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6/21黒ユリ賞回顧

2009年6月21日(日)

ウィナーミミがまず一冠!

 21日(日)は牝馬三冠の第1弾・黒ユリ賞(3歳牝馬オープン)が行われ、2番人気のウィナーミミが優勝。2着に1番人気のワタシハスゴイが入り、人気サイドでの決着となりました。

 タワノアヤカが出走を取り消し9頭立て。スタートでヒマワリカツヒメがやや立ち遅れましたが、各馬横一線で第1障害を通過。道中でイレマルリュウジン、スーパーコマチ、ビフカミツエが脚を止め、ウィナーミミ、ワタシハスゴイの人気どころとコマクインが先頭で第2障害下にたどり着きました。
 ひと呼吸おいてコマクインが最初に仕掛けると、各馬も続々と登坂開始。真っ先に抜け出したのはウィナーミミで、半馬身程度の差でワタシハスゴイとコマクインが続く展開。ワタシハキレイズキとビフカミツエもこの一角で障害を下りていきました。
 ここから軽快に脚を伸ばしたのがウィナーミミ。2馬身、3馬身と一気に差を広げると、ゴールまでしっかりした脚いろを見せて先頭でゴールを果たしました。追ってきたワタシハスゴイは、残り30メートル付近でいったん脚いろが鈍ったものの、再加速して2着を確保。障害6番手からしぶとく末脚を伸ばしたスーパーコマチが3着で入線しました。なお、イレマルリュウジンは障害でのヒザ折りから立ち直れず競走を中止しました。

 勝ったウィナーミミは、2月のバレンタインカップに続く重賞2勝目。当時は2秒の間に4頭が入線する大混戦で力量差を感じさせませんでしたが、今回は後続を力強く突き放しての完勝。3歳牝馬戦線において、一歩も二歩もリードした印象を受けました。軽馬場とはいえしまいの脚がしっかりしていたのも好感が持て、今後の牝馬三冠戦線が楽しみです。
 ワタシハスゴイは3度目となる重賞2着。勝ち切れない面こそ目立ちますが、同世代との対戦では崩れが少なく、特に牝馬戦に限れば【2210】と安定しています。力上位は明白だけに、今後順番が回ってくる可能性も十分にありそうです。

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5/31柏林賞回顧

2009年5月31日(日)

ライデンロック、底力を見せつける!

 31日(日)は重賞・柏林賞(4歳オープン)が行われ、単勝1.7倍の断然人気に推されたライデンロックが勝利。昨年の二冠馬が力を見せつけました。

 雨が降ったり止んだりという状況の中、馬場水分は8.6%の軽馬場。ニシキボスが出走取り消しとなり9頭立てでレースがスタートしました。各馬勢いよく飛び出し、横一線のまま第1障害を通過。しかし障害中間地点ではキンセイモン、アカダケキング、ウメノタイショウ、ライデンロックがさらにペースを上げ、この4頭が並んで第2障害下にたどり着きました。
 ひと呼吸おいて動き出したのはウメノタイショウ。これにライデンロックが反応し、続いてアカダケキングとキンセイモンも登坂を開始。そのうちウメノタイショウ、ライデンロック、アカダケキングの3頭が、並んで障害をクリアしました。
 軽馬場だけに勝負の行方はこの3頭に絞られた格好。各馬一歩も譲らず、一進一退の攻防がゴール前まで続きました。しかし、結局は二冠馬の底力。トップハンデをものともしなかったライデンロックが半馬身ほど抜け出し、重賞3勝目を挙げました。0秒7差でウメノタイショウが続き、さらに0.1秒差でアカダケキングが3着。

 今回ライデンロックはトップハンデの710キロを課せられていました。軽馬場ではハンデ差の影響が出にくいとは言うものの、それでも1分20秒に満たない高速決着で結果を出しただけに相当なスピードの持ち主と言えます。加えて、最後の接戦をモノにするあたりは、やはり二冠馬でありダービー馬。前走でナリタボブサップなど古馬一線級を相手に互角の勝負を演じたことからも、今後の活躍が大いに期待できそうです。
 ウメノタイショウは、ばんえい大賞典に続く2着。断然人気との僅差2着はもちろん評価でき、イレネー記念やばんえいダービーの入着からも世代上位の力を持っていることは確かです。しかし今回、ライデンロックをここまで追い詰めながら勝てなかったということは、もうひと押しが足りない印象を受けました。もちろん相手が強かったという見方もできますが、勝ち切るにはもう一皮むける必要がありそうです。

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5/10カーネーションカップ回顧

2009年5月11日(月)

エンジュオウカンが久々の重賞制覇!

 10日(日)の母の日に行われたのは、重賞カーネーションカップ(3歳以上牝馬オープン)。単勝1.5倍の断然人気に支持されたエンジュオウカンが制し、06年1月のヒロインズカップ以来となる重賞5勝目を挙げました。

 馬場水分1.4%と乾ききって砂煙が巻き起こる中での一戦。ニシキガールやギャンブラークインがまず先行し、障害中間地点からエンジュオウカンが押し上げる展開でレースは進みました。
 真っ先に第2障害に挑んだのはギャンブラークインとエンジュオウカン。それを合図に各馬が仕掛けました。しかしトップ通過は地力に勝るエンジュオウカンで、やや遅れてギャンブラークインもクリア。勝負はこの2頭に絞られました。伸びやかなストライドで先頭を歩き続けるエンジュオウカンにギャンブラークインもしぶとく食い下がりますが、2頭の差はまったく縮まる気配はなく、そのままゴールまで。結局1秒8差をつけ、エンジュオウカンが先頭でゴールラインを通過しました。3番手集団と差のない6番手で障害を下りたニシキエースが脚を伸ばして3着入線を果たしています。

 エンジュオウカンは1年半近い休養から復帰後、重賞初制覇。快速馬の代名詞とされた同馬ですが、そのスピードに加え、レースぶりにも風格が出てきた印象です。牝馬同士なら力上位の存在であることを改めて証明した格好で、今後の活躍が大いに期待できそうです。
 ギャンブラークインも牝馬同士なら上位の力がありますが、今回ばかりは相手が悪かったでしょう。ただ、しまいまでエンジュオウカンに食い下がった内容は上々。まだまだ順番が回ってくる可能性は十分です。

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鈴木恵介騎手「スタートはひと息でしたが、慌てずこの馬の能力を出せるように乗りました。障害はいい馬ですから道中はまとめなくてもなんとかなると思っていました」

4/26ばんえい十勝オッズパーク杯回顧

2009年4月27日(月)

カネサブラック超高速決戦を制す!

 26日(日)は今年度最初の重賞・ばんえい十勝オッズパーク杯(4歳以上選抜)が行われ、カネサブラックが断然の1番人気にこたえて優勝。このレース3連覇を飾るとともに、“例年どおり”シーズンのスタートダッシュを決めました。

 あいにくの雪模様で馬場水分は8.8%まで上昇し、高速決着が予想された今回。その予想どおり、超ハイペースでレースは進み、各馬ノンストップで第2障害へ。…と思われたのもつかの間、さらに止まることなく登坂を開始したのが、4番手追走のナリタボブサップ。名うての障害巧者だけにひと腰できっちり上げ切りましたが、天板付近でややもたつく展開。その隙をついてカネサブラックが一気に天板まで上がると、わずかにナリタボブサップを交わして障害をクリアしました。ここからは完全にスピード勝負。ギャロップでグイグイ加速したカネサブラックが一気にナリタボブサップとの差を広げると、ゴール前でも松田道明騎手が微動だにしない余裕の手応え。そのままゴールを駆け抜け、あっけなく同一重賞3連覇を成し遂げました。ナリタボブサップが2着に流れ込み人気サイドでの決着。終始前々で競馬していたホクショウドラゴンが、ホクショウダイヤとの叩き合いを制して3着入線を果たしています。

 カネサブラックはこれが重賞6勝目。近年は高重量戦での活躍が目立ちカネサブラック時代の到来を予感させていますが、今回見せたようにスピードも超一流。いくら軽量720キロ、馬場水分8.8%とはいえ、それを1分13秒1で運びきるのは、卓越したスピード以外の何物でもありません。そしてばんえい記念2着が示すとおりパワーも超一流。一時期のスーパーペガサスがそうだったように、それぞれが高いレベルにある究極のオールラウンダーに成長したと言えるでしょう。
 ナリタボブサップは第2障害速攻策を取りましたが、カネサブラックのスピードに屈して2着。ただ悪条件の中、この馬のレースはできた印象で、重量と展開次第ではさらにタイトルを積み重ねることができそうです。

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松田道明騎手「思ったより馬場が速かったので、切れ味のある馬に脚を使わせるために、前々でレースを引っ張っていこうと思っていました。人気だったから障害だけはきっちり越えていこうと思い、第2障害でひと呼吸入れる確実な方法を選びました。そこでひと息入れたことで折り合いもついたし、馬の体調も良かったですから、いいレースができましたね」

3/29ばんえい記念回顧

2009年3月29日(日)

トモエパワー頂上決戦3連覇!

 29日(日)に今年度の総決算・ばんえい記念(4歳以上オープン)が行われ、1番人気のトモエパワーが優勝。スーパーペガサスの4連覇に次ぐ同レース3連覇の偉業を達成すると同時に、松井浩文厩舎がワンツーフィニッシュ(2着カネサブラック)でシーズンの掉尾を飾りました。

 前日にパラついた雪はまったく積もらず、馬場水分3.4%でスタートしたこの日。天候に恵まれたこともあってメインレース時には2.3%まで下がり、重馬場での頂上決戦となりました。
 旧重賞ファンファーレに続いて現重賞ファンファーレが流れる“ばんえい記念仕様”でレースはスタート。第1障害で各馬の脚が早くも脚が止まり、このレースならではのゆったりした展開。ナリタボブサップ、カネサブラック、ミサイルテンリュウといった順で、第1障害を抜けていき、イケダガッツ、トモエパワー、スターエンジェル、ヨコハマイサムの4頭が障害に引っ掛かりましたが、ほどなくクリアしていきました。
 障害中間地点では各馬ゆったりペースでほぼ一団のまま進み、誰が主導権をとるというわけでもなく、思い思いのリズムで刻んでいる印象。第2障害下へ真っ先にたどり着いたのはスターエンジェルで、スーパークリントン、トモエパワーもこの圏内。イケダガッツはやや離れたのものの、9頭はタメにタメて、いよいよばんえい競馬最大の難関、1トンを曳いての第2障害を迎えました。
 真っ先に仕掛けたのはトモエパワーとスーパークリントン。それを合図にしたように各馬も登坂を開始しましたが、いまひとつ決め手を欠く状態。しかし、そのなかからトモエパワーとミサイルテンリュウが同時に天板に脚をかけて荷物を引き上げ、そして並んだまま障害を下りました。遅れてニシキダイジンとカネサブラックが同時にクリア。以下は苦戦が続きました。
 こうなると終い確実なトモエパワーに有利な展開。じわじわとミサイルテンリュウを引き離しにかかり、残り30メートルを切ったあたりで一度脚を止めたものの同時にミサイルテンリュウもストップ。息を整え、あせらずに再スタートすると、またしても脚を止めたミサイルテンリュウを突き放して勝負あり。完璧なレースを演じて、3連覇のゴールへ飛び込みました。
 粘り込みを図ったミサイルテンリュウでしたが、カネサブラックの激しい追い上げに四苦八苦。残り5メートルで半馬身ほどのリードがあったものの、一気に差が詰まりはじめ、ゴール寸前で痛恨のストップ。そのすぐ脇をカネサブラックが交わしていき、結果3着となりました。

 今季21戦して未勝利だったトモエパワーですが、やはり1トンを曳くパワー重視の一戦では役者が違いました。結果的に馬場水分2.3%、5分近い決着となるような舞台になったのも味方したでしょう。前述の通り、これでばんえい記念3連覇。天馬スーパーペガサスに続く史上2頭目の快挙で、来年は同馬が打ち立てた4連覇の金字塔に挑むこととなります。
 カネサブラックが2着で、松井浩文厩舎のワンツーフィニッシュ。ゴール寸前でミサイルテンリュウを差し切ったあたりはやはり底力と言え、松田道明騎手も障害でじっくり構える好騎乗を見せました。ばんえい記念初挑戦ながら上々の結果を残した同馬の活躍が、今後も楽しみです。
 ミサイルテンリュウは悔しい3着。障害後に何度も止まるのは先行馬の宿命であり、障害を越えたところでトモエパワーと並んでいた時点で形勢不利と言えました。それでもあきらめずに攻めた結果であり、ゴール寸前まで2着を守っていた内容は見どころ十分。これでばんえい記念は4、3、2、3着。超一流の実力の持ち主であることには変わりありません。

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西弘美騎手「第1障害で手こずったので、第2障害までは結構厳しかったですね。でも第2障害を越えて(ミサイルテンリュウと並んでいた)この位置なら大丈夫かなと思いました。(今季は未勝利だったが)障害を下りた時には“やっぱり強いな”と感じたし、この馬のパワーに感服しました。最後に大きなタイトルをとらせてもらって嬉しく思います」

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