端骨折で8月13日から約3週間の入院予定です。落馬したレースで馬券を買ったり応援してくださっていたみなさんには申し訳ないです。しばらく馬にも会えないので、入院する日の朝に馬を触ってきました。来月のYJS佐賀は乗れるか分からなくて、復帰はリハビリ次第になると思います。デビューして初めてレースで落馬して落ち込みますが、これも経験と捉えます。

しっかりと治していただいて、また佐賀競馬場での騎乗を見られる日を楽しみに待っています! 最後にオッズパークの会員のみなさまへメッセージをお願いします。

いつも応援していただいているおかげで今、佐賀競馬が良くなってきていると思います。僕も復帰をしたら全能力発揮でがんばりますので、応援よろしくお願いします。牛乳を飲んで、怪我を早く治します。

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※インタビュー・写真 / 大恵陽子

2018/08/23
佐賀

山本 聡哉 騎手(岩手)

昨シーズンまで3年連続で岩手の騎手リーディングに立ち続けている山本聡哉騎手。今年もここまで1位を守り続けており、4年連続リーディングへの期待も高まってきている。ラブバレットと共に各地に遠征したり、あるいは他地区の重賞にスポット参戦したりと、岩手以外でも存在感を増すシーズンになっている。

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まずは地方競馬ジョッキーズチャンピオンシップから。結果から言うと残念でしたね。6着、12着、4着、7着。

ちょっと乗り切れなかったですね。第1ステージも第2ステージも勢いがなかった。

何年か連続で"札幌行き目前"くらいまで行っていたこともあって、どうしても惜しいなと思ってしまいます。

最初の頃は良い馬に当たっていたことで成績も良かったのかもしれません。最近はちょっと運もないかも。でもそういう状況でも上の着順に持ってこないといけないレースなので、流れがあまり良くなくても上に来ないと...でしたね。

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地方競馬ジョッキーズチャンピオンシップ盛岡第2戦(12着)

ジャパンジョッキーズカップ(7月16日、盛岡)の方は、もっと聞きづらい成績だった。

個人のポイントで最下位でしたからね(苦笑)。レースの方は地方競馬ジョッキーズチャンピオンシップと違ってガツガツした感じがなくて、変なプレッシャーがない中で、皆きれいな騎乗をするから、他の騎手の良いところを観察しやすいですね。乗り方に無駄がないですよね。ロスがなくて綺麗。地方競馬ジョッキーズチャンピオンシップなんかはやっぱり攻めていくから、危ないシーンもあったりするのですが、こっちはやはりトップジョッキー同士の暗黙のルールみたいなものがあって。安心して戦えます。

地方競馬ジョッキーズチャンピオンシップなんかだとポイントを取るのに相手を出し抜いたり裏をかいたりするシーンもあるものね。

そういうレースに比べると、ですね。そしてJRAの騎手が入ってくるのも違いになると思います。地方競馬の騎手とJRAの騎手は乗り方が違って、進路の取り方とか、ポジション争いで出したり引いたりのタイミングとか強さとか、レースのまとめ方とか。わりと岩手の騎手に近い感じがして自分は違和感なく乗れる。

乗っている騎手としては地方競馬ジョッキーズチャンピオンシップみたいな個人のポイント争いのレースとジャパンジョッキーズカップみたいなレースと、雰囲気の違いみたいなのはある?

乗っている感じは全然違いますね。

それはチーム戦と個人戦の違い?

それは特にないですよ。チームだからといって作戦をあれこれ決める事はないですし、レースを見てもらえれば分かるように変につついたりとかするようなこともないですし。そこは皆さんトップジョッキーですから、馬の癖とかをある程度言うだけであとはしっかりと乗ってきますし。パドックの整列前の仕草なんかわりと違いますよね。リラックスするタイプなのか気合いを入れるタイプなのかとか。それぞれ違うなと思いながら見ています。

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ラブバレット(4月18日大井・東京スプリント)

ラブバレットの話しに行きましょう。ラブバレットの今年のレースを見てきて、ありきたりな言い方だけどがんばっているなと。去年よりもずっと良いレースをしてきているんじゃないかと思うんだけども。

自分もそう思いますね。今年は良いレースをしてくれていると思う。7歳ですから、成長しているとか力を付けているとかそういう部分はそれほど大きくはないのでしょうが、状態は本当に良いなって感じますね。あと、少しテンにゆっくり行かせるような競馬をし始めて、自分としてはそれがしっくりくるな、と。

それは末脚で勝負するような形の競馬?

終い勝負というよりは、いつもより、今までやっていた競馬よりは少し後ろの位置から勝負するような。ある程度前には行くんだけども行かせすぎないっていうか。それで最後に脚を使えるように。

特に前走なんかその狙い通り、ほぼ完璧なレースができたのに勝てなかった...というのが残念で仕方がないです。

JRAの馬たちの層は厚いですよね。克服しなければいけない課題って言うか壁は高いですけど、ラブバレットも凄くがんばってくれているので、何とか克服したいですね。

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北海道スプリントカップ(6月7日門別)、ラブバレットは2着

さて今度は騎手リーディングの話へ。今年は、"今年も"か。好調ですね。

好調なんですか?去年と比べてどうなんでしょうか?

最近少しペースが落ちたけど去年並みでは来ているし、ちょっと前までは去年以上だった(※直近の5回盛岡開催終了時点では今年92勝、昨年は96勝)から決して悪くはないと。

週あたり3勝を目標にしているので、そのペースでがんばっていきたいですね。

最近のレースを見ていて思うのは、以前ほど岩手の勝ち星の数にこだわってないというかリーディングにこだわってないというか、そんなふうに見えるんだけど。

そんな事はないですよ。"リーディングを獲る・守る"というのは長い期間でも短い期間でもモチベーションになりますし、そういう目標を置いてないと、なんというか、だらだらと乗ってしまいそうで。敢えてガツガツする、敢えて勝ちにこだわるというのも大事だなと思っていますよ。そんなふうに見えますか?(笑)

やっぱりほら、"村上忍騎手に追いつく、追い越す!リーディング獲る!"って頑張っていた時期があったから、その頃に比べると...かな。

周りからもそういうふうに言われていましたからね。その頃に比べると、今はずっと自然に、自分の気持ちの通りに流れに乗れているんじゃないでしょうか。

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6月7日門別、エムティアンでJRA認定ウィナーズチャレンジを勝利

山本聡哉騎手の騎手個人としての当面の目標はあと34勝(※7月30日終了時点)に迫る地方通算1500勝達成だが、師匠である佐藤浩一調教師の騎手としての通算1477勝を超えるのも一つの重要な通過点ではないだろうか。それを超えれば岩手競馬の騎手として歴代10位の勝利数ともなる大きな一里塚だ。もちろんラブバレットとのコンビでのグレードレース優勝にも期待し続けよう。

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※インタビュー・写真 / 横川典視

2018/08/16
岩手

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