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重賞(特別)回顧 アーカイブ

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レース回顧(3/8~3/10)

2008年3月10日(月)

 8日(土)は弥生特別(4歳以上600万円未満)が行われ、フクノカミカゼが勝利。3分に及んだ熱戦を見事に制しました。
 第2障害はコマタイショウが仕掛けるも、遅れて挑んだフクノカミカゼがひと腰でクリア。他馬を置き去りにして、一気にリードを広げました。しかし残り5メートル付近で脚が止まると立て直しにも時間が掛かり、追い込んできたミスターハヤサキが並びかける展開。いったんは勝負の行方がわからなくなりましたが、ようやく立て直したフクノカミカゼが後続の追撃を振り切ってゴールイン。障害4番手から止まることなく追い込んできたミスターハヤサキが、1秒差で2着。同じく障害5番手から歩き続けたアローコマンダーが3着で入線。

 9日(日)に行われたのは重賞・イレネー記念(3歳オープン)。ここはオレワスゴイが制し、明け3歳チャンプの座に就きました。このレースについては別掲のイレネー記念回顧をご覧ください。

 この日の第10レースにはウィナーズカップ(4歳以上、今季重賞競走優勝馬・指定特別競走優勝馬)が行われました。ここを制したのは4歳牝馬のプリンセスモモ。2着にも4歳牝馬のエリザベスライデンが入り、馬連単は3万6660円の高配当となりました。
 早めに障害にチャレンジしたプリンセスモモが、並みいる先行馬を退け先頭でクリア。これにニシキダイジンが続き、ホクトキング、ホシマツリ、エリザベスライデンが一団で追いかける展開となりました。しかし660キロの軽量も生きたか、プリンセスモモの逃げ脚も快調で、ゆうゆうと先頭でゴール。同じく軽量650キロのエリザベスライデンが、先行各馬を交わして2着入線。流れ込んだホシマツリが3着。1番人気のフクイズミは、障害で詰まるこの馬の負けパターンにはまり、6着に敗れました。

 10日(月)は夢見月特別(4歳以上500万円未満)が行われ、3番人気のコーネルが勝利。ここ12戦で7勝と、好調ぶりを見せつけました。
 ヒロノドラゴンが先頭で第2障害を抜け、2番手でコーネルとストロングペガサスが並んでクリア。これを追うかたちでタケトップクインとエメラルドも続いていきました。先頭のヒロノドラゴンは徐々に脚いろが鈍り、残り20メートル付近でコーネルとストロングペガサスが先頭へ。特にコーネルの脚いろがよく、そのまま後続を突き放してゴールを果たしました。障害5番手から追い込んだエメラルドが2着。障害6番手からあきらめることなく追い込んできたワカテンザンが、ゴール寸前でヒロノドラゴンとストロングペガサスを交わして3着で入線しています。

映像はこちら。またこれらを含め2カ月前までの映像は、すべてオッズパークにてご覧いただけます。

3/9イレネー記念回顧

2008年3月 9日(日)

オレワスゴイ好内容で世代の頂点へ

 9日(日)は重賞・イレネー記念(3歳オープン)が行われ、オレワスゴイが優勝。デビューから2歳戦線を牽引してきた同馬が、世代チャンプの座に就きました。

 馬場水分は0.8%まで下がり、若馬にとっては試練ともいうべき舞台。第1障害は各馬すんなり越えたものの、中間部では刻みながら進む展開。一団となりながら、ようやく第2障害下へたどり着きました。
 真っ先に挑んだのはマルモスペシャル。それに呼応するかたちでオレワスゴイ、ホクショウジャパンの人気両馬が仕掛けました。なかでも抜群の登坂力を見せたのはオレワスゴイ。一気に障害をクリアして、後続とのリードを広げます。離れた2番手でニシキボスが越え、続いてマルモスペシャル、ウメノタイショウがクリアしていきました。
 オレワスゴイの逃げ脚は快調で、15メートルほどのリードを保ったまま残り10メートル。王者の風格さえ漂わせるレースぶりでそのまま脚を伸ばすと、楽にゴール線を通過しました。2番手追走のニシキボスは、最後に脚いろが鈍ったものの2着入線。マルモスペシャルはゴール前でいったん脚が止まりましたが、後続の追撃を振り切って3着を確保しています。
 なおホクショウジャパンは障害で再三ヒザを折り、最後は転倒。ほとんどの馬が入線後も障害で詰まっており、結局最下位に敗れました。

 オレワスゴイは、もちろん重賞初制覇。能力検査で一番時計を出した逸材が、力どおりに世代の頂点をゲットしました。時おり大敗するシーンもありましたが、今回のレースぶりを見る限り力上位は明らか。重馬場・高重量に対応、と言うより適性を示したことは、今後の大きな飛躍を感じさせます。来年度の活躍が今から楽しみとなりました。
 2着のニシキボスは、シーズン後半に力をつけた1頭。ヤングチャンピオンシップで僅差の4着となりトップクラスに名を連ねましたが、やはりこの馬の真価は0秒7差でオレワスゴイを振り切った1月の若駒特別、そして同じくオレワスゴイに0秒5差まで迫った2月のつばき特別。そして今回の一戦で、世代を代表する1頭に成長したことは確定的。今後もその走りに注目が集まることでしょう。

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3/2チャンピオンカップ回顧

2008年3月 3日(月)

ツジノコウフク底力を発揮!

 2日(日)は重賞・チャンピオンカップ(4歳以上、今季重賞競走優勝馬・指定特別競走優勝馬)が行われ、6番人気のツジノコウフクが優勝。9月の銀河賞に続く重賞2勝目を挙げました。

 馬場水分2.9%とやや重めの馬場もあり、第1障害で早くもニシキガール、プリンセスモモ、トモエパワーが詰まるなど、各馬大苦戦。トカチプリティーやツジノコウフクが馬群を引っ張るかたちで、ゆったりと進んでいきました。
 第2障害はじっくりタメたのち、ツジノコウフク、ミサイルテンリュウが真っ先に仕掛けると、各馬も続々登坂開始。しかし腰がグッと入って天板まで登り切ったのはツジノコウフク。先頭で障害を下っていき、これにミサイルテンリュウ、ナリタボブサップの障害巧者両頭が続く展開。一歩遅れてカネサブラックもクリアし、追撃態勢に入りました。
 ここから目を見張るような伸びを見せたのはカネサブラックで、ギャロップでミサイルテンリュウ、ナリタボブサップを交わすと、ツジノコウフクと半馬身差の2番手に浮上。残り20メートルを切ったところでツジノコウフクの脚が鈍り、さらに差を縮めたカネサブラックはゴール線上できっちり並びかけました。しかし、そこまで。0秒2差の攻防は、わずかにツジノコウフクに軍配が上がりました。
 3番手追走のナリタボブサップは、残り5メートル付近でいったんストップ。しかし後続との差は十分で、3着入線……と思われたところ、ソリがゴールラインを越える寸前で再度ストップ。そこへミサイルテンリュウが追い込み、立て直したナリタボブサップとほぼ同時にゴールイン。優勝争い以上にきわどくなった3着争いは、写真判定の末、ナリタボブサップが制しました。

 ツジノコウフクは1月のポプラ賞以来となる勝利。馬場水分2.5~4.0%では連対率68.2%のハイアベレージを叩き出しており、今回はこの馬向きの馬場だったと言えます。もちろんハンデ差も看過できませんが、なによりオープン各馬を相手に正攻法で押し切ったレースぶりは評価に値するもの。カネサブラックに交わされそうになりながらも最後まで粘りきった姿は、この馬の底力を証明するものでしょう。
 カネサブラックは岩見沢記念、北見記念、帯広記念に続き、またしても重賞で2着。しかし今回の2着は大きなハンデ差があってのもので、これは高く評価できるものでしょう。なにより高重量に対応できるようになったのが、この1年間の成長の証。ばんえいを背負って立つ存在として、今後もその走りに注目です。
 3着のナリタボブサップも、この1年で大きく飛躍を果たした1頭。やはり詰めの甘さは課題ですが、高重量を曳いても展開や馬場状態次第で勝ち負けできるようになりました。その要因となっている障害力は大きな武器。さらに、見た目以上にパワー型(馬場水分4.0%以上では連対率80.8%)でもあり、ばんえい記念に出走すれば楽しみな1頭となりそうです。

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1/14ヒロインズカップ回顧

2008年1月15日(火)

トカチプリティー久々の重賞4勝目 

 14日(祝・月)は重賞・ヒロインズカップ(4歳以上8歳以下牝馬オープン)が行われ、1番人気のトカチプリティーが優勝。03年ばんえい大賞典、04年クインカップ、ヒロインズカップ以来となる重賞4勝目を挙げました。

 道中はサダエリコがペースを握り、ゆったりとした展開。これを追走するかたちでスターエンジェルやトカチプリティー、エメラルドといったあたりも続いて第2障害を迎えました。
 真っ先に動いたのは外枠の2頭、スターエンジェルとトカチプリティー。やや遅れて仕掛けたニシキユウも抜群の登坂力を見せて天板に脚を掛けました。しかし先頭で越えたのはトカチプリティーで、少し遅れてニシキユウ、タケトップクインとギャンブラークインが続きました。
 トカチプリティーの逃げ脚は快調で、後続も必死の追撃を見せますが、なかなか差が詰まりません。しかし、ここで一気に伸びてきたのがフクイズミ。障害5、6番手クリアのいつもの位置から末脚を伸ばし、残り20メートル付近で2番手に浮上。トカチプリティーの脚いろが鈍ったこともあって、残り10メートルを切ってからさらに猛追しました。しかし、ここまで。ソリ半分くらいのリードを保ってトカチプリティーが荷物を運び切り、久々の重賞初制覇。追い込み届かずフクイズミが2着で、障害2番手からしっかり歩き切ったニシキユウが3着を確保しました。

 トカチプリティーの重賞制覇は、04年12月以来のこと。これまではオープン戦線で堅実なレースを見せており、その活躍ぶりからいって、これだけの長い期間重賞タイトルから離れていたのには少し驚かされました。今季は春先こそこの馬らしくない競馬が続いていましたが、旭川記念後は【6、4、4、2】。2度の着外はともに4着と抜群の安定度。早めに障害を越えられる登坂力がなによりの武器で、それがこの好成績をもたらしています。
 フクイズミはこの馬らしい豪脚を見せてくれたものの、今回は届かず2着。しかし絶望的な位置から飛んでくる末脚は魅力十分で、今回も0秒5差までトカチプリティーを追い詰めました。確かに障害次第の面があり、軸とするには不安も同居しますが、やはりその実力は信頼に足るもの。今後ビッグタイトルの獲得も十分に期待できます。
 ニシキユウは歴戦のオープン馬を相手にしての3着だけに、上々の結果。今後ハンデを課せられてどうか、というのが気になるところですが、ばんえい大賞典制覇、ダービー2着の実績の持ち主だけに、克服は十分可能でしょう。今後のばんえい牝馬戦線を盛り上げる1頭であることは間違いありません。

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1/3天馬賞回顧

2008年1月 4日(金)

マルミシュンキ圧倒的人気にこたえる! 

 3日(木)は新設重賞・天馬賞(5歳オープン)が行われ、マルミシュンキが圧倒的人気にこたえて優勝。通算成績を18戦17勝としました。

 道中はメジロショウリキやニシキユウ、ヒロノドラゴンといったあたりが入れ替わりながら馬群をリード。しかし各馬つかず離れず追走し、ほぼ一団となって第2障害を迎えました。
 ニシキユウ、ヒロノドラゴンが早めに障害に挑み、抜群の登坂力で抜け出したのはヒロノドラゴン。ニシキユウ、ツジノコウフク、マルミシュンキがこれに続いていきました。
 必死に粘り込みを図るヒロノドラゴンですが、徐々にマルミシュンキが差を詰め、残り20メートル付近で2頭が並ぶ展開に。そこからマルミシュンキがわずかに前に出ると、追いすがるヒロノドラゴンを振り切って先頭ゴールを果たしました。2着争いは、懸命に脚を伸ばすヒロノドラゴンに、障害6番手から追い込んだホクショウダイヤが襲いかかり、並んだままゴール。同タイム決着の末、わずかにヒロノドラゴンが残して2着を確保しました。

 マルミシュンキは2歳時のイレネー記念、今季の柏林賞に続く重賞3勝目。デビュー時から素質を高く評価されて大事に使われてきた結果が、18戦17勝というほぼパーフェクトな成績に結びついている印象。今回も派手な勝ち方ではありませんが、2番手集団から抜け出す横綱相撲を演じ、着差以上の完勝だったと言えます。
 ヒロノドラゴンはばんえいダービー3着、銀河賞2着などの実績があり、世代でもトップクラスの実力の持ち主。740キロならば今回の2着好走も不思議ではなく、6番人気はやや軽視されすぎた印象です。ただ近走の成績から盲点になったのも確かで、今後も成績に関係なく注意を払う必要があるでしょう。
 ホクショウダイヤは、またしても重賞初制覇ならず。力を持っているのは何度も証明していますが、いつもあと一歩のところで栄冠を逃しています。末脚は切れるだけに、障害をうまく越えられさえすればタイトルの量産も可能でしょう。さらなる成長を期待したいところ。

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