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重賞(特別)回顧 アーカイブ

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1/4ホクレン賞回顧

2007年1月 4日(木)

カネサリュウが主役へ名乗り

 4日(木)に行われたホクレン賞(3歳オープン)は、1番人気に推されたカネサリュウが優勝。この世代、初めてとなる重賞を制し、一気に主役に躍り出ました。
 道中はヤマトナデシコがグングン飛ばし、人気の一角シベチャタイガーが2番手から追走。しかし中間点あたりから徐々にペースは落ち着き、各馬そろって第2障害を迎えました。
 先行2頭が障害に挑み、そのうちシベチャタイガーが先頭で登り切ると、続いてアローファイター、カネサリュウもクリア。障害を下りたところで、アローファイターとカネサリュウが先頭に躍り出ました。
 馬体を併せていた先頭2頭でしたが、残り30メートル付近でカネサリュウがジワッと前に出ると、半馬身ほどの差でそのまま叩き合いに。この手に汗握るマッチレースはゴールまで続き、結局そのままの差でカネサリュウが逃げ切りました。後続は、シベチャタイガーが完全にゴールを越えながら、ソリの後端が残った状態でストップ。その隙にパンチテンリュウが交わして3着入線を果たしました。
 勝ったカネサリュウは秋頃から徐々に台頭しはじめ、北見のオホーツク特別でオープン初勝利。12月のヤングクラウンズカップで優勝し、世代トップクラスの1頭に数えられるようになりました。障害をすんなり越え、そしてアローファイターの追撃をしのぎきった今回レースぶりから、登坂力、底力を兼ね備えていると言えるでしょう。兄カネサブラック同様の活躍を期待したいと思います。
 ただアローファイター以下、コーネルフジあたりまで力差はないように見え、今後も熱戦が展開されそうです。

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1/3銀河賞回顧

スーパークリントン久々の重賞2勝目

 3日(水)に行われた銀河賞(5歳オープン)は、4番人気のスーパークリントンが優勝。2歳時のホクレン賞以来となる重賞2勝目を挙げました。
 レースはナリタボブサップ、スーパーロイヤルあたりが先行し、スーパークリントンもこの一角。2番人気に推されていたナリタボブサップが強気に引っ張ったために、この馬の動きがレースを左右するような展開となりました。
 そのナリタボブサップが真っ先に障害に挑み、やや遅れて各馬も登坂。抜群の切れを見せてトップ通過を果たしたのはスーパーロイヤルでした。少し遅れてウィナーサマー、スーパークリントンと続きましたが、そのうしろから追ってきた9番人気コマヨシニセイがギャロップで先行勢に取りつき、残り20メートルを切って一気に先頭に躍り出ました。完全に抜け出し、これで決着かと思わせましたが、残り5メートルで痛恨のストップ。その隙に、終始歩き続けたスーパークリントン、スーパーロイヤルが交わし去り、馬体を並べたままゴールイン。0秒4差の決着はスーパークリントンに軍配が上がりました。立て直したコマヨシニセイが3着を確保。
 スーパークリントンはこれまでイレネー記念3着、ばんえいダービー3着、そして旭川記念で2着と、つねに世代限定重賞で惜しいレースを繰り返してきました。その理由は、早めに障害を越えるものの、その後の末脚に切れがなかったためと見られます。しかし前日のトモエパワー同様、堅実にジワジワ伸びる点には定評があり、今後重量が重くなってさらに活躍が期待できるでしょう。
 驚かされたのはコマヨシニセイの末脚。当初はこの日の第10レースに登録があり、キョウワテンリュウの回避に伴う繰り上がりでの出走でした。軽ハンデということもありましたが、これだけの脚を見せられたのは好調の証。ナナカマド賞(当時重賞)勝ちの実力を存分に発揮できたようです。
 対して人気のカネサブラック、ナリタボブサップは、それぞれ8、10着と大敗。ハンデを課せられたことが最大の要因と思われますが、これまでそうした逆境を跳ね返してきただけに、今後のレースぶりを見守りたいところ。

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1/2帯広記念回顧

トモエパワー波乱の一戦を制す!

 2日(火)に行われた帯広記念(4歳以上オープン)は3番人気のトモエパワーが優勝。2着に9番人気のスターエンジェルが食い込み、波乱の決着となりました。
 道中は、高重量戦ということもあってゆったりした流れ。ほぼ横一線のまま第2障害を迎えました。
 まずはヒカルセンプーが障害に挑み、各馬も登坂開始。名うてのオープン馬といえども、今回は大苦戦となりました。そのなかからトモエパワーが天板まで上がりましたが、そこで体勢を立て直した隙に、ミサキスーパー、スターエンジェルがクリア。差なくトモエパワー、そしてアンローズが障害を下っていきました。
 障害を下りてからは、スターエンジェルが脚を伸ばして単独先頭。しかし残り30メートルでいったん脚が止まり、再び4頭が横に並ぶ大激戦に。アンローズが止まり、再度スターエンジェルが止まり、気づいてみれば終始歩き続けたトモエパワーが先頭へ躍り出ていました。完全に抜け出したトモエパワーは、ゴール線上で止まったものの、2番手のスターエンジェルも同時にストップ。かろうじて追撃を振り切り、先頭でゴールを果たしました。3着には、高重量戦の先行抜け出しという、この馬らしい競馬を見せたミサキスーパーが入線。
 トモエパワーはこれが重賞初制覇。今季の旭王冠賞で重賞初出走を果たした遅咲きで、しばしば取り上げているように800キロ以上の高重量戦は堅実に上位でフィニッシュしていました。障害を越えてからジワジワと伸びる堅実な末脚が持ち味。そうした持ち味が高重量戦に向いているのでしょう。さらなるビッグタイトル獲得に期待できそうです。
 2着のスターエンジェルは、健闘したのはもちろんですが、金星を目前にしていただけに悔しい一戦とも言えそう。この時期は好調を維持できるようで、目前に迫ったヒロインズカップ(1月14日)での活躍も期待できそうです。

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12/24ばんえいダービー回顧

2006年12月24日(日)

ナカゼンスピード悲願のタイトル奪取

 24日(日)に行われたばんえいダービー(3歳オープン)は、4番人気のナカゼンスピードが優勝。念願の重賞初制覇を果たすとともに、藤本匠騎手の2500勝達成に花を添えました。
 レースはニシキセンプーがハイペースで飛ばす展開。ツジノコウフクが続いたものの、後続は少し離れて追走。第2障害下はニシキセンプー、ツジノコウフク、ナカゼンスピードといった順で到達しました。
 真っ先に仕掛けたのはニシキセンプー。しかし遅れて仕掛けたナカゼンスピードがひと腰でこれをまとめ、先頭でクリア。差なくニシキセンプー、ツジノコウフク、ヒロノドラゴンの順で障害を越えていきました。しかしそこからナカゼンスピードが一気に差を広げると、完全にセーフティーリード。そのまま先頭でゴールしました。
 後続の争いは、残り30メートルあたりでヒロノドラゴンが2番手に浮上。これで決着かと思われましたが、外から障害5、6番手クリアのニシキユウがグイグイ伸び、ゴール寸前で交わして2着入線。3着ヒロノドラゴンという結果になりました。なお人気の一角ホクショウダイヤは障害でヒザを折り、よく追い込んだものの4着まで追い込むのが精一杯でした。
 ナカゼンスピードはこれが重賞初制覇。これまでの惜敗の鬱憤を晴らすような快勝で、見事に世代の頂点を射止めました。2着ニシキユウは7番人気と低評価でしたが、ばんえい大賞典勝ちの名に恥じない走りを見せたといえるでしょう。

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12/10ばんえいオークス回顧

2006年12月10日(日)

伏兵キキリンドウが大金星!

 10日(日)に行われた重賞ばんえいオークス(3歳牝馬オープン)は、単勝最低人気のキキリンドウが優勝して重賞初制覇。混迷の3歳世代に、よりいっそう拍車を掛ける結果となりました。
 馬場水分5.8%の軽馬場だったため、道中は各馬早めの展開。ほぼ横一線のまま第2障害を迎えました。真っ先に仕掛けたのはサクラガサイタ。しかし重賞ということで“それなりの重量”。各馬苦戦を強いられました。
 ようやく抜け出したのはキキリンドウ。続いてエメラルド、キタノパワーと人気の一角がクリアして、以降は3頭の争いに。横一線のまま互いに譲らない激しい攻防を展開しました。いったんはエメラルドが前に出ていましたが、残り10メートルを切ってキキリンドウが再度先頭を奪い返すと、そのまま先頭でゴールイン。実績馬を差し返す勝負強さで、重賞初制覇を果たしました。2着は終いに力尽きたエメラルドで、3着にしぶとく歩き続けたキタノパワーが入線。2番人気に支持されたばんえい大賞典馬ニシキユウは、障害を越えられず競走中止となりました。
 キキリンドウはこれまで目立った成績がなく、事実上のステップとも言える北見の3歳牝馬限定戦で連続4着していたのが、わずかに強調材料。帯広コースでの実績も[0-0-1-10]で、今回も入着級と見られていました。ところがフタを開けてみれば、エメラルドを競り落としての完勝。3歳二冠を牝馬が制していることからも、牡馬を含めた3歳戦線が、まれに見る大混戦であることを証明する一戦となりました。

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