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重賞(特別)回顧 アーカイブ

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2/14バレンタインカップ回顧

2010年2月15日(月)

ダイリンビューティ女王の座をもぎ取る!

 14日(日)は重賞・バレンタインカップ(3歳牝馬オープン)が行われ、1番人気のダイリンビューティが勝利。ヤングチャンピオンシップに続く2度目の挑戦で、重賞初制覇を果たしました。

 道中は重馬場もあって、各馬様子をうかがいながらの競馬。さほど縦長の展開とはならず、横一線の状態で第2障害を迎えました。
 ひと呼吸おいて仕掛けたのはホクショウシャネル、スーパートップヒメ、メンコイワタシの3頭。それにダイリンビューティが続き、各馬の動きが活発になりました。難関を最初にクリアしたのはホクショウシャネルで、2馬身ほど遅れてダイリンビューティ、さらに2馬身後方からスーパートップヒメが追いかける展開。以下、アオノラブチャン、ツジノコウフクヒメと続きました。
 快調に逃げていたホクショウシャネルでしたが、残り20メートル付近から脚いろが鈍りはじめ、ダイリンビューティがジワジワと接近。しかし、残り10メートル手前でホクショウシャネルがストップ。これをダイリンビューティが交わしましたが、脚いろは微妙。残り5メートルで今度はダイリンビューティの脚が止まってジ・エンドと思われましたが、なんとホクショウシャネルもゴール線を越えたところで痛恨のストップ。手に汗握る攻防は結局ダイリンビューティに軍配が上がり、世代女王の座を手にしました。懸命に立て直したホクショウシャネルが2着で、終いまで脚を伸ばしたツジノコウフクヒメが3着。

 特別・白菊賞制覇に続き、牝馬同士なら力上位を示したダイリンビューティ。620キロを曳き、馬場水分2.3%の重馬場に苦しみつつ、最後の攻防を制したのは、今後へ向けての大きな収穫でしょう。白菊賞当時は7番人気の低評価でしたが、これで名実ともに世代牝馬の頂点。来年度の牝馬三冠でも大いに期待できそうです。

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細川弘則騎手「今回の一戦に向けては、かなりの手ごたえがあって事故がない限りは勝てるだろうと思っていましたが、さすがに620キロは重くて、自分が思っていたよりもやや苦戦しましたね。将来のある馬ですから、いやな思いをさせないように、張り切ってゴールができるように心がけました。最初はホクショウシャネルが止まった時に同時に止まって息を入れよう、とかいろいろ考えていたのですが、もう少し歩けそうだと思って欲を出して頑張らせました。結果的にホクショウシャネルがもう一度止まってタナボタみたいなかたちで勝ちましたが、あの前にもうひと息入れるレースができていれば、もう少し格好いいレースのかたちになったかな、と思います。乗るたびに馬が良くなっていて、大人になって、力強くなっているので、レースをこなしていくにつれて良くなっていくのは間違いないと思います。現段階では牡馬のほうに分がありますが、牝馬同士なら名馬になってくれるでしょう。久々の重賞制覇で、気分は最高ですね」

1/31ヒロインズカップ回顧

2010年1月31日(日)

エンジュオウカンが牝馬戦線の主役へ

 30日(日)は重賞・ヒロインズカップ(4歳以上牝馬オープン)が行われ、エンジュオウカンが勝利。昨年5月のカーネーションカップ以来、重賞6勝目を挙げました。

 道中は重馬場(馬場水分2.7%)もあって、ゆったりとしたペースでしたが、エンジュオウカン、トカチプリティーあたりが先行してややバラついた展開。ただ障害中間点を過ぎるころには各馬一団となって、第2障害を迎えました。
 積極的に第2障害に挑んだのは、トカチプリティー、ギャンブラークイン、エメラルド。さらにニシキユウとペガサスプリティーも仕掛けますが、各馬決定力に欠けるなか、抜群の掛かりを見せたのがエンジュオウカン。ひと腰であっさりクリアし、一気にリードを広げます。だいぶ遅れてニシキユウとワタシハスゴイが突破。エメラルド、トカチプリティー、ギャンブラークインと続いていきました。
 しかし、先頭のエンジュオウカンはゆうゆうひとり旅。確かな脚いろのまま残り10メートルを過ぎると、2着に14秒3もの差をつける完璧なレースを演じ、圧倒的な力を見せつけつけました。ニシキユウとワタシハスゴイによる激しい2着争いは、ゴール前でグイッと伸びたワタシハスゴイに軍配。圧倒的1番人気に推されたフクイズミはゴール前で豪快に脚を伸ばしたものの、障害でのヒザ折りが響き、4着まで押し上げるのが精一杯でした。

 今回は重量にも恵まれた感があるエンジュオウカンですが、かつて快速として鳴らしたスピードは健在。ただスピードのみならず、タメにタメてのひと腰クリアに、レースぶりにも成熟度を増した印象です。カーネーションカップ制覇と併せれば牝馬同士での力上位は明らかで、再度重賞戦線を沸かせてくれることでしょう。
 オークス馬ワタシハスゴイが、この相手で2着。決して軽くはない重量760キロでの好走だけに、非常に価値の高いものと言えます。それを考えると現4歳勢はハイレベル。今後、ワタシハスゴイを含めた4歳勢の活躍が期待できそうです。

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鈴木恵介騎手「第2障害下ではだいぶ行きたがったけど、他馬を見ていると障害で苦しんでいたぶん、ひと呼吸、ふた呼吸入れられたので障害をうまく上がることができました。今後も障害力を生かせば、いいレースができると思います」

1/3天馬賞回顧

2010年1月 4日(月)

オレワスゴイ久々の重賞制覇!

 3日(日)は重賞・天馬賞(5歳オープン)が行われ、オレワスゴイが勝利。2歳シーズン時のイレネー記念以来、久々の勝利を挙げました。

 馬場水分は4.2%とやや重めながら、各馬の行き脚は軽快。単勝1番人気のライデンロックのほか、キンセイモン、フレイムスワローあたりがやや抜け出して先頭。その1、2馬身圏内で他馬が横一線で続き、第2障害を迎えました。
 第2障害に真っ先に挑んだのはフレイムスワロー。これに呼応するようにライデンロックが続き、やや遅れてキンセイモンとオレワスゴイ、ニシキエースあたりも登坂を開始しました。先頭でクリアしたのはフレイムスワロー。差なくライデンロック、ニシキエースが並んで難関を突破。キンセイモンとオレワスゴイも圏内で越えていきました。
 残り30メートル付近で抜け出したのはライデンロックで、後続4頭に1馬身ほどのリードを保って逃げます。このまま...、と思われたものの、次第に4頭との差が詰まり始め、残り5メートルで半馬身、ゴール線に馬体が入ったところでクビ差。追撃するオレワスゴイ、キンセイモンが、最後の逆転にかけて末脚を伸ばします。そしてソリの後端は...、わずかにオレワスゴイが先頭でゴール線を通過。0.2秒差でキンセイモンが続き、さらに1.2秒後にライデンロック、ニシキエースの順で入線しました。

 定量戦とは思えないようなゴール前の大激戦。勝負根性が問われるゴール前でグッと抜け出したのはオレワスゴイでした。さかのぼれば能力検査時に1番時計を出して将来を嘱望された素質馬で、イレネー記念制覇による賞金額から常に格上と戦い、同世代との一戦でもハンデを課せられてきました。それでも昨年9月にはトカチプリティーやホシマツリといったオープン馬を相手に勝利しており、同世代の定量戦、得意の重馬場なら巻き返しの余地は十分だったと言えるでしょう。今後はパワーと勝負根性が問われるレースが多くなるだけに、活躍の場が増えてくるはず。復活を遂げた2歳チャンプの走りに注目です。
 キンセイモンはここまで11戦連続3着以内の勢いを見せつけた格好。重賞での好走もこれが初めてで、着実に力をつけてきた印象です。一度波に乗ると好調が持続するタイプだけに、極端なハンデを課せられなければ次走も勝ち負けが期待できるでしょう。
 世代チャンプの座にもっとも近い存在だったライデンロックは、終いに踏ん張りきれず3着。障害でもたついた銀河賞とは打ってかわっての強気の積極策でしたが、結果的に目標にされる格好になってしまいました。ただ、ナリタボブサップらオープン馬と好勝負を演じた実力は世代上位のもの。今後の巻き返しの余地は十分です。

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藤本匠騎手「世代限定では最後の重賞なので、勝たせることができてよかったです。ライデンロックが前にいて、それを目標にレースができました。最後はキンセイモンと叩き合いになったので、かえってよかったのかなと思います。もともと実力はある馬なので、これからもっともっと上が目指せると思います」

1/2帯広記念回顧

2010年1月 2日(土)

フクイズミが連覇達成!

 2日(土)は重賞・帯広記念(4歳以上オープン)が行われ、フクイズミが勝利。重賞8勝目を果たすとともに、昨年に続く連覇を果たしました。

 馬場水分は下がってきたものの、まだ軽めといえる馬場状態。各馬900キロ前後の高重量ながら難なく第1障害をクリアし、道中も軽快な行き脚を披露。スターエンジェルやニシキダイジンが半馬身ほどリードする展開で、第2障害を迎えました。
 ひと息入れて最初に仕掛けたのは、大方の予想通りニシキダイジン。続いてアローファイター、やや遅れてナリタボブサップらも登坂態勢へ。なかでも抜群の掛かりを見せたのはナリタボブサップで、さすが障害巧者らしく先頭クリアを果たしました。やや遅れて続いたのはタメにタメていたフクイズミ。ひと腰で難関を突破してナリタボブサップを追撃に入ります。さらに遅れてニシキダイジン、1番人気のカネサブラックは4番手からとなりました。
 こうなれば決め手あるフクイズミに分がある展開。徐々に差を詰めて、残り30メートル付近で先頭へ。ナリタボブサップも懸命に食い下がりますが、終いの脚に絶対の自信を持つフクイズミは余裕が感じられる手応え。結局1馬身ほどのリードを保ったまま、フクイズミが先頭でゴールを果たしました。カネサブラックが離れた3着で、やや遅れてニシキダイジンが4着入線。

 これでフクイズミは今季重賞3勝目。今回は課題の障害を早めにクリアし、軽めの馬場に対応できたことが最大の勝因です。確実な末脚を持っているだけに、障害さえまとめればこれだけ走って当然。アテにできない面もありますが力は一級品だけに、ばんえい記念でも軽視できないでしょう。なお今季7レース行われた古馬重賞は松井浩文厩舎が全勝(カネサブラック4勝、フクイズミ3勝)と、飛ぶ鳥を落とす勢い。ばんえい記念ではトモエパワーも控えているだけに、今後も注目です。
 ナリタボブサップはまたしても2着。今季重賞では【0・4・2・0】と安定している半面、勝ちきれないのも事実です。ただ今回は終いもよく粘っていた印象で、相手の決め手が一枚上だっただけ。高重量戦における障害力は随一だけに、展開と馬場次第ではチャンスも巡ってくるでしょう。
 カネサブラックは北見記念より他馬とのハンデ差が広がっていただけに、仕方のない結果。それでも3着まで押し上げたのは実力の証明で、ばんえいナンバー1の評価に疑いはありません。目標はさらに先だけに、今後のレースぶりに注目です。

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尾ヶ瀬馨騎手「ナリタボブサップをマークしていたので、それを見ながら動くことを考えていました。馬場は微妙に軽いかな、と思っていたのですが、障害を2番手で越えてくれたし、あとはフクイズミのパワーで押し切ってくれました」

12/30ヤングチャンピオンシップ回顧

2009年12月31日(木)

ホクショウバトルが"甲子園"制覇!!

 30日(水)は重賞・ヤングチャンピオンシップ(2歳、産地別選抜)が行われ、十勝産駒特別で2着だった2番人気ホクショウバトルが勝利。6番人気のアウルメンバーが2着で、断然人気に推されたテンマデトドケは3着に敗れました。

 レース直前から雪が降り出し、走路に積もるような馬場状態。2歳馬としては重めの重量とはいえ、高速決着が予想されました。道中はほぼ横一線ながら、ホクショウバトルとテンマデトドケの人気2頭が馬群をリード。早くも一騎打ちを予感させる展開で、第2障害を迎えました。
 ひと息入れたのち、最初に動いたのはアウルメンバーとホクショウバトル。ほぼ同時にテンマデトドケとカツラユウヒメも仕掛けます。各馬順調に障害をこなし、トレジャーハンター、アウルメンバー、ホクショウバトル、テンマデトドケの4頭が並んでクリア。カツラユウヒメ、ダイリンビューティがやや遅れて続きました。
 ここからはスピードと決め手の勝負。残り30メートル付近で半馬身ほど抜け出したのがホクショウバトルで、徐々にリードを広げます。対するテンマデトドケはやや伸びを欠き4番手。残り10メートル付近で勝負はほぼ決し、2馬身ほどのリードを保って、ホクショウバトルが先頭で荷物を運びきりました。2着は道中2番手追走から粘り込んだアウルメンバー。ゴール手前でもうひと伸びしたテンマデトドケが3着。

 ホクショウバトルは中川郡本別町(十勝地区)産で、2歳最初の重賞・ナナカマド賞(3着)では1番人気に推された素質馬。そのナナカマド賞ではゴール線上でストップするシーンもみられましたが、今回は各馬が重量に苦しむなか確実な末脚を披露。重量に対応できたことは今後の展望が大きく広がることを意味するだけに、さらなる飛躍が期待できるでしょう。
 紋別郡滝上町(北見地区)産のアウルメンバーは、これが7度目の2着。ただ障害に進境を見せたことは収穫で、今後も上位をにぎわす1頭となりそうです。
 テンマデトドケは終いに伸びず3着敗退も、ハンデを背負っていたなら上々の結果。世代トップクラスの評価に変わりはなく、3月のイレネー記念での巻き返しに期待したいところ。

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藤野俊一騎手「十勝産駒特別では2着に負けていたので、今回は力が入りました。軽馬場だから障害だけうまくまとめれば勝てるかな、と思っていました。ただゴールに入るまでは勝利を確信することはできなかったですね。イレネー記念でも頑張ります」

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