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8/12ばんえいグランプリ回顧

エビスオウジャ悲願の重賞初制覇!

 12日(日)に行われたのは重賞のばんえいグランプリ(3歳以上オープン)。ここは3番人気のエビスオウジャが快勝し、10歳にして悲願の重賞初制覇を遂げました。

 道中はナリタボブサップ、トモエパワーといったあたりが先行するも、各馬はほぼ一団。全馬差なく第2障害を迎える展開となりました。
 基礎重量800キロということもあって、各馬とも仕掛けは慎重。しかし、そのなかからホシマツリ、スーパークリントン、ナリタボブサップがほぼ同時に登坂を開始しました。スーパークリントンの掛かりがよく、先頭で越えようかというところ、エビスオウジャが鋭く駆け上がり、この2頭が並んでクリア。その後、射程圏内でフクイズミが下りていきました。
 しかし先頭はエビスオウジャ。スーパークリントンを突き放し、独走態勢を築きます。しかし、そこへ迫ってきたのがカミソリ娘フクイズミ。グングン差を詰めてきましたが、しかしエビスオウジャのアドバンテージは大きかったか、残り10メートルを切っても交わせそうな雰囲気はなく、結局エビスオウジャが逃げ切り勝ちを収めました。2着フクイズミで、3着には障害5番手クリアから本来の末脚を発揮したサダエリコが入線しました。

 エビスオウジャはこれまで何度も重賞の厚い壁に阻まれてきましたが、ようやく、待望の重賞初制覇。今季はばんえい十勝オッズパーク杯で7着に敗れて以降、6戦続けて馬券に絡む勢いを見せており、それを追い風にして一気に夏のグランプリを奪取した印象。しかし実力は誰もが認めるところで、ここまでタイトルに縁がなかったのが不思議とも言えます。この勝利で重量的には厳しくなりますが、それでも今後の活躍が楽しみと言えるでしょう。
 2着のフクイズミは、正直なところ第2障害を越えた時点で突き抜けそうな位置取りでした。しかし、そこから案外だったのは、早めの仕掛けに加え、自身の体調にも問題があったのではないでしょうか。本来なら「よく追い込んで……」という表現になりそうなレースぶりですが、切れ味鋭いフクイズミだけに、さらなる期待をかけてしまいます。その末脚は、秋以降の楽しみとしたいところ。
 サダエリコは北斗賞での快走が記憶に新しいなかでの3着。調子が上向いていることは確かで、今後、重量を積まれなければオープン戦線の中心として活躍してくれることでしょう。

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