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9/30岩見沢記念回顧

2007年10月 1日(月)

トモエパワーが力勝負を制す!

 30日(日)は重賞の岩見沢記念(3歳以上オープン)が行われ、3番人気のトモエパワーが優勝。得意の高重量戦で、昨季のばんえい記念馬が復活ののろしを上げました。

 全馬800キロ以上の重量を曳いているため、道中は予想どおりのスローペース。スーパーロイヤル、シンエイキンカイあたりが早くも第1障害で息を入れるなど、各馬ゆったりと歩みを進める展開。わずかにスターエンジェルがリードを保ちながら馬群を引っ張り、内のサダエリコ、外のタケタカラニシキもこの圏内でレースを進めました。
 第2障害はタケタカラニシキが真っ先に動き、その様子をうかがっていた各馬が遅れて仕掛ける展開。ミサイルテンリュウの馬体がグッと上がり、天板近くまで一気に登坂。さらに腰を入れて登り切ると、障害巧者の面目躍如、先頭でこれをクリアしました。追走集団ではトモエパワーが登り切っているものの、ソリを上げ切るまでに至らず苦戦。その間にタケタカラニシキとカネサブラックが天板に達し、ようやくソリを上げ切ったトモエパワーと、3頭がほぼ並んで障害を下っていきました。
 逃げるミサイルテンリュウは、大きくリードを取っていましたが徐々に脚いろが鈍りはじめ、残り10メートル付近でストップ。追走3頭が差を詰め、残り5メートルで1馬身差まで接近。しかし、この差ならミサイルテンリュウの逃げ切りが濃厚となり、いよいよソリの後端がゴール線を越えるその瞬間、悔やんでも悔やみきれない痛恨のゴール線上ストップ。そこへ強襲してきたトモエパワーが、カネサブラックを交わし、ミサイルテンリュウを尻目に、先頭でゴール線を通過。今季の初勝利をビッグタイトルで飾りました。2着にカネサブラックで、立て直したミサイルテンリュウが3着で入線。以下、先行策から粘ったタケタカラニシキ、障害7番手以降から追い込んだフクイズミと続きました。

 勝ったトモエパワーは、前述のとおり今季初勝利。もちろんミサイルテンリュウが寸前で止まったのはラッキーでしたが、重馬場、高重量戦と、とにかくパワーが必要だった今回、ばんえい記念馬トモエパワーの持ち味が存分に発揮されたと見るべきでしょう。残り5メートルでも衰えなかった末脚がそれを物語っており、やはり高重量戦では軽視禁物のようです。
 驚かされたのはカネサブラック。重賞3勝の実績からすればここで好勝負を演じても不思議ないですが、800キロ以上のレースは3戦して4着が最高着順(ポプラ賞・810キロ)と、高重量戦にまったく実績がありませんでした。これまでの連対時最高重量が760キロだったことを考えれば、大きな飛躍といえるでしょう。
 なにより惜しかったのはミサイルテンリュウ。あとひと押しならぬ、あと“ひと曳き”だっただけに、陣営としては悔しい一戦だったはず。ただ、ゴール線上ストップから立て直し、越えたところでまたすぐに止まったところを見ると、限界ギリギリまで攻めた結果。そのアグレッシブなレースぶりには、非常に好感が持てました。もちろん詰めの甘さは否定できませんが、今後も障害力を武器に重賞戦線をにぎわせてくれるものと思われます。

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9/17ばんえいプリンセス賞回顧

2007年9月18日(火)

ペガサスプリティー重賞初制覇!

 17日(祝・月)は重賞のばんえいプリンセス賞(3歳牝馬オープン)が行われ、1番人気のペガサスプリティーが優勝。これまで100万~200万クラスで好成績を残してきましたが、今回の勝利で3歳牝馬のトップクラスであることを強く印象づけました。

 道中は軽馬場ということあって淀みない流れ。各馬まったく脚を止めず、横一線のまま第2障害を迎えました。
 ペガサスプリティーとアグリタカラが早めに仕掛けると、それを合図としたように他馬も登坂開始。しかし、先に仕掛けた2頭がひと腰でこれをクリアし、逃げ切り態勢を築きました。各馬も差なく越えて追撃しましたが、前を行く2頭、特にペガサスプリティーの脚いろは確か。残り20メートルを切ってから、さらに脚を伸ばし、井馬アナウンサーの「ペガサスだ、ペガサスだ!」の声とともに、先頭でゴールを果たしました。5、6頭が入り乱れた2着争いは、しぶとく粘ったアグリタカラに軍配。3着にはトモエマツノが入線しました。

 勝ったペガサスプリティーは、これが重賞初制覇。新馬戦で失格となってから、およそ半年後の北見で2戦目を迎えるという変わった経歴の持ち主。そうしたこともあって2歳シーズンは目立たない存在でしたが、3歳5月に牝馬オープンで勝利を挙げて一目置かれるようになりました。重賞初挑戦の黒ユリ賞(6月)では6着と精彩を欠いたものの、その後、このレースを含めて8戦6勝の好成績。今回は好調キープが最大の要因といえるでしょう。今後重量が積まれるうえ、馬場が重くなってどうかですが、父コトブキフウカー(170戦18勝、03年引退)産駒唯一の現役(17日現在)だけに、さらなる活躍を期待したいと思います。
 アグリタカラはバテそうでバテず、2着に健闘。2歳時は牡馬トップクラスと好レースを演じた実績もあり、素質の高さは折り紙付きでした。今回は黒ユリ賞(6月)3着に続く好走で、牝馬戦線では上位の力の持ち主であることを証明しました。

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9/2銀河賞回顧

2007年9月 3日(月)

ツジノコウフク親仔制覇を果たす!

 2日(日)はメインレースに重賞・銀河賞(4歳オープン)が行われ、2番人気のツジノコウフクが勝利。3度目の重賞挑戦で、初タイトルを手にしました。

 テンカが競走除外となり、8頭立てでゲートオープン。道中はツジノコウフク、ニシキユウといった好調馬が馬群をリード。馬場水分0.6%も、思いのほか速めのレース展開となりました。
 第2障害はツジノコウフク、ニシキユウあたりが最初に仕掛け、それを合図に各馬も登坂開始。しかしツジノコウフクが腰を入れて障害を登り切ると、先頭でこれをクリア。差なく1番人気のヒロノドラゴンも続いていきました。
 この2頭が抜け出して、完全に一騎打ちの様相。しかしツジノコウフクの脚いろは衰えず、逆に半馬身差ほどで追いかけていたヒロノドラゴンが残り10メートル付近で失速。終いまできっちり歩き続けたツジノコウフクが、着差以上の強さを見せつけて先頭ゴールを果たしました。2着にヒロノドラゴンで、3着には障害3番手からそのままニシキユウが入線しています。

 勝ったツジノコウフクは、昨年のばんえいダービー6着以降、掲示板を外さない堅実なレースを見せていました。今回はハンデ差があったとはいえ、みずからペースをつくり、障害も早めに仕掛けて先頭クリア。そして終いの脚も確実と、文句なしの好内容でした。くしくも銀河賞は、父フクイチが重賞初制覇を果たしたレース(93年第1回。当時は北見開催で10月に実施)。ここからばんえい記念(農林水産大臣賞典)を3勝するほどの名馬に成長した父同様、今後の活躍が期待されます。
 2着ヒロノドラゴンは、今季2勝目を挙げた前走の勢いを維持。ただ、もともとばんえいダービーで3着となるなど高い素質を秘めていました。近走のレースぶりからも本格化は間近と思われます。

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8/12ばんえいグランプリ回顧

2007年8月13日(月)

エビスオウジャ悲願の重賞初制覇!

 12日(日)に行われたのは重賞のばんえいグランプリ(3歳以上オープン)。ここは3番人気のエビスオウジャが快勝し、10歳にして悲願の重賞初制覇を遂げました。

 道中はナリタボブサップ、トモエパワーといったあたりが先行するも、各馬はほぼ一団。全馬差なく第2障害を迎える展開となりました。
 基礎重量800キロということもあって、各馬とも仕掛けは慎重。しかし、そのなかからホシマツリ、スーパークリントン、ナリタボブサップがほぼ同時に登坂を開始しました。スーパークリントンの掛かりがよく、先頭で越えようかというところ、エビスオウジャが鋭く駆け上がり、この2頭が並んでクリア。その後、射程圏内でフクイズミが下りていきました。
 しかし先頭はエビスオウジャ。スーパークリントンを突き放し、独走態勢を築きます。しかし、そこへ迫ってきたのがカミソリ娘フクイズミ。グングン差を詰めてきましたが、しかしエビスオウジャのアドバンテージは大きかったか、残り10メートルを切っても交わせそうな雰囲気はなく、結局エビスオウジャが逃げ切り勝ちを収めました。2着フクイズミで、3着には障害5番手クリアから本来の末脚を発揮したサダエリコが入線しました。

 エビスオウジャはこれまで何度も重賞の厚い壁に阻まれてきましたが、ようやく、待望の重賞初制覇。今季はばんえい十勝オッズパーク杯で7着に敗れて以降、6戦続けて馬券に絡む勢いを見せており、それを追い風にして一気に夏のグランプリを奪取した印象。しかし実力は誰もが認めるところで、ここまでタイトルに縁がなかったのが不思議とも言えます。この勝利で重量的には厳しくなりますが、それでも今後の活躍が楽しみと言えるでしょう。
 2着のフクイズミは、正直なところ第2障害を越えた時点で突き抜けそうな位置取りでした。しかし、そこから案外だったのは、早めの仕掛けに加え、自身の体調にも問題があったのではないでしょうか。本来なら「よく追い込んで……」という表現になりそうなレースぶりですが、切れ味鋭いフクイズミだけに、さらなる期待をかけてしまいます。その末脚は、秋以降の楽しみとしたいところ。
 サダエリコは北斗賞での快走が記憶に新しいなかでの3着。調子が上向いていることは確かで、今後、重量を積まれなければオープン戦線の中心として活躍してくれることでしょう。

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7/29ばんえい大賞典回顧

2007年7月30日(月)

プリンセスモモが一冠奪取! 

 29日(日)は重賞・ばんえい大賞典(3歳オープン)が行われ、プリンセスモモが快勝。2月の黒ユリ賞で1番人気(5着)、6月の黒ユリ賞で2番人気(7着)に支持されていた実力を、三冠初戦の舞台で見事に発揮しました。

 馬場水分が5.0%となり、道中はハイペース。各馬がほとんど息を入れない展開で、一団のまま第2障害を迎えました。
 内枠のマルニゼウス、アローファイターあたりが、真っ先に登坂を開始。そのなかでアローファイターがひと腰で登り切り、先頭で障害をクリア。やや遅れてプリンセスモモ、シベチャタイガーが続いていきました。
 そこからグイグイ脚を伸ばしたのはプリンセスモモ。残り30メートルを切って先頭に躍り出ると一気に後続を突き放し、楽々と先頭でゴールしました。2着には障害4番手から追い込んだコーネルフジ。障害先頭クリアのアローファイターが粘って3着を確保しました。

 勝ったプリンセスモモは、今回625キロ。軽馬場も含めて、もっとも恵まれた印象がありますが、もともと素質は上位。6月の黒ユリ賞では勢いよく追い込み、2着はあるかと思われたところで痛恨のゴール線上ストップ。そのレースぶりを考えれば、結果的にここでの勝利も納得でしょう。
 2着のコーネルフジは、久しぶりに大舞台で快走。05年の全道祭典ばんば1歳馬決勝大会(牡馬の部)で優勝、2歳最初の能力検査で2番時計を出したように、素質の高さは早くから認められていました。これをきっかけに、また世代のトップ争いへ加わってほしいものです。
 対して人気を背負ったアローファイターは、“善戦マン”のレッテルを今回もはがすことができませんでした。ただ、すんなり障害を越えたのは実力の証明。あとは末脚をきっちり伸ばすための底力が、今後の課題といえそうです。

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