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重賞(特別)回顧 アーカイブ

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6/15黒ユリ賞回顧

2008年6月15日(日)

ニシキエースが一冠奪取!

 15日(日)は3歳牝馬三冠の第1弾・黒ユリ賞(3歳牝馬オープン)が行われ、3番人気のニシキエースが快勝。2着に1番人気のウィナーナナ、3着に2番人気のカネヅルが入り、人気サイドでの決着となりました。

 第1障害を越えて先頭に立ったのは1番人気のウィナーナナ。これが止まると、今度はニシキエースが先頭へ。この2頭が入れ替わりで馬群を引っ張り、ややバラけ気味に第2障害を迎えました。
 各馬、息を整えると、ほどなくキタノメイゲツが登坂を開始。それを合図とするようにカネヅル、ウィナーナナ、ニシキエースも仕掛けました。この4頭がほぼ同時に天板に脚を掛け、ニシキエース、ウィナーナナ、カネヅル、キタノメイゲツの順で障害を下りていきました。
 障害後、いったんはウィナーナナが先頭に躍り出ましたが、残り30メートルを切ってニシキエースが鋭く脚を伸ばし、残り20メートル付近でこれを交わす展開。そこからはニシキエースの独壇場で、後続を突き放すとそのまま先頭でゴールしました。ウィナーナナは、終いが甘くなりながらも2着を確保。ゴールまでしっかり脚を伸ばしたカネヅルが3着入線を果たしています。

 2歳時にいちい賞を制し、その後もA-1戦でオレワスゴイを下すなど、実力の片鱗を見せていたニシキエース。道中も一度ウィナーナナに先頭を譲るなど余裕たっぷりのレースを見せ、この馬の強さばかりが目立つ好内容でした。自身の重賞初制覇とともに、この世代が初年度となるウンカイ産駒としても初の重賞制覇。牡牝の差はあるにせよ、父同様に三冠制覇が期待できそうです。

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松田道明騎手「ウィナーナナとカネヅルをマークしていくつもりでした。途中でウィナーナナとの一騎打ちだと判断したので、ウィナーナナを引っ張ろうと思って、頑張って先行しました。強い馬ですから、これからも期待できそうですね」

6/1柏林賞回顧

2008年6月 2日(月)

ホッカイヒカル重賞初挑戦・初制覇! 

 1日(日)は昨年新設された重賞・柏林賞(4歳オープン)が行われ、最低人気のホッカイヒカルが重賞初挑戦で初タイトルを獲得。阿部武臣騎手は02年銀河賞(キタノコクホー)以来、久々の重賞制覇となりました。

 道中は各馬とも2、3度脚を止める平均的な流れ。プリンセスモモ、エビスオニワカあたりがペースを掌握するも、ほぼ一団のまま第2障害を迎えました。
 ほぼ並ぶかたちで、最初に障害に挑んだのはプリンセスモモとエビスオニワカ。特にプリンセスモモの掛かりがよく、天板まで登り切りました。ところが、外から一気に障害を駆け上がったのがホッカイヒカル。内からはアローファイターもクリアし、この2頭が並んで障害を下っていきました。一歩遅れてプリンセスモモ、差なくミサキスペシャル、1番人気のコーネルフジは7番手でクリアしました。
 先行するのはアローファイター、プリンセスモモ、ホッカイヒカルの3頭。ミサキスペシャルも脚を伸ばし、大混戦の様相を呈してきました。しかし、残り20メートルを切ってグッと伸びたのがホッカイヒカル。敢然と抜け出して他馬を置き去りにすると、2馬身ほどの差をつけてゴールしました。徐々に脚を伸ばしたプリンセスモモが2着で、これを追いかけるかたちで伸びたミサキスペシャルが3着。コーネルフジは中団のまま7着に敗れました。

 これが重賞初挑戦とは思えない、堂々としたレースぶりでタイトルを奪取したホッカイヒカル。これまで目立った成績としては、今年3月のクリスタル特別で、ミサキスペシャル、コーネルフジに次ぐ3着がある程度でした。しかし昨冬に3連勝が2回あるなど、着実に地力をつけているのは確か。現4歳世代のトップクラスに名を連ねたホッカイヒカルの今後が、非常に楽しみです。

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阿部武臣騎手「障害さえうまくまとめれば、降りてからもきっちり歩ける馬。いつもはテンに置かれるけど、馬場も良かったし置かれなかったので楽でした」

5/11カーネーションカップ回顧

2008年5月12日(月)

ニシキユウが重賞2勝目

 11日(日)に行われた新設重賞・カーネーションカップ(3歳以上牝馬オープン)が行われ、2番人気のニシキユウが勝利。一昨年のばんえい大賞典に続く重賞2勝目を挙げました。

 道中はスターエンジェルが引っ張る流れも、各馬一団。平均ペースで進んで、第2障害を迎えました。
 そのスターエンジェルを先頭に、各馬が登坂開始。トカチプリティーの馬体がグッと上がり、さらにニシキユウも天板まで登り切って、この2頭がほぼ同時に障害をクリアしました。やや遅れてギャンブラークイン、スターエンジェル、プリンセスモモの順で続き、そのうしろからフクイズミも追撃態勢へ。しかし、先行する2頭の逃げ脚は快調。特にニシキユウは残り20メートル付近で先頭に躍り出ると、しっかりとした脚どりでジワジワとトカチプリティーとの差を広げ、半馬身ほど前に出たところでゴールを迎えました。終いに差を詰めたスターエンジェルが3着で、1番人気のフクイズミもよく追い込んだものの4着まで。

 これまで世代限定戦や牝馬限定戦で堅実な走りを見せていたニシキユウですが、前走の藤丸カップ(オープン混合)に続く勝利でひと皮むけた印象。終いまで衰えなかった末脚がその証明で、今後もさらにタイトルを積み重ねていくことでしょう。

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鈴木恵介騎手「前回は尾ヶ瀬馨騎手が乗っていて動きがいいなぁと思っていたので、今回は乗せてもらえてよかったです。軽い馬場が得意なので雨が降ったのもよかったし、(最後はトカチプリティーとの叩き合いになったが)なんとか逃げ切って無理にでもゴールに入れる気持ちでした。今後はハンデを背負って大変ですが、まだまだ活躍できると思います」

4/27ばんえい十勝オッズパーク杯回顧

2008年4月27日(日)

カネサブラック今季の主役へ!

 27日(日)に行われたばんえい十勝オッズパーク杯(4歳以上選抜)は、2番人気のカネサブラックが勝利。シーズン初戦を飾るとともに、昨年に続く連覇を果たしました。

 馬場水分5.4%、基本重量720キロということもあり、道中はハイペース。タカラオーシャンが馬群を引っ張るなか、各馬ほぼノンストップで第2障害下へたどりつきました。
 内枠の各馬、カネサブラック、ナリタボブサップ、タカラオーシャンが同時に仕掛け、キョクシンオーがこれに続いて登坂開始。カネサブラックとナリタボブサップがひと腰、並んでこれを越えると、一歩遅れてマルミシュンキが続く展開。先行する2頭の脚いろは軽快でしたが、マルミシュンキも鋭い末脚を見せてこれに肉薄。勝負の行方は完全に3頭に絞られ、なかでも先行2頭の脚取りは確か。結局ゴールまで続いた叩き合いは、わずかに0.3秒、カネサブラックに軍配。2着にナリタボブサップで、マルミシュンキはよく追い込んだものの3着までが精いっぱいでした。

 勝ったカネサブラックは、前述のとおり昨年に続く連覇。ばんえい記念をパスして今季に備えた戦略が、見事に的中しました。それだけでなく、残り10メートルを過ぎてから力強く脚を伸ばしたのは成長の証。高重量戦でも力を発揮できるようになったことと合わせれば、今後の重賞戦線をリードする存在となったといって過言ではないでしょう。
 ナリタボブサップは、ばんえい記念の激闘から約1カ月ながら2着に健闘。昨年のトモエパワー(ばんえい記念優勝→ばんえい十勝オッズパーク杯2着)がそうだったように、ある意味“勢い”で走りきった可能性もあります。トモエパワーはパワータイプだけに、その後700キロ台のレースで惨敗が続き、岩見沢記念でシーズン初勝利を挙げるまで5カ月を要しました。しかしナリタボブサップは安定した障害力が持ち味のため、今季も早い時期からの活躍が期待できそうです。
 注目を集めたマルミシュンキは3着敗退。期待が大きかっただけ残念な結果となりましたが、この馬の履歴を紐解けば、古馬一線級とは今回が初対戦。それでいて僅差の3着ならば、収穫の方が大きかったと言えるでしょう。まだ5歳と若く、大事に育てられている同馬。今後の活躍が楽しみになる好内容だったと思います。

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松田道明騎手「予想以上にタイムが速かったし、いつになくナリタボブサップがよくて自分の思ったとおりのレースができなかったですね。(自分が乗っていた)マルミシュンキに先に降りられたら負けるなと思ったので、ある程度の位置は取りたいと思っていましたし、10、20センチの着差がありえる馬場だったので気をつけて乗りました」

3/23ばんえい記念回顧

2008年3月24日(月)

トモエパワーばんえい記念連覇!

 23日(日)はばんえいの最高峰・ばんえい記念(4歳以上オープン)が行われ、トモエパワーが優勝。昨年に続く連覇を果たしました。

 馬場水分0.6%、そして1トンの酷量とあって、第1障害から各馬大苦戦。ナリタボブサップ、ミサイルテンリュウ、スーパークリントン、スターエンジェルといった順で第1障害を越えていきました。むろん道中は超スロー。進んでは止まり、進んでは止まって、一度広がった各馬の間隔も詰まりはじめました。ミサイルテンリュウ、ナリタボブサップの2頭が先行するなか、トモエパワーもこの一角。そして第2障害下へ先頭でたどり着いたのが、トモエパワーでした。この位置取りが、結果として大きく影響したと言えるでしょう。
 迎えた第2障害。各馬じっくりタメたのち、最初に仕掛けたのはトモエパワー。普段とは違い、ひと腰で天板近くまで上がる抜群の登坂力を発揮しました。この間にミサイルテンリュウ、シンエイキンカイも仕掛けますが苦戦。遅れて仕掛けたナリタボブサップも痛恨のヒザ折りと、壮絶なサバイバル戦の様相を呈してきました。と同時に、トモエパワーは天板まで登り切り、あとは荷物を引き上げるだけ。バイキで加重を前に乗せ、ついにこの難関を突破しました。それに続くかたちで、今度はミサイルテンリュウが天板へ。同じく加重を乗せて2番手で越えていきました。
 2頭の差はおよそ15メートルほど。トモエパワーとミサイルテンリュウの末脚を比較すれば、断然トモエパワーが有利で、ほぼセーフティーリードと言えるでしょう。20メートル付近で1回、10メートルで1回、そしてゴール直前でもう1回ストップしたトモエパワーでしたが、追うミサイルテンリュウも残り20メートルを切ってから脚いろが鈍化。最後は西弘美騎手もゆったり息を入れさせ、トモエパワーがしっかりとした脚いろでばんえい記念連覇のゴールを果たしました。
 ミサイルテンリュウは残り10メートル付近でもたつき、後方との差が詰まってきました。しかしなんとか立て直すとゴール線上までたどり着き、再度ストップしたものの2着を確保しました。障害4、5番手で越えたスターエンジェルとスーパークリントンによる3着争いは、結局スターエンジェルに軍配。障害3番手クリアのナリタボブサップは、しまいに力尽きるとシンエイキンカイにも先着を許し、6着に敗れました。

 勝ちタイムは5分35秒8。ばんえい記念が1トンで行われるようになってからの最高所要タイムでの決着(それ以前の記録は89年イエヤスが勝った際の5分32秒2)で、史上まれに見る激戦だったと言えるでしょう。そんなパワー勝負となったのであれば、トモエパワーの勝利というのも納得のひと言。高重量戦にめっぽう強く、時計が掛かれば掛かるほど好成績を挙げてきた同馬の真骨頂が、この大舞台で発揮されたことになります。スピード馬の台頭が目立つ昨今のばんえい界ですが、昔ながらの“力持ち”が天下を獲ったことは、ばんえい競馬の原点を思い起こさせるものでした。
 ミサイルテンリュウは昨年の3着から一歩前進。障害後この馬としてはしっかりとした脚取りを見せたのは収穫で、これまでの「障害でセーフティーリードを築いて……」というレースぶりとは一変。来年度は高重量戦での活躍も十分に期待できるでしょう。
 3着スターエンジェルは昨年の帯広記念2着、ばんえい記念5着など、高重量戦で好走実績。成績にムラがあるのは否めませんが、今後も高重量戦では注目する必要があるでしょう。

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